28日バス到着
28日朝のシャトル・バス降車場

camereon dupuy
Cameron Dupuy & the Cajun Troubadours

さて、ジャズ・フェス二日目ですが、この日も10時30分頃シャトル・バスを待つ列に並びます。土曜とあって若干人が増えているような感じです。バスのチケットは9時過ぎに2日分を入手しておいたので、前日のようにチケット売り場に並ぶ必要はありません。ホームページではバスは10時30分からとなっていますが、どうやら10時頃から出ている模様。朝早く目が覚めたら、もう少し早い時間にバス乗り場に行ってみようと思います。さて、前日と同じ10時4〜50分に会場に到着。ジェンティリー・ステージではなんだかお洒落なジャズをやっていて、歌っている女性シンガーは有名人かなと思いきや、サザーン・ユニヴァーシティ・ジャズ・ジャグズとなっています。学生バンドでしょうか。それにしてはなかなかの力量です。隣のフェィス・ドゥー・ドゥー・ステージでは、キャメロン・デューパイ&ザ・ケイジャン・トルバドゥールズがご機嫌なケイジャンを奏でております。フィドル二本にボタン式アコーディオン、ギターはペタル・スティールのみで、あとはドラムとベースという編成、カントリー・タッチの曲もあって朝から気持ちいい演奏が聴けました。アコーディオンは結構若そうですが、この地ではこういう伝統的な音楽がきっちり継承されているようで嬉しいですね。2〜3曲聴いて移動です。

ゴスペルテント
ゲートの向こう側に見えるゴスペル・テント

heavenly melodies
The Heavenly Melodies Gospel Singers

ゴスペル・テントではヘブンリー・メロディズ・ゴスペル・シンガーズが白熱の演奏中。派手な赤い衣装がよく似合っていますが、男性ボーカルはけっこう年配のよう。それでも声量はものすごくて、胸にじんじん響きます。ほかのメンバーもかなりがんばってるし、バンドの演奏もルーツ色が濃くてグッドです。こういう土着的なゴスペル・グループって日本ではまず見ることができないでしょうから、はるばるやって来た甲斐があろうというもの。贅沢を言えば、木造や煉瓦づくりの黒人教会で聴ければもっと響きがよかったんでしょうけど、これだけたくさんのグループを一度に見れるというのはジャズ・フェスでしかできないこと。それはまた次の機会のお楽しみということにしたいと思います。

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Josh Kagler & Harmonistic Praise Crusade

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ステージ上をはしりまわるJosh Kagler

続くジョッシュ・カグラー&ハーモニスティック・プレイズ・クルセイドは、クワイヤー形式。みんなカジュアルな服装です。ドレッド・ヘアーをポニー・テイルにしたまるっこい体型の男性ディレクターがジョッシュさんでしょうか。外見はちょっとお笑い系のキャラが入ってますが、最初からすごいテンションで観客をあおり、クワイヤーに大声で歌わせます。服装にみあったお洒落な曲もあるけれど、ルーツを強く感じさせる演奏もあり、根っこの部分がしっかりしたよきゴスペルだと感じました。

archdiocese
Archdiocese of New Orleans Gospel Choir

次のアーチドーシーズ・オブ・ニュー・オーリンズ・ゴスペル・クワイヤーは、バックにコンガが入り、キーボードがスティール・ドラムみたいな音を出していて、カリプソとかラテン系の要素を加味した演奏を聴かせる、独特なクワイヤーでした。考えてみれば、ニューオーリンズは大きくみればメキシコ湾に面しているわけで、カリブ海の一番北端の港とはよく言われるところ。このようなラテン音楽の香りがするクワイヤーの存在というのは自然なことなのかもしれません。このクワイヤーのディレクターは男性で白髪まじり、長く活動している雰囲気で誠実そうなタイプという印象を受けました。前半は割合静かな感じでしたが、後半はぐんぐん盛り上がってきます。このグループ、メンバーは老若男女入り乱れていて、笑顔が似合うなかなかいいグルーブでした。

