2009年02月16日
ラベルなき人生
例えばさ、トーク番組で知らない人が出てるとするじゃない?
すると途端に僕たちはこの人は何をしている人で、
どういう経歴で、どんな実績を残してきた人なんだろう?って
無意識に探そうとしている自分がいたりするんだよね。
今出ている人を決してそのまま見ようとはせずに、
その人に貼りついているラベルを見ようと必死になる。
そしてどんな人かがわからないと苛立ちすら感じてしまう。
つまり、いつも僕たちは目に映るすべてのものを
いろんな価値観というラベルを貼り付けてしか見ていないんだ。
例えば名刺にも色々な肩書が書いてあるじゃない?
何で名前だけじゃダメなんだろうね。
本当に大切なのは経歴でも、実績でも、資格でもなくて
今目の前にいるその人自身で、
その人から自分が何を感じているかが大切なんじゃないかな。
ブランド品が売れるのも、その物自体じゃなくて、
他人が評価した価値があるというラベルを重視しているからなんだろうね。
だから僕がやろうとしているのは、価値観というラベルをなくした生き方。
貼ってあるラベルには絶対に惑わされない。
ラベルをはがした、ありのままの姿を見て、判断したいと思う。
その価値は僕にしかわからないものだし、それはきっと人それぞれだと思う。
僕がそれを見てどう感じるかだけが大切だと思うし、
僕はその感覚に従って生きていきたいんだ。
だから僕はこの千円のラベルが貼ってある豚肉には100円しか払わない。
だって僕の中ではこの豚肉は100円なんだから。
それが僕の生き方なんだ。
わかるだろ、レジの姉ちゃん?
店長ー!変な客いますー!
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いつもありがとうございます。感謝です。
すると途端に僕たちはこの人は何をしている人で、
どういう経歴で、どんな実績を残してきた人なんだろう?って
無意識に探そうとしている自分がいたりするんだよね。
今出ている人を決してそのまま見ようとはせずに、
その人に貼りついているラベルを見ようと必死になる。
そしてどんな人かがわからないと苛立ちすら感じてしまう。
つまり、いつも僕たちは目に映るすべてのものを
いろんな価値観というラベルを貼り付けてしか見ていないんだ。
例えば名刺にも色々な肩書が書いてあるじゃない?
何で名前だけじゃダメなんだろうね。
本当に大切なのは経歴でも、実績でも、資格でもなくて
今目の前にいるその人自身で、
その人から自分が何を感じているかが大切なんじゃないかな。
ブランド品が売れるのも、その物自体じゃなくて、
他人が評価した価値があるというラベルを重視しているからなんだろうね。
だから僕がやろうとしているのは、価値観というラベルをなくした生き方。
貼ってあるラベルには絶対に惑わされない。
ラベルをはがした、ありのままの姿を見て、判断したいと思う。
その価値は僕にしかわからないものだし、それはきっと人それぞれだと思う。
僕がそれを見てどう感じるかだけが大切だと思うし、
僕はその感覚に従って生きていきたいんだ。
だから僕はこの千円のラベルが貼ってある豚肉には100円しか払わない。
だって僕の中ではこの豚肉は100円なんだから。
それが僕の生き方なんだ。
わかるだろ、レジの姉ちゃん?
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2009年02月11日
らいおんはーと
たんぽぽ、君はいいよなぁ、かわいくて。
おや、どうしたんだい?ライオン君。
実は事務所をクビになっちゃってさ。
えーっ、どうして?
何でも不況のあおりでライオン業界も厳しいらしくて、
派遣のライオンは事務所的にはもういらないみたいなんだ。
そ、そうなの?
君みたいな人気者でもクビにされちゃうんだ。
そうさ。
強い、堂々としている芸風のライオンはゴマンといるからね。
それに狩りのシーンでシマウマやカモシカを手配するのにも
結構お金がかかるから、もう百獣の王系のライオンはいらないみたいなんだよ。
えっ、あの狩りってヤラセなの?
そうだよ、知らなかった?
ライオンは基本的に菜食主義だからね。
皆、仕事として、見せ物であの狩りをやっているんだよ。
そ、そうだったんだ。
意外だなぁ。
シマウマやカモシカの方が逃げ回るからキツイだろ?
だから後継者が育たなくて、最近ギャラが半端じゃなく上がってきてるんだ。
向こうもベテランだからこっちはその言い値に逆らえなくてさ。
どっちが猛獣だよ?って話だよ。
大変なんだなぁ。
ほんとに大変なんだよ。
でね、新しい道を探さなくちゃと思って俺も色々試してみたの。
強いライオンがダメなら、和を大切にする優しいライオンはどうかってね。
例えば馬と仲良くしてみようと思ったわけ。
子供が完全に引いてたね。
どう見ても襲ってるようにしか見えないって。
爪があるから馬の背中の布がビリッビリに破けて、
馬も思いっきり怯えた目をしてさ、
そのうち子供が「かわいそう」って言い出して、即中止だよ。
ライオン君、かわいそうに・・・
だろ?
かわいそうなのは俺のほうだよ。
必死でがんばってるのに。
でね、優しいのがダメならかわいいのはどうかと思ったんだけど、
このルックスだからね、どうしても恐がられちゃうんだよ。
そんな時に君を見つけて、君みたいにかわいくなれたら
どんなにいいだろうと思ったんだよ。
そうなんだ。
ライオン君、僕たちはね、自分の中にないものを
他人の中に見ることはできないんだよ。
えっ、どういうこと?
例えば君が僕を見て、かわいいと思ったならば
そのかわいさは既に君自身の中にあるということなんだ。
ほ、本当に?
ああ、本当さ。
僕たちは何かを見て好きだなぁと思う時は、自分の中の好きな部分を、
嫌だなぁと思う時は、自分の中の嫌いな部分をそれを通して見ているんだよ。
だからライオン君、君の中にはかわいい部分がたくさんあるんだ。
今はただないと思い込んでいるだけだよ。
だから自分を信じて、あきらめないでがんばってみなよ。
う、うん!
たんぽぽ君ありがとう。
俺がんばってかわいいライオンになってみせるよ。
数日後
たんぽぽ君、たんぽぽ君!
ライオン君、どうしたんだい?
君のおかげで新しい仕事が決まったよ。
本当に?おめでとう!ライオン君。
ありがとう!
やっぱり君の言ったことは本当だったよ。
僕の中にもあったんだね。君のように
かわいい部分が。
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2009年02月07日
桃太郎の真実
ようし太郎、今日は節分だから豆まきをするぞ。
わーい、鬼はー外!福はー内!
太郎、豆まきの掛け声は本当はそうじゃないんだよ。
本当はね、鬼はー内!福もー内!っていうんだよ。
えっ?どうして鬼が内なの?
