ジオドクターKKの日記

東日本大震災と原発震災。この問題は日本の安全やエネルギー、環境、生活のあり方についての根底からの問いかけ。今、新しいライフスタイル、地域、国のあり方を真摯に自分の頭で考えたい。本日記はその記録です。専門は地質学なので、そういう切り口を特色とし、生活の基盤となっている地質地盤の成り立ちやその地震防災への利活用なども紹介します。

リンク/コメント大歓迎。いろんな角度から意見やデータ、ニュースを紹介していただけることを期待しています。

今日の至言「意識変革」

田中優さんのインタビューから,自分たちのあり様をよく表現している
言葉をメモリーとして,引用しておきます.
こうした独立した個人の力の結集が,今の日本を自然と共生した社会へと
変革する力になるものと信じています.



<必見>田中優さんインタビュー 「人々の意識とメディアの潮流について」
http://ameblo.jp/kanako77/entry-11237377372.html
2012-04-30 11:38:28NEW !
テーマ:
【田中優さんインタビュー】 「人々の意識とメディアの潮流について」

 日本では2011年の3月11日、そこで大きな地震が起こってついに
原子力発電所がチェルノブイリ以上の放射能をまき散らす、
というような事態を生んだことで、日本の中で大きな潮流となっているのは、
もちろん脱原発もひとつだけれどもう一つは、
従来型の社会に頼らない別な社会を作っていかなくちゃいけない
という想いがすごく強くなってきた。

 その時に人々が考えているのは
「従来のようなどこか大きなものにぶら下がっていれば社会は
安泰に動くという考え方から、そうではなかった、
自分たち自身が社会に関わっていかないといけない、
自分にできるところから、自分自身も自給していけるように
進まなくちゃいけない、
職業についても同じで、どこかのいい企業に勤めて
いい大学を出れば生活は安泰だという暮らしから、
そうではない、
日本でも最も大きかった企業である東京電力ですらつぶれていく中で、
そういう社会ではなくなった、
自分のセキュリティは自分で守るという時代
に入らなければいけなくなったんだ」
という風に思っている人が多
いと思います。

 そういう社会になった中でじゃあどうすればというところに迷っている段階にあると思う。
・・・・・・・・

浦安市で液状化被害を受けた住民の公判問題

東日本大震災で、浦安市で液状化被害を受けた住民による
  三井不動産らを訴えた公判の開始について

 http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201203260417.html

 ・<twitterから>
 
 住民の訴えは当然。しかし法律が地盤対策を考慮していない。
  不動産側に逃げ口上を与えている。
    RT液状化で被害を受けた千葉県浦安市の
   住民らによる損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論。
   不動産会社側は全面的に争う姿勢。

 ・浦安市の住宅の液状化被害の責任で訴えられた三井不動産とかけて、
    未曾有の地震による被害ととく、
      その心は 利益優先、社会的立場の放棄、無責任、傲慢・・。

   :東電は水蒸気除去装置の設備をけちり原発の水蒸気爆発をおこし、
     不動産屋は1件100万円の液状化対策工事をけちり、
      庶民にとって高価な住宅を住めなくした。
    東電は電気料金値上げは権利だとうそぶき、
     不動産屋は
未曾有の地震だから予測不可能で責任はないと
    つっぱねる。

     どちらも責任を未曾有の地震故だとし、実は安全性を
    考慮すれば当時の水準でも、 対策をとるべきだったことは自明。
    しかし両社は、目の前の利益を優先し、費用を削ったことを隠している。

    住民はつねに情報開示されずに、隠されたリスクに気づかないまま、
    原発を
許容し、土地を買っている。

 

ICRPは二つの歴史的な罪を犯している

たんぽぽ舎 no.1390の「新聞・雑誌から」記事
<3月17日 東京新聞こちら特報部からの抜粋>

この記事では、ICRPの問題について、矢ケ崎克馬氏の言葉を借りて、
端的に表現しているので、ここに紹介します。
しばしば政府や自治体の放射能に関する説明文でお定まりの
「100ミリシーベルト以下はガン発生率がたかくなるというデータがない」、
だから健康に影響はない、という屁理屈への端的な批判となってます。

・・・・・・
「ICRPは二つの歴史的な罪を犯している」と話すのは、内部被ばくに詳
しい矢ケ崎克馬琉球大名誉教授だ。「一つは公益のためには犠牲も仕方がない
という功利主義の考えを展開」。設立時は健康を守るためだったのが「間もな
く原発と核戦略を進める米国権力筋の論理が浸透した」。

 もう一つは「内部被ばくの研究を阻んだ」。ICRPは「100ミリシーベル
ト以下のデータがない」とするが、「低線量被ばくのデータを公的記録に載せ
ないように排除して、内部被曝の犠牲者を隠してきた。その勧告とは平常時は
原発の運転を妨げない限度値を設定し、事故時には、各国政府や電力会社の責
任を軽くするためのもので、命や健康を第一に考えたものではない」と断じた。
・・・・・・
 

東電が20%の電気料金を申請!!

モラルハザード企業が、自己の利益を守るため、自らの社会的責任を
放棄したまま、来年4月から電気料金の申請を予定しているとのこと。
料金値上げ前に、するべきことがある。

たんぽぽ舎の「地震と原発事故情報その279」メールニュースに
気持ちを代弁してくれる、すきっとした記事が掲載されています。
以下、引用します。


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★1  ずる賢い東京電力-2割もの電気料金値上げなど許されない
 値上げの前にやるべきことをしていない-経産大臣発言    
きわめて不十分な損害賠償しか支払っていないのに、料金値上げとは余りに傲慢
な態度
                菅井益郎(たんぽぽ舎アドバイザー)

○昨日東京電力は来年4月から企業向け電力料金の20パーセント値上げ、
続いて来年早い時期に一般家庭用も10パーセントの値上げを申請する、
と発表した。原発が停止して火力発電の燃料費が上がったためだという。
原発は安全でコストが安く、また電力の安定供給義務を果たすために
建設してきたのではなかったのか。
事故を起こせばその損害は計り知れず、また放射性廃棄物の処分の
見通しが立たぬ以上建設すべきではない、という住民や市民の反対
運動を無視して福島と新潟に17基もの原発をつくってきたのは誰か。

○3・11地震に際しては事故対策の欠如から重大事故を起こし、
大量の放射能をまき散らし、近隣地域だけでなく福島県全体、遠くは
300キロメートル以上離れた地域まで放射能で汚染し、東日本全体を
危険な放射能汚染にさらした。数万人の人々の住む家を奪い、
不自由な避難生活を強いていることに対して東電経営者はまったく反省
がない。この原発惨事の直接の当事者である現経営者はもとより、
原発推進路線をとってきた歴代経営者、またその先兵として働いてきた
労働組合幹部たち、全従業員もそれぞれ応分に、すべてが責任を負わな
ければならない。
彼らは他の企業に見られない厚い福利厚生を享受し、年金を得てきたと
いわれる。総括原価方式のもとではそれらはすべて私たちの電気料金で
賄われてきたのである。

○枝野経済産業大臣は「徹底的な経営合理化の後に値上げは議論に上る」
といっている。枝野経産相の、値上げの前にすることをしていない、
という指摘はその通りである。枝野経産相も彼自身の言葉に責任を持って
対処してもらわねばならない。一方東電は「値上げは権利」
(『朝日』12月23日)と主張しているそうだが、それは放射能で
汚染されたすべての人々、避難を余儀なくされている人々、仕事を奪われ、
また財産を奪われた人々、自然の中に生きてきたあらゆる動植物を含めて
事故前の状態に復した上で言えることである。きわめて不十分な損害賠償
や補償金の支払しかしていないのに、料金の値上げとはあまりにも傲慢な
態度である。
 
東電の経営方針に賛同して投資した者、融資した金融機関が責任を負うの
は当然で、彼らは被害を受けた総ての人々への支払を優先すべきであり、
自分たちの資金を真っ先に保全しようとするのはモラルハザードそのもの
である。東電はあらゆる資産を売却し、歴代の経営者は生活に必要最低限
の資産を残して被害者に対する賠償にあてるべきである。一般の従業員や
OBも給与や退職金、企業年金を減額するなどしてそれぞれ相応に負担し
なければならない。それは東電の関係者に限らず、原発を推進してきた
自民党の歴代内閣の大臣や政治家たち、産業界の幹部、御用学者、
マスコミ関係者、裁判官など、原発推進の「七位一体」の構成員すべて
についても同様である。

○東京電力が今なすべきことは、電気料金を値上げして東京電力という
企業組織を守り、投資家を守ることではない。政府がなすべきことは
自らの責任を明らかにするとともに、重大事故を起こした東京電力に
対しては最後まで責任をとらせ、破綻処理した後に国営化し、同時に
現在の電気事業法を抜本的に改めて電力の地域独占を解体するとともに
送配電部門の公営化に向かって動き出すことである。
 

以上、引用。

家の除染

自分の家の除染をどこまで行うか、議論のあるところです。
除染の結果でてくる放射性物質に汚染された土やゴミ、植物の処理は
どうするか。
除染により2次被曝はしないか。
どこまで除染すればよいのか。
など。

汚染の度合いによりこうした問題の考え方や対処も違ってくるものと
おもいます。私は年間1mSv以上、汚染された場所においては、
健康を維持する最低限の条件として、可能な限り除染した方がよいと考えています。
外に比べて半分近い低線量になる室内の時間を考えると、外で、0.2mSv/h以上かどうか
が一つの目安になります。

しかし、除染も容易ではありません。
我々はその経験や知見を集約し、どういう条件であれば、どういう手法で、
除染すればよいかを整理することが重要だろうだとおもいます。
こうしたことを、単に除染マニュアルを市民に配布するだけでなく、自治体の
担当課が集約し、周知していただければと願う次第。

さて、今日はささやかですが、一つの実践と経験として、玄関周り、石板やセメント/コンクリートなどの素材からなる壁/通路/階段などを除染したので、その結果の紹介です。

道具は、水が高圧で放出される家庭用高圧洗浄機を使いました。
通販で買ったものです。
取り扱いは比較的容易で、強い力で水を放出するだけでなく、幅広の噴射モードもあり、
効率的にゴミを排出することもできます。

除染した石板とセメントのテラス・通路や排水溝のコンクリートカバーは、埃とコケ類で黒く汚れていました。この高圧洗浄機で清掃した結果、元の明るい色に復活。
通常の掃き掃除や水拭きではまったく落ちなかった汚れでした。