コンゴ・スクエア前のわたし
コンゴ・スクエア・ステージ前で記念撮影

cheikh lo
Cheikh Lo タンバリンを持ちながら歌う

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今度はギター

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ティンバレスもなかなか

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最後はドラムを叩きながら歌う

次はコンゴ・スクエア・ステージに移動して、セネガルからやってきたシェイク・ローのステージを見ることにします。なんといっても、このバンドはトーキング・ドラムの音の迫力に圧倒されました。すごいパワーです。それと、ギターのサウンドも素敵です。サングラス姿の主役、シェイク・ローは最初は楽器を持たずにボーカルに徹していたのですが、途中からエレキ・ギターをもってバンドのギタリストをかけあいをします。なんて豊潤なギター・ミュージックなんでしょう。それにパーカッションが3人いて、この3人が一糸乱れることなく、アフリカン・ビートを心地よくたたき出してくれます。かと思えば、シェイク・ローさんティンバレスを持ち出しトーキング・ドラムとかけあいをやってみたり、とにかくリズムの妙技をたくさん味わうことができました。そして最後にはドラムを叩きながら歌いだしましたが、どの楽器も激うま。ホント根っからのミュージシャンなんですね。いやはや、かっこよかったです。

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Voice of Wetlands All Stars

彼らのステージが終わったあと、アキュラ・ステージに移動。トム・ペティ待ちの聴衆の多い中、Voice of the Wetland All Starsを見ることにします。Voice of the Wetlandとは急速に失われつつあるルイジアナ州の湿地帯を守るための組織です。このグループ、ルーツ系のシンガー・ソングライター、タブ・ベノワが中心となり、趣旨に賛同するルイジアナの一線級ミュージシャン達が集まって結成したグループ。みんな忙しい人達ばかりなので、こういう機会でもなければ見ることができないグループでしょう。ギターにタブ・ベノアとアンダース・オズボーン、パーカッションにシリル・ネヴィル、オルガンにドクター・ジョン、ドラムにジョン・ヴィダコヴィッチ、ブルース・ハープにジョニー・サンソン、フィドルにウェイロン・シボドー、ボーカルにモンク・ブードローという豪華な面子。本来ベースはジョージ・ポーターJr.なのですが、さすがにこの日は不参加で代役のベーシストが弾いていました。彼ら、CDも二枚ほどあるのですが、ニューオーリンズに全然知りませんでしたので、帰国してから早速ファーストを入手しました。発売されたのはカトリーナの襲来した2005年です。演奏がはじまったら、1曲目は「Bayou Breeze」、2曲目が「Louisiana Sunshine」と、ファースト・アルバムの1・2曲目が演奏されました。1曲目はかっこいいファンキーなロック、タブとアンダースのギターのかけあいもなかなかかっこいいです。2曲目はシンガー・ソングライター調のバラードで、どちらもシリルとタブがボーカルをわけあっています。3曲目はフィドルのウェイロンが歌いました。割合高音系の声で、やっぱりファンキーながら少々カントリーのにおいのする曲でした。4曲目渋いブルーズ・ロック調のナンバーで、ブルース・ハープのジョニー・サンソンが主役。白人ながら歌もハープもとってもどす黒い味が出せる人でした。先のウェイロンといいサンソンといい、すごい人がいますねぇ。知らなかった自分が悪いのですが、ルイジアナのシーンの奥深さが身にしみました。こんな風に1曲ごとに主役が入れ替わるので飽きないし、みんな歌がうまいです。次の曲はかっこいいボトルネック・ギターで幕開け。主役はアンダース・オズボーン。ドクター・ジョンのリズミックなオルガンをバックにボトルネックでオブリガードを入れながら歌います。こちらも文句無しにかっこいいですね。あと、ほかの曲もそうなんですが、ジョン・ヴィダコヴィッチのドラムのすごいこと。どんな曲でも、タメの効いた渋くかっこいいプレイです。60代くらいの白人ドラマーですが、プロフェッサー・ロングヘアのセッションにも参加した経験があるとのこと。さもありなん。ニューオーリンズには本当にすごいミュージシャンがたくさんいますね。ナッシュビル・キャッツならぬ、ニューオーリンズ・キャッツだな。続いてドクター・ジョンがオルガンを弾きながら歌ったのは、なんと「Woo Poo Pah Doo」からはじまるメドレー。ブルース・ハープのサポートも入ってめちゃ渋い演奏です。このあたりこで元ワイルド・マグノリアスのモンク・ブードローがマルディ・グラ・インディアン・スタイルで登場。ワン・コードのファンキーなナンバーを決めてくれます。最後の曲はシリルがドラムを叩きタブが歌うザディコ・ケイジャン系のナンバーで締めます。本当にニューオーリンズ音楽の集大成のようなスーパーグループ。青空の下、彼らの演奏を楽しめてよかったです。

