『左窓の景色』/左紳之介

Views from the left window/Shinnosuke Hidari

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2015年11月

チラシ投函作戦、完了!!

こんぬつは!! 左です

今日は僕の近所ではいい天気でしたが、皆さんの所はいかがでしたか?

本日ついに、チラシ投函作戦、お陰様で完了することが出来ました!!ウォーーーヤターッ\(^o^)/
かねてよりお伝えしておりました
、『エルソナシンドローム × マンガ onウェブ』のチラシをポスト投函する広告作戦、丸二カ月でひとまず目標枚数10000枚に到達です。ひぃ~ふ~やれやれ
今日は、この実験的試みを簡単にまとめておきたいと思います。

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・配布総枚数:約10300枚

・配布期間:2015年10月~11月

・配布地域: JR中央線沿線(中野~三鷹駅周辺、立川まんがぱーく、高円寺漫画空間)、井の頭線下北沢駅周辺、西武池袋線大泉学園駅周辺

・配布対象: 単身用集合住宅が中心

・印刷費用:約26,000円
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広告効果については、想定よりもまずまず良い感じではないかという印象です。ツイッターで今回の作戦を応援・ツイートして下さった沢山の皆様や、チラシを受け取った
NewsACTさんが記事にして下さったお陰で、それらを見て購入して下さった方もきっといるでしょう。通常、チラシ投函で商品購入につながる率は配布枚数の0.3~1%ほどだと言われているようですが、今回のチラシに関しては、amazonでの順位変動など見る限り、もう少し良いのではないかという気がします(あくまで推測・印象ですが。詳しくは11月4日の記事を参照)。

今回の感触を受けて、とりあえず来年1月発売の
『マンガ on ウェブ4号』についても、同様のチラシ広告を行う予定です。詳細はまだ検討中ですが、雑誌や作品の認知をさらに広げるために、次回もなるべく未投函地域を開拓していきたいと思います。

いや~、やはり結構歩きましたが、やってみると運動不足のオッサンでも意外と配れるものですね。地道なやり方ではありますが、「これが作品や雑誌の売り上げにつながるんだ」と思うと、配るのが楽しくさえ感じました。まぁ日ごろインドアでチマチマ描いてるばかりなので、外を歩けて楽しかったってこともありますが。

そんなわけで、今回の作戦はこれにて完了とさせていただきます。
応援して下さった皆様、雑誌をご購入いただいた読者様、本当にありがとうございますm(__)m

最後に次号『マンガ on ウェブ4号』の告知ですが、次号は掲載作品がまたグンと増えまして、ついにsideA、sideB の2冊同時発売ということになりました。2冊とも面白い作品がそろっておりますので、
無料お試し版で中身をご確認の上、是非2冊ともご購読下さい。拙作『エルソナシンドローム』/第2話「復讐」は、sideBの方に掲載されております。
どうぞよろしくお願い致します。<m(__)m>

4go-ersona

漫画の主人公が何もしないのは、ダメなのか?

こんばんばぁ!! 左です

早速ですが、今日は昼間に漫画onWeb主催コンテスト「第7回ネーム大賞」関連のニコ生放送がありまして、その中で出た話題について少し書いてみたいと思います。

この放送は、漫画家の佐藤秀峰先生がコンテスト応募作の中から希望者の作品について生講評するというもので、僕も去年コンテスト参加時に講評していただきました。

今年は既に70作品位の講評が放送されましたが、今日の放送の中で、「漫画の主人公が何もしないのはダメなのか?」という話題になりました。僕は今日もチラシを投函しながら聞いていたのですが、この話題に興味をひかれてちょっと足を止めて聞いていました。

何でこの話題に興味を持ったかというと、実は以前僕もそういう漫画を描いたことがあるからです。放送の中でも、サブキャラたちがアレコレやってて結局主人公が何もしないで見てるだけみたいな漫画は、編集者の評価が良くないと言っていました。実際、僕が描いた時もそんな評価だったと思います。

編集者に以前言われたのは、漫画では主人公が周囲の状況に巻き込まれていく展開主導の名作は少なく、大概は主人公が周りを巻き込んでいくキャラ主導の話が多いそうです。「漫画はキャラが重要」という一般論は、皆さんも聞いたことがあるでしょう。でもこれ、一体全体、なぜなんでしょうね?

