土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2008年01月

農業用暗渠排水工 no.138

 千葉市の郊外・・・、水路の整備が行き届いている。
 その水路両側の水田・畑の地下水あるいは地表水の排除を目的として暗渠工が設置されている。

水路暗渠工

 

 

 

 営農者にはよく分かるけれど、一般の人には意味が分からない暗渠工である。
 水田の水をなぜ抜くのか、畑も乾燥してしまわないのか・・・、疑問が多い。
 
 使い方は簡単、青い立ち上げの水甲(スイコウ)の栓を開閉して管理する。水田の地下には有孔管が深さ60cm〜100cmに埋設されており、所定の勾配を保って集水する。暗渠管の埋設間隔は5〜10mが多い。
 
 全ての管が水甲部に集まり、写真の水路に落とされる。
 構造は簡単、管理も簡単・・・、あとは農家の管理次第というわけだ。

水甲吐き出し口

 

 

 

 水田は、水が必要な時は徹底して必要、
 そして、不要な時は全く不要であり、厄介者である。
 
 このことを営農上うまく機能させるのが暗渠排水工であり、
 超湿田などでは特に有効である。
 
 農業の機械化がどんどん進み、水田の耕盤がしっかりしていることが条件となっている。軟弱な耕盤では機械が入らなくなり(潜ってしまう)、人間が作業をする必要がでてくる。
 
 いまの世の中、千枚田などの観光用棚田以外は、全て人力というのは無理としたものである。
 暗渠排水工の効果は、機械が入る時期に耕盤を硬くしておく作用、さらには水を落として稲が熟すことを助けるものだ。また、保水にも役立つ。
 
 つまり、水田の乾燥、非乾燥を人為的に管理をしたい、という農家の強い要望なのである。現在の農政では暗渠設置間隔が広い規格となっているが、農家の声は、もっと狭く入れたいというもののようだ。
 
 なお、間隔の決定や施工方法、管種、勾配など検討することは多い。作物、現況湿潤状態、透水性、土壌、地形など、現地の状況によって決まってくる。中でも重要なのは、農家の人たちの「生の声」であろうか。
 
 また、いつも思うのだが、この水路は管理上便利なのかも知れないけれど、落ちたらあがれないコンクリート製である。何とかならないものかと・・・(笑い)。これは、田園風景とは言い難いと思うのだが、いかがであろうか。
 
枯れ野色

 おまけは、いまの時期の「枯れ野色」をエントリー。

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地すべり対策工事(2) no.137

 no.136の続き。
 工事前後の写真を並べてみた。

  左が旧地形、右は完成。

旧1新1

 

 

 

 

旧2新2

 

 

 

 

旧3新3

 

 

 

 

  no.136はこちらです。

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地すべり対策工事(1) no.136

 千葉県南房地方は地すべりの多い地区である。
 それと思わせる地名もあるくらいに、そちこちで大地が動いている。
 
 ある地区の対策前後の写真を紹介。

  ↓◆↓、ぁ↓イ蝋咾譴疹態。

現況現況2

 

 

 

 

現況3現況4

 

 

 

 

現況5

 

<拡大できます>

 

 

 Α↓Г牢粟後の全景である。まったく違う場所のように見える。
完成完成2

 

 

 

  なお、参考記事。
 no.120「斜面崩壊(3)地すべり」

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風力発電 no.135

風力発電

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 ここ銚子地方は台地状の地形が海に突き出している。このため、風強く一定・・・ということらしい。ここ数年で数え切れないほどになってきた。

一つの風景としてとけ込んでいるのかどうか、意見が分かれるところかも知れない。

風力発電2

 

 

 

 

風力発電3

 

 

 

 

 全国でも、景勝地を破壊するという意見や風景としてアクセントになるという考え方も存在する。人の見方感じ方は主観的なものだが、客観的に見てどうか、といっても決められないことがこうした”風景”的な問題である。
 
 ただ、はっきりとしていることは、「造ったら撤去することがほぼ不可能になる」と言うことである。
 
 こうした土木的な建造物の価値判断は短いスパンでは計れないものである。また、造る時の社会情勢や効率、利益、経済性だけで判断して欲しくない一面を持っている。
 
 如何に長期的な視点を持てるのか、これは歴史や民族の特性にもかかわるけれど、まず、土木屋が「長いスパンで見よう!」という意志を持つことが必要ではないかと思う。

 
 スペインバルセロナの教会建築のような大陸的な時間スケールには及ばなくとも、気持ちだけでも大きく持ちたい平成20年である。
 
 なお、
 <土のうた/本家>に過去の記事があるので参考表示。


 2005.09.16(風力発電に思う)  

 2006.08.29(銚子の風景・・風力発電) 

 2006.01.14(風力発電/技術屋の血が騒ぐ 工事中)

 2006.03.06(風力発電・完成)  

 2008.01.19(風力発電 銚子)

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水道水管橋 吊り橋 no.134

水管橋

<拡大できます>

 山奥の上流から取水した水道水を人里まで運ぶ、地元にとっては大切な導水管である。

管径はφ100mm、塩ビ管だ。谷筋の沢を延々と通過する途中に、数カ所の横断箇所がある。

 

水管橋2水管橋3

 

 

 

 

 その中の一つがこの水管橋だ。
 吊り構造といい、簡便な手法といい、地元の人たちの知恵を感じたものである。お金を掛けることなどないことを教えてくれる。洪水時にも耐えているようだ。
 
 ただ、維持管理、定期的な巡回が欠かせない。雨のあとなどには早朝から見回っているようだ。
 
 なお、人里近い最上流のタンクから地下埋設になるけれど、余水を吐き出している。この水が実においしい。癖がなく、ほんのりと甘みがあって冷たい。こういう水をいつも飲める人たちがうらやましい。
 
 延々とパイプラインを引いてくる価値あり!!

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砂防ダム no.133

砂防ダム砂防ダム2

 

 

 

 名もない砂防ダム、小規模のダムだが、構造はしっかりとしている。
 堰止めの板がはめ込むことが出来るのは、取水工を兼ねていることを示す。

砂防ダム3

 

 岩盤の上に古いダムの基礎があり、それを巻き込むように構築されている。
 巨石などの流下がない中流域の、比較的安価な造りと言えようか。
 
 残念ながら、正面からの撮影不能、樹木がじゃまをする・・・。
 ダムの下は、滝壺状態であった。

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