桃太郎の話を知ってるかい?
うん、あの鬼を退治して、金銀財宝を持って帰るって話でしょ?
そうそう、でもね、本当の桃太郎の話はちょっと違うんだよ。
どんな話なの?
えーっとね、
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へバースが打った場外ホームランのボールを探しに、
おばあさんは川へ沈んだカーネルサンダースの人形を引き上げにいきました。
すると川上から大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。
〜中略〜
「やいやい鬼よ覚悟せい!ヤーッ!」
桃太郎は鬼に最後のとどめの一発をくらわせました。
パキパキパキ
すると鬼の顔にひびが入り、みるみるうちにはがれていきました。
「お、お前は!」
そこには自分と瓜二つの桃太郎が立っていたのです。
「そうです。わたしはあなたです。あなたが鬼と言って恐れていたものは、
実はあなたが見ないように蓋をしてしまった感情です。
恐れ、不安、寂しさ、苦しみ、弱さ、それらすべての象徴がわたしです。
あなたはずっとわたしから逃げていました。
そしてまるでわたしなどいないように明るく元気に振舞い、
わたしを無視して、遠い遠いこの島へ閉じ込めてしまったのです。
わたしはあなたに気付いてほしかった、
どうしてもわたしがいることを思い出してほしかった。
だからわたしは暴力で訴えるしかなかったのです。
見て下さい、わたしはあなたです。あなたの一部なんです。
どうかわたしを無視しないでください。」
鬼だったもう一人の桃太郎は涙を流しながら訴えました。
「そうか。すまなかった・・・。
確かにわたしは強くならなければならない一心で、
自分の弱さを排除してきた。
そしてその弱さに打ち勝とうと必死だった。
でも君のおかげでようやく気付いたよ。
その弱さも含めて自分なんだって。
それこそが本当の自分なんだということに。
ありがとう、辛い思いをさせてしまったね。
さあ、一緒に帰ろう!」
そう言うと、もう一人の桃太郎は微笑みました。
するとまぶしく輝き、光となり、桃太郎を包み込み、
そしてついには、桃太郎と一体化したのです。
「何じゃこりゃーっ!」
桃太郎に信じられないくらいのパワーと喜びがあふれ出しました。
それは、桃太郎にとって金銀財宝にもまさる宝でした。
そうやって桃太郎は本当の自分になって村へ帰ったのでした。
「桃太郎おかえり!見つかったかい宝は?」
「うん、おじいさん、おばあさん、見つかったよ本当の自分がね。」
「バースのホームランボールは?」
「ないよ」
「じゃあ、カーネルサンダースの人形は?」
「ないよ」
「ここまで育ててやったのに・・・この鬼―っ!」
おしまい。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
そうかパパ、だから鬼は内なんだね。
そうだよ太郎。鬼は悪者なんかじゃない、
誰の心の中にもある弱さなんだ。
それを排除して、見ないようにすることでだんだん鬼になっていくんだ。
早く僕に気付いてくれってね。
鬼さんごめんね、もう無視したりしないからね、
さあお家に入ってください、これからは仲良く一緒に暮らしましょう。
そういう意味で鬼は内なんだよ。
うん、わかったよパパ。
じゃあもう一回やるぞ太郎、鬼はー内!福もー内!
鬼はー内!福もー内!
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お話会キャンセル待ちのお知らせ
前回お知らせしました3月22日のお話会『ツインソウルとの出会い』は
おかげさまで定員となりました。
今後はキャンセル待ちで受け付けとなります。
応募要領は同じです。
よろしくお願いいたします。 ぐるぐる&よっつ
わーい、鬼はー外!福はー内!
太郎、豆まきの掛け声は本当はそうじゃないんだよ。
本当はね、鬼はー内!福もー内!っていうんだよ。
えっ?どうして鬼が内なの?
桃太郎の話を知ってるかい?
うん、あの鬼を退治して、金銀財宝を持って帰るって話でしょ?
そうそう、でもね、本当の桃太郎の話はちょっと違うんだよ。
どんな話なの?
えーっとね、
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へバースが打った場外ホームランのボールを探しに、
おばあさんは川へ沈んだカーネルサンダースの人形を引き上げにいきました。
すると川上から大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。
〜中略〜
「やいやい鬼よ覚悟せい!ヤーッ!」
桃太郎は鬼に最後のとどめの一発をくらわせました。
パキパキパキ
すると鬼の顔にひびが入り、みるみるうちにはがれていきました。
「お、お前は!」
そこには自分と瓜二つの桃太郎が立っていたのです。
「そうです。わたしはあなたです。あなたが鬼と言って恐れていたものは、
実はあなたが見ないように蓋をしてしまった感情です。
恐れ、不安、寂しさ、苦しみ、弱さ、それらすべての象徴がわたしです。
あなたはずっとわたしから逃げていました。
そしてまるでわたしなどいないように明るく元気に振舞い、
わたしを無視して、遠い遠いこの島へ閉じ込めてしまったのです。
わたしはあなたに気付いてほしかった、
どうしてもわたしがいることを思い出してほしかった。
だからわたしは暴力で訴えるしかなかったのです。
見て下さい、わたしはあなたです。あなたの一部なんです。
どうかわたしを無視しないでください。」
鬼だったもう一人の桃太郎は涙を流しながら訴えました。
「そうか。すまなかった・・・。
確かにわたしは強くならなければならない一心で、
自分の弱さを排除してきた。
そしてその弱さに打ち勝とうと必死だった。
でも君のおかげでようやく気付いたよ。
その弱さも含めて自分なんだって。
それこそが本当の自分なんだということに。
ありがとう、辛い思いをさせてしまったね。
さあ、一緒に帰ろう!」
そう言うと、もう一人の桃太郎は微笑みました。
するとまぶしく輝き、光となり、桃太郎を包み込み、
そしてついには、桃太郎と一体化したのです。
「何じゃこりゃーっ!」
桃太郎に信じられないくらいのパワーと喜びがあふれ出しました。
それは、桃太郎にとって金銀財宝にもまさる宝でした。
そうやって桃太郎は本当の自分になって村へ帰ったのでした。
「桃太郎おかえり!見つかったかい宝は?」
「うん、おじいさん、おばあさん、見つかったよ本当の自分がね。」
「バースのホームランボールは?」
「ないよ」
「じゃあ、カーネルサンダースの人形は?」
「ないよ」
「ここまで育ててやったのに・・・この鬼―っ!」
おしまい。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
そうかパパ、だから鬼は内なんだね。
そうだよ太郎。鬼は悪者なんかじゃない、
誰の心の中にもある弱さなんだ。
それを排除して、見ないようにすることでだんだん鬼になっていくんだ。
早く僕に気付いてくれってね。
鬼さんごめんね、もう無視したりしないからね、
さあお家に入ってください、これからは仲良く一緒に暮らしましょう。
そういう意味で鬼は内なんだよ。
うん、わかったよパパ。
じゃあもう一回やるぞ太郎、鬼はー内!福もー内!
