土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

「相分離生物学の冒険」一読のすすめ by水谷潤太郎

画像2009.03.011 098

 私は今年で73歳になるが、生まれてこの方、目まぐるしい生物学のシンポ(変化)に
ついていくのがやっとで、少し疲れ果てている。
 子供の頃は、牧野富太郎とかいう植物の先生がおって、日本中の植物の分類とか標本
採集をしていたという話は聞いたことがある。今頃、NHKの朝ドラに登場している。
 そのうち、顕微鏡が発達して覗いてみると、生物は細胞でできており、細胞は膜で包
まれており、中に核だとかゴルジ体とか、様々な構造体があると分かったと教わった。
 細胞の化学分析もすすみ。細胞の中にはタンパク質やDNA&RNAなどの高分子があると
いうことを教わった。生命現象はこれら高分子の織りなす劇であるそうだ。
 そして今回、新たな見方が白木氏などから提示されている。どういうことかと言うと
、下記の通り。

 細胞内の細胞質には数千種類もの酵素やタンパク質が膜に囲まれることなく存在する
。どろどろの溶液のような状態の中、複雑な酵素系はなぜ混じり合うことなく機能でき
るのか。実は、細胞質内のタンパク質やRNAには自ら集まる性質があり、集合体とし
て機能する。2018年頃から、こうした仕切りのない機能構造が注目されるようになり、
分子集合体としての理解が始まった。本書でそれは、ドロプレット(液滴)と呼ばれている。

 ドロプレットは、水溶液が2つの層に分離する「液―液相分離」という現象で形成さ
れる。こうした分子集合体から生命の理解に迫るのが相分離生物学だ。
 この概念を用いて、狂牛病のプリオンやアルツハイマー病のアミロイドから人工細胞
まで見据えて、議論がすすめられている。
 私が本書を薦めることにしたのは、日経サイエンス誌の書評ページで、1ページまる
まる評価(評者:丸山敬・埼玉医科大学)が載っていたからだ。このページは、たいて
い、外国人の著書(の日本訳)の紹介で占められており、日本人の著書が登場するのは
滅多に無い。しかし、白木氏は50代半ばで、堂々と載っている。(日経サイエンス2023
年6月号)さらに、日本経済新聞本紙の書評欄にも登場している。それだけ期待されて
いるのだろうと思ったからだ。
 読んでみて実際面白かったし、ここで皆様に推薦致します。
 
 白木賢太郎著 
相分離生物学の冒険 
 分子の「あいだ」に生命は宿る

2023年2月16日 第1刷発行 by蠅澆垢砂駛


 *** 水谷潤太郎(千鉱エンジニアリング株式会社)
----------------------------------------------------------------

倒木

 房総半島中央部の林道です。


10 098


 標高が高くなると、山々は新緑真っ盛り、「山が笑う」と称される圧倒的なみどりです。

10 043




10 065


 さらに、背の部分を通過する場所では固い地層が露出することが多くなってきます。そんななかで岩盤に張り付いていた大木が倒れているのを発見、一本はまだ生きています。半分剥がされてもあとの半分で生きる、たくましいものです。なお、左側の樹木は枯れています。


10 073



10 075


 林道区間の地質は第三系の古い時代、天津層(泥岩層)です。地層が固いと根が入り込むことができません。そのため、浅く広がることになります。柔らかい表面の風化層もろとも強風によって、引き剥がされた姿です。
 
 この樹木は片側に張り付いたのが不運でした。両側に均等に張り付けば倒木を免れたかもしれません。しかし、これもこの木の「さだめ」であります。
 
 なお、切り土断面の地山にヤマツツジが高嶺の花のように咲いていました。
 小低木の木のたくましさを見るようです。


10 047

フジの季節

 フジが満開です。
 しかし、例年より開花が早く、終わりも早い状態です。
 千葉市近郊の山野で見ました。
 山林の管理や手入れは全くありません。
 
 地方の高速道路を走っていると杉林などにフジを見ることが多いと思います。野性的で良いのですが、少し考えてしまいます。


109




019




071




113




018

<土木の風景TOPへ>

春はサクラ3種

 今盛りは、山野に見られるウワミズザクラです。遠くから見るとイヌザクラと区別が付きません。


DSC_0322



DSC_0324


 
 そこで、アップ写真を見ると区別が付くそうです。
 矢印の赤い部分がウワミズザクラの印とか・・・。

9db20f79



a2637ff9



 次はもう散りつつありますが庭のシダレザクラです。
 花は小さいのですが八重になっています。

DSC_0312



DSC_0314



 三番目は庭のヤマザクラ、ほとんど散っています。
 今年は開花がとても早かったです。

IMGP7712



04-05005



 なお、ヤマザクラは山野で見る方が魅力的です。過去の写真を蔵から出してきてみました。自然のなかでこそ、ヤマザクラらしいのです。

4-18117



4.15 067

<土木の風景TOPへ> 

上野村ノ大椎

 いつも通る県道82号線の道ばたに小さな案内を見つけました。
 ここは、勝浦市植野地区です。
 
 上植野や下植野とかの地名が残っています。
 上野という地名はないので調べてみましたら、ウィキペディアに詳しい沿革が乗っていました。拝借してみると、上野村というのがあったそうです。

