2011年04月

残されていた故平井憲夫氏の講演ビデオ











■残されていた故平井憲夫氏の講演ビデオ

 

残されていた故平井憲夫氏の講演ビデオ。必見です!

 

すでにツイッターでは広まり始めているようですが、伊藤塾のHPから

http://www.itojuku.co.jp/

1996年に伊藤塾で行われた、故平井憲夫氏による講演の収録動画がネットで視聴できます。

「隠されていた危険 ここが危ない日本の原発」(1996年10月12日)


##左下の[Topics] のお知らせ」の中にある、

「隠されていた危険 ここが危ない日本の原発」(1996年10月12日)

http://bb.itojuku.net/iclass/open/101.jsp

『インターネット講義」の中の「特別配信」のところにあります。

http://bb.itojuku.net/iclass/open/000.jsp

*再生の推奨環境はこちら。


 平井憲夫氏といえば、元原子力プラント技工士による原発の危険性を告発したテキスト「原発がどんなものか知って欲しい」がネットの中でも有名ですが、なぜか「怪文書」扱いされたり、生前の平井氏の写真や映像があまり残されていないことから、「実在するの?」なんて噂まで飛んでいたほど。福島原発事故の後も、ツイッターなどでいろいろな人が、「これは必読」とつぶやくと、すかさず誰かが「それは怪文書ですよ」とメンションしたり。ということがしばらく続いており、本筋とは違うところでちょっとした「騒ぎ」になっていて、つい平井さんの告発や警告を広めることを「自主規制」してしまったということもありました。ソフトバンクの孫さんがツイートして、なぜかたたかれてもいましたね。でも、福島原発事故がおこり、日本の原発の問題を全国民で考えなくてはいけない、今こそより多くの人に、この講演動画を見て欲しい、と思います。


 平井さんが伝えたかったことは、「日本の原発とはこういうものである」という現場からの告発です。それはまぎれもなく、現場監督として日本中の原発を、そして世界のプラントを20年間渡り歩き、つぶさに見てきた人の「生の声」であり「真実」であると確信します。

 2時間にわたる長い講演ですが、聞いていてもまったく飽きる事は無く、またひとつも聞き漏らしてはならない、内容です。すでにこの時、癌と闘っていた平井さんですが、口調も話す内容もきわめて明晰でわかりやすい。この土日を利用して、是非、視聴してください。

 

 重要な指摘ばかりで、どれか一つを取り出すことはできないのですが、印象に残ったことは、「日本の原発は設計は一流かもしれないけれど、現場で作業している人たちは、原発については素人ばかり。かつては専門の腕のいい職人さんがいたけれど、みんないなくなってしまって、今は寄せ集め集団がやっている。しかも劣悪な労働環境で。そしてみんな被曝している」その監督をしていたのは平井さん自身で、「安全だから」という洗脳教育を部下たちにずっと行っていたがウソを付き続けなくてはならない状況に耐えられなくなって仕事を辞めた」・・・という告発。


 これは福島原発事故後、実名で会見や講演を続けている元東芝の原子炉格納容器設計技師である後藤政志さんのお話と、まさにセットなんだと思いました。たしかに日本の原子炉設計者は、優秀な人たちが集まり、また誠実にまじめに「最高レベルに安全な設計」を追求し作り上げてきたんだろうと思います。しかし実際の現場はというと・・・。例えるのも変ですが、いくら優れた建築家が図面を引いた家でも、大工さんの腕が悪ければ、欠陥住宅になる、ということです。そしてこの構造こそが、今の日本社会の全体を覆い尽くしている社会の劣化というか、システムの破綻というか、そんな風にも思えてきます。


 だからといって腕のいい職人さん(大工さん)が集まればいいのか、というと「住宅」はそれでいいかもですが、「原発」はそういうわけにはいかない様々な問題がまだまだあるのですが。


 しかし残念なのは、どうして96年の段階で、このような告発がされてきていたのに、何も改善されなかったのか、誰も(私もその一人ですが)聞く耳を持たなかったのか、ということです。講演の中で平井氏は、全国各地でこのような講演活動を行い、院内集会でも発言をしたり、また、実際に原発訴訟裁判の原告特別補佐人にもなっているし、新潟県巻町における住民投票の際にも、話をしにいっている、と発言されています。彼が指摘していたようなことが改善されていたら・・・老朽化でボロボロになっていた福島第一原発が、閉鎖されていたら・・・と考えないわけにはいけません。福島原発の事故は防ぐことができた「人災」なんだと改めて思います。


 この講演には、菅直人首相の話も出てきます。お話しからして平井さんと菅さんは昔からの知り合いのようです。「薬害エイズの行政責任を問う事ができたのは、彼が市民運動の出身の大臣だからそういうこともできた」と菅さんを評価するような発言。そう、この講演は1996年10月に行われているのですから、あの当時はみんなそう思っていましたね。今、菅さんにもこの講演を見てほしい。そしてあの頃の初心にもどって「日本の原発はリスクが高すぎるので、脱原発でエネルギー政策を見直し考える」と明言してほしい。


 最後に、伊藤塾がこのような講演を将来の法曹を担う人たちのための講座の一環として行っていたこと、そして15年を経て映像がきちんと残っていること、そして今回、塾生だけでなく一般にネット公開したということについて、伊藤塾に感謝したいと思います。塾長、ありがとー!


