えー。あるか、ないかで言えば、あります。
ただ、「経験則なのですげえ分かりづらいし、頭でわかってるだけじゃ使いこなせない」事が多く、口で伝えるのが非常に難しい問題なのです。
格ゲーは、どういう過程で強くなるのか?
- 一つの格ゲーをものすげえやり込んで対戦しまくっている人は、莫大なプレイヤー経験値を持っています。
その経験から「格ゲーのセオリー」(=コツ)を体得しています。 - なので、やり込んでいる人は別の格ゲーをプレイしても、
「格ゲーのセオリー」を持っているので上達がすげえ早いです。 - 逆に、格ゲー初心者は「格ゲーのセオリー」を知らないので、
少しずつ経験を積んで「格ゲーのセオリー」を実感し、身体に馴染ませていくことになります。 - つまり、「格ゲーのセオリーを知ることで、格ゲー上達速度は上げられる」というわけです。
- さて、この「格ゲーのセオリー」とは、具体的にはどういうものなのか?
ちょいと書いてみようと思います。
「格ゲーのセオリー」って何?
- とりあえず、自分が知っているものを並べてみます。
重複もありますが、まあそれはより重要ということで。
ゲームシステム編
- 体力ゲージ管理が最も重要
- 最低でも通常ガード、最悪でも通常ガード
- 状況によってガード方法を使い分けろ
- 空中ガード出来ないゲームでは安易に飛ばない
- 中段技と下段技は最優先で覚える
- 投げはガード不能なので強いが、投げを仕掛けられる間合いは狭い
- 地上投げでは、空中にいる相手を投げられない
- ゲーム独自システム、キャラ独自システムは早い段階で理解しよう
- タイムアップでも勝ちは勝ち
攻撃編
- 攻撃している間は防御・回避は出来ない
- 持続が長い技が避けられた時、長い持続はそのまま長い硬直へ変わる
- 発生が早い技はそれだけで強い
- ダウンを奪ったら、ダウン取った側が一方的に有利な状況になる
- 暴れには暴れ潰しor様子見
- ダウン追い打ちでもダメージはダメージ
- 殺しきれる時には殺しきる
防御編
- 無敵時間は食らい判定がないから無敵
- 強力な崩しには崩れる前にゲージを使ってでも逃げろ
- ダウンを取られたら不利確定
- おおぶりな攻撃は回避したら攻撃入れ放題
- 「めくり」は中段を表裏2択で迫る
- 死ななきゃ安い。死んだら負け
読み合い編
- 飛ばして落とせ 飛んだら落とせ
- 打撃と思ったら投げ、投げと思ったら打撃
- ガードする奴ほど投げが通る
- 確反は通すもの。ダメージは取れるところで取る
- どんな強い技でもフレームで発生勝ちしていれば潰せる
- ぶっ放しは当たれば正義 外したら残念
- ワンパターンはナシ、最低3種類(地上、空中、牽制)の攻めを使い分たい
- 死んだら負け 死ななきゃ安い
- 「ない」と思ったら「ある」、「ある」と思ったら「ない」
飛び道具編
- 飛び道具は相手を動かすもの。これだけでダメージを取って勝つことは出来ない
- あからさまに読める飛び道具はローリスクに避ける
- 削りは必要経費、削りを嫌がって行動した時点で「動かされている」
- 「削られて死亡」はそれよりも前の時点で負け確定
対戦編
- 慢心、甘えは禁止 ワンチャンス取られて負けたら自分のせい
- 操作ミス、コマンドミスはただの練習不足。プレイヤーのせい
- 対戦結果は必然(弱ければ負け、強ければ勝つ)
- タイムアップでも削りでも、勝ちは勝ち、負けは負け
- 連コ・台パン(台へのパンチ)は絶対禁止
大会編
- 「慣れ」は全てを解決する。数をこなせば自然に慣れる
- 緊張は誰でもする。「自分だけが緊張してる」と思わない
てっとり早く上達するために必要なフロー
1.好きなキャラ、強キャラを使う
- 当然の話ですが、格ゲー初心者は格ゲープレイヤーとしての知識・経験が少ないです。
なので、プレイヤーの弱さを強いキャラを使って少しでも補いましょう。 - 気になったキャラがいたら、その格ゲーの攻略Wikiにある初心者向け解説などを読みましょう。
1a.「強いキャラとの相性が悪い」って人は?
- 自分と相性のいいキャラを見つけましょう。
1b.「弱くても好きなキャラで勝ちたい!」って人は?
