土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2009年08月

第二奥谷ダム no.231

 第二奥谷ダムは、鴨川市天津小湊・内浦山県民の森にあり、「おくやつ」と読みます。

第二奥谷ダム

続きへ  土木の風景トップへ
続きを読む

6.土の物理的性質(その2)

《土粒子の密度》


 土粒子は無機質分と有機質分で構成され、無機質分の主な鉱物は表6.2に示すように2.7g/cm3付近の値を示します。

我が国の代表的な土粒子の密度は同表からもわかるように、一般的な無機質土であれば2.6〜2.8 g/cm3のごく狭い範囲の値を示します。

また、泥炭(ピート)のように多量の有機物を含むものは小さく、黒ぼくやしらすも一般的な土より小さい傾向の値を示します。


【表6.2 主な鉱物と土粒子の密度の例】

1

 (出展:土質試験の方法と解説-58頁より)

 

 

  土粒子の密度は土の固体部分を構成する土粒子群の平均値であり、固体部分の組成により異なります。

つまり、鉱物の種類や含有量および鉱物の風化の程度、有機物の含有量などの影響を受けるのです。

したがって、土粒子の密度は、密度の大きい鉱物を多く含んでいる土ほど大きくなり、まさ土では鉱物の風化が進むと小さくなる傾向を示し、有機物を含む土では、土粒子と固体有機物の含有割合により変化するため、有機物量が多いほど小さい値を示します。

含有鉱物の組成が類似していれば自然含水比が大きいほど土粒子の密度が小さくなるという報告もあります。

 

<千鉱エンジニアリング(株)HOMEへ> <土木の風景TOPへ>

 

 

成田新高速鉄道-(4)片持ち張出し工法 no.230


 成田新高速鉄道の最終稿・片持ち張り出し架設工法です。
 足場架設を設置できない場所や、特殊条件の現場に採用されています。
 
 <土木の風景トップへ> 続き   
続きを読む

成田新高速鉄道-(3)印旛沼渡河橋 no.229

 成田新高速鉄道の重要橋梁部区間の紹介です。
 印旛沼渡河橋は6径間のPC箱桁橋で、その施工方法に「片持ち張出し工法」を採用しています。本工法は、仮設が困難な山深い場所や谷・海を渡る時の施工方法として発達してきた施工方法です。
 
 こういう低地での採用は珍しいとのこと、理由はちゃんとあります。
 ・地盤が超軟弱で深い(仮設条件に制約)。
 ・県立自然公園内であり、希少鳥類などに配慮をする。
 ・工期が限定されている(突貫工事)。
 ・完成後の径間に配慮した。
 
 完成イメージは次の絵です。




<拡大できます>

 60.0m×82.5m×82.5m×82.5m×82.5m×60.0m=450m
 が、本橋スパンの構成です。
 スマートな中にも自然にとけ込むように計画されているようです。
 
 以下、説明を省略して工事施工風景を写真で紹介します(10枚あります)。
 片持ち張出し工法については次回のエントリーです。
 
 → 成田新高速鉄道-(1) 切り土部区間
 → 成田新高速鉄道-(2)印旛捷水路橋
 → 成田新高速鉄道-(4)片持ち張出し工法

  <土木の風景TOPへ>
続きを読む

6.土の物理的性質

6.土の物理的性質


 一般に、土の物理的性質とは、物理的測定方法を利用して求められる性質をいいます。


 土は土粒子、水及び空気の三相から構成されるため、狭義の物理的性質の中にも多くの種類の試験方法があります。

 その代表的なものが下の表6.1です。

 大きくはその土の固有な性質(固有な性質)と与えられた状態に依存する性質(状態量)に分けられます。

 固有な性質は、実験誤差やばらつきなどを除くと一つの土に対して一つの物性値が求められます。

 これに対して、状態量は含水比や湿潤密度のように土の状態によって変わる性質であります。


 次回よりここでは、土の物理的性質として土粒子の密度・含水比・液性,塑性限界・湿潤密度について述べていきます。

 <表6.1 物理的性質の主な物性値と試験方法>
20090810144137_00001
(出展:土質試験の方法と解説-52頁より)

 
<千鉱エンジニアリング(株)HOMEへ> <土木の風景TOPへ>

成田新高速鉄道-(2)印旛捷水路橋 no.228

 印旛沼はむかし大きな湖でしたが、干拓が進み、現在は北印旛沼と西印旛沼に別れています。北と西の間は広い水田地帯が広がって、千葉県で一番の大規模農業(稲)地帯です。
 この二つの印旛沼を結ぶのが印旛沼捷水路(いんばぬま・しょうすいろ)です。もともとはなかった水路ですが、洪水調節、水利用、干拓など多目的な用途で開削築造されたものです(昭和43年)。
 
