福島の復興に向けて |
福島の復興に向けて
中越地震の被災地は、もともと過疎化の進んでいた農山村を襲った震災だったという点を特筆しなければならない。
被災地では震災を機に利便性を求めて地域を離れる人が増え、一説によると、過疎化、高齢化の時計の針を一気に15年~数十年早めてしまったともいわれている。現に、山古志地区の住民数は震災後の10年でほぼ半減したとのことである。
おそらく、東京電力福島第一原発事故の被災地でも、帰還政策が促進されたとしても、過疎化、高齢化に拍車のかかる可能性が高いだろう。現実に、これから実際に何がどう進行していくのかしっかりと見極める必要がある。帰還の政策や復興の構想は、こうした現実を踏まえて発想すべきだろう。そういった観点から、中越地震から10年というの節目の年を迎える山古志が、どのように復興し、今後どう進もうとしているのか、原発避難者にとっての復興を考える上でのヒントが隠されているに違いない。
おそらく、東京電力福島第一原発事故の被災地でも、帰還政策が促進されたとしても、過疎化、高齢化に拍車のかかる可能性が高いだろう。現実に、これから実際に何がどう進行していくのかしっかりと見極める必要がある。帰還の政策や復興の構想は、こうした現実を踏まえて発想すべきだろう。そういった観点から、中越地震から10年というの節目の年を迎える山古志が、どのように復興し、今後どう進もうとしているのか、原発避難者にとっての復興を考える上でのヒントが隠されているに違いない。
全村避難を余儀なくされ、避難所から長く仮設住宅で暮らした旧山古志村ではあるが、原子力発電所事故による放射性物質の残る福島と状況は異なる。「ひとつとして同じ災害はない」といわれるように、神戸という大都市を襲った阪神・淡路大震災と新潟県中越地震も異なるし、地震・津波・原発事故の複合災害となった東日本大震災もまた異なるところはあるだろう。
それでも、旧山古志村をはじめとする新潟県中越地方の農山村を襲った新潟県中越地震から見事なまでの復興を遂げたこの地に学ぶべき点も多くあるように感じる。それは地域のコミュニティーの復興であり、震災被災地に止まらず、過疎化、高齢化に悩む全国の農山村に通底することでもあるだろう。
福島の復興に何が必要なのか、真剣に考えなければならない。
(終 さく)
それでも、旧山古志村をはじめとする新潟県中越地方の農山村を襲った新潟県中越地震から見事なまでの復興を遂げたこの地に学ぶべき点も多くあるように感じる。それは地域のコミュニティーの復興であり、震災被災地に止まらず、過疎化、高齢化に悩む全国の農山村に通底することでもあるだろう。
福島の復興に何が必要なのか、真剣に考えなければならない。
(終 さく)