(水島さつき)

 

 

 

 


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■原発がどんなものか知ってほしい
      平井憲夫
http://www.iam-t.jp/HIRAI/


       私は原発反対運動家ではありません。二○年間、原子力発電所の現場で働いていた者です。原発については賛成だとか、危険だとか、安全だとかいろんな論争がありますが、私は「原発とはこういうものですよ」と、ほとんどの人が知らない原発の中のお話をします。そして、最後まで読んでいただくと、原発がみなさんが思っていらっしゃるようなものではなく、毎日、被曝者を生み、大変な差別をつくっているものでもあることがよく分かると思います。

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        1.. 私は原発反対運動家ではありません
        2.. 「安全」は机上の話
        3.. 素人が造る原発
        4.. 名ばかりの検査・検査官
        5.. いいかげんな原発の耐震設計
        6.. 定期点検工事も素人が
        7.. 放射能垂れ流しの海
        8.. 内部被爆が一番怖い
        9.. 普通の職場環境とは全く違う
        10.. 「絶対安全」だと5時間の洗脳教育
        11.. だれが助けるのか
        12.. びっくりした美浜原発細管破断事故!
        13.. もんじゅの大事故
        14.. 日本のプルトニウムがフランスの核兵器に?
        15.. 日本には途中でやめる勇気がない
        16.. 廃炉も解体も出来ない原発
        17.. 「閉鎖」して、監視・管理
        18.. どうしようもない放射性廃棄物
        19.. 住民の被曝と恐ろしい差別
        20.. 私、子供生んでも大丈夫ですか。たとえ電気がなくなってもいいから、私は原発はいやだ。
        21.. 原発がある限り、安心できない

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      筆者「平井憲夫さん」について:

      1997年1月逝去。
      1級プラント配管技能士、原発事故調査国民会議顧問、原発被曝労働者救済センター代表、北陸電力能登(現・志賀)原発差し止め裁判原告特別補佐人、東北電力女川原発差し止め裁判原告特別補佐人、福島第2原発3号機運転差し止め訴訟原告証人。
      「原発被曝労働者救済センター」は後継者がなく、閉鎖されました。

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      e-kochi

      原子力発電がなくても暮らせる社会をつくる国民会議
      http://genpatsu_shinsai.tripod.co.jp/
      ↑       
      以前のリンク元が削除されています。下のアーカイブデータをご覧下さい。
      文字が読めない場合は、ブラウザ表示を Shift JIS に変更して下さい。
      http://web.archive.org/web/*/http://genpatsu_shinsai.tripod.co.jp/

      IAM


計画停電終了

■藤沢市防災行政無線情報
http://twitter.com/Bousai_Fujisawa
(2011年4月8日14時40分)東京電力より計画停電についてお知らせします。計画停電は、今後、原則として中止となりました。

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■東京電力
http://twitter.com/OfficialTEPCO
■■計画停電■■皆さまの節電へのご協力により、今後、計画停電については「原則実施しない」こととなりました。なお、突発的な電力需要の急増や、設備トラブルなどでやむを得ず計画停電を実施する際は、予めお知らせするよう努力いたします。引き続き皆さまの節電へのご協力をお願いいたします。

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■東日本大震災:計画停電、終了宣言へ 需給計画きょう骨格--政府・東電
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110408ddm008040080000c.html
毎日新聞 2011年4月8日 東京朝刊

 政府と東京電力は7日、地域ごとに順番に電気を止める計画停電を原則廃止する「終了宣言」を8日にも出す方針を明らかにした。停電は企業や家庭への影響が大きいと判断、4月中は大きな冷え込みで暖房需要が急上昇するような事態がない限り、原則、計画停電を行わない。一方、冷房需要が高まる夏場に向けて、政府は電気事業法27条に基づき強制的に電力使用を減らすように求める電力使用制限令の発動も含めた抜本的な対策を講じる方針で、8日午前に開く全閣僚参加の「電力需給緊急対策本部」で骨格を決める。

 政府は8日の「電力需給緊急対策本部」で、冷房需要が高まる7~9月の電力需給見通しや、節電対策を提示する。具体的には、東電と東北電力管内で、夏場の電力需要ピーク時の供給力が1830万キロワット程度不足する想定。ガスタービン発電の増設などで供給力を550万キロワット程度増やし、残りの約1300万キロワット弱を需要抑制で対応する。