鬼はー内!福もー内!
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2009年02月05日
究極の独自性の男
おい、就職決まったか?
今日あたりにでも決まるだろうな。
マジかよ?この大不況の時期に?
ああ。
ついさっき最終面接でかなり手ごたえ感じたからな。
マジで?何か秘策でもあるのかよ?
まあな。
いいか?この不況と呼ばれる時期に利益を出している企業は
どこも独創性に富んだ商品やサービスを提供している。
人材もこれと同じで、この不況の時期必要とされるのは独創性に富んだ人物だ。
どうすれば独創性が出せるんだ?
難しく考える必要は無い。
お前の中の価値観をなくせばいいんだ。
価値観?
ああ。こうでなくちゃならんという思いだ。
俺たちは小さい時から色んな価値観を植えつけられてきた。
その最たるものが正しさだ。
それがどんなに多くの歪みを生んできたことか。
正しさを握ると同時に人は正しくないものを生み出す。
戦争だってそうだ。
自分達が正しい、相手が間違っているということろからはじまる。
色んな犯罪も世の中や人々に対するおかしい、間違っている、不公平だ
などという不満がつのって起こる。
ちょっと喫茶店にでも入ってみろ、
ほとんどの人の会話が正しい、間違っているで占められていることに気付くだろう。
だから今、一番我々が捨てるべきものは正しさなんだ。
正しさを強化し、広めたところで正しくないものは絶対なくならない。
なぜならこの宇宙は常にバランスしているからだ。
我々が正しいものを創るだけ、正しくないものも同時に創造される。
だから正しさを捨てた時に、はじめて今まで分離していた世界がひとつになるのだ。
それこそが新しい世界であり、
本当に個人が枠にはまらずに本来の自分を表現できる世の中なのだ。
その時にはどうすれば独自性を発揮できるか?などという質問は愚問だろう。
なぜなら、ありのままの自分でいることが
究極の独自性を発揮していることになるからだ。
だから俺はすべての正しさを捨てた。
こうあるべきだという思いを捨てたんだ。
そしてさっき最終面接に挑んだ。
その俺が、究極の独自性を発揮したこの俺が、採用されないはずはないじゃないか。
そうだろ?
トゥルルルルルル、トゥルルルルルル
あっ電話だ。
もしもし、あっ、はい、そうです。
先ほどはありがとうございました。
えーっ!?不採用?
なぜですか?
え?服装がおかしい?
そ、そうですか・・・ありがとうございました。
あの会社絶対間違っとるわ!
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今日あたりにでも決まるだろうな。
マジかよ?この大不況の時期に?
ああ。
ついさっき最終面接でかなり手ごたえ感じたからな。
マジで?何か秘策でもあるのかよ?
まあな。
いいか?この不況と呼ばれる時期に利益を出している企業は
どこも独創性に富んだ商品やサービスを提供している。
人材もこれと同じで、この不況の時期必要とされるのは独創性に富んだ人物だ。
どうすれば独創性が出せるんだ?
難しく考える必要は無い。
お前の中の価値観をなくせばいいんだ。
価値観?
ああ。こうでなくちゃならんという思いだ。
俺たちは小さい時から色んな価値観を植えつけられてきた。
その最たるものが正しさだ。
それがどんなに多くの歪みを生んできたことか。
正しさを握ると同時に人は正しくないものを生み出す。
戦争だってそうだ。
自分達が正しい、相手が間違っているということろからはじまる。
色んな犯罪も世の中や人々に対するおかしい、間違っている、不公平だ
などという不満がつのって起こる。
ちょっと喫茶店にでも入ってみろ、
ほとんどの人の会話が正しい、間違っているで占められていることに気付くだろう。
だから今、一番我々が捨てるべきものは正しさなんだ。
正しさを強化し、広めたところで正しくないものは絶対なくならない。
なぜならこの宇宙は常にバランスしているからだ。
我々が正しいものを創るだけ、正しくないものも同時に創造される。
だから正しさを捨てた時に、はじめて今まで分離していた世界がひとつになるのだ。
それこそが新しい世界であり、
本当に個人が枠にはまらずに本来の自分を表現できる世の中なのだ。
その時にはどうすれば独自性を発揮できるか?などという質問は愚問だろう。
なぜなら、ありのままの自分でいることが
究極の独自性を発揮していることになるからだ。
だから俺はすべての正しさを捨てた。
こうあるべきだという思いを捨てたんだ。
そしてさっき最終面接に挑んだ。
その俺が、究極の独自性を発揮したこの俺が、採用されないはずはないじゃないか。
そうだろ?
トゥルルルルルル、トゥルルルルルル
あっ電話だ。
もしもし、あっ、はい、そうです。
先ほどはありがとうございました。
えーっ!?不採用?
なぜですか?
え?服装がおかしい?
そ、そうですか・・・ありがとうございました。
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2009年02月02日
神様からのプレゼント
『神様、今年こそ素敵な彼氏ができますように。』
ふむふむ。
『神様、今年はダイエットに成功できますように。』
なるほど。
『神様、今年は出世できますように。』
ほうほう。
神様、今年もうちの初詣は大盛況ですねぇ。
お、誰かと思えば最近うちに来た見習いの神じゃないか。
そうだな、今年もたくさんの人が来ておるな。
しかし、これだけたくさん願い事をされたら、神様も大変ですね。
いやいや、私は神様だからな、こんなもんたいしたことではないぞ。
さすが、神様、こんなに多くの願い事を叶えてあげるなんて、すごいですね。
ん?何と言った?
い、いや、だからこんなに多くの人の願い事を叶えるのがすごいと・・
誰が叶えると言った?
えっ?で、でもさっき大したことないと
聞いてるだけだからな、そりゃ大したことではないな。
聞いているだけ?
そうだ。わたしは基本的に願い事に対しては何もしない。
聞き流しているだけだ。
そんな、それじゃ神様の意味がないじゃないですか?
何のための神様なのですか?
もちろん人々を幸せにするための神様だよ。
じゃあどうして人々の願いを叶えてあげないのですか?
幸せのためだよ。
えっ?
人々の幸せのために願いを叶えないのだよ。
ど、どうして願いを叶えないことが人々の幸せになるんですか?
安易に願いが叶ってしまうと、人はいつまでたっても出来事で
自分の幸、不幸を決めてしまう。
ひとつ実現すれば次はあれ、そして次はこれと欲望は尽きることはない。
一時的には満たされるだろうが、
それではいつまでたっても本当の意味で幸せにはなれない。
実は人はどんな状況であれ、幸せになれるのだ。
不幸にしているのは自分に起こる出来事ではなく、それを不幸だと思う心なのだよ。
自分に起こる現象はあくまで色だ。
赤色は不幸、青色は幸せ。
そんなバカげた考え方はないだろう?