線量はいずれも地表面レベルで、6カ所で清掃前に測定した値は、0.15-0.17の範囲でしたが
清掃後の値は、0.12-0.14へと低下。
各地点で15-20%の低減の効果が確認できました。
なお、服装は、帽子、マスク、雨具上下、長靴で実施。

実施したあとの感想では、
こうしたちょっとした除染で、目に見えて、放射線量が低減することが確認できました。
少しずつでも、除染し身の回りの放射能の汚染を低減することが
大事だなと思うことしきりでした。

ただし、地域の放射能汚染の問題は、自治体、地域との連携なくして
解決しないことは、そのとおりです。

しかし、まずは自ら除染することを進めることかな、とおもいました。



放射能汚染されたゴミ/廃棄物/汚泥ほかの処理

家の庭で雑草を刈った。これには放射能が含まれている。友人の家で、いつもなら堆肥にするために庭に積んだ刈り取った草や落ち葉。さて、どうするか。ゴミ収集でだして、なんとも頼りない「クリーンセンター」で焼却処分され、焼却灰となり放射性物質が濃集。そのとき飛び散った灰やガスにふくまれる放射性物質は、首尾よく?放射能用ではないバグフィルターで100%捕集され、煙として外に排出されることはないとか。うそばっかり。しかし、今はゴミとして出しているし、友人にもそれを薦めている。心苦しい限りだ。

一方、自治体のクリーンセンターや汚泥処理場では、高濃度の放射性廃棄物で敷地があふれんばかりになりつつあるという。

現在の国の方針は、廃棄物は焼却処分し、灰も8000ベクレル以下であれば一般ゴミとして埋め立てるというもの。その上限も、今10倍以上の高い数値にしようとしている。

安易に埋めて環境汚染が防げるわけがない。

産業技術総合研究所では、放射性物質を容易に抽出できる浄化装置が開発されたというニュースが、今朝報道された。こうした放射能の除去技術はその製品化に集中的に取り組めば、各自治体でデポされている焼却灰や汚泥などの放射性廃棄物から、放射性物質を抽出することができるように、短時間で配置されることができるはずだ。

今日、たんぽぽ舎のメールニュースで、山崎さんの筋のとおった放射能廃棄物処分のあるべき方針が解説されている。これだ。

以下、貴重な提言として、全文、転載しておきます。

<たんぽぽ舎> 地震と原発事故情報 その161

★1.がれきを燃やすな、動かすな(山崎久隆)  

 国の決めた「放射性廃棄物として処分すべき汚染」は、「キログラムあたり100 ベクレル(セシウム134,137の場合)」であり、これは廃棄物から受ける一般 人の年間被曝線量を10マイクロシーベルト以下にするために必要な規制値とされて いる。この値は既に「放射性廃棄物安全基準専門部会」により97年から2005年 までに審議され、2005年に原子力安全委員会により決定され、原子炉等規制法に 定められた「法定基準」である。  具体的には原子炉等規制法第六十一条の二「放射能濃度についての確認」同第七十 二条の二の二「環境大臣との関係」で定められている。  

 この基準を「クリアランス」と言い換え、あたかもこの値以下であれば「安全」で あり「問題が無い」ものであるかのように宣伝してきたのが国や電力会社であり、そ れに対して私たちは「町中に放射能」「リサイクル金属などに死の灰」と批判し、撤 回を求めていた。  

 もともと原発の廃炉に莫大な費用が掛かることが分かってきたため、放射能のすそきりを図ったのがこのクリアランスレベルの制定であった。この結果、本来は「核の ゴミ」として処理、処分すべき廃棄物が、一般産業廃棄物や、はたまたリサイクル金 属やコンクリート材などとして流通可能になってしまった。  

 ところが、福島原発震災を経て、今日この基準すらも有名無実化しようとしている。  

 膨大な汚染がれき、各地の上下水道汚泥処理場、ゴミ焼却場の焼却灰、除染した結 果生じた汚染土壌など、キログラムあたり千、万、10万ベクレルを超える廃棄物が 大量に発生してしまった。  これらを「背に腹は代えられぬ」とばかりに、各地で焼却、埋立、移動、廃棄をは じめれば、そもそもクリアランスレベルさえも無意味になり、環境中は放射性廃棄物 の蔓延した空間になってしまう。そんなことが容認されるわけがない。  

 どうする、こうする以前に、法律があり規定があり規制されている。それを踏まえての臨時措置を考えるべきであり、最低限必要なルールを早急に定めるべきだ。

 それ はしかし焼却や埋設処理を急ぐことではない。まず生活圏から可能な限り隔離することを最優先すべきであり、それには埋設もやむを得ない場合があるだろう。しかし仮埋設を行う場合であっても、後日管理または回収等が可能なように計測と記録を義務 づけ、届け出るようにすべきだろう。  

 少なくても放射性廃棄物処理施設またはそれに準ずるフィルターを備えた施設でな い限り、焼却処分は認めてはならない。 そんなことをすればセシウムなどを再度浮揚、排出することになり、二次、三次被 曝を引き起こす恐れが大きい。  

 場所の問題や取扱事業者の被曝問題は大きいが、安易な焼却ではなく現地貯蔵管理を原則としたしくみを構築すべきである。そうでないと汚泥処理施設や清掃工場周辺に汚染を拡散させることになってしまうからだ。  

 これらには費用もかかる。しかしその費用はいずれ東電が全額補償するのだから、 一時的な出費は国が建て替えておけば良い。そういうルールを速やかに全国に通達す る責任が国にはある。

ベクレルの変換 Bq/kg→Bq/m2 の解説

Bq/kg→Bq/m2 
 

必要になることが多い変換の一つです。
    

 まず,考え方の基本から

  面積あたりのベクレルの場合、その放射線強度を示す放射性物質は、
 通常地表面から15cmまでに濃集していることが知られています。


  キログラムあたりのベクレルは,そういう土壌から目的に応じて,
 5cmから15cmの深さで土を掘って採取した試料を測定した値です.


  地表面に放射性物質を含んだ土が,均等にその深さで分布していると
 仮定すると,キログラムあたりのベクレルから,平米(m2)あたり
 のベクレルが,下記のとおり,計算してもとめることができます.


  1平米に一定の深さで分布する放射能汚染された土の重さ
    密度1g/cm3であると、

   = 面積1平米(100×100cm2)×深さ(15cm)×密度(g/cm3)
 


 =150000g =150 kg
 

    結果,
  15cm掘った採取した土の場合,
    Bq/kgからBq/m2への換算は,150倍掛けることで得られます.

  

この換算で注意すべきは,土を採取する深さによって,換算係数が
 異なることです. 上記の式からつぎのように係数値が得られます.


  深さ5cmで採取した土の値であれば,50倍,

  深さ10cmの場合は, 100倍 となります.

  
あと考慮すべき点があります.

  土の中の放射性物質は,それが埋もれている深度に応じて,
 土の中を通るときに放射線が減衰することです.

  たとえば,庭で高濃度に汚染された雨樋下の土でも,
 上に1mもの厚さの汚染されていない土をかぶせば,ほとんど
 地表には,放射線はでてきません. かぶせた土にエネルギー
 が吸収されてしまうからです.

   この吸収の割合は,おおざっぱにみて,

 100cmでほぼ100%減衰するという実験データが紹介されていたので
(後付で( ´∀`)),
 10cmで10%程度とみることができるでしょう.


 なお,この減衰効果については,下記のサイトに詳細な解説があります.
 
 http://kcua.ac.jp/~fujiwara/nuclear/air_dose.html

  


食品の放射能汚染の見方 -安全とは?-(1)

政府(厚生労働省)のいう食品の放射能に関する安全基準として,
暫定基準値があります.これは,よく指摘されているとおり,
原子力安全委員会が作成した原子力防災指針にある指標を
ほとんどそのまま採用した値です.

原子力安全委員会は,原子力災害時の放射能汚染がどこまで
継続するものとして 考えたのでしょうか.

 1週間からせいぜい1ヶ月だとの話をききます.
 いずれにせよ,短期です.

それが今では半年になり,今後,チェルノブイリでの事例をみると,
20年以上,注意をしなければならないほどの食品の放射能汚染が
継続するものとみなければなりません.

 その間,継続して食品の摂取により内部被曝をするわけですから,
短期間を想定していた原子力安全委員会の基準以下なら安全と
いえるはずがありません.

そこで,安全の目安を我々ひとりひとりが得るために,参考になる
情報を提供します.

第一 厚生労働省の考え方の基本と問題をおさえる.

 食品摂取による内部被曝について,

  政府は,放射性ヨウ素は年間約33ミリシーベルト、
  他の放射性物質は年間5ミリシーベルトまでなら、摂取しても安全と判断,
  しています.

   なお,他の放射性物質としては, セシウム,ウラン,プルトニウムの
  3種類があります.

   ここで,なぜ,それぞれの放射性物質による内部被曝が,放射性ヨウ素で,年間
  33ミリシーベルト,他の放射性物質で,年間5ミリシーベルトまで安全と判断されたのか.
  
    放射性ヨウ素,セシウム,ウラン,プルトニウムの許容された全年間被曝値
  を加えると, 年48ミリシーベルト です.
 
   詳しい内容は,勝川俊雄さんのサイトに解説と政府の関連資料が紹介されているので
  是非,参照してください.ここでは,ポイントだけ,記述します.

   要は,
  ・年間100ミリシーベルト以下の被曝については,確かな健康被害の
 根拠がないという見方(注意:これはまったくの誤解です),そして,

  ・ICRPの原子力災害時の被曝許容目安とされた,
 緊急時 年20-100ミリシーベルト, 事故後の復旧時 年1-20ミリシーベルト.
  に頼ったというものです. 

  政府の暫定基準値は,こういう”いいかげん”な基準値を指標にし,
 しかも,外部被曝も内部被曝も 区別せずに,定められたものです.

  年間被曝許容量として設定された 1ミリシーベルトは 緊急時とかいう理由で,
  反故にされました.