 沼周辺は平坦地ですが、西の方は洪積台地のため大きな掘削工事となっており、日本初のナウマン象の化石発掘(昭和41年)でも有名になっています。また、捷水路をまたぐ橋梁も美しい景観を与えております(→ no.73 印旛捷水路)。なお、写真はすべてクリック拡大できます

印旛捷水路


地図


 さて、成田新高速鉄道は印旛沼低地部の印旛捷水路を鋭角に交差して渡河します。河川横断は出来るだけ短距離で計画したいところですが、印旛沼の渡河が連続し、かつ、京成新型スカイライナーは時速160km/hという高速運転です。
 
 曲線半径も大きくならざるを得ず、やむなく鋭角渡河となったものだそうです。緩やかにカーブをしているのですが、人間の目には直線状にしか見えません。

地形図


トラス橋


トラス橋2


トラス橋3


 印旛捷水路橋は、支間104.1m×2径間の連続トラス橋で橋長210.96mです。橋梁の前後はすべて連続ピア(橋脚)形式で、鉄道の構造としてよく見るラーメン形式を避けています。これは、割高なのですが工事期間に制限があり、やむなく採用された構造という説明でした。また、この平地部の橋梁形式採用は軟弱地盤であり、また湿原の環境に配慮したものです。

トラス橋4


 なお、印旛捷水路橋に隣接して橋脚が建っています。これは、鉄道の両側を走る北千葉道路の橋脚です。こちらは、千葉県が施工しており、工事進捗はゆっくりとしています。なお、ピアの壁面にピンらしきものがありますが、仮設用に付けているそうです。

トラス橋5


トラス橋6


トラス橋7


8


 ちなみに、見学風景はこんな感じです・・・とても暑い一日でした。

見学


 トラス橋の上には上れなかったのですが、アップの写真を添えて本項終了です。

10


11


12


13


 → 成田新高速鉄道-(1)切り土部区間
 → 成田新高速鉄道-(3)印旛沼渡河橋。

   <土木の風景TOPへ>

成田新高速鉄道-(1)切り土部区間 no.227

 (社)地盤工学会関東支部千葉県グループによる北千葉道路・成田新高速鉄道現場見学会の報告第一弾です。総括報告は千葉県地質調査業協会ホームページにあります。
 
 成田新高速鉄道は、北総線(既存)、成田高速アクセス線(新設)、成田空港高速鉄道線(既存)の3鉄道を一本に接続し、上野・日暮里駅から成田空港駅まで高速で結ぶという構想です。
 
 これは、諸外国の空港アクセスにおいて、不便の部類にある成田のアクセス時間短縮をねらった国家プロジェクトです。この路線は、いずれ羽田空港と一本で結ぶ計画にもなっています。

成田新高速

路線・構造


 全体の運行は京成電鉄が担当し、スカイライナーの新車両もお披露目済みです。
 現在所要時間<51分>を<36分>に縮めようという計画となっています。そのためには、時速160kmという高速運転になるようです。
 
 開通予定が平成22年度とか言っていますので、現在は突貫工事中です。今回の新設区間は北総台地から印旛沼を横断するルートで時速160kmを意識したものとなっており、印旛捷水路の横断などは斜めとかいう角度ではありません(普通は直角横断がベスト)。
 
 さて、今回の区間は切り土部です。
 北総台地の地層は下位から成田層、常総粘土層、最上位が関東ローム層です。成田層は砂層ですから雨水の浸食には少々弱い、また、貝殻層も見られます。

切り土


切り土2


切り土3


 そして、鉄道は着々と工事進捗していますが、鉄道の両側が北千葉道路になります。
 <次の写真は拡大できます。>
線路

線路2


 構造物は、ボックスカルバートが完成しています。
 道路の工事が遅れているようです。

ボックス


ボックス2


線路3


 なお最後に、09/7/30(木)はかんかん照りの真夏の陽気でした。
 皆さん熱心に解説・説明を聞いています。
 さすが、専門技術者の集団であります・・・暑い!と口に出しません(笑い)。

見学

   <土木の風景TOPへ>

 → 成田新高速鉄道-(2)-印旛捷水路橋
 → 成田新高速鉄道-(3)-印旛沼渡河橋
 → 成田新高速鉄道-(4)-片持ち張り出し工法
Recent Comments
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
Archives
  • ライブドアブログ