出来事は単なる色だよ、だからそれに左右されなくていい、
人は目の前の色に関係なくいつでも幸せを感じられる。
それを知ってほしいがために、私はあえて願いは叶えないのだよ。
なるほど、願いが叶わないことが実は本当の幸せに繋がるのですね?
そういうことだ。
願いを叶えないことが私からの最大のプレゼントなのだよ。
君も一人前になればこれから色々な願い事をされるだろうけど
その時はこういうふうに人々にメッセージを送りなさい。
『あなたはそれが叶わなくても十分幸せでいられますよ。
どうしてこんな状況なんだと不満に思う時は、見方を変えてください。
あなたはどんな状況でも幸せを感じられる心豊かな人間です。
それだけ神様に見込まれたすごい人間なのだと誇りに思ってください』と。
わかりました神様、素敵な言葉をありがとうございます。
ところで今月の報酬の件なのですが・・・
報酬?君は見習いだろ?そんなものないよ。
えーっ?そんな・・・
これも君を見込んでのことだよ。
さっき言っただろう?
君は報酬なしでも十分幸せを感じられるほど心豊かな存在なのだ。
そんな自分を誇りに思いなさい。
いいね?
ひ、ひどい・・・
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いつもありがとうございます。感謝です。
ふむふむ。
『神様、今年はダイエットに成功できますように。』
なるほど。
『神様、今年は出世できますように。』
ほうほう。
神様、今年もうちの初詣は大盛況ですねぇ。
お、誰かと思えば最近うちに来た見習いの神じゃないか。
そうだな、今年もたくさんの人が来ておるな。
しかし、これだけたくさん願い事をされたら、神様も大変ですね。
いやいや、私は神様だからな、こんなもんたいしたことではないぞ。
さすが、神様、こんなに多くの願い事を叶えてあげるなんて、すごいですね。
ん?何と言った?
い、いや、だからこんなに多くの人の願い事を叶えるのがすごいと・・
誰が叶えると言った?
えっ?で、でもさっき大したことないと
聞いてるだけだからな、そりゃ大したことではないな。
聞いているだけ?
そうだ。わたしは基本的に願い事に対しては何もしない。
聞き流しているだけだ。
そんな、それじゃ神様の意味がないじゃないですか?
何のための神様なのですか?
もちろん人々を幸せにするための神様だよ。
じゃあどうして人々の願いを叶えてあげないのですか?
幸せのためだよ。
えっ?
人々の幸せのために願いを叶えないのだよ。
ど、どうして願いを叶えないことが人々の幸せになるんですか?
安易に願いが叶ってしまうと、人はいつまでたっても出来事で
自分の幸、不幸を決めてしまう。
ひとつ実現すれば次はあれ、そして次はこれと欲望は尽きることはない。
一時的には満たされるだろうが、
それではいつまでたっても本当の意味で幸せにはなれない。
実は人はどんな状況であれ、幸せになれるのだ。
不幸にしているのは自分に起こる出来事ではなく、それを不幸だと思う心なのだよ。
自分に起こる現象はあくまで色だ。
赤色は不幸、青色は幸せ。
そんなバカげた考え方はないだろう?
出来事は単なる色だよ、だからそれに左右されなくていい、
人は目の前の色に関係なくいつでも幸せを感じられる。
それを知ってほしいがために、私はあえて願いは叶えないのだよ。
なるほど、願いが叶わないことが実は本当の幸せに繋がるのですね?
そういうことだ。
願いを叶えないことが私からの最大のプレゼントなのだよ。
君も一人前になればこれから色々な願い事をされるだろうけど
その時はこういうふうに人々にメッセージを送りなさい。
『あなたはそれが叶わなくても十分幸せでいられますよ。
どうしてこんな状況なんだと不満に思う時は、見方を変えてください。
あなたはどんな状況でも幸せを感じられる心豊かな人間です。
それだけ神様に見込まれたすごい人間なのだと誇りに思ってください』と。
わかりました神様、素敵な言葉をありがとうございます。
ところで今月の報酬の件なのですが・・・
報酬?君は見習いだろ?そんなものないよ。
えーっ?そんな・・・
これも君を見込んでのことだよ。
さっき言っただろう?
君は報酬なしでも十分幸せを感じられるほど心豊かな存在なのだ。
そんな自分を誇りに思いなさい。
いいね?
ひ、ひどい・・・
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2009年01月29日
天使の法律相談所&お話会のお知らせ
次の方どうぞ。
はい。
どうされましたか?
今守護している男性が非常に悩んでおりまして、
どうしても助けてあげたいのです。
あなたが直接手を差し伸べることは
天使法第16条に違反しますので、できません。
そんな・・・では進むべき方向を示してあげることはできますか?
それとなく伝えることは可能ですが、
はっきりとこうしなさいというのは法律違反になります。
どうしてですか!?
我々天使の仕事は人間のサポートなのでしょう?
確かにそうです。
でもあれもこれもサポートしたのでは、意味がありません。
いいですか?
地上界での最大の宝は「経験から学び、気付く」ということです。
たとえ右へ行くべきところを左へ行ってしまったとしても
そこには大きな学びがあるのです。
それは右へ行っていれば気付けなかったことなのです。
それに気付けたことが本人にとっては、何よりも価値があることなのです。
どれだけ多くの気付きを得られたか。
人間として生きる理由はそれに尽きます。
ですから、その最大の学びのチャンスを我々が勝手に邪魔してはいけないのです。
わかりますか?
は、はい。
では我々天使はただ見守っておくしかないのでしょうか?