- そのキャラが得意な攻めと攻めに持っていく流れを覚え、「やられる前にやる!」を徹底しましょう。
- 例:投げキャラ
・「投げと打撃の2択」を迫れる状況に持ち込み、「当て投げ」や「すかし投げ」などで相手をぶん投げる。 - 例:牽制キャラ
・徹底的に相手を寄せ付けないよう、牽制技の振り方や相性を覚えたり、対空精度を上げる。
- 例:投げキャラ
- 基本的に「弱キャラで勝つ」には「強キャラを使って勝つ」よりも、プレイヤーの努力がより必要になります。ただし、弱キャラでも「強キャラが持っていない要素」を引き出し、試合展開をうまく作っていけば勝つことは出来ます。大事なのは「そのキャラの勝ち筋にどうやって持ち込むか」の理論を持っているかどうかです。
2.CPU戦、トレーニングモードで基礎練をする
- 覚えることはいろいろありますが、自分が格ゲーを始めた時の練習メニューを記載します。
全ての技を出してみる
- 通常技、投げ、特殊技、必殺技、超必殺技などを出してみます。
- 技性能を調べつつ、「この技はどこで使えるか」を考えます。
中段や下段であれば崩しに、発生の早い技なら暴れに、上方向を攻撃する技なら対空に…と、
技の特性をチェックします。こうして、立ち回りに必要な技の情報を調べて、覚えていきます。
余裕があればジャンプキャンセル、必殺技キャンセルが出来るかも調べます。 - 技性能が分からない場合、「攻略Wiki」の技性能解説ページを見ながらやりましょう。
- 技性能を調べつつ、「この技はどこで使えるか」を考えます。
技コマンドの安定
- 236、623はもちろん、236236や2141236などのやや複雑なコマンド入力を練習します。
- 必殺技をコンボに組み込む場合、キャンセル必殺技の練習もここでします。
- 目安としては「10回連続挑戦して7回入力成功したらOK」とします。
地道ですが、こういう練習が土壇場でのコンボ精度に繋がります。
コンボ練習
- ここが格ゲーマーのいう「練習の面白さ」の一つでもあります。
- 始動技に応じてコンボの内容は変わりますが、まずはよく使う技からのコンボを仕上げましょう。
- 重要な始動技一覧
- 小技(発生の早い技):
- 理由:小技暴れからダメージが取れると、相手は安易に崩しづらくなります。
- 中段:
- 理由:ジャンプ攻撃、地上中段で相手のしゃがみガードを崩せ、追撃できるため。
- 下段:
- 理由:中段を意識した相手の立ちガードを崩せるため。
- 投げ:
- 理由:意識が中段と下段の2択に行った相手のガードを問答無用で崩せるため。
- 対空:
- 理由:相手の攻めを潰した後、さらにそこから大ダメージを取れるため。
- 小技(発生の早い技):
起き攻め練習
- ダウンを奪った後の攻撃チャンスです。
どのキャラでも起き攻めはチャンスなので、相手の行動を読んでダメージを取りましょう。 - 代表的な2択
- 中段と下段
- ジャンプからの「ジャンプ攻撃(中段)と着地下段」の2択など。
- 表と裏
- 「ジャンプ攻撃のめくり2択」(表ガード、裏ガード)など。
- 打撃と投げ
- ジャンプからの「ジャンプ攻撃(中段)と着地投げ(投げ)」の2択など。
- 中段と下段
- 「起き攻め→崩してコンボ→起き攻め」とループできるキャラは、自分よりも腕のあるプレイヤーに勝てる可能性があります。
「格上に勝ちたい!」「一泡吹かせたり、一矢報いたい!」という人はこういうキャラを選び、起き攻め精度を高めましょう。
CPU戦で擬似実戦
- 2と3で学んだことを、CPU相手に試してみましょう。
いきなり対人戦に行っても、覚えたことが身にしみていない間は安定した勝率、対戦になりません。 - CPU戦でラスボスを余裕を持って倒せるようになったら、対人戦にいきましょう。
- CPU戦をやるのは「画面を見る余裕を作る」ためです。
リアルタイムで「相手の行動に応じて適切な判断をする」のは、それなりに経験を積まないと出来ません。
- CPU戦をやるのは「画面を見る余裕を作る」ためです。
3.対人戦に行く
- CPU戦が安定クリア出来るようになったなら、対人戦にいきましょう。
- あとはまあ、対戦しまくってください。
「アカン、勝てない!」と思ったら、一度トレモに戻ったり、休憩したりして頭を冷やしましょう。- 興奮して頭熱くなれば、それだけ動きは単調になり、読まれやすくなります。
どんな強い行動も、読まれたら回避されてしまいます。
- 興奮して頭熱くなれば、それだけ動きは単調になり、読まれやすくなります。
4.勝負の結果にかかわらず、反省する
- 勝っても負けても反省しない人は『上達速度が遅くなります』し、勝てません。
サイヤ人みたいな「毎試合ごとに確実に強くなってやろう」という思考をすると、加速度的に強くなります。 - とはいえ、ある程度行くと経験の壁にぶつかりますが。まあ、そこまでの最速ルートはこれだと思います。
まとめ
- もっといろいろあるでしょうが、まずはここまで。
経験者からすれば「やってりゃ分かるだろw」ってセオリーばっかりですが、格ゲー初心者はセオリーを知りません。
だから、この「格ゲーのセオリー」を覚えれば手っ取り早く上達出来ます。- ただし、ここに書いてあることを全部頭に叩き込んでも、実戦で全てすぐ勝てるようになったり、上級者に圧勝できるようになるワケではありません。それは身体は『頭で覚えたこと』をすぐに理解出来ないからなのです。
- 頭で覚えたことは長期間対戦し続けて身体に染み込ませないと、頭と身体の両方による理解(=『真の理解』)に到達できないのです。
「強くなる方法? 慣れだよ、慣れ」って意見もありますが、実際、対戦を数多くこなして行くことで、こういう経験則を理解するってのが大事なわけです。
- 今回は「覚えたら強くなれるセオリー」をある程度紹介したので、
これを意識すれば「何も考えない人」よりかは早く強くなれると思います。
格ゲーは具体的に物事を考える人、考えて練習する人ほど強くなれるゲームジャンルです。
格ゲーに必要な考え方や練習方法については他の格ゲー初心者上達論の記事を参考にしてみて下さい。