僕もよく理由がわからず、今でもまだモヤッとした感じは正直あるんですが、それでも自分なりにその理由をずっと考えてきました。わけも分からず言われたまま鵜呑みにするのは、僕はあまり好きではありません。それにこの疑問て、持論でもいいから明確に理由を説明してくれた人って、あんまりいない気がするのです。

で、自分なりに考えた結果、かろうじて思い至ったのが、「何もしない主人公は、読者の興味が離れやすい」ということです。もちろんこれはあくまで現時点での僕個人の仮説ではありますが。

例えば、皆さんはこんな経験はありませんか?大人たちが会話している部屋の中に、一人子供や犬が入ると、いつのまにかみんなそっちの方を目で追ってしまう、というようなこと。

これは、子供や動物が、大人から見ると「何をするかわからない」存在なので、警戒というか見守りというか、興味を持って無意識に目で追ってしまうのだと思われます。そういう性質が、人間にはあるようなのです。これと反対に、何も変なことをする心配のない対象については、人は警戒しないし興味も薄れやすい。つまり「何もしない主人公からは興味・関心が薄れやすい」ということが、読者に起こっているのではないかと思うのです。

これは漫画に限らず、映画などについても同様だと思われます。しかし、漫画において何故特にそう言われるかのか、という点も考えてみました。結論から言うと、これは漫画が分割型エンターテイメント(週刊・月刊・単行本等、1つの作品が分割されている)ためではないかと思います。映画のように料金一括前払いで全編を上映するのと違い、漫画は一つの作品が分割されていて、料金も毎回分割徴収していくビジネスモデルです。つまり、漫画は読者の興味をずっと維持していかないと、利益を最後まで確保できないエンターテイメントなのです。

読者に途中で興味をなくされては、漫画というエンタメは成り立たない。読者の興味を引き付け続けるために利用したセオリーの一つが、先に説明した「何をするかわからない存在」に興味を持つ人間の性質だった、のではないでしょうか。

こんな理由なんか考えてみても、実際に魅力的なキャラが描けなきゃ、漫画の中で動かせなきゃ意味がありません。理由なんかわかっていなかったとしても、実力世界ではとにかく実践できる人が勝つのでしょう。しかし、理由が分かっていると、迷った時でもブレにくいし、人に説明できます。また、理由や構造を理解できると、応用が利くようにもなる気がします。

例えば、上記で子供や犬が「何をするかわからない」のは、子供や犬の幼児性や無知さによるものでしょう。大人の常識やセオリーを知らないが故に、大人ならためらうようなことでも平気で言ったりやったりするわけです。こうした幼児性や無知さは、多くの漫画の主人公(大人の主人公も)が持っていて、彼らの魅力(読者の興味を引く力)になっているようです。

また、「何をするかわからない」キャラを作る方法は、何も幼児性や無知さだけではありません。例えば仮面をつけていて顔の表情が読み取れないキャラ(ガンダムのシャア等)、極端に無口なキャラ、天才キャラなんかも、「何をするかわからない」存在です。これらは実際多くの漫画のメインキャラになっています。
「何をするかわからないキャラが、興味を引きやすい」ということだけ理解しておけば、他にもいろいろ思いつくかもしれません。

とまぁ、こんな感じで今日はチラシを配りながらアレコレ考えていました。実際、自分はそういうキャラを描けているだろうか?
物語の中で動かせているだろうか?思い当たったことを実際にできるようになるのが、一番大変ですね。

今日はそんな私の『エルソナシンドローム』第2話/復讐(来年1月マンガonウェブ4号掲載)から、主人公の太剣(タツルギ)シンヤの画像を添付しておきます。
ERSONA-02p24

チラシ投函作戦凹、高円寺編

うぃーす、左っすう

今日はしょっぱなからテンション低めでお送りしております。何でって?もうtwitterとかでご存知の方もいると思いますが、文字通り凹んでるんですよ。アレが。

まぁ順を追ってお話ししましょう。
今日のチラシ投函作戦は高円寺に致しました。高円寺、ここも中野に次いで集合住宅が多い地域です。今までにも既にかなり攻めておりますが、今日はかねてより気になっていた
漫画空間・高円寺店さんに、チラシ設置のお願いに行ってみようということでやってまいりました。

いつも投函用チラシは、家であらかじめ半分に折っておりますが、今日はその他に真っさらのも100枚封筒に入れて、液タブと一緒にデイバッグの大型ポケットにあります。

高円寺北口を降りると、探すまでもなく、漫画空間さんが目の前に見えてきました。
mangakuukanビルの階段を上がって2階のドアを開けると、中は駅前とは思えないくらい静かで、小さくBGMが流れています。雰囲気は喫茶店ですが、机が広くてライトやパソコンが置いてある所が明らかに喫茶店とは違います。

すぐに店長さんである漫画家・深谷陽先生が出ていらして、親切に応対して下さいました。はじめて来てチラシを置いて欲しいなんて、厚かましいお願いにもかかわらず、二つ返事で了承して下さいました。ホント、有難うございます!!