いいえ。
本人がこうすると決断をした際には、その経験がまっとうできるように
精一杯サポートしてあげてください。
でも迷っている時には、本人が決断するまで待つしかないのです。
その時は祈りましょう。
『信じてください、自分自身を。
どちらを選んでもあなたにはすばらしい人生が待っています。
すべての経験があなたを幸せに導くことを知ってください』と。
わかりました。
ありがとうございました。
男性はまだ悩んでいた。
そんな男性を見て、天使はただ祈るしかなかった。
『信じてください、自分自身を。
リーブ21を選んでも、アデランスを選んでも
あなたにはすばらしいヘアライフが待っています。
すべての抜け毛があなたを幸せに導くことを知ってください』と。
「うーん、どっちにすればいいんだー!」
頭をかきむしった男性の手には、今日も数十本の抜け毛がからまっていた。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
『天使の祈り』by ぐるぐる
お話会のお知らせ
私ぐるぐると妻・よっつが2回目のお話会を開きます。
テーマは前回ご好評いただいた『ツインソウルとの出会い』です。
わたしたちの出会いにまつわるエトセトラや、
どうすれば究極のベストパートナーに出会えるのか、
そしてスピリチュアルな生き方についてお話したいと思います。
日時 : 2009年3月22日(日)
場所 : 大阪市中央公会堂 会議室 (地下鉄淀屋橋駅すぐ)
内容 : 『ツインソウルとの出会い』
時間 : 午後1時半 〜 4時半 (休憩あり)
料金 : 3500円 (お茶・スイーツ付き)
定員 : 30名
主催 : しあわせびより。
予約申し込みは、「お名前(フリガナも)、ご住所」をメールで頂きましたら、
二日以内に返信差し上げます。
(二日以内に返信が届かない場合はお手数ですが、再度メールをお願いします)
尚、メールの件名は「お名前フルネーム」でお願いします。
メールアドレスはshiawasebiyori@iris.eonet.ne.jpまでお願いします。
応募多数の場合は、先着順とさせていただきます。
よろしくお願いします。
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はい。
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今守護している男性が非常に悩んでおりまして、
どうしても助けてあげたいのです。
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天使法第16条に違反しますので、できません。
そんな・・・では進むべき方向を示してあげることはできますか?
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はっきりとこうしなさいというのは法律違反になります。
どうしてですか!?
我々天使の仕事は人間のサポートなのでしょう?
確かにそうです。
でもあれもこれもサポートしたのでは、意味がありません。
いいですか?
地上界での最大の宝は「経験から学び、気付く」ということです。
たとえ右へ行くべきところを左へ行ってしまったとしても
そこには大きな学びがあるのです。
それは右へ行っていれば気付けなかったことなのです。
それに気付けたことが本人にとっては、何よりも価値があることなのです。
どれだけ多くの気付きを得られたか。
人間として生きる理由はそれに尽きます。
ですから、その最大の学びのチャンスを我々が勝手に邪魔してはいけないのです。
わかりますか?
は、はい。
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いいえ。
本人がこうすると決断をした際には、その経験がまっとうできるように
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わかりました。
ありがとうございました。
男性はまだ悩んでいた。
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リーブ21を選んでも、アデランスを選んでも
あなたにはすばらしいヘアライフが待っています。
すべての抜け毛があなたを幸せに導くことを知ってください』と。
「うーん、どっちにすればいいんだー!」
頭をかきむしった男性の手には、今日も数十本の抜け毛がからまっていた。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
『天使の祈り』by ぐるぐる
お話会のお知らせ
私ぐるぐると妻・よっつが2回目のお話会を開きます。
テーマは前回ご好評いただいた『ツインソウルとの出会い』です。
わたしたちの出会いにまつわるエトセトラや、
どうすれば究極のベストパートナーに出会えるのか、
そしてスピリチュアルな生き方についてお話したいと思います。
日時 : 2009年3月22日(日)
場所 : 大阪市中央公会堂 会議室 (地下鉄淀屋橋駅すぐ)
内容 : 『ツインソウルとの出会い』
時間 : 午後1時半 〜 4時半 (休憩あり)
料金 : 3500円 (お茶・スイーツ付き)
定員 : 30名
主催 : しあわせびより。
予約申し込みは、「お名前(フリガナも)、ご住所」をメールで頂きましたら、
二日以内に返信差し上げます。
(二日以内に返信が届かない場合はお手数ですが、再度メールをお願いします)
尚、メールの件名は「お名前フルネーム」でお願いします。
メールアドレスはshiawasebiyori@iris.eonet.ne.jpまでお願いします。
応募多数の場合は、先着順とさせていただきます。
よろしくお願いします。
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2009年01月27日
愛の模擬試験
次の場面での太郎君の気持ちを愛を基準にして答えなさい。
問1
太郎君はおじさんにりんごを10個もらいました。
答え
おじさん、与えてくれてありがとう。感謝します。
正解!では次の問題。
問2
太郎君はひろし君にそのりんごを5個あげました。
答え
ひろし君、僕に与えさせてくれてありがとう。
正解!では次の問題。
問3
次の日、ひろし君が「あのりんごはとてもまずかった」と文句を言いました。
答え
君のイライラの吐け口になれてよかったよ。ありがとう。
正解!では最後の問題です。
問4
太郎君の残りのりんごが全部盗まれてしまいました。
僕でよかった。どうか盗んだ人がこれで満足して
他の人の物を盗みませんように。
正解!
何と前田びばりさん全問正解です!
愛の模擬試験にクリアされた前田びばりさんは
ドナルドに昇格です!
愛の模擬試験。
この試験は日常いたるところで行われおり、
人はこの試験をクリアするために何度も生まれてくるという。
しかしその最終目的が、
ドナルドになることだということはあまり知られていない。
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問1
太郎君はおじさんにりんごを10個もらいました。
答え
おじさん、与えてくれてありがとう。感謝します。
正解!では次の問題。
問2
太郎君はひろし君にそのりんごを5個あげました。
答え
ひろし君、僕に与えさせてくれてありがとう。
正解!では次の問題。
問3
次の日、ひろし君が「あのりんごはとてもまずかった」と文句を言いました。
答え
君のイライラの吐け口になれてよかったよ。ありがとう。
正解!では最後の問題です。
問4
太郎君の残りのりんごが全部盗まれてしまいました。
僕でよかった。どうか盗んだ人がこれで満足して
他の人の物を盗みませんように。
正解!
何と前田びばりさん全問正解です!
愛の模擬試験にクリアされた前田びばりさんは
ドナルドに昇格です!
愛の模擬試験。
この試験は日常いたるところで行われおり、
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ドナルドになることだということはあまり知られていない。
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2009年01月23日
これが私の生きる道
先生、苦しいのです。
君、人生とは苦しいものなのだよ。
そんなことで苦しいと言ってどうする。
修行が足りないようだね。これを処方しよう。
私は別の先生のところへ行った。
先生、苦しいのです。
君、今の君にはその苦しみが必要なのだよ。
目の前にあることを淡々とこなす。
そうすればいずれ道が拓けて行くさ。
だから今はただ耐えるのだよ。
きっとその先には明るい未来が待っているから。
はい。
しかし耐えれど耐えれど私の人生はなかなか明るくならなかった。
きっとまだ修行が足りないのだろうと私はさらに自分にムチを打った。
そしてとうとう耐え切れずにまた別の先生のところへ行った。
先生、人生は修行なのですよね。
そして目の前のことを淡々とやりこなせばいずれ道が拓けるのですよね。
それを信じて私は一生懸命努力をしてきました。
でも一向に楽になりません。
相変わらず苦しいままなのです。
どうすればいいのでしょうか?
なぜ苦しいか教えてあげよう。
それは君が自分を苦しめているからだよ。
いいかい?