3dbe87f9

67890551


 
 そして、yahooの航空写真で見ると「上野村ノ大椎」がよく見えます。


c0db3efa



3b1369f0


 早朝、時間に余裕がありますので、これは寄らずばなるまい・・・!
 山林整備のおじさんたちに挨拶しながら見せてもらいました(個人のお宅です)。


9869dcdf



2648fddc




51ff1adf


 樹高24m、目通りの幹周りは7.3mあるそうです。
 千葉県でも巨樹に入りそうな大きさで、日蓮在世(1220年代)の時にはこの場所にあったそうです。計算してみると800年以上になるのでしょうか。


80bbcf6c




31c1002a



aaass



87721dd2


 この木はスダジイという説明・・・、葉を見ても間違いなく椎の木です。
 千葉県香取市(旧・山田町)府馬にある、国の天然記念物;「府馬の大クス」はクスノキかと思って見に行きましたらタブノキでした。同じクスノキ科のため、それでよろしいとか・・・。(→「府馬の大クス」
 
 何の木であろうと、巨木に出合うと敬虔な気持ちになるから不思議です。
 霊が宿っているのです、彼らには・・・。

<土木の風景TOPへ> 

千葉港

 千葉港は市川から袖ケ浦の方まで、広い範囲になります。
 今回は中心部に位置する港(千葉中央地区)の紹介です。
 
 まずは千葉県のホームページから千葉港全体図を拝借しました。

chiba



 そして、Googleの航空写真です。

tibakou



minato


 地図で見ると狭いようですが、海は広いな大きいな・・・です。

2013-02-26036


2013-02-26038


2013-02-26049


 おっと、小さなボートが見えました。高速で通り過ぎてゆきます。

2013-02-26047


2013-02-26046


 千葉県警となっており、水上警察のようです。
 千葉日報のサイトを見てみると次の記事が見えました。
千葉日報


 埠頭の奥の方へは入れませんが、一部の積み込み作業を見させてもらいました。
 輸入木材の積み込みのようでした。

2013-02-26035



2013-02-26040

 ウィキペディアの「千葉港」記事は膨大でした。
 ご紹介できません、ごめんなさい。

 <土木の風景TOPへ> 

慈眼寺の大カヤ

 千葉県茂原・夷隅方面から鴨川に向かう県道82号(天津小湊夷隅)線沿いに古い造り酒屋さんがあります。(→ 腰古井

 カーブした狭い道路沿いに一本の案内標識!!
 はじめて気が付きました。

3704b0ea


 勝浦市指定天然記念物、「慈眼寺の大カヤ」
 
 これは大変です。
 時間がなくとも、寄ってみなければ・・・。
 
 
 歩いて一分、
 小さな小さな、部落のお寺さんです。
 お墓の配置も、建物も無造作なたたずまいです、が、庭の中央に巨木を発見、これはすごいものでした。
 
 まさしくカヤの大木です。
 こんな大木をはじめてみました。


b7314e0f


これが本カヤであれば億の値段が付きます。
 囲碁を打つ方には垂涎のカヤの碁盤、この大木でしたら7寸でも8寸でも天正(テンマサ)の超々高級碁盤が取れそうです、それも何十枚も・・・。
 
 よくぞ、ここまで大きくなれたものです・・・が、いまは切ることはできないでしょう。天然記念物ですから・・・。
 
 ただし、世の中は上手くしたもので、カヤには本カヤとイヌガヤがあります。
 かわいそうに、イヌと付くと二流の呼称になってしまいまして、大概その品質は劣るそうです。
 
 樹木に詳しい方にこの葉っぱと幹を見て、鑑定をお願いしたいものです。


11254748



8e20081d


 果たして、本カヤかどうか・・・。
 そこで、辞書の記載を見ると、カヤは『 大きいものは高さ36メートル、直径2.5メートルに達する。』そうで、イヌガヤは『 大きいものは高さ15メートル、直径30センチとなる。』となっています。
 
 慈眼寺の大カヤは『 高さ20m、根回り7.5m、幹周り4.6m 』といわれていますから、これは正真正銘、本物のようです!!
 