バッグの大型ポケットからチラシの封筒を出してそのままお渡しし、その後せっかくなので漫画空間を初体験していこうかと思ったのですが、外の天気が怪しく、雨になるとチラシが配れないので、先にチラシを配ってくることにしました。

今日は先日雨で挫折した場所から、続きのリベンジです投函です!!集合住宅も多いので、調子よくスポンスポンと入れていき、自然と足も早歩きになります。ちょっと汗もかいてきました。「よし!!チャッチャと片付けて、漫画空間で作画するぞ!!」と、デイバッグから次のチラシの束を取り出し、バッグを背負った瞬間、何かが僕の後ろの方で「ガタン!!」と音をたてました。

(何か落とした?!・・・・・落としてガタンと音がするものって・・・まさか)

振り返ると、なんと道のど真ん中に、僕の液晶タブレットが転がってるではありませんか!!一瞬景色がスローモーションになりましたよ。ティラリ~ンていう音がホントに頭の中で聞こえました。「道の上に液タブ」・・・このタイトルだけで漫画一本描けそうです。なんともあまりに不自然な、シュールな光景がそこにあるではありませんか!!

僕は4秒位固まってから、慌てて液タブを広い、道の端ですぐに起動してみました。起動しながら「えーっと、昨日バックアップ取ったかな?原稿生きてるかな?起動しなかったらどどどうしよう(涙)」なんてものすごい勢いで考えていると、パッと画面がついて、無事起動してくれた!!指で画面を操作してみましたが、動作にも問題なさそうです。ああ~~、もうあまりにホッとして、その場で思わず放尿しそうになりましたよ。

しかし、安心したのも束の間、液タブ本体をよくよく見ると、角が一か所凹んでしまっています。ドボボボ~ん(ノД`)・゜・。あれほど注意して持ち運んでいたはずなのに、何でバッグから飛び出しちゃったのさ、大型ポケットのジッパー開いてたってこと?ちゃんと家で閉めてきたはずなのに、その後開けてないはず・・・・・・あああああああ、開けた。開けてる。さっき漫画空間で封筒出す時。喜び勇んでチラシ取り出したまま、ジッパー閉めんの忘れた。。。。嗚呼、無念○| ̄|_

僕は昔からこうなのです。どっかヌケてるんです。すまん・・・・液タブ。

もうテンションはダダ下がりです。ダダ下がったままダダダと残りのチラシ投函を済まし、漫画空間に戻って液タブの破損状況を確認しました。こりゃ自力で元に戻せそうもありません。下手にいじると被害が拡大する恐れがあるので、このままにすることにしました。幸い、データや動作に問題はなく、凹んだのは使用上もあまり問題無い右上角でした(僕は左利きなので手は当たらないし、電源スイッチ等重要なボタンもない。ただ、画面の回転ONOFFボタンが動かなくなった)。

cintiqdamage漫画空間でテストも兼ねて作画してみましたが、使い勝手は特に変わりません。漫画空間に流れる静かなBGMとアイスティに癒されつつ、僕は作画に打ち込むことができました。途中、お客さんが店長さんにデジタル作画について質問したり、それに店長さんが丁寧に答えたり。みんな漫画に真面目に向き合ってる空間というのは、なんとも安心感があります。

結局17時まで滞在し、漫画空間を後にしました。帰りの電車に揺られつつ、まるでジェットコースターのような日だったと思いました。上がったり下がったり気分も集合住宅の階段も。ふぅ~む・・・・安堵と凹みの混じったため息が漏れます。

ともかく、皆さんもバッグのジッパーにはくれぐれもお気をつけて・・・・トホホ

チラシ投函作戦、1カ月経過して

どうーも、ひだーりです。

段々と寒い日が増えてきましたが、この季節は外出する時服に迷いますね。今日は暑いのか?いやいや寒いのかな?窓から半身乗り出して確認したりなんかして。皆さんもこの季節は、窓から落っこちないよう十分気を付けてね!!