苦しいのは、やり方が間違っているよというサインなんだ。
君が行くべき道はそっちじゃないよというメッセージなのだよ。
だからまず苦しいと思ったらそれをやめなさい。
いつからか人は苦労することが良いことだと思ってしまった。
人生は、努力、忍耐で乗り切る修行だと思ってしまった。
でもね、もうそんな時代は終わったんだ。
努力すればまた努力しなければならない出来事がやってくる。
我慢すればまた我慢しなければならない出来事がやってくる。
簡単なことだよ。
苦労からは苦労しか生まれない。
だから、君が喜ぶことをしなさい。
君が楽しいと思えることをしなさい。
いいかい?
君がこの世に生まれたということは、
君は一生かけて君自身を喜ばせてあげなければならないんだ。
それは君の義務なんだよ。
わかるかい?
君の本当の保護者は君なんだ。
自分を決して虐待してはいけないよ。
は、はい!
その日から私の人生は一変した。
毎日が喜びに満ち溢れている。
あの先生が言ったことは本当だった。
苦労からは苦労しか生まれない。
そして喜びからは喜びが生まれるのだ。
さあ今日も自分を喜ばせよう!
それが私の
義務なのだから。
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君、人生とは苦しいものなのだよ。
そんなことで苦しいと言ってどうする。
修行が足りないようだね。これを処方しよう。
私は別の先生のところへ行った。
先生、苦しいのです。
君、今の君にはその苦しみが必要なのだよ。
目の前にあることを淡々とこなす。
そうすればいずれ道が拓けて行くさ。
だから今はただ耐えるのだよ。
きっとその先には明るい未来が待っているから。
はい。
しかし耐えれど耐えれど私の人生はなかなか明るくならなかった。
きっとまだ修行が足りないのだろうと私はさらに自分にムチを打った。
そしてとうとう耐え切れずにまた別の先生のところへ行った。
先生、人生は修行なのですよね。
そして目の前のことを淡々とやりこなせばいずれ道が拓けるのですよね。
それを信じて私は一生懸命努力をしてきました。
でも一向に楽になりません。
相変わらず苦しいままなのです。
どうすればいいのでしょうか?
なぜ苦しいか教えてあげよう。
それは君が自分を苦しめているからだよ。
いいかい?
苦しいのは、やり方が間違っているよというサインなんだ。
君が行くべき道はそっちじゃないよというメッセージなのだよ。
だからまず苦しいと思ったらそれをやめなさい。
いつからか人は苦労することが良いことだと思ってしまった。
人生は、努力、忍耐で乗り切る修行だと思ってしまった。
でもね、もうそんな時代は終わったんだ。
努力すればまた努力しなければならない出来事がやってくる。
我慢すればまた我慢しなければならない出来事がやってくる。
簡単なことだよ。
苦労からは苦労しか生まれない。
だから、君が喜ぶことをしなさい。
君が楽しいと思えることをしなさい。
いいかい?
君がこの世に生まれたということは、
君は一生かけて君自身を喜ばせてあげなければならないんだ。
それは君の義務なんだよ。
わかるかい?
君の本当の保護者は君なんだ。
自分を決して虐待してはいけないよ。
は、はい!
その日から私の人生は一変した。
毎日が喜びに満ち溢れている。
あの先生が言ったことは本当だった。
苦労からは苦労しか生まれない。
そして喜びからは喜びが生まれるのだ。
さあ今日も自分を喜ばせよう!
それが私の
義務なのだから。
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2009年01月20日
ことだま工場
皆、おはよう。
世間では不況と騒がれているが我が社も例外ではない。
今期の売り上げを下方修正せざるを得ない状況だ。
したがって、今まで以上に在庫の徹底的な抑制を行うので、協力願いたい。
はい!
君、この在庫の山は何だ?
す、すいません。
これは「ありがとう」の在庫です。
何?!こんなに売れ残っているのか?
は、はい。
やはり世の中不況で、皆「ありがとう」を日常的に使う機会が減っておりまして、
売れるのはお中元とかお歳暮とかあと結婚式の両親への花束贈呈の時ぐらいになってきています。
そんな特別な時にしか売れないのか?
でも「ありがとう」にはお得意様がいただろう?
あ、太田胃酸さんですね。
「ありがとう、いい薬です」のCMでは毎回使っていただいていますが、
あちらも不況のあおりでCMの回数が減ってきているのが現状です。
そうなのか・・・我が社の看板商品がこんなことになるとは。
しかし社長、売れ行きがよくて在庫切れになっている商品もあるんです。
「バカ野郎!」とか「ツイてない」とか
バカもん!そんな安い商品がいくら売れても仕方ないだろう。
「バカ野郎」「ツイてない」「むかつく」「つらい」「苦しい」「悲しい」
こういった言葉は全く儲けにならんのだから、極力作るんじゃない。
しかし、何とか手立てを考えねばならんな。
社長、無料お試しキャンペーンというのはどうでしょう?
「ありがとう」「ツイてる」「うれしい」「楽しい」「しあわせ」の
5点セットを初回は無料で配布するというのは?
うーん、確かに良いかもしれんが、高額商品ばかりだな・・
今の我が社の経営状況では正直難しいだろう。
他に売れ残っている商品はないのか?
「そんなの関係ねぇ」はかなり在庫があります。
いらんいらん。
だからあれは一時的なものだから作りすぎるなと言っただろう。
「オモロー」も作りすぎるんじゃないぞ!
わ、わかりました。
社長、では「ありがとう」をコストダウンしてみてはどうでしょうか?
コストダウン?
どうやってするのかね?
よく似た言葉で字数を減らしてみるのです。
例えば「おおきに」とかフランス語の「メルシー」とか。
うーん・・・「おおきに」は関西限定だし、
「メルシー」なんて言ってる奴は見たことないぞ。
逆に「ありがとう」の代わりに「メルシー」なんて言われてみろ、
また「むかつく」の需要が高まってしまうじゃないか。
そうかもしれません・・・
もう一度原点に戻ってみようじゃないか。
みんな「ありがとう」の言霊(ことだま)効果を知らないんじゃないか?
なるほど、それはあるかもしれません。
では次回の広告で「ありがとう」効果を大々的に掲載してみましょう。
うむ。頼むぞ。
ご存知ですか?「ありがとう」効果!
「ありがとう」使用前 使用後
「ありがとう」使用前
使用後
「ありがとう」使用前
使用後
社長!大変です。JAROが動き出しました。
何!?あの「嘘・大げさ・まぎらわしい」で有名なJAROが?
確かに大げさ過ぎたな。
最後の猪木の顔が三日月に変わるくだりに至ってはわけがわからんからな。
ど、どうしましょう?
このままでは我が社は潰れてしまいます。
仕方ない。最後の手段を使うか。
最後の手段?