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Tab Benoit (VOW)

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Anders Osbone&Dr.John (VOW)

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Cyril Neville (VOW)

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Johnny Sansone (VOW)

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Waylon Thibodeaux (VOW)

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Monk Boudreaux (VOW)

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Cyril NevilleがドラムにまわりJohnny Vidacovichがティンバレスを叩く

ブルーステント
ブルース・テント(ゴスペル・テントよりかなり大きい。前に並ぶのは仮設トイレ)

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Bobby Rush

次にブルーズ・テントに移動すると、すでにボビー・ラッシュの演奏がはじまっていました。もう10年近く前に発売されたブルーズ・ムービー・シリーズのDVDでみたのと同じチープなシンセの入った定番ナンバーをやっています。映画の時には64歳といっていた気がするので、もう70代のはじめでしょうけど、髪は染めているのか、風貌はその頃と全くかわりません。日曜日はスーツを着て教会に行きゴスペルを聴く敬虔な信者ですが、商売ではエロエロ・ブルーズを歌いまくります。赤いスーツで決めてサービス精神たっぷりなトークで会場をわかせていますが、写真のような小物(大物?)も用意する念の入れよう。ダンサーのおねえさんたちもお色直しがあったりします。バンドにはベースが二人。ボトムは重いです。彼にとっては定番の展開でしょうけど、フーチー・クーチー・マンでは、「股ぐら」パフォーマンス。そして、最初の曲に戻ってダンサーの女性二人がお尻ふりふりダンスをして会場を湧かせます。個人的にはとっても楽しめるステージでしたが、トム・ペティがはじまる時間になると、席を立つ人がけっこう多かったです。

bobby rush パンツ
でかいパンティを広げるBobby Rush

bobby rush
Bobby Rush ダンサーと共に

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Israel Houghton and New Breed

彼らのステージが終わってブルーズ・テントを出ると、そのトム・ペティの演奏が聞こえてきますが、彼らもブルーズに根ざしたサザン・ロックですね。やはり南部で特に人気があるのでしょう。彼らが20年以上前に発表した『サザン・アクセンツ』はいいアルバムでしたね。今日は土曜ということで昨日よりもかなりたくさんの人出です。でもアキュラ・ステージには寄らずに少しゴスペル・テントに行きます。イズラエル・ヒュートンという若い人のグループがやってましたが、エレキ・ギターも入ってかなり現代的な演奏です。自分としてはトラディショナルな要素のたくさん入ったゴスペルが好みなのですが、彼らは若い世代に結構人気のようです。

nathan&zydeco cha cha
Nathan & the Zydeco Cha Chas

それからフェイス・ドゥー・ドゥー・ステージに行って、ネイサン&ザディコ・チャチャズを見ることにします。いやぁ、楽しいザディコですね。みんな笑顔で演奏していますが、音はタイトです。昨日は最後間でのんびり会場にいたので、ホテルに戻るのが遅くなってしまったから、彼らのステージを30分くらいで切り上げ、シャトル・バス乗り場に向かうことにしました。それでも結構な行列です。この行列に並びながら、この日ジェンティリー・ステージのトリを務めるファイストを少し聴くことができました。アクースティック・ギターもなかなか達者で本人の弾き語りを軸にしたポップなアレンジ。スザンヌ・ベガとかをちょっと連想しました。将来有望かもしれませんね。こうしてフェス2日目の会場をあとにしました。この日の昼は、会場で買ったバーベキュー・ソース・チキンのハンバーガー。5ドルでしたがなかなかうまかったです。夜はホテルに戻ってからグロッサリー・ストアで買ったパンやサンドイッチで夕食にしました。