土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2007年11月

鉄塔補修 no.129

鉄塔補修<拡大できます>

 利根川下流域の国道356号線。
 少し変わった風景を見た。
 
 東電の送電鉄塔の補修らしい。
 いろいろなところで見ることもあり、スカートをはいたような姿に見えるものだ。

 ちょうど、東電の管理者がおられたので、話を聞いた。
 少し無口の若い方で、「さびや塗装剥離を補修している・・」とかで、定期的な点検補修ではないそうだ。
 
 てっきり、定期的な点検かと思って聞いたが、肩すかしとなった・・・。

鉄塔補修2

 

近くに行くとやはり大きい!

 

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急傾斜地対策工事 人力 no.128

 ここは、鴨川市小湊地区。日蓮上人の誕生寺があるところである。
 海岸に山が没する浸食海岸の典型的な場所だ。

小湊

<いずれも拡大できます>

 硬い岩も時間が経つと風化し、ぼろぼろと崩落しはじめる。この対策としてコンクリート吹き付けや防護ネット、また待ち受けの擁壁などを設置するが、風化が進むとそのままでは危ない・・・。

崖地全景

 そこで、理想的には安定勾配としたいが・・・、
 この場所のように
 硬い岩なら風化した部分を切る取ることで安定する。
 
 そこで登場するのが人力施工。
 機械で切るより精度抜群、施工性も悪くない。
 また、人間の応用動作は機械と違って無限である。

人力人力2

 

 

 

 樹木にロープを吊して不安定のようだが、さにあらず・・・ベテラン作業員は平気で動き、淡々とこなしていく。職人さんの域であろうか・・・(この段階は、コンクリート吹きつけの下地張り)。

山腹切土

 

 最後の写真は山腹での切土風景。


 こういう風景を見ていると、嬉しくなってしまうから妙なものである(笑い)。

 

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保台ダム(3)風景 no.127

みずみず2

 

 

 

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 ダムの風景は、やはり満々とたたえた水にありそうである。
 コンクリートのボリュームもさることながら、圧倒的な水には勝てないようだ。
 
 防塵用のネット、これも風景の中にとけ込んでいるようだ。
 赤い浮きに黒いカワウがとまっていることがあり、それも自然の姿である。
 
 人はなぜ水に惹かれるのか・・・、
 母なる河川や湖は古代人から受け継がれている人間の本能なのかも知れない・・・。
 
 いのちの水、
 都会の人たちは忘れていないだろうか・・・。

ダム本体すすき

 

 

 

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保台ダム(2)現場回帰を no.126

 ダムサイト下から見上げると、迫力がある。
 現在満水で、わずかに越流しているが、大雨の時に来てみたいものである。

保台ダム保台ダム2

 

 

 

 ここには、一般の人は入れないし、来る人もいないようだ。しかし、ダムというものは下から見上げてなんぼというものかも知れない。そのボリュウム感と迫力はココに立ってはじめて分かる。
 
 ダムの高さ41.0m、堤長198.0m、容積103,671m3、貯水量2,740,000m3などと言われてもピンとこない。五感全てをもって「ダムの存在」を感じることができるのは、その場に立つことであるはずだ。

保台ダム3保台ダム4

 

 

 

 世の中には、こういうことが多くあり、バーチャルな世界と現実の世界が重なる人もいるかも知れない。土木の世界で言うなら机上やパソコンの中で分かることと現実の現場で分かることとはまったく違うのだが、最近の土木技術者は前者が多いように見える。
 
 現代の技術は、細かい規則や規準が整備されて来て良いことなのだが、その反面、職人さんが生きにくい時代となってきた。
 
 これは技術の進歩というのだろうか・・・?
 現場を離れた技術は本物ではないはずなのだが、現場を見ない技術屋が多くなり、変化への対応力のない人が多くなっている。
 
 人間として、また土木屋としての柔軟性と幅が無くなっていないだろうか。また同様に、会計検査院の質も同じような傾向を示しているようにも見える。
 
 土木は何のためにあるのか、
 何をすべきなのか、そして土木の本質は・・・。
 現場にこそ、土木の世界がある・・・。
 
 細かいことを論ずるより最も大切な本質を見るべきであり、そして物事をざっくりと大づかみに見る訓練が必要ではないかと感ずるものである。

保台ダム5

 しかし、
 結局は、大元の学校教育制度の問題にいたるものであり、時代の特色であることを考えると暗澹としてしまう・・・が、それにめげることなくベテラン技術者・専門家の積極的な情報発信が必要である。
 
 「現場はその専門にやらせればよい・・」というけれど、
 その現場人間がいなくなった時、土木の業界は空洞化して取り返しのつかないことになるのではないのか。
 
 本多宗一郎や井深大が語ったように、技術は「造るという現場」に全てがあることを再認識したい、今日この頃である。
 
 なお追記。
 ことは、土木業界だけではなく、現代社会に共通の問題であることを付記したい。

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保台ダム(1) no.125

 「ぼだいだむ」と読む。

表札?案内板

 

 

 

 千葉県鴨川市、元清澄山の南の渓谷に築造された農業、水道など多目的のコンクリートダムである。千葉県農林水産部(館山土地改良事務所)が事業主体となり「県営かんがい排水事業 東条地区」の水源開発確保を目的として計画され、1998(平成10)年に完成している。
 
 農業用水(71%)、水道用水(29%)として活用されており、
 越流式洪水吐きを持つ、本格的な重力式コンクリートダムである。
 
 満水の湖面は、周辺の風景にとけ込み、行楽地として楽しめそうだ。ただ、現状は上水道水源地のため積極的な観光開発は避けているようである。釣り客が数組入っている程度であった。

ダム本体ダム中央

 

 

 

 数組の親子連れもあり、周辺散策には良さそうだ。
 まずは、ダムの風景をエントリー。

ダム貯水面満水

 

 

 

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地質屋の楽しみ 踏査 no.124

房総丘陵地質

 

 

 

<拡大できます>

 房総半島の丘陵部は、かわいいけれども山があり、地質のフィールドとしてはおもしろいところだ。あまりにも複雑というわけでもなく、単純すぎることもない。
 
 どこぞの研究者や学生が人知れず歩き回っているのかも知れない。
 
 先日、林道を歩いていて気が付いた地質屋の踏査痕跡を発見した。延々と長い距離を歩き、地層を追跡していく・・・。そのときのコツは、鍵層を知り、その地層を中心にして歩くことである。

地質2地質3

 

 

 

<拡大できます>

 そのときの鍵層は有名なもの、無名だがその土地に固有のものなど、いろいろだけれど、研究者が好きに名前を付け歩いて良いのである。研究成果の段階で正式名称を付ければよい。

地質4紅サケ

 

 

 

<拡大できます>

 写真の最後に、研究者の「紅サケ」という名札があり、おかしい・・・。おそらく、魚が好きな研究者なのであろう(笑い)。
 
 なお、私は地質屋ではないが、地質屋には変わった人が多いという。
 こういう山を岩見ながら黙々と歩くなど、普通の人には出来ないものだ。人間、変わって当然というものである・・・が、「紅サケ」を見ると、人間らしさを感じられて、とても親しみを覚える・・・秋の空。

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