ああ。我が社が潰れてみろ。人々は言葉を失うことになってしまう。
それを大々的に広告に載せるのだ。
強制的に「ありがとう」を言わせるしかもう手はあるまい。
わ、わかりました。
では次回の広告はその最後の手段を使いましょう。
うむ。頼んだぞ。
はい!
皆さん
「ありがとう」を使いましょう。
でないと・・・
二度と口きけんようにしたろかコラァ!
社長、大変です!
何だ?
警察が動き出しました・・・
逃げろ!
+ + + + + + + + + + + + + + + + + +
・・・というわけで、
皆さん「ありがとう」をたくさん使ってくださいね(笑)
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世間では不況と騒がれているが我が社も例外ではない。
今期の売り上げを下方修正せざるを得ない状況だ。
したがって、今まで以上に在庫の徹底的な抑制を行うので、協力願いたい。
はい!
君、この在庫の山は何だ?
す、すいません。
これは「ありがとう」の在庫です。
何?!こんなに売れ残っているのか?
は、はい。
やはり世の中不況で、皆「ありがとう」を日常的に使う機会が減っておりまして、
売れるのはお中元とかお歳暮とかあと結婚式の両親への花束贈呈の時ぐらいになってきています。
そんな特別な時にしか売れないのか?
でも「ありがとう」にはお得意様がいただろう?
あ、太田胃酸さんですね。
「ありがとう、いい薬です」のCMでは毎回使っていただいていますが、
あちらも不況のあおりでCMの回数が減ってきているのが現状です。
そうなのか・・・我が社の看板商品がこんなことになるとは。
しかし社長、売れ行きがよくて在庫切れになっている商品もあるんです。
「バカ野郎!」とか「ツイてない」とか
バカもん!そんな安い商品がいくら売れても仕方ないだろう。
「バカ野郎」「ツイてない」「むかつく」「つらい」「苦しい」「悲しい」
こういった言葉は全く儲けにならんのだから、極力作るんじゃない。
しかし、何とか手立てを考えねばならんな。
社長、無料お試しキャンペーンというのはどうでしょう?
「ありがとう」「ツイてる」「うれしい」「楽しい」「しあわせ」の
5点セットを初回は無料で配布するというのは?
うーん、確かに良いかもしれんが、高額商品ばかりだな・・
今の我が社の経営状況では正直難しいだろう。
他に売れ残っている商品はないのか?
「そんなの関係ねぇ」はかなり在庫があります。
いらんいらん。
だからあれは一時的なものだから作りすぎるなと言っただろう。
「オモロー」も作りすぎるんじゃないぞ!
わ、わかりました。
社長、では「ありがとう」をコストダウンしてみてはどうでしょうか?
コストダウン?
どうやってするのかね?
よく似た言葉で字数を減らしてみるのです。
例えば「おおきに」とかフランス語の「メルシー」とか。
うーん・・・「おおきに」は関西限定だし、
「メルシー」なんて言ってる奴は見たことないぞ。
逆に「ありがとう」の代わりに「メルシー」なんて言われてみろ、
また「むかつく」の需要が高まってしまうじゃないか。
そうかもしれません・・・
もう一度原点に戻ってみようじゃないか。
みんな「ありがとう」の言霊(ことだま)効果を知らないんじゃないか?
なるほど、それはあるかもしれません。
では次回の広告で「ありがとう」効果を大々的に掲載してみましょう。
うむ。頼むぞ。
ご存知ですか?「ありがとう」効果!
「ありがとう」使用前 使用後
「ありがとう」使用前
使用後
「ありがとう」使用前
使用後
社長!大変です。JAROが動き出しました。
何!?あの「嘘・大げさ・まぎらわしい」で有名なJAROが?
確かに大げさ過ぎたな。
最後の猪木の顔が三日月に変わるくだりに至ってはわけがわからんからな。
ど、どうしましょう?
このままでは我が社は潰れてしまいます。
仕方ない。最後の手段を使うか。
最後の手段?
ああ。我が社が潰れてみろ。人々は言葉を失うことになってしまう。
それを大々的に広告に載せるのだ。
強制的に「ありがとう」を言わせるしかもう手はあるまい。
わ、わかりました。
では次回の広告はその最後の手段を使いましょう。
うむ。頼んだぞ。
はい!
皆さん
「ありがとう」を使いましょう。
でないと・・・
二度と口きけんようにしたろかコラァ!
社長、大変です!
何だ?
警察が動き出しました・・・
逃げろ!
+ + + + + + + + + + + + + + + + + +
・・・というわけで、
皆さん「ありがとう」をたくさん使ってくださいね(笑)
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2009年01月16日
ある星でのある出来事
僕は色んな星をまわって、
その星の文明や人々の暮らしを調査している。
今日は銀河系のある星に行くことになっている。
この星に調査が入るのは100年振りだ。
前回の調査では、あちこちで戦争が起きて大変な状況だったようだ。
今はどうなっているのだろう?
さあ星に着いたぞ。
青く輝くとても美しい星だ。
文明もそれなりに発達している。
今はきっと幸せな人が多いに違いない。
さっそく僕は豊かそうなある島国へ降り立った。
この星の乗り物だろうか、
細長い鉄の箱からものすごい数の人が出てくる。
みんな先を急いでいるようだ。
あれ?何だか険しそうな顔つきの人が多いぞ。
どうしたんだろう?
僕は一人の男の人に聞いてみた。
「ちょっといいですか?」
「うるせぇな、時間がねぇんだよ!」
時間がない?
おかしいな、時間なんていくらでもあるものなのに・・・
きっと何か急な用事があったんだろう。
あ、あの人なら時間がありそうだ。
ゆっくり話を聞けるかもしれない。
僕は公園で寝ているおじさんに声をかけた。
「ちょっといいですか?」
「何だよ!」
「何をしているんですか?」
「見りゃわかるだろ!寝てんだよ!」
「どうして寝てるんですか?」
「金がねぇからな!寝るしかねぇだろ、バカ!」
お金がない?
そうか、この星の人はお金がないと不幸なのか・・・
あ、あの着飾っている人はお金を持ってそうだな。
あの人ならきっと幸せに違いない。
「あなたは幸せそうですね?」
「ふざけないでよ!」
「え、でもこんなに着飾ってお金もありそうだし、幸せじゃないんですか?」
「しつこいわね、私はずっと彼氏がいなくて不幸なの!向こう行ってよ!」
彼氏がいない?
そうか、この星の人はパートナーがいないと不幸なのか・・・
なかなか幸せな人はいないなぁ。
あ、あそこで女の人とお酒を飲んで笑っている男の人がいる。
あれはパートナーかな?