 
 碁盤材料・本カヤの大木は紀伊半島や宮崎県が産地でしたが、いまは枯渇しています。大木は取り尽くした、というわけで、中国産の新カヤがほとんどです。
 
 カヤの盤は固くて緻密、そしてやわらかい、この矛盾する性質がたまらない打ち音を出してくれます。打った碁石の跡が一瞬へこみ、また、復元してきます。
 
 最高級の盤は数千万円の値が付くことも多いのです。
 ああ、
 俗な人間(自分)は、こうして貴重な天然記念物を眺めてしまうのです・・・(哀し)。
 
 さて、気を取り直して、カヤの大木に敬意を表し慈眼寺をあとに・・・。
 良いものを見せてもらいました。


01baf3fd
 
 
 カヤ  <大百科全書>
〔榧〕 japanese plum-yew 【学】Torreya nucifera (L.) Sieb. et Zucc.
(大図鑑 P310参照)
イチイ科の常緑針葉高木。大きいものは高さ36メートル、直径2.5メートルに達する。樹皮は青灰色、滑らかで、老木では薄く縦にはがれる。若枝は緑色。葉は水平に二列に並び、線形で過半部が膨らみ、先は鋭くとがり、厚くて堅く、表面は濃緑色で光沢があり、裏面の中央脈の両側には2本の黄白色の気孔線がある。雌雄異株。雄花は黄色で楕円(だえん)形をなし、裏面の葉の付け根に並んで多数開く。雌花は小枝の先に群がってつき、柄はなく、数層の細かい鱗片(りんぺん)があり、中央に1個の胚珠(はいしゆ)がある。果実は長さ2、3センチ、径1、2センチの楕円形で、肉質の仮種皮で全部覆われ、初め緑色、翌年9、10月ころ熟して紫褐色となる。種子は楕円形、淡褐色で堅く、木質で両端がとがる。材は木理がまっすぐ通り、堅硬、緻密(ちみつ)で美しい。弾性が強く加工が容易で耐腐朽性も強く、建築、器具、船舶、車両、彫刻などに利用され、とくに碁盤、将棋盤には珍重される。木は庭園樹とする。
 陰樹で、日陰地でも稚樹が生え、適潤地によく育ち、谷あいなどでもっともよく育つ。本州、四国、九州および朝鮮の済州島に広く自生する。名は、古名カヘの転訛(てんか)であるという。漢字名の榧は中国産の別種であるが、慣用で日本産カヤにも使われる。変種のチャボガヤはおもに日本海側の山地に分布し、低木状で枝からよく発根し叢生(そうせい)する。〈林 弥栄〉
 
 イヌガヤ   <大百科全書>
〔犬榧〕 【学】Cephalotaxus harringtonia (Knight) K.Koch
イヌガヤ科の常緑低木または高木で、大きいものは高さ15メートル、直径30センチとなる。樹皮は暗褐色で浅く縦にはげる。葉は互生し、線形で長さ2〜5センチ、幅2.5〜4.0ミリあり、先は急にとがり、側枝では枝の左右に2列に並び、直立する枝では螺旋(らせん)状につく。葉質は柔らかく、触っても痛くない。雌雄異株。3、4月に開花する。雄花は球状に集まって前年枝の葉の付け根につき黄色。雌花は小枝の先に1、2個つき緑色で、多数の鱗片(りんぺん)をもつ柄がある。球果は卵形または倒卵形で長さ2.0〜2.5センチあり、外種皮は肉質で、翌年の秋に赤褐色に成熟する。陰樹で森林下の谷側などに生える。材は建築、器具、土木、ろくろ細工などにされ、木は庭木とする。本州の岩手県以西、四国、九州に分布する。変種にハイイヌガヤがあり、低木性で群生し、基本種に比べ雌花序はほとんど鱗片をもたない長い柄がある。北海道から本州、四国にかけて分布する。枝が直立し、葉は輪生し、長い葉の群と短い葉の群があってそれが少し間隔を置いて交互に並ぶ園芸種をチョウセンマキと称し、庭木や切り枝用とする。〈林 弥栄〉

新年は、やはり富士山です

 房総から臨む富士山です。
 三浦半島の奥にそびえる、秀麗な姿が今年一年の未来を写してくれているようです。
 冬はよく見えます。


2016.12.08001

 コロナの終息、ウクライナ戦争の終結、世界と日本経済再生、願うことはたくさんあります。すべてか、一つでもかないますように・・・。

   <土木の風景TOPへ> 

謹賀新年

 明けましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 令和五年一月元旦


設楽氏003038

篠本堰

 千葉県東部に二級河川栗山川があります。北総台地から多古町、横芝光町を通過し、蓮沼で九十九里浜(太平洋)に達します。


画像2010.12.21 075


 多古町から九十九里平野まで広大な平地が連続し、豊かな水田地帯というわけです。


画像2010.12.21 087


 栗山川の位置関係は案内板で、そして、中流域の篠本地区に篠本堰はあります。堰のおかげで、「水問題」が解決されたそうです。


画像2010.12.21 116



画像2010.12.21 103




画像2010.12.21 102



画像2010.12.21 107


 「水問題」というのは上流と中下流との水争いです。農民にとっての「水」は命がかかっています。江戸時代から洪水や渇水が多発し、渇水の都度争いが絶えなかったそうです。時には死者も出たそうですから厳しいものです。
 今は、争いの記憶を残す石碑が置かれていますので紹介します。


画像2010.12.21 092



画像2010.12.21 093


 なお、栗山川は両総用水、房総導水路の幹線としての役割があります。利根川の水を栗山川上流に揚水し、中流域でまたポンプアップして九十九里平野を潤し、さらに東金ダム、長柄ダムを経由して南房総方面への導水を行っています。壮大な国家事業でありました。
 千葉県の水は利根川に依存しています。よって、八ッ場ダムなどの水利権をしっかり確保しています。当然、お金が掛かっていますが・・・。
 
Recent Comments
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Archives
  • ライブドアブログ