 (続く)
     


食品の放射能汚染の「わかりやすい」見方 Bq→Sv の解説

 放射能汚染度の測定値は、測定単位が主なものでシーベルトとベクレルの2種
類があり、しかも、ミリ、マイクロ、キログラム単位や面積単位など大変わかり
にくいものです。

しかし、政府や御用学者が安全だといっても、信じられるはずがなく、結局、自分
の頭で、理解し、安全を確認するしか、放射能の不安をぬぐい、地域に根ざして
生活する道がほかにありません。

ややこしくても、放射能汚染度の測定値を理解しましょう。

昨日、近くの方から家の放射線量の測定依頼があり、測定したあとに、その人の
疑問にできる範囲で答えて、わかりにくい、射能の測定単位や安全レベルの見方
について解説しました。

なかでも、ベクレルの値をどうみたらよいのか、シーベルト単位ではどうなのか、
政府のいう暫定規準値以下ならばだいじょぶなのか、が疑問の最たるものでした。

そのときに解説した内容をベースに、この機会に、「わかりやすい解説」として、
下記にとりまとめておきます。参考になれば幸いです。

(1)ベクレルの特徴

  ベクレル(Bq)は、放射線の強度とも呼ばれる単位で、
 1秒間に発生した放射性壊変の数、または
 放射線が放出された回数を意味しています。

     よくでてくるものに、食品の暫定規準値 500 Bq/kg
                   キログラムあたりのベクレル値です。

     福島などで広域的な放射能汚染マップは、飛行機に掲載された高性能な
    線量計で測定されますが、

       それは、  10000 Bq/m2 などと表現されます。
      これは、 1平方メートルあたりのベクレル値です。
                  例えば,最近の資料では,文科省による放射線量分布マップがあります.
          http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1940/2011/08/1940_0830_1.pdf

     前者の Bq/kgは、食品や土壌の放射線の強度を評価するのに用いられ、
    後者は広域的な地表面の放射能汚染分布を評価するのに用いられます。
     
(2)シーベルトの特徴

   シーベルト(Sv)は、人間の体が受ける放射能の影響度を示すもので、体内に
 吸収された γ線量からその影響の強さを示すものです。

     その数値は、時間あたりの測定値と年ないし生涯の累積値とがあります。
      
    「100ミリシーベルトが安全」 といわれても、それが 時間あたりなのか、
   年あるいは生涯の累積値でまったく異なる放射線の影響度を示すからです。
   

  ア.時間あたり

   線量計で測定した数値は、時間あたりの線量を示すので、
  線量率とも呼ばれます。

    たとえば、低濃度地域では、
       毎時 0.2マイクロシーベルト = 0.2 μSv/h
            
    一方、原発サイトでは、
       毎時 500ミリシーベルト =  500 mSv/h
     
     1号炉と2号炉の間で観測された最大値は、
                     毎時 10シーベルト以上 = 10 Sv/h 以上 
      というものすごい強さでした。
    
    ここでついでに大きさの単位についてもふれておきます。
    
     マイクロシーベルト μSv、ミリシーベルト mSv、 シーベルト Sv

          1,000 μSv = 1 mSv =  0.001 Sv 
            1,000,000 μSv = 1,000 mSv =  1 Sv
     
                だから、先日原発サイトで測定された10 Sv/hというと、 
       自然の放射線量の0.1μSv以下の
        100万倍の100倍,1億倍というとてつもなく大きい値であることが
       わかります。

  イ.累積線量

     時間あたりの線量率(毎時マイクロシーベルト(μSv/h))から年間線量へ
   の換算  

    
    時間線量率に1年間の時間数をかける 
      365日×24h=8760(毎時マイクロシーベルト(μSv/h))


    簡易計算法では、10000をかけるとよい


       0.1マイクロシーベルト(μSV)/時 → 1000μSv/年 
        =1ミリシーベルト(mSv)/年

        正確には、0.1×8760 = 0.876mSV/y

(3)ベクレルBqからシーベルト Svへの換算

   Bq/kgで測定された数値を有する食品を食べた場合の換算です。

  <簡易計算法>の紹介

                 <たんぽぽ舎その153>のメールニュースの中で、山崎久隆司氏が
      紹介したものです。2つの処理ですみます.

     1)  ベクレルの値 を 100で割る. 500 だと 5


     2)  ベクレル/kg を  mSv に置き換える


       結果 500ベクレル/kg → 5mSv  

        です。とても簡単ですね。

        実際に計算すると、上記にあるように、
        セシウム137の場合、2.4mSv、セシウム134の場合、3.4mSv です。  

        
     
 やや正確な簡易計算法

        セシウムに限っての改良法
        セシウム137か134のどちらかの測定値を使います.
                     セシウム137とセシウム137の両者の放射能の量は、原発事故
         により放出されたものはほぼ1対1であることを利用したものです。


         計算は上の簡易法と同じで,得た値は 
         全セシウムによる内部被曝線量となります.
             
            1)  ベクレルの値 を 100で割る. 500 だと 5

        2)  ベクレル/kg を  mSv に置き換える


   詳細説明> 

 
    実際の換算する場合の計算は、実効線量係数(Sv/Bq;放射性核種により違う)
  をベクレルの数値にかけあわせてもとめます。

    その結果、得られた数値は、預託実効線量と呼ばれるシーベルト単位の線量です。
  
      これは、取り込んだ放射能により50年間の内部被曝線量を積算した値
  とされています。
 

    例えば、
      セシウム137の放射線の強度が 500Bq/kgの食べ物の場合、
     
            セシウム137の実効線量係数は 1.3×10^-8(10のマイナス8乗)        
        換算式は、

       500Bq/kg × 1.3×10^-8  × 摂取量(kg/日)× 摂取日数(日)
        × 補正係数(ここでは1とする)

        1日1kg、1年間365日 食べるとすると、
         500Bq/kg × 1.3×10^-8  × 1(kg/日)× 365(摂取日数)
        =2.3725 mSv

         これがセシウム134だと、実効線量係数は 1.9×10^-8 
         同様の内容で計算すると、  3.4675 mSv となります。


(4) 預託実効線量の問題点 (1)

   ベクレルから上記(3)の計算で得られた食品の内部被曝線量も、それが成人で、
  50年間、子どもで70年間というのでは、
   この1年の影響はどう考えればいいのでしょうか。
   わかりにくいですね。

   一つの近似的考え方として、予防的視点から、
   これをこの1年での影響としてみることがあります。

   50年、70年とえらく長くとっているのは、一度体内に取り込んだ放射性物質がすべて
   体外に排出されるのに、時間がかかることがあげられます。

   しかし、セシウムの場合は、生物的半減期(体外に排出されるのに要する時間)は
   60日ほどといわれています。

   1年もたてば、4半減期分、1/2の4乗なので、体内に残るセシウムは、1/8になります。
   であれば、内部被曝線量もほとんど、1年と考えてそれほどオーバーではありません。
      

    

原発がなくても電気不足にはならない

放射能汚染の心配がないと思える高原にて、夏休みをとっていました。一週間ほど、ネットのない世界でのんびりと休んでいました。しかし、そういう世界にもTVや大手新聞を通じて、電力不足の話が連日伝わってきます。特に被災を受けた東北地方での電力不足と被災地でさえ節電を求められる過酷さが連日マスコミで繰り返し繰り返し報道されていたのにはまいりました。反論したくても、その情報を得る手段がないからです。大手メディアなど、こういうとき、見ない方がいいのかもしれません。

日本の大手マスコミはジャーナリズムの精神を持ち合わせていないことは、この間の原発関連報道でいやという程知らされたものですが、それでも、繰り返し繰り返し電力不足とそれに伴う産業の停滞不安、被災地の困窮した状態が報道されると、 あらためてそのデマの真相を再確認しなければと、おもうものです。こうした不安は、確かなデータで払拭したいものだし、そうしたデマと欺瞞を周知するべきでしょう。

私自身、電力の供給能力と需要に関するデータ分析はしていませんが、確かなデータとして、いつも頼りにしている<たんぽぽ舎>のメルマガからの山崎久隆さんの記事を紹介します。この記事を読んで、あらためて、電力不足の作られたデマに怒りを新たにすることができました。

ーーーー<たんぽぽ舎>のメルマガからの山崎久隆さんの記事ーーーーーーーーーーー

 「原発がなくても電気不足にならない」データを是非教えて下さい
                       ――福井県 S.A子さんより
     猛暑日の実績に基づく電力需給計算     
                       山崎久隆

(8月9日メール受信)
 初めてメールさせて頂きます。私は福井県に住むものです。私の職場では|会社で毎
月11日に原発ゼロを目指す市民デモ行動をしています。(もちろん私も|根っからの反
原発の人間です。)
 そのデモで私が強く訴えたいのは広瀬隆さんが言われている、「明日全原発が止まっ
ても電力不足にはならない」ということです。ですが最近、産業界の自家発電は5000万
kwもなく、経済産業省(?)は160万kwしかすぐに使用できる電力はないと言ってみた
り、(その後信憑性を疑われていますが。)また先日の豪雨で東北電力の水力発電が止
まってしまったりと、最近少し”原発ナシでも大丈夫”と個人的に言いにくくなってし
まいました。
 そこでぜひお願いなのですが、11日にまた市民デモを行います、そのときに”原発ナ
シでも大丈夫”といえる根拠や資料など何かありましたらぜひ教えていただきたいので
す!!
 世間の心配は原発がなくなったら電力不足になるというものです。私はその概念を少
しでも覆したいのです。急なお願いで申し訳ないのですが、どうかご協力をお願い致し
ます。

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(8月10日回答メール返信)
 たんぽぽ舎の山崎と言います。メールでたんぽぽ舎にお問い合わせいただいた電力供
給力についてです。

 今日も東京は35度を超え、おそらく今年最大の気温になることでしょう。そのため冷
房需要が増大し、90%を超えるかもしれませんが、それでも東京電力管内は「まだ余
裕がある」のです。いっぽう、東北電力はご存じの通り水害の影響で余裕はなくなりま
したが、東京電力からの送電量を増やしてしのげます。200万kwほど東北電力に送る送
電能力があります。

 東京電力管内で現在稼働中の原発は柏崎刈羽原発の3機で、合計出力は381.2万kw、今
日のピーク時の供給可能電力は5460万kwですから、5460万kw-381万kw=5079万kw。
 今日のピーク予測は午後二時の時点で5020万kwと予想していますので、まだ間に合う
計算になります。もちろんこれでは危険と言えなくはありませんが、計算上参入してい
ない揚水発電がまだ100万kw以上ありますし、需給調整契約に基づく供給停止が100万kw
ほどあるはずですから、余力はあります。(ちなみに東京電力の使用電力実績は午後2
時の実績は4903万kwと、予想最大を実に107万kwも下回っています。)