きっとあの人は幸せなんだろう。
「楽しそうですね?」
「あぁ?楽しくなんかねぇよ!クラブのママに愚痴聞いてもらってんだから」
「愚痴?」
「ああ。後輩が俺を飛び越して課長になりやがったんだよ!
ったくどこ見て評価してんだかあの会社は!」
「じゃあ幸せじゃないんですか?」
「当たり前だろ!俺はあいつより下、地位がないってことだからな!どっか行けよ!」
地位がない?
この星は地位というものがないと不幸なのか・・・
この星で幸せになるためには本当にたくさんのものが必要なんだな。
あ、もうこんな時間だ。そろそろ帰らなくちゃ。
結局幸せな人はいなかったな。
あ、最後にあの人に聞いてみよう。
あの庭で夜空を眺めているおばあさんに。
「おばあさん」
「ん?何だい?」
「今、幸せですか?」
「ああ、とっても幸せだよ。」
「じゃあおばあさんは、時間も、お金も、パートナーも、地位も
全部持っているのですね?」
「ははは、そんなものないよ。
私は今年で88歳、残された命はそんなに長くないからね。
それにお金なんてちっとも残ってないけど、年金でなんとかやっていけてるよ。
おまけに愛する夫は10年前に亡くしたしね。
もちろん独り身の年寄りだから、地位なんてあるわけないし。
でも今こうして生きていられる。
今日も無事に何事もなく終えることができた。
それだけでとっても幸せだよ。」
「本当に?」
「ああ、本当だよ。」
「じゃあ、おばあさんは欲しいものはないの?」
「ないねぇ。だって私の欲しいものはもう全部神様からいただいているからね。
人間っていうのはね、必要なものはもう全部与えられているの。
手に入らないものは、必要ないものなの。少なくともその時点ではね。」
「へぇそうなんだ。でも他の人はみんなあれがない、これがないって怒ってたよ。」
「それはかわいそうな人たちだねぇ。
そりゃ人と比べたらいくらでもないものは見つかるわ。
でもね。自分の中だけで見たとき、ないものなんて何もないの。
あるものしか見えなくなるの。
だから私はいつも満たされている。本当に幸せだわ。」
「そうか。ありがとう、おばあさん。お元気でね!」
よかった・・・
最後に本当に幸せな人に会えて。
こうして僕はこの星を後にした。
次この星に調査員が来るのは100年後か・・・
今度はみんながあのおばあさんのように幸せになっていますように。
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その星の文明や人々の暮らしを調査している。
今日は銀河系のある星に行くことになっている。
この星に調査が入るのは100年振りだ。
前回の調査では、あちこちで戦争が起きて大変な状況だったようだ。
今はどうなっているのだろう?
さあ星に着いたぞ。
青く輝くとても美しい星だ。
文明もそれなりに発達している。
今はきっと幸せな人が多いに違いない。
さっそく僕は豊かそうなある島国へ降り立った。
この星の乗り物だろうか、
細長い鉄の箱からものすごい数の人が出てくる。
みんな先を急いでいるようだ。
あれ?何だか険しそうな顔つきの人が多いぞ。
どうしたんだろう?
僕は一人の男の人に聞いてみた。
「ちょっといいですか?」
「うるせぇな、時間がねぇんだよ!」
時間がない?
おかしいな、時間なんていくらでもあるものなのに・・・
きっと何か急な用事があったんだろう。
あ、あの人なら時間がありそうだ。
ゆっくり話を聞けるかもしれない。
僕は公園で寝ているおじさんに声をかけた。
「ちょっといいですか?」
「何だよ!」
「何をしているんですか?」
「見りゃわかるだろ!寝てんだよ!」
「どうして寝てるんですか?」
「金がねぇからな!寝るしかねぇだろ、バカ!」
お金がない?
そうか、この星の人はお金がないと不幸なのか・・・
あ、あの着飾っている人はお金を持ってそうだな。
あの人ならきっと幸せに違いない。
「あなたは幸せそうですね?」
「ふざけないでよ!」
「え、でもこんなに着飾ってお金もありそうだし、幸せじゃないんですか?」
「しつこいわね、私はずっと彼氏がいなくて不幸なの!向こう行ってよ!」
彼氏がいない?
そうか、この星の人はパートナーがいないと不幸なのか・・・
なかなか幸せな人はいないなぁ。
あ、あそこで女の人とお酒を飲んで笑っている男の人がいる。
あれはパートナーかな?
きっとあの人は幸せなんだろう。
「楽しそうですね?」
「あぁ?楽しくなんかねぇよ!クラブのママに愚痴聞いてもらってんだから」
「愚痴?」
「ああ。後輩が俺を飛び越して課長になりやがったんだよ!
ったくどこ見て評価してんだかあの会社は!」
「じゃあ幸せじゃないんですか?」
「当たり前だろ!俺はあいつより下、地位がないってことだからな!どっか行けよ!」
地位がない?
この星は地位というものがないと不幸なのか・・・
この星で幸せになるためには本当にたくさんのものが必要なんだな。
あ、もうこんな時間だ。そろそろ帰らなくちゃ。
結局幸せな人はいなかったな。
あ、最後にあの人に聞いてみよう。
あの庭で夜空を眺めているおばあさんに。
「おばあさん」
「ん?何だい?」
「今、幸せですか?」
「ああ、とっても幸せだよ。」
「じゃあおばあさんは、時間も、お金も、パートナーも、地位も
全部持っているのですね?」
「ははは、そんなものないよ。
私は今年で88歳、残された命はそんなに長くないからね。
それにお金なんてちっとも残ってないけど、年金でなんとかやっていけてるよ。
おまけに愛する夫は10年前に亡くしたしね。
もちろん独り身の年寄りだから、地位なんてあるわけないし。
でも今こうして生きていられる。
今日も無事に何事もなく終えることができた。
それだけでとっても幸せだよ。」
「本当に?」
「ああ、本当だよ。」
「じゃあ、おばあさんは欲しいものはないの?」
「ないねぇ。だって私の欲しいものはもう全部神様からいただいているからね。
人間っていうのはね、必要なものはもう全部与えられているの。
手に入らないものは、必要ないものなの。少なくともその時点ではね。」
「へぇそうなんだ。でも他の人はみんなあれがない、これがないって怒ってたよ。」
「それはかわいそうな人たちだねぇ。
そりゃ人と比べたらいくらでもないものは見つかるわ。
でもね。自分の中だけで見たとき、ないものなんて何もないの。
あるものしか見えなくなるの。
だから私はいつも満たされている。本当に幸せだわ。」
「そうか。ありがとう、おばあさん。お元気でね!」
よかった・・・
最後に本当に幸せな人に会えて。
こうして僕はこの星を後にした。
次この星に調査員が来るのは100年後か・・・
今度はみんながあのおばあさんのように幸せになっていますように。
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