さて、先月10月から開始したチラシ投函作戦ですが、ほぼ一カ月が経過致しました。そこでちょっと、これまでの所をご報告がてら、忘れないうちに書いておきたいと思います。

現在までの所、
◆配布総枚数:約4900枚(うち約200枚は立川まんがぱーく様に置かせていただいている分)
◆配布地域:JR中央線沿線(中野~三鷹、立川まんがぱーく)、下北沢

とまぁこんな感じです。
今また手元の在庫がほとんど無いので配布お休み中ですが、増刷が届いたら今週末からまた配布予定です。

それで、肝心のチラシの効果についてですが・・・・あるにはあるようなのですが、正直どのくらいかは微妙です。一カ月経過した現時点での感覚として、『マンガ on ウェブ3号』のamazon順位(コミック総合)を見る限り、配布しない時3万位くらいなのが、チラシを配布した後は1万位前後まで上昇する、というような感じはしますが。

何分、チラシの他にも様々な要因(平日・休日・時刻での変動とか、他の新刊リリースラッシュ時期とか、11月から始まった1号の無料キャンペーンとか)が働いていますので、チラシの効果だけを切り分けることは難しく、あくまで「なんと~くそんな感じがする」みたいな程度です。
amazon以外の書店でもどれくらい売れてるのか気になりますが、もう少し詳しい状況が分かるのはまだ先になりそうです。

でもまぁ、全く効果が無いわけではないと思いますし、最初から実験的試みとしてやっているわけですから、まだまだチラシ投函は続けるつもりです。この作戦の目的は、「新規のお客さんの開拓(作品と雑誌の認知・購読のすそ野を広げること)」にあります。一旦広がったすそ野は、以後も何割かは継続して購読していただけると思いますので、収益は今号だけに限りません。作品や雑誌が始まって間もない今、頑張っておくことは、きっと大事だと考えています。
そんなわけで、現時点で既にあと4000枚の増刷をかけていますので、もしかすると今月末位までに総枚数1万枚位まで配れるかもしれません。

しかしそうして枚数が増えてくると、段々印刷費用も気になってまいります。増刷分も入れて、現在までの所で大体2万2000円位かかってるでしょうか。決してバカにならない金額ではありますが、僕はこの作戦について、「自営業の広告費」と考えています。

普通の飲食店とかだって、自営業ならお店や商品を宣伝する広告費をかけねばなりません。お店を持つならそれ以外にも開店資金などで借金する人だって多いはず。それに比べれば、今回のチラシ広告費なんて安いもんです。他の広告方法と比べたって、格安です。

でも、漫画家だって漫画で収益を上げるには、相当長い時間の修行が必要です。それを費用に換算したらかなりの額になるでしょう。他の業種と比べても、漫画家の修行期間は長い方になるんじゃないでしょうか。それだけかけた上に、さらに広告費まで?それでホントにメリットあるの?という気もしないわけではありません。しかし、自分が手間ヒマかけて作った作品の内容・権利・販売を、自分でハンドリングして、自分のタイミングで世に出せ、期間を気にせず販売できることは、それだけでも僕にとっては大きなメリットです。

そりゃ今のところ販売力では紙媒体には及ぶべくもありませんが、『エルソナシンドローム』はページ数もかなり多くなりますし、紙媒体で実績のない今の僕に自由に描かせてくれる所はないでしょう。急がば回れのような気もしますしね。
(いや、雑誌『マンガ on ウェブ』が回り道という意味をではありませんよ!!マンonには、強力なバックアップと身に余る高い下駄をはかせていただいて、本当に感謝しかありません!!)


また、作家自身が販売して、本来の最終消費者である読者が直に買ってくれるかくれないか、という所に一喜一憂した方が、商売としてシンプルでわかりやすいと思うのです。きっと簡単ではないでしょうが、今はインターネットや電子書籍というツールもありますし、なんとか挑戦してみたいと思います。
(もちろん、紙媒体での出版自体を拒んでいるわけではありませんが。)

少し話がそれましたが、そんなわけでチラシ投函作戦、まだまだ頑張っていきますよ!!また随時、ご報告していきたいと思います。よろしくお願いします!!



↓このチラシを配布しています。既に何度か改訂してるので、画像とは微妙に変わってたりします。
A4表改A4裏改
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