 関西はどうかと言いますと、供給力3010万kwに対し予測2750万kwワットで差し引き
260万kw、稼働中の原発は美浜2、高浜2、3、大飯2で合計337.1万kw、差し引き77.1
万kw不足。(午後2時の実績2748万kw)

 中部電力は供給力2822万kwに対して予想最大2500万kwなので差し引き302万kwの余裕
があり、原発は全部止まっているので影響なし。その分足りない関西に送ることが出来
ます。(午後2時の実績2520万kw)

 九州電力は供給力1735万kwに対して予想最大1560万kw、原発の設備は玄海1、4、川
内2が稼働中で合計出力が262.9万kwありますので、175万kwの余力との差が87.9万kw不
足、これを四国、北陸電力から融通すれば良いのです。(午後4時の実績1525万kw)

 中国電力の予想最大は1070万kw、供給力は1220万kwで差し引き150万kw、原発は島根
2が稼働中で82万kwを差し引くと68万kwの余力です。(実績データの掲載なし)

 北陸電力は供給力604万kwに対して最大予想540万kw、原発は全部止まっていますので
差し引き64万kwの余力。(実績データの掲載なし)

 四国電力は供給力620万kwに対して予想最大は550万kw、差し引き70万kw、原発は伊方
1、2が稼働中で113.2万kw、差し引き43.2万kw不足。(実績データの掲載なし)

 まとめてみます。
      供給力  最大電力予想  稼働原発分  差し引き
 東北   1347   1290      0    57
 東京   5460   5020  381.2    58.8
 中部   2822   2520      0   302
 関西   3010   2750  337.1   ▲77.1
 北陸    604    540      0    64
 中国   1220   1070   82      68
 四国    620    550  113.2   ▲43.2

 合計  15083  13740  913.5   429.5

 今日のような暑い日でも日本全国を合計すれば最大電力でも、まだ430万kwロワット
ほどの余力があります。もちろん供給予備が3%しかないことになるので、実務的には
足りてないという意見もあり得ます。安全を見越した供給予備力は8%、少なくても
5%は必要という意見もあります。

 しかし本当に足りなくなると言うのならば、需給調整契約に基づく供給停止をすれば
いいのです。

 ここまでの計算では自家発の新たな買い取り(いわゆる埋蔵電力)については計算に
入れていません。自家発の余力は160万しかないと言っても、160万kwも追加できると言
うことです。電力消費量の1%にも相当し、原発1機分以上です。また一部の自家発は、
燃料代が掛かる割には電力の買い取りがkwあたり7円程度では割が合わないので稼
働していないというところもあります。例えば燃料代を電力会社持ちにすれば稼働する
自家発もあると言うことです。背に腹は代えられないならばそういう手段もあります。
電力会社の火力発電所や揚水発電所の一部は、供給力に計算されていないものがありま
す。建設中の火力の早期運転開始もあります。切迫すればまるで打ち出の小槌よろし
く、設備が「出てくる」不思議な国です。

 今日のような年に何回もないような猛暑日でも計算上プラスなのですから、設備が足
りないと言うことはありません。原発を止めても大丈夫です。

<以上、たんぽぽ舎のメルマガからの記事転載でした。>

排気筒から溶融燃料が放出されていた!?

東電によって,8/1,夜21時頃に,10Sv/hを越えるほどの異常に高い放射線がフクシマ第一原発の1,2号機間の主排気筒の根元付近で発見されと報告された.その原因について,「原子炉格納容器の圧力を下げるために実施したベントの際に,放出された放射性物質が主排気筒内部に付着している可能性がある」という.

そして,毎日JP http://p.tl/vXj6 によれば,8/2になって,東電は,現場付近の写真を公開した.一つの写真は,計測された地点のガンマカメラ画像で,空間の放射線の強弱をとらえている. 主排気筒根元のところと,その近くの排気筒上部にも,同様の高線量の場所があることがわかる.

その放射線強度のイメージは,宮崎駿監督作品の「ハウルの動く城」にでてくる火の悪魔カルシファーのように,中心部が紅く周囲が青く,同心円上になっている.しかも二箇所に浮遊している.いかにも不気味だ.

これは線源が排気塔内部にあるというよりも,まるで,排気筒内部から放射性物質が空中に漏れ出ているかのように見える.

東電は,付近では作業予定がないとして立ち入りを禁止するようだが,このまま原因を究明せずにほっておいてすむ問題ではない.

その原因は原子炉建て屋内の状況に結びつく問題であり,ベント前にメルトダウンしていた核燃料がはき出されたことを意味するかもしれない.正確な原因の解明が不可欠だ.

たんぽぽ舎のニュース通信で,山崎久隆さんのその謎の解明とその問題点を示す記事が紹介されていたので,
ここに転載する.とても,参考になるものです.

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<たんぽぽ舎 TM:no.1150>*地震と原発事故情報その135*からの転載


★1.排気筒から溶融燃料が放出されていた重大問題
   殺人的な放射能10シーベルトが放出された謎を解く

                      山崎久隆

 東電は8月1日、福島第一原発1、2号機主排気筒の地面近くで、これまでで最高
の1時間当たり1万ミリ・シーベルト(10シーベルト)以上の放射線を検出したと発
表した。この場に数分止まれば即死する値だ。実際作業員はこの場で4ミリシーベルト
被ばくしている。

 松本純一・原子力立地本部長代理は「3月12日に1号機のベント(排気)を行った時に
放出された放射性物質が主排気筒内部に付着している可能性がある」としている。これが
事実だとしたら、排気筒内にあるのは、溶融した燃料そのものである可能性がある。
既に1号機は3月11日から12日にかけて炉心溶融を引き起こし、おそらくベント時には
圧力容器底部を貫通した燃料デブリは格納容器に落下していて、そのタイミングでベントを
行ったために減圧と同時に溶けた燃料要素が吸引されて格納容器からダクトを通じて排気筒に
はき出されたと思われる。

 これはチェルノブイリ原発事故のように溶融燃料そのものが大気放出されたと同じであり、
爆発ではないものの核燃料が環境に大量放出されたことを意味するのではないか。

 これまでは、ベントをしても水を通して行う、または燃料が圧力容器内にあるうちにベント
をしたように時系列を発表してきたが、ベント時に希ガスやヨウ素だけでなくそれ以外の
溶融燃料要素までも大気中に吹き飛ばしてしまったことが明らかになった。

 その中には、ウラン、プルトニウム、セリウム、ジルコニウム、ストロンチウムなどと
ウエットベントならば出ない核種も含まれていたであろう。α、β線を出す危険な核種が
大量放出されたことが、今回の10シーベルトという殺人的線量が表しているのだろうと
思われる。

関東平野中部域の放射線量マップ(標高段彩図版)の公開


Dosemap_KantoCentNorth_geograph_ver1
Dosemap_KantoCentSouth_geograph_ver1
範囲と目的
 関東平野中部域とは,茨城県南部,埼玉県東部,東京都東部,千葉県北西部地域にまたがる範囲です.
緯度経度では,北緯35度34分374秒~36度23分42秒,東経139度33分6秒~140度21分31秒にあたります.

 今回の放射線量マップの目的は,関東地方中央部のホットスポット地域を含む広域的な範囲について,放射線量値を可視化できるものとし,その中で,現在放射能の2次拡散で問題となっている下水汚泥,ゴミ焼却場の位置を表示するものです.


 これまで,地域を細分して放射線量マップを作成・公開してきましたが,それぞれ,地形段彩図の色の違い,メッシュの有無,スケール,マップ間の位置関係など,全体を一覧する上では不便なところがありました.

 今回は,全体を俯瞰できるものとして,小縮尺,A3サイズ2枚で表示できるマップとして編纂したものです.

 マップに落とした下水汚泥・ゴミ焼却場はつぎのようなものです.なお,昨日7/21の新聞報道で焼却灰の数値が話題となった龍ヶ崎のクリーンセンターなど,まだ表示できていない施設がいくつか残されている点はご容赦ください.今後完成をめざしたいとおもいます.ご指摘いただければい幸いです.

 東京都:
  ゴミ焼却場:江戸川区清掃工場,葛飾区清掃工場,新江東清掃工場
  下水汚泥:東部スラッジプラント,葛西水再生センター,みやぎ水再生センター,
         新河岸水再生センター,南部スラッジプラント

 千葉県:
  ゴミ焼却場:柏市北クリーンセンター,柏市南クリーンセンター,
       松戸市クリーンセンター,印西クリーンセンター,関宿クリーンセンター,
       我孫子市クリーンセンター,市川市クリーンセンター,船橋市北部清掃工場,
       船橋市南部清掃工場,流山クリーンセンター
  下水汚泥:手賀沼終末処理場,花見川終末処理場,花見川第二終末処理場,
       江戸川第二終末処理場

 茨城県:
  ゴミ焼却場:県南クリーンセンター,つくば市クリーンセンター
  下水汚泥:利根浄化センター,霞ヶ浦浄化センター,小貝川東部浄化センター,
         中川水循環センター

マップの仕様
  これまで公開しているマップと同様に,市町村による校庭・園庭・公園広場での公表された測定値の数値を標高段彩図と市街地図にプロットしたものです。一部プールサイトのデータも含まれています.7月11日までの全公表データが網羅されています。なお,東京都については,ホットスポット地域から離れている都区・市の一部については作業がまにあわなかったため,割愛しております.

 各測定点の緯度・経度、測定値は、「国・自治体による高さ1m・0.5m計測を中心とした放射線量マップ」サイトからの転載です。(http://www.nnistar.com/gmap/fukushima.html
 単位は マイクロシーベルト毎時 です.

 地形の段彩図は,国土地理院提供の数値地図50mメッシュ(標高)を使ってGIS上で作成したものです.
各マップにはその凡例をつけています.

 行政界データは国土地理院提供の基盤地図情報,鉄道データは国土交通省の国土数値情報,河川データは同省の利水現況図からそれぞれ転載・利用しました.

 1km四方のメッシュを重ねています.距離や測定点の密度などがわかりやすくなるものと期待しています.
  その他,本放射線量値マップの特徴の補足説明は,前の記事「地形段彩図を利用した放射線量のポイントマップ(改訂0630)」などをご参照ください.

