現在たった1基稼働中の北海道泊原発3号機が定期検査に入る5月5日は、日本の全原発・54基すべてが停止するけれど、神奈川県の米海軍横須賀基地には、米原子力空母(ジョージ・ワシントン)が配備され、2基の原発を積んでいる。
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■米原子力空母メンテで発生の低レベル放射性廃棄物、運搬船に移送 市民団体は抗議/横須賀
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1204100037/
カナロコ 2012年4月10日 より
米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)のメンテナンスで生じた低レベル放射性廃棄物を運搬船に移し替える作業が10日、午前9時20分ごろから約2時間かけて行われた。運搬船は米国へ帰国し、廃棄物の最終処理が行われる。作業は2009年以降毎年行われ、4回目。
メンテナンスでは低レベルの放射能を帯びた雑巾やプラスチックシート、作業手袋など少量の固形廃棄物が発生する。作業ではこれらを密封性の高いコンテナに収納し、陸揚げせず直接クレーンで運搬船に移した。
東京電力福島第1原発事故が起きてから2回目となった搬出作業。事故の影響で放射能汚染を不安視する市民の声も聞かれる中、この日は昨年に引き続き市民団体が作業に対する抗議と監視を行った。
安針台の高台にある公園から廃棄物を移し替える様子を監視した呉東正彦弁護士は「作業は『放射能にさらされた物質は外国の港にある間は原子力艦船から搬出しない』とする(1964年の米政府書簡)エード・メモワールの約束に反する」と強調。
一方、米側は10年に外務省に提示した書簡で、「『搬出』とは日本の陸上に搬出されるという意味で、エード・メモワールに違反しない」と説明している。呉東弁護士は「コンテナから放射能が漏れる可能性もある。『陸揚げしなければよい』との説明はまやかしだ」と強く非難した。

クレーンで運搬船に移送されるコンテナ=米海軍横須賀基地