 契約電力500キロワット以上の工場を持つメーカーなど大口需要家には、7~9月の平日午前10時~午後9時の電力使用量を昨年比25%程度削減する目標を設定し、法的措置を講じる。また、中小企業などの小口需要家は20%、家庭にも15~20%の自主的な使用抑制目標を設ける方向だ。

 ただ、電気事業法に基づく使用制限は「最後の手段」(経済産業省幹部)と位置付け、削減目標達成に向けて、企業には操業時間の早朝・夜間へのシフトなど節電対策の徹底を求める。家庭に対しては、節電対策や電力需要の見通しを知らせる「電気予報」を提供、協力を呼びかける。

 夏場に向けた電力使用削減策の骨格が固まることを受けて、政府と東電は、計画停電は原則実施しない方針を表明する。【宮崎泰宏、新宮達】

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年20ミリシーベルトで避難

【ニュース より】
「年20ミリシーベルトで避難」 安全委、厳格化へ見解
東京新聞 -2011年4月7日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011040702000031.html

 原子力安全委員会の代谷(しろや)誠治委員は六日、記者会見し、年間の被ばく放射線量が二〇ミリシーベルト以上になる場合は避難指示などの対策が必要との見解を示した。福島第一原発事故の長期化を受け、住民の健康影響を考慮する。これまで数日間で五〇ミリシーベルト以上だった避難指示の基準を厳格化する方向で調整している。

 国際放射線防護委員会(ICRP)は、緊急時の被ばくについて年間二〇~一〇〇ミリシーベルトを超えないようにするとの勧告を既に出している。

 代谷委員は「今の状態は緊急時。ICRPの基準の下限値に収める形でやりたいが、わずかでも超えたらいけないということではなく、目安として使う」と説明。最終的な避難や屋内退避範囲などの見直しは、政府と関係市町村が協議して決めるとした。新基準では、原発から半径二十~三十キロ圏内の屋内退避地域や、三十キロを超える地点でも避難が求められるケースが出てくるとみられる。

 これまでの国の指針では、外部被ばくが予想される場合、一〇~五〇ミリシーベルトが屋内退避、五〇ミリシーベルト以上が避難とされる。今回の事故では半径二十キロ圏内の住民に避難指示が出ている。

被災地にはケチな東電

【ニュース より】
被災地にはケチなのに自民党には大盤振る舞いの東電幹部
http://gendai.net/articles/view/syakai/129799
現代ネット 2011年4月6日 掲載

原発を国策にしたのは自民党

 東京電力が福島原発周辺自治体に支払った「見舞金」の金額の低さには驚いた。1自治体当たり、たった2000万円ポッチだったからだ。9自治体総額でも、個人で100億円寄付したソフトバンクの孫社長のわずか50分の1しかない。

 避難指示が出ている9自治体の住民は今も自宅に戻れず、避難所などで不便な生活を強いられている。全て福島原発の放射能漏れが元凶だ。ちょっと前まで日本を代表する大企業だった東電なら、1自治体当たり「億単位」の「見舞金」を支払うのは当然だ。説明が二転三転するのが“東電発表”だから、今回も「ケタ」を間違えたのかと思ったら大間違いだった。
「信じられないケチケチぶりです。東電は役員報酬の総額だけで約7億円もあるのです。現場からトンズラした清水社長、“ドン”の勝俣会長の年収は1億円近いでしょう。計2億円程度の『見舞金』なら、20人の役員のポケットマネーでも十分出せますよ」(経済誌記者)

 被災地にはカネを出し惜しむ東電だが、役員が喜んでカネを差し出している「得意先」がある。自民党の政治団体「国民政治協会」(東京)だ。
 09年の政治資金収支報告書を見ると、勝俣会長、清水社長以下、役員は軒並み、この協会に個人寄付している(別表)。その額、計249万円だ。
「確認できる限り、東電役員20人中、16人がほぼ同じ時期に寄付しています。会長、社長は30万円、副社長以下は7万~24万円と決まっているようだから、半ば『社命』だったのでしょう。寄付していない4人中、2人は社外取締役という状況を見ても容易に想像できます」(経済ジャーナリスト)

 原発問題に取り組む環境団体「たんぽぽ舎」の柳田真共同代表は「原発政策はもともと『日本も核兵器準備に備えよう』という発想から始まっている。推し進めてきたのは自民党」と指摘していた。東電幹部は自民党にカネを“上納”し、原発の「お墨付き」を得てきたのである。ハッキリ言って、世界中を震撼させている今回の原発事故を招いたのも歴代自民党政権が「原発=安全神話」を国民に植え付けてきたからだ。それなのに、谷垣総裁はシレッとして「原子力政策の推進は難しい状況になった」なんて言っているからチャンチャラおかしい。まして大連立なんて冗談にもホドがある。

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