ダウンロードサイト
 下記のGoogle Docsサイトから閲覧・ダウンロード(PDF)できます。
(ダウンロードはサイト上のメニューバ左の「ファイル」から選択)

  PDFファイルのダウンロードサイト:
   関東地域中北部の標高段彩図版(ver.1)http://p.tl/BBIT
   関東地域中北部の標高段彩図版(ver.1)http://p.tl/HKCl

埼玉県東部-茨城県南西部地域の放射線量マップの公開


埼玉県東部-茨城県南西部地域の放射線量マップ
(北緯36度15分8秒~48分41秒;東経139度34分44秒~58分12秒)を編集・作成しました.

  pdfのダウンロードサイト:標高段彩図版と市街地図版(ver.1) http://p.tl/h4uT


Dosemap_SaitamaEard_geograph_ver1
  図 埼玉県東部~茨城県南西部域の地形段彩図上にプロットした
     空間放射線量値 
    (PDFではこれに加えて,市街図を背景としたマップもあり)
    国土地理院提供の50mDEM利用,放射線量値は,「国・自治体
    による高さ1m・0.5m計測を中心とした放射線量マップ」サイトより.    

 このマップは,本ブログ6/25公開の「つくば市周辺放射線量マップ」と隣接(だぶりあり)しており,
同一スケールで,北と南の端は同一緯度で作成しているため,「つくば市周辺放射線量マップ」とあわせて,広範囲にわたる放射線量値の分布を見ることができます. 

 7/1に公開しました東葛地域のマップではカバーできなかった野田市の北部地域も今回のマップでカバーしています.

 マップ中央部に位置する埼玉県東部地域の春日部市,松伏町,杉戸町,宮代町などの市町村では,放射線量の測定地点が乏しいですが,周囲の市町村の測定データ(0.1μSv/hであることが多い)から,おおよその放射線量値を見積もることもできるでしょう.

 地形的には,中央に沖積低地である中川低地があり,その東には下総台地,常総台地,西には大宮台地が低地を取り囲むように位置しています.日本最長の利根川が地図中央を北西から南東へ流れ,茨城県境市付近では利根川から分流する江戸川が下総台地の西縁に沿って南へ流れているという特徴が認められます.
 
 東京都,千葉県,茨城県南部にとって,この両河川は上水道の生命線というべき河川です.その河川から取水した水の浄水過程で得られた発生土から,高濃度の放射能が検出されることが判明しています.拙ブログでもこの点についてふれました.
 その中で,マップ中央の境市で分流した両河川では放射能濃度に大きな違いがあり,その原因が,流域の放射線量強度の違い,合流する支流の状態(途中に湖があると放射能汚染された懸濁物が蓄積されやすい)にある可能性を指摘しています.この説明にある内容も,本マップと本ブログ6/25公開の「つくば市周辺放射線量マップ」とを合わせて参照していただければ,確認することができます.


 マップの仕様:
 これまで公開しているマップと同様に,市町村による校庭・園庭・公園広場での公表された測定値の数値を標高段彩図と市街地図にプロットしたものです。7月11日までの全公表データが網羅されています。
 各測定点の緯度・経度、測定値は、「国・自治体による高さ1m・0.5m計測を中心とした放射線量マップ」サイトからの転載です。(http://www.nnistar.com/gmap/fukushima.html

 地形の段彩図は,国土地理院提供の数値地図50mメッシュ(標高)を使ってGIS上で作成したものです.最低点はマップ南縁部の標高1m,最高点は北東縁の標高30mです.
 行政界データは国土地理院提供の基盤地図情報,鉄道データは国土交通省の国土数値情報,河川データは同省の利水現況図からそれぞれ転載・利用しました.
 
   これまで公開したマップ毎に段彩の取り方と色付けの仕方が違っています.工夫のあとですが,並べて見る場合,わずらわしくなります.東京東部地域版(近日公開)を作成後,統一的な仕様で再編集する予定です.それまでご容赦いただければとおもいます.

  1km四方のメッシュを重ねています.距離や測定点の密度などがわかりやすくなるものと期待しています.
  その他,本放射線量値マップの特徴の補足説明は,前の記事「地形段彩図を利用した放射線量のポイントマップ(改訂0630)」をご参照ください.

 放射線量マップのダウンロード:

 下記のGoogle Docsサイトから閲覧・ダウンロード(PDF)できます。

(ダウンロードはサイト上のメニューバ左の「ファイル」から選択)

 
 ・標高段彩図版と市街地図版(ver.1) http://p.tl/h4uT

放射能濃度が高い水道水源の江戸川:浄水発生土の放射能濃度の比較とその原因の考察

1.はじめに

 水道水用に河川から取水した水を浄水することで除去された泥(発生土)について、放射能濃度の分析値が、関東では茨城県を除く都県から公表された。茨城県の場合、住民および浄水場で働く従業員の健康を考えるならば、当然分析する必要があるのにしていないのは問題である。*(注釈参照)


関東地方では、一方では、ホットスポットと呼ばれる局所的に高い放射能濃度を示す地帯があることが知られている。霞ヶ浦西岸の美浦村・阿見町から牛久、取手市、利根川を越えて、我孫子市、柏市、松戸市、などの東葛地域に広がるホットスポットがもっとも注目されている場所である。


このホットスポット地帯では、地表での放射線量値が0.3から0.6マイクロシーベルト毎時を示す。それは土壌に相対的に多くの放射性物質、現在では放射性セシウムが濃集していることを示す。雨が降り、土壌が流出すると、地表面に定置している放射性物質はその一部が土壌とともに流出し、下水や川に流れ、いずれこのホットスポット地帯を縦断している河川、特に大河川の利根川や江戸川、水かめである霞ヶ浦、東京湾にその影響が現れるはずだ。


利根川や江戸川、そして霞ヶ浦は、関東地方においては大事な水道の源水である。ホットスポット地帯からの流水の影響はどうか。極めて気になるところである。本記事では、茨城県が極めて由々しき問題であるがまだ発生土の分析をしていないため、利根川と江戸川について、この点を検討する。霞ヶ浦については、茨城県の分析値を待って検討したい。


2.東京都と千葉県による浄水の発生土の放射性セシウム濃度


 4月から6月にかけて測定されたセシウム134とセシウム137を合わせた全セシウム濃度(Bq/kg)を比較すると、河川系による汚染濃度の違いがわかる。下記に3都県の浄水の発生土に関する放射性セシウムの濃度を示す。

いずれも各都県発表データによる。

----------------------------------------------------------------------------
浄水場名称:取水河川、発生土の放射性セシウム濃度平均値、濃度の備考

東京都

 金町浄水場:江戸川  6000 Bq/kg 
       4月2回分平均

 朝霞浄水場:江戸川/荒川>多摩川 4220 Bq/kg 
       4月2回分平均

  小作浄水場:多摩川>江戸川/荒川 778 Bq/kg 
       4月2回分平均

  東村山浄水場:多摩川>江戸川/荒川 1187 Bq/kg 
       4月2回分平均

---------------------------------------------------------------------------

千葉県

 北千葉浄水場:江戸川 4618 Bq/kg 
       5-6月5回分平均

 ちば野菊の里浄水場(栗山含む):江戸川3863 Bq/kg
       6月20,29日平均

 北総浄水場:利根川 1544 Bq/kg  
       6月20,29日平均

 柏井浄水場(東と西):利根川と印旛沼 805 Bq/kg 
       6月22,29日平均

-----------------------------------------------------------------------------
 

千葉県の主な浄水場は、表のとおり、4カ所ある。そのうち、江戸川下流部からだけ取水する「北千葉」、「ちば野菊の里」の両浄水場は、4000Bq/kg前後の高い濃度を示すが、利根川系の「北総」「柏井」の2カ所はその1/2以下と際立った放射能濃度の差を示す。


利根川と江戸川の違いは、境町近くで江戸川が利根川から分流することを考えると、そこから下流で両河川へ流れ込む支流の水質の違いが原因である。利根川には鬼怒川、小貝川という大河川が合流するが江戸川には下総台地からの小河川がほとんどである。


では、東京都ではどうだろうか。

東京都のおもな4カ所の浄水場のうち取水河川別にみると、江戸川からだけは、「金町」であり、江戸川を主な取り入れ河川としてるのが「朝霞」、多摩川を主な取り入れ河川とし、江戸川からも取り入れているは「小作」「東村山」である。上記の表に示した放射性セシウムの濃度は、江戸川の影響が大きいほど、高濃度であることがわかる。


すなわち、江戸川からだけの「金町」は、6000Bq/kgともっとも高い。千葉県の「北千葉」、「ちば野菊の里」よりも高いが分析期日が一月早いことを考慮すると、だいたい同じくらいの値であろう。これら3カ所の浄水場の取水口は距離にして10km範囲内にあり、発生土の放射能濃度が類似していることと調和しているともいえる。


3.放射能濃度の高さは江戸川、利根川、多摩川の順、およびその原因の考察
 

2節で説明したように、千葉県と東京都との浄水場について、水道源水として取り入れている河川と発生土の放射性セシウム濃度の違いから、荒川を除く、利根川、江戸川、多摩川の3大河川については、河川水の放射能汚染度は、江戸川>>利根川>多摩川 の順であると判断できる。


河川の放射能汚染度の違いは、各河川流域の地表面における放射線量の違い、そしてそれから懸濁物が流出しやすいかどうかの2つの要素により、説明できる。


すなわち、放射能濃度の高い江戸川は、その流域のほとんどが東葛域のホットスポット地帯にあたる。そこから流出する中・小河川からしか流入を受けておらず、3つの浄水場の取水口はそれらの下流にあたる。

 一方、利根川では、ホットスポット地帯からの流入もあるが、その中心となる手賀沼は、広大な湖であり湖岸に干潟が発達する。貯水池として懸濁物を滞留する機能がある。したがって、利根川へ懸濁物の流出はかなり食い止められるだろうと予測できる。そして、左岸からは、こうしたホットスポットを流域としてあまりもたない鬼怒川、小貝川という大河川が合流する。


4.結論と今後に向けて


 茨城県境町で分流する江戸川と利根川下流部という河川系では、本記事で説明したように、千葉県と東京都の浄水場で分析された浄水の発生土の放射性セシウム濃度によれば、両河川では放射能濃度の違いは、3-5倍にもなる。その原因は、両河川流域の地表面における放射線量の違い、そしてそれから懸濁物が流出しやすいかどうかの2つであると理解される。


 したがって、この2点の特性を各河川について比較し、評価することから、各地域を流れる河川の放射能濃度を予測することができよう。その上で、必要な測定、モニタリングを効率的に行うこともできよう。


 あと一つ。浄水場の取水対象となる大河川だけでなく、地域の生活環境としては、小河川も重要である。そこでは住民にとって貴重な水辺環境として自然に接する場となり、子供たちが遊ぶ場になる。しかし、下総台地の東葛地域をはじめ、放射能で大なり小なり汚染された地帯では、地表から流出した堆積物が集積されやすいところでは、小河川はときには極めて危険な放射能汚染地帯となりうる。


 懸濁物が流出しやすいかどうかについて、手賀沼は利根川に対しては放射能物質のせき止め湖の役割を果たしたが、手賀沼そのものはどうだろうか。おそらく、高濃度に汚染された懸濁物が集積されているものと予想される。しかしその調査はまだまったくなされていない。そして、関東の水瓶と呼ばれる日本で2番面に広い霞ヶ浦はどうであろうか。上記のホットスポット地帯から大小の河川が流れ込んでいる。しかし、茨城県は冒頭に指摘したように、浄水場の発生土の放射能濃度の分析さえ実施していない。


 我々は、人類史上もっとも過酷な原発事故に遭遇し現在その事態は進行中という異常事態に遭遇している。その中で、東北、関東という広大な地域が放射能で汚染された。我々はその汚染地帯で生活を続け、子供達を健康被害から守らなければならない。そのためには、放射能汚染の実態を正確にとらえ、極力被曝されないように、必要なところから除染し、危険な汚染地帯マップをつくり、そこに人が立ち入らないようにしなければならない。


 この点で、今回の記事で整理したデータと考察が役に立つことができればと願う次第です。

*7月1日にツイートした内容とそれに説明を補填したもの
今日茨城県の企業局に浄水発生土の放射能濃度の分析をしないのかと電話で聞くと,担当者は、「測定する予定なし」「水では放射能の検出がない」と信じがたい回答をしました.関東の他の全都県が分析値を公表し、しかも国がその対象方針も示している中で、なぜ茨城県では分析しないのかと、指摘したところ、それでもやっと「上司に打診する」といっただけでした.茨城県の場合、比較的高い放射能汚染地帯からの河川水および閉鎖水域の霞ヶ浦の水を利用していることを考えると、分析/実態把握が他県以上に不可欠なところです.このままではらちがあかないので、ツイートされている数人の県議・市議に要望しました。一人の県議の方が、企業局に申し入れをされました。しかし分析値はまだ公表されていません。確認を近くとる予定です(7/10追記) 


千葉県北西部,東葛地域の放射線量マップの公開

Dosemap_Tokatsu_geograph_ver1
 東葛地域の放射線量マップを編集・作成しました.この地域は周辺地域に比べ,放射線量値が高いことから,関東地域でももっとも早く,多くの住民の方々が協力して,放射線量を詳細に調べ,子供たちの健康を守るため日々努力されているところです.そして,自治体でも住民の強い要望を受けあるいは圧されて,対策をとりはじめています.そうした努力はこれからも必要です.

 その際に,利用しやすい放射線量値のマップが必要かな,と思い,東葛地域を中心に作成した次第です.図サイズを極力大縮尺にしたかったため,野田市の北部,我孫子市の東部がカバーできませんでした.同地域については,すでに公表している茨城県南のマップを利用していただければ幸いです.

 実際に現場で利用すると,いろんな不備な点が明らかになるものです.すべてについて対応ができないとはおもいますが,ご要望を受けて,これからも改良する予定ですので,是非,本ブログコメント,ツイッター(@geodoctorkk)を通じて,ご意見いただければとおもいます.

 マップの仕様:
 前に記事で公開しているマップと同様に,市町村による校庭・園庭・公園広場での公表された測定値の数値を標高段彩図と市街地図にプロットしたものです。6月半ばぐらいまでの全公表データが網羅されています。
 各測定点の緯度・経度、測定値は、「国・自治体による高さ1m・0.5m計測を中心とした放射線量マップ」サイトからの転載です。

 今回は,1km四方のメッシュを重ねてみました.距離や測定点の密度などがわかりやすくなるものと期待していますが,どうでしょうか.

 地形の段彩図は,国土地理院の50MDEMを使ってGIS上で作成したものですが,段彩の取り方と色付けの仕方がいまいちかもしれません.見やすくなるように,工夫していく予定です.最低点は標高2m,最高点は標高25mほどです.

 その他,本放射線量値マップの特徴の補足説明は,前の記事「地形段彩図を利用した放射線量のポイントマップ(改訂0630)」をご参照ください.

 放射線量マップのダウンロード:

 下記のGoogle Docsサイトから閲覧・ダウンロード(PDF)できます。

(ダウンロードはサイト上のメニューバ左の「ファイル」から選択)

 
 ・標高段彩図版と市街地図版(ver.1) 
http://p.tl/mMzH

 

茨城県南部域の放射線量マップの画像表示

ここでは,茨城県南部域周辺の放射線量図マップの画像を紹介します.
一つ前の記事で,その詳細を説明しPDFファイルのダウンロードも可能にしていますが,画像が1点だけだったので,それを補足するものです.
今後,東京東部~千葉北西部にかけても,同様の線量図マップを作成する予定です.

1.Dosemap_SouthIbaraki_geograph_ver2茨城県南部周辺の放射線量図 地形標高段彩図を背景にしたもの.
























2.茨城県南部周辺の放射線量図 地図を背景にしたもの.
 Dosemap_SouthIbaraki_street_ver1
























3.つくば市および周辺域の放射線量マップ 地形標高段彩図を背景にしたもの
Dosemap_Tsukuba_ard_geograph_ver2















































4.つくば市および周辺域の放射線量マップ 地図を背景にしたもの

Dosemap_Tsukuba_ard_street_ver1

地形段彩図を利用した放射線量のポイントマップ(改訂0630)

Dosemap_SouthIbaraki_geograph_ver2




















 
 
 茨城県南部およびその周辺域の放射線量マップを作成しました。市町村による校庭・園庭・公園広場での公表された測定値の数値を標高段彩図と通常の地図にプロットしたものです。6月半ばぐらいまでの全公表データが網羅されています。
 下記のサイトでpdf形式のマップファイルをダウンロードできます。ご利用ください。マップデータについてお気づきの点などありましたら、是非ブログのコメント欄にお知らせください。

 

1.放射線量マップのダウンロード

 下記のGoogle Docsサイトから閲覧・ダウンロード(PDF)できます。

(ダウンロードはサイト上のメニューバ左の「ファイル」から選択)

 

A 茨城県南周辺域放射線量マップ

 ・標高段彩図版(改訂ver.2) http://p.tl/FCC5
  ・地図               http://p.tl/xjMH
  
B つくば市周辺放射線量マップ
  ・標高段彩図版(改訂ver.2) http://p.tl/bgYC
  ・地図               http://p.tl/C-sy

 これらのデータは、対象地域内の個々の市町村が学校・幼稚園の庭、公園広場にて、高さ0.5ないし1mで測定した放射線量値で、そのリストが公表されています。
 ただし、各測定点の緯度・経度、測定数値は、「国・自治体による高さ1m0.5m計測を中心とした放射線量マップ」サイトからの転載です。

 

2.放射線量マップの特徴

 最近では、住民の放射線被曝から子供の健康を守りたいという要求や願いを受けて、関東地域でも市町村がつぎつぎと学校・幼稚園、公園などの放射線量値を測定し、公表している。

 これらの測定は、土面の校庭・園庭で、子供の身長にあわせて高さ0.5m、1.0mという統一した規格で測定しているため、標準的な線量値として、地域内、地域間の比較するために利用できる。市町村では,しかし、テーブルで、地点名と線量値を公表するだけであるため、空間的に放射線量の高低があるのかがわからない。


 その欠点を補うため、すでに、有志による測定値をプロットしたマップや測定値から作成した等値線図がネット上に公表されている。代表的なものに、このサイトでデータを引用した国・自治体による高さ1m0.5m計測を中心とした放射線量マップ」やそのほか,フクシマの放射線図」がある。


 前者は測定値をポイントデータとして示したマップであり、後者は等値線図である。
 ポイントマップは、測定地点とその値の傾向が理解できるが、点数が少ないと、空白地域の値は閲覧者に委ねられるため、時にわかりにくいという欠点がある。


 一方、後者は等値線図であり、空白域も補間されてわかりやすい.しかし,等値線の引き方はユニークではなく、特に測定点が少ない場合には、誤った解釈を招く恐れもある。等値線図は解釈を伴うモデル図というべきものだが、放射線被曝対策で全体を把握する上ではとても便利なものだ。

 今回編集した放射線量マップは、前者のポイントマップにあたるもので、特徴としては、放射線量の測定値を直接ラベルとして表示したこと、背景図に地形との関係がわかるように標高段彩図と今回新たに町の中でどこの地点かがわかるように,地図を背景にした図を付け加えた.

 従来のポイントマップは、色で値の高低を区別したものが多く、値の詳細をみたり、比較しようとおもうと、いちいち、マップ上の地点をクリックして確認しなければならず、けっこう面倒だった。マップ上に値の一覧表示をすることができないので、野外にもちだすこともできない。そういう理由があって、今回のポイントのラベルは測定値とした。値は小数点二桁表示で、三桁目を四捨五入してもとめたものである。

 背景図に標高段彩図で地形を表示したのは、放射線量の地域変化は、かなり地形およびそれに応じた土地利用の違いが反映されているように見えるからだ。ただ、現状ではデータは十分ではなく、今後1km四方に1点以上測定値を得られれば、その実態も明らかになるものとおもう。

 

3.放射線量値の地域性-つくば市とホット・スポットー

 放射線量マップを編集した地域内には、参考資料(1)の放射線量マップをみると、ホット・スポットと呼ばれる放射線量値が0.3-0.6μSv/hと周囲よりも高い線量値を示す地帯がある。その地域は、霞ヶ浦北西岸から東京低地東部にまで広がり、東北東西南西 40km、北西-南東 15kmほとの楕円状の形を示す。


 つくば市の行政区画は、北西-南東方向にのびた瓜状の形をしており、北西端の筑波山から南東端の牛久沼まで30km、横幅では北東端は桜川低地、南西端は小貝川低地東縁付近まで12kmほどにおよぶ。
 つくば市の範囲では、その南端が上記のホットスポット帯にあたる。この北西-南東方にのびた市域においては、南端から北西方に向かって、放射線量値が次第に低下する傾向が認められる。

 つくばセンターから以北では、全体に線量が低く、0.1μSv/h以下の値を示す地点が多い。つくば市役所はその南縁付近に位置している。そのためか、行政にとって、つくば市は放射線被曝の問題はないとみなされている。しかし、つくば市内、放射線量値は決して一様ではない。
 実際、ホット・スポット帯から近辺にあたる地域、大通り沿いでは竹園以南、東谷田川沿いでは常磐高速以南では、放射線量値は、0.2μSv/h以上を示す傾向がある。0.3μSv/hを越える地点も認められる。 

 

4.放射線量マップの読み方、使い方

 

 放射線量値がプロットされた地点は、すべて、市町村がほぼ同一条件で測定した学校・幼稚園、公園の土の上であり、測定は、高さ0.5ないし1mで実施されている。測定機器にはシンチレーションサーベイメータの本格仕様のものが多いが、ポケット線量計クラスのものもあった。市町村境界をはさんで、測定機器の違いのため値に不一致があるようには見えないが、留意しなければならい点ではある。市町村が利用した測定機器については個々の市町村のホームページで確認していただきたい。

 

 マップ上の放射線量値は、その地点の値であり、それがどの程度の範囲を代表するかどうかについては、下記の点を考慮するべきであろう。
 これらの値は、校庭・園庭・公園広場の中央で測定されたものであれば、その地域について、土面の平均的な放射線量値と考えていいだろう。

 しかし、特殊な状況にある場合、例えば、周囲に植え込みが多く、芝生地がかなり広がっている状況であると、放射性物質は植生に固定されやすいため、その影響が受けやすく線量値は高くなる。一方、風通しがよい、あるいは雨水からの流水が表土を削りとりやすい状態では、削りとられる度合いに応じ放射線量値は低下する。こういった特殊な状況は、市町村の報告だけからは判断できない。


 さらに、考慮するべきこととして、マイクロスポットと呼ばれる高放射線量値を示す小スポットがある。それは、校庭の隅、歩道縁、排水溝近くの落ち葉や塵の集積層であったり、雨樋の下や水たまりができやすい凹地だったりする。そういうところは面積は狭いが、周辺の線量値の2-5倍の高さを示すこともよくある。

 そして、こうしたマイクロスポットでなくても、地表面の状態の違いで異なる。土よりも芝生や草地の方が一般に線量は高くなり、アスファルト舗装はだいたい土面と同じぐらいで、コンクリート面は低くなる傾向がある。このような地表面の状態による線量値の違いは、おそらく、放射性セシウムの安定度の違いによる。雨水や風で移動しやすい場所は低くなり、固定されて動きにくい場所は相対的に高くなると考えられるからだ。

 こうしたマイクロスポットは市町村の測定データには含まれていない。しかし、今回の放射線量マップを仔細にみると、周囲は0.1から0.2μSv/hであるのに、0.3以上の異常に高い値を示す地点、一方はその逆で、0.3-0.4μSv/hが卓越する地帯なのに、0.1台を示す地点が、少なからず認められる。前者は、ある発生源の影響を受けた校庭規模のマイクロスポットなのかもしれない。後者は人為も加わった除染地域なのか。いずれにしても、こうした問題は、放射線量値をマップにプロットしなければわからないことである。 
 前者については、さらに、マイクロスポットの起源になりうる恐れを危惧している汚泥浄化センター、クリーンセンターの位置とその周辺域の放射線量値を監視する意味でも、こうしたマップは重要であろう。マップには、利根と霞ヶ浦の両浄化センターの位置を参考にプロットしている。(以上追記、同日夜)

 

 以上のとおり、いろいろと考慮しなければならない点はあるが、地域の平均的な放射線量値として、今回、市町村が測定した校庭、園庭、公園広場の測定値を利用して、放射線量値分布の概要をとらえることは有用なことと考えられる。

 さらに、放射線対策を考えるならば、これらのポイントデータとしての放射線量値から、等値線を引いて、より平均的な値の分布を評価することも有用である。

 

 この放射線量マップが地域の放射線量値を考える際に参考になれば幸いです。

 なお、本マップ作成にあたっては、参考資料(1)のサイトのデータ利用によって、ポイントデータの緯度・経度情報を定める上で大変便利でした。また、図の編集にあたっては友人に手伝ってもらいました。以上の点明記して感謝する次第です。

 

参考資料(1):

国・自治体による高さ1m0.5m計測を中心とした放射線量マップ」サイト

http://www.nnistar.com/gmap/fukushima.html


県の下水道課にたずねる(2) すでにセメント材で利用.それを県は放置

今回で2回目の県下水道課への質問でした.応答してもらえたのは同じ課員です.職責は不明です.

今回,大きな問題として,事故以降4月末まで,下水汚泥が放射能汚染されたことに気づかず放置し,セメント材料として業者に回していたことについて,その後も今日まで業者にそのことを業者に連絡も注意もしていなかったことが,明らかになりました.

今後の課題として,上記のセメント材としての放射性物質の拡散の対応も含め,いかに焼却により外部への放射性物質の放出を防ぐ確かな手立てをとるのか,そのためにも,今や放射能取扱い施設となった浄化センターの除去機能を向上させ,大量の放射性物質を取り扱う従業員の安全を守るか,があります.

以下,詳細を記述します.

1.県の下水道課との問答

 茨城県の下水汚泥の処理について、6/20に続いて,6/21にも,直接,県の都市局下水道課(029-301-4679)に電話して質問しました.4点の質問内容とその回答は,以下のとおりです.

①質問:茨城県に4箇所ある下水汚泥焼却を行う浄化センターから排出される焼却灰の量
 
 回答:
  深芝    5/7-6/3   63トン,  那珂久慈  5/7-6/8  169トン
   霞ヶ浦      5/7-6/15  292トン,  利根    5/7-6/16  230トン

②質問:4箇所において脱水汚泥と焼却灰とで放射性セシウム濃縮度が違うことの理由,

 回答:汚泥と焼却灰の分析日の違いや各試料における値のばらつきが原因している.
 特に,那珂久慈の5/30-31における焼却灰/汚泥のセシウム比が50倍と極めて大きいのは,同センターが県北地域の広域汚泥処理を行っているため,日によって焼却灰・汚泥の特徴が変動しやすいから.


③質問:事故以降,4月末まで従来通りセメント材料として引き渡した業者名,およびその業者に放射線被曝のことを周知して注意するよう勧告したかどうか

 回答:引き渡した業者名については,今伝えることはできない.業者には放射性物質で汚染されていることは周知していない.その点は,県として対応が不十分だった.今後そのようにはかりたい.

④集塵施設(バグフィルター利用)の詳細な仕様を示す資料の提供依頼

 回答:集塵施設の資料については,情報開示請求をすれば手にはいるだろう.

⑤浄化センターの放射線被曝に関する健康管理を行うべきだがいかがか. 

 回答:今後,健康管理を行うことになる.

2.茨城県の焼却灰の総量と予想セシウム含有量

 今回で茨城県4箇所の浄化センターについて,5月から6月上旬にかけて発生した焼却灰の量がわかったので,総量がどのくらいになるかを見積もることができる.

  場所     期間  重さ    1ヶ月換算重量   平均Cs濃度
 ---------------------------
  深芝    5/7-6/3   63トン   (70トン/月)         1,425Bq/kg
  那珂久慈  5/7-6/8  169トン (164トン/月)      15,728Bq/kg
    霞ヶ浦      5/7-6/15  292トン    (226トン/月)          6,222Bq/kg
    利根    5/7-6/16  230トン  (174トン/月)         6,513Bq/kg
 ---------------------------

 1ヶ月に換算すると,総量で,634トン/月,年間 7600トン/年となる.
 含有される放射性セシウムは,上記の表に示した各浄化センターの2-3回の測定値の
平均をとって計算する.

   月あたり 52億ベクレル
     (70000*1425+164000*15728+226000*6222+174000*6513 )
 年    624億ベクレル
      (今後増加することがなければ,これが上限値だろう)

3.セシウム濃度の地域性の要因

 焼却灰/汚泥のセシウム比は,焼却による体積減少率が一定であれば,その比も本来は一定しているはず.
  しかし,茨城県の場合,5月期の2ないし3回の測定値でみると
 利根では,19.6,17.9,深芝では,15.2と13.3,霞ヶ浦では 10.5,9.2,
 それぞれの比で落ち着いているが,那珂久慈では,34.5,19.8,52.5と大きな変動を示す.

 危惧したのは,ずさんな試料採取や測定の問題がありはしないか,という点.

 このことをたずねたところ,上記の回答があった.比が大きく変動する那珂久慈では,県北の広域処理施設として,多くの地域からの下水汚泥が搬入されるため,地域による濃度の違いがこうした比の変動を招きやすいということで,理解はできる.
 現状ではこれ以上追求できないので,この問題はひとまずおいておきたい.

 あと,4箇所の浄化センターで焼却灰/汚泥のセシウム比が,最大の那珂久慈の20-53,利根の19,深芝の14,霞ヶ浦の10という差がある点は,どういう原因なのか.

 担当者からは説明はありませんでした.

 焼却によって生じる違いとすると,燃えやすい汚泥物,腐植土などの有機物量の違いがこれだけ各地域であることになりそうに思える.
 県北地域からの汚泥の多い那珂久慈では,極めて汚泥に有機物が富んでいることになる.
 そのことは,一方では,排ガスからの放射性物質の除去率にも影響を与える可能性が生じる.
 この点は汚泥物質と焼却灰の化学組成の比較が必要になるので,これもまた今後の問題としておきたい.
  

4.焼却灰のセメント材料利用による放射能の2次被曝問題

 前回の質問で,事後以後 1.5ヶ月間 茨城県からセメント業者に焼却灰が引き渡され,
 セメント混入剤として利用され,それが市場に出回っている恐れがあることが判明した.

 今回この点をあらためて確認し,そして,業者への注意喚起や回収などの対応ととったかどうか
 問い合わせところ,
 昨日の6/21まで,業者に周知し注意を喚起さえしていなかったことが判明した.
 まさかの事態です.

  その量は,上記の1ヶ月平均の焼却灰重量と平均Cs濃度を使うと,
  1.5ヶ月で, 950トン,78億ベクレル

  これは大きな問題だ.
  いったいどこの業者が,どこで,どのように,放射性物質入りセメント材を使ったのか?
  早急に追跡調査をし,必要な安全措置ととるべきだとおもう.
 
  この点は担当課というよりも,今や県に抜本的な対策を早急にとるように要求しなければいけないだろう.「今ならまだ間に合う」と信じたい!


5.集塵施設(バグフィルター利用)の仕様と放射性セシウムの除去率の評価

 放射性セシウムがどこまで,集塵施設で除去されるのか,検証しなければ,安心できるはずがない.

 そのためには,県の集塵施設の仕様の詳細がわかる必要がある.しかし,手に入れるためには,資料公開請求を県庁にしなければならない.ほんとうにまどろっこしい.

 ただ,現状でいったい,除去率はどうなのか,大変気になるところ.下水道課は,ほぼ除去できているものと,みなしているだけで,その確証となるデータをとることをしない.

 環境省の五月開催の災害廃棄物安全評価委員会で,バグフィルターを完備した集塵施設を使えば,99.9%かそれ以上の放射性セシウムは除去できるという資料が国立環境研から提示された.この資料で下限値をとると,0.1%は外部へ排ガスとして放射性セシウムが排出されることになる.

 この除去率と外部放出の放射性物質の見積については,「汚泥処理プラント問題」と題するtogetterサイトhttp://togetter.com/li/148840 に試算がされている.あくまでも参考例として引用する.

 それは焼却で集塵施設に移動する飛灰としての放射性物質は総量の30%,
 そのうち99.9%がフィルターなどで除去され,さらに脱硫装置があればさらにその1/4
  となると見積もると,残り0.025%が外部に排出されるというもの.

  この見積になると考えると,
  茨城県で汚泥焼却による排ガスとしての外部排出量は,
   年 1500万ベクレル 月 125万ベクレル,一日 4万ベクレル になる.

  この値の評価として,同上のサイトでは,原発の年間気体放射性物質の放出量が比較対象として使われた. それは年間10の9乗ベクレル
   年 1500万ベクレル は 原発年間気体放射性物質放出量の 1/100.


6.放射線取扱い施設となった汚泥浄化センター

 浄化センターは事故以後,今や放射線取扱い施設の最前線になったことになる.そのため,従業員の安全と放射性物質の外部への拡散防止のために,法にしたがった施設の管理,従業員の教育・資格取得,健康管理が不可欠だ.

 しかし,担当課への問い合わせだけでは,すでに指示しているとか,今後放射線被曝に関する健康管理を行う予定だとの抽象的な回答しかない.真に必要な措置がとられるかどうか,検証することが必要だとおもう.
 一県民にとっては,これが限界.上記の問題も含めて県議に呼びかけて協力してもらわねばと考えている. 


7.最後に,今回のまとめ

 現在,地表の放射性セシウムなど放射性物質がもっとも集約するところが,浄化センターだといえる.ある意味,汚泥の回収により,地表から除染された放射性物質を安全に処理することができると考えられる.
 なお,このあたりのことも「汚泥処理プラント問題」と題するtogetterサイトで整理されている.

 ただ,そのための課題としては,焼却により再び,放射能の2次拡散が起きないように,排気ガスからの放出,焼却灰の安全処分が不可欠である.これらの点は上記で検討したような問題が残されており,さらに万全な対策がとれるように処置するべきところである.

 その際に大事な点は,いくら計算で排気ガスから排出される放射性物質が微量だということが推定されたとしても,取扱いを間違えれば,大変なことになりかねないと考えられること,である.

   一つに,放出量が微量だというのも,机上の計算であり,実際は,施設固有の状況(性能,劣化度,保守)だけでなく,それを稼働させる人の働き如何によって,大きく変わる.
  今回の東電原発事故が最悪の事例であることを忘れてはならない.

 そして,あと一つは,微量という大気に拡散される放射性物質の健康被害の評価が,実際の健康被害の真相をあらわしていない恐れがあるということ.

 原発について,大気への放出について,保安規程により放出管理目標値は,「原子力発電所から放出された放射性物質により周辺の人たちが受ける放射線の量の目標値である年間0.05ミリシーベルトを超えないように定めたもの」として規程されている.

 その値は,ヨウ素で,10の10乗ベクレル(100億),放射性希ガスで,10の15乗(1000兆).

 希ガスや気化しやすいヨウ素が対象で,今回のように水蒸気に取り込まれたり,極微粒子として存在するセシウムは対象にされていないことは極めて変な点だといえる.

 この点をおいていても,こうした周辺環境で,年間被曝量が0.05ミリシーベルトを超えない範囲だから健康に影響がないという判断は,正しいだろうか.
 γ線の外部被曝と,これらの大気中に拡散した放射性のガスや微粒子を吸い込んで,β線の内部被曝を受ける場合では,状況がまったく違うはずだ.もしストロンチウム90やプルトニウムが雑じっていれば,α線となり,その毒性は強烈であることが知られている.
 しかし,あのICRPの安全基準ではこうした内部被曝も外部被曝と同等の扱いをしているため,問題ないという結論になってしまう.

 以上の焼却施設固有の状況,それを人が運転していること,そして決して安全でない従来の安全基準値を考えるならば,今,我々が,子供のためにも行わなければならないことは,放射性セシウムを含む汚泥の焼却処分において,できるかぎり,必要な予算をあててでも,放射性物質を100%除去できるように施設改善と十分な人的体制をとるように,県に要求をつきつけることが必要なことだと考える.

 果たして県は,事故以後,浄化センターの人員を拡充したのだろうか.確かめなくてはならない.

 (続く)

県の下水道課にたずねる(1)放射性ヨウ素の放出の懸念は?

6/19のブログ「下水処理汚泥の焼却による放射能の二次汚染」(2)のなかで、放射性ヨウ素が焼却灰中に残っていないこと、沸点が184度と低いので800度以上の高温で焼却されることで、気化し外部に放出されたのではないか、と推定しました。この点は、以下に記述するように、集塵フィルターにかけるまえに冷却塔にて100度まで冷やすのでだいじょうぶということで、ひとまず、危惧は遠のきました。
失礼しました。ただ、まだまだ、真相は見えておらず、茨城県の「安全だ」という言葉をそのまま信じることはできません。真相をただし、適切な汚泥処理法の確立、現場環境の改善などに向けて、努力が必要だと考えています。

今日、茨城県の下水汚泥の処理について、直接県の都市局下水道課(029-301-4679)に電話して、質問し、詳細なデータ提供、排気ガスや集塵フィルターのモニタリング、放射能を取り扱う場として焼却施設における現場環境改善について要望しました。まだ、十分な情報提供ではなかったので、明日もまた問い合わせる予定です。

とりあえず、今日の情報に基づき、先日の見解の一部を修正し、また新しい情報を付け加えます。

1.焼却処理では、焼却後、ガス/灰塵を100度以下に冷却してからバグフィルターに送るため、放射性ヨウ素はガスから個体粒子に変わっているだろうとのこと。
 この冷却処理が機能していれば、ガスとして放射性ヨウ素は外気にでずに、セシウム同様にフィルターで除去されることになります。とりあえず、一つの危惧はぬぐえました。

2.焼却灰の量については、利根浄化センター(茨城県の4つある焼却センターの一つ)では、5/7-6/16の期間で、230トン。およそこの20倍が下水から得られた脱水汚泥の重さになるとのことです。
したがって、放射性セシウムは、焼却で20倍の濃度になる見当となります。
 実際、セシウムでみると、脱水汚泥/焼却灰の濃度(Bq/kg)は 
      5/10-11 282/5526, 5/30-31 420/7,500  とそれに近い値をとっています。

3.原発事故以降、4月末までの焼却灰については、従来どおり、セメント材料として利用されているとのこと。これについては、回収などのことはする予定になっていないとのこと。
 一つの大きな問題であろう。
 現状よりもはるかに高い汚染濃度であった焼却灰を利用して作られたセメントは、いったい放射線量はどうなのか、そのことも見積もりやどういう場所につかわれているのかも、考慮されたかどうか、際待て疑わしい。
 回収すれば今からでも、可能ではないか、それを影響のない場所に埋設すればすむと思うが、話は平行線。

4.浄化センターの焼却施設の放射能のモニタリングについては、要望しても、現状ではその予定がないと、そっけない返事でした。
 連日、相当な量の放射性物質が蓄積される集塵フィルターの取り扱いは適切なのか、
 排ガスに放射性物質が含まれていることはないのか、
 本来、この焼却処理施設は、ダイオキシンなどを対象としたもので、放射性物質は念頭になかったもの。そもそも機能的に対応できるのか、不安はぬぐえません。

5.浄化センターの従業員に対する放射能取り扱いの指導や線量計の携帯については、県からすでに指示をして、実施しているとのことでした。
 しかし、これだけの放射能を取り扱う施設であれば、通常、従業員が放射能管理者や従事者の資格および健康診断を受けるべきところですが、この点は対応されていないようでした。

 とりあえず、中間報告とします。

つくば市から真壁へ

今日は天気もよく、久々に筑波山西麓にある真壁の直売所に買い物にでかけました。買い物にあわせて、実際に筑波山麓の北条や真壁で実際に放射線量が低いかどうかを確かめる目的もありました。

各市町村の放射線量の測定結果から、筑波山の西側は原発事故以前とほとんど変わらないほどに放射線量が低いのに対して、つくば市も南東に向かって放射能汚染度が強まり、竹園以南では0.2マイクロシーベルトを越えると判断できるからでした。
あの3月21日、北東ないし東からくる放射能プルームが、筑波山にガードされ、その背後にある地域は放射能汚染から守られたのだろうか。

実際に測定した結果は、予想どおりでした。いずれも条件をあわせるために、アスファルト舗装の道路ないし駐車場で、1m高さで放射線量を測定。ただし、今回の値はポケット線量計なのであくまでも参考値として、そして相対的な高さの目安としてとらえてください。

南から北へ
・つくば市並木 ショッピングセンター 0.13
 ・つくば市桜 おせんべいやさん前     0.08
・筑波山道入り口付近         0.06
・ 桜川市つくし湖岸            0.06
・桜川市真壁直売所付近        0.06
(同 田んぼあぜ道          0.07) 

北へ真壁にいくときは、どんどん下がり、なんとなく幸せ気分に、
一方、南にもどっていくと、その逆で、あれまあ、と少しがっかりさせられます。

0.06というのは事故前のバックグランド値あたりです。
また、こうした低い地点では地表面で測定しても値がほとんどかわりませんでした。

この夏は つくし湖でキャンプかな

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