土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2009年11月

(仮)坂本2号ループ橋 no.247

 「天津ループ橋」として、過去エントリーしてきました。
 今回は、正式の見学会報告です。
 なお、今回の写真はすべてクリック拡大できます。

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 千葉県地質調査業協会の公式行事の一環として、施工者;安房地域整備センター鴨川出張所のご好意により実現したものです。
 
 清澄寺に登る県道81号線は急傾斜、急勾配のカーブが連続し、観光バスなどの通過は困難な状況です。清澄山より先の県道は狭く、バスは通過できません。
 
 平成33年は日蓮の生誕800年記念にあたり、誕生寺や清澄寺は多くの行事を控えており、それまでにはルートの整備を完了する予定だとか。 
 
 さて、ループ橋の全体を過去の記事から写真を借りてきました。

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 現在のループ橋の施工状況は次の通りです。

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 下部工のピアはすでに完成し、現在は上部工(P1〜P3)の施工中。
 さらに連続して、上部工(P3〜A2橋台)の工事が平成21年度内に完了予定です。
 
 これで、ループの基本形態が完成し、床版や舗装などの整備をすれば完了です。ただし、接続のバイパス道路は、その後の施工となるようです。
 なお、橋梁の形式は下部工ピアは深礎杭(φ5.00m)、上部工は鋼製5径間連続ラーメン式箱形橋となります。
 
 
 施工の手順を追ってみますと、
  ピアの頭部に埋設架台を設置し、桁をピア頭部の鉄筋と剛接します(コンクリート)。曲線ですから、方向を間違えたらとんでもないことですが、監督技術者は涼しい顔で「大丈夫・・」というわけでした。

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 ◆‥喘罎侶紊鮖戮┐襯戰鵐叛瀏(鋼製仮設)設置。

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  100t吊りクローラクレーンの登場です。

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 ぁ々場から搬入されて来た桁の接合部分(約30t)を吊り上げて固定設置することになります。一個をセットするのに、短いと2時間!長くとも4時間で出来ると言いますから、何ともプロの技でです。
 それも、監督員さんは、あっさりと語っておりましたっけ・・・。

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 ァ\楾腓論催戮鰺弋瓩気譴襪任靴腓Δ、工場内で一度組み立てて見るそうです。その検査も発注者立ち会いの下、完了したものです。それにしても、一断面100本のボルトを使用するそうですが、すべてがきっちり入るというのは大変です。

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 そこで、ボルトの挿入は人力ですから、作業員がハンマーで調整、たたいたりしています。その音だけが山にこだましていたものです。一連の作業が約半日で終了というのは、やはりすごいことです。

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 入念の準備の上でしょうが、土木技術のすばらしさを実感させられた見学会でした。改めて、関係者各位に深く感謝を致すものです。
 
 なお、清澄寺から見た霧の風景をお口直しに・・・。

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 ループ橋関連記事は次にあります。
 http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51169821.html no.208

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仮設H鋼引抜・・成田新高速鉄道・北千葉道路

 成田新高速鉄道と北千葉道路は平行して工事が進められています。
 完成形も、鉄道を中心として道路が両側を走る形になります。

成田新高速


成田新高速鉄道


 しかし、
 供用開始の時期が違うことにより、進捗状況は全く違います。
 成田新高速鉄道は本体完了、レールの敷設も終了して来年3月の試運転に向けて最後の仕上げを急いでいます。
 
 一方、北千葉道路の方は下部工の施工中がまだ残っているように、ゆっくりとした進捗状況です。
 
 いずれも、工事の進捗状況によっては仮設の足場などは撤去することになります。
 北千葉道路下部工の見学ついでに、仮設H鋼の撤去風景を見ましたのでご紹介・・・。
 
 夕方少し暗くなっていましたので、花火を見ているような錯覚を覚えたものです。
 
 さて、H鋼はバイブロハンマーで引き抜くのですが、一度に抜けません。
 なぜなら
 継ぎ杭としてのH鋼が全長30mもあるということです。
 印旛沼捷水路を横断する場所が、如何に軟弱な地盤であるかが分かろうというものです。
 
 そこで、引き抜きについてもH鋼の切断が必要になる理屈です。
 まずは、引き抜き開始・・・。

撤去工



 継ぎ目まで引き抜いて、一時静止します。
 待機していた作業員がさっそくガス切断を開始・・・。

撤去工2



 そして、暗い空間に鮮やかな火花が飛ぶことになります。
 早いもので、ものの10分もかかりません。

撤去工3


撤去工4



撤去工5


撤去工6


 終わると次の杭へ・・・今日の作業はあと2本のようです。
 なお、成田新高速鉄道見学報告はこちらに詳細があります。
 
 成田新高速鉄道-(1)切り土部区間
 →
成田新高速鉄道-(3)印旛沼渡河橋

 → 成田新高速鉄道-(2)印旛捷水路橋
 →
成田新高速鉄道-(4)片持張出工法

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3.日本の水道の歴史(その1)

 「水と空気はタダ(無料)。」と云われていたのは、ほんの一昔です。 
最近は、安心、安全でおいしい水への要求が強く、「低廉」 「豊富・安定」 「清浄・安全」が
水道にたずさわる者の理念となっています。

今回は、日本の水道の歴史を紐解いてみましょう。


・江戸時代
 江戸時代以前の16世紀半ば小田原の早川上水が我が国最初の水道といわれています。
 その後、徳川の時代となり、江戸の人口が増え、井戸水だけでは、生活用水が不足し、
幕府による公共インフラ整備が必要となりました。
 「小石川水道」、「神田上水」、「玉川上水」、「青山上水」、「三田上水」、「亀有上水」、
「千川上水」などは、東京都の水道歴史館にその歴史が詳しく展示されています。
 また、それぞれの上水建設に関する苦労話は、玉川上水建設の玉川兄弟(庄右衛門、清右衛門)の
偉業を代表として、多くの文献や小説となって、今日に伝えられています。
 その他では、金沢の辰巳上水、水戸の笠原上水が歴史に残っています。
 これらの江戸時代の水道は、水が高いところから低いところに流れる、重力方式の「導水路」
「配水路」による水道施設として出発しました。

7 水道歴史館
【東京都水道歴史館】

・明治時代
 明治政府が生まれ、近代水道の歴史の幕開けとなりました。
 明治18年(1885年)琵琶湖から京都に導水する琵琶湖疎水の建設が始まり、明治23年(1890年)
南禅寺水路閣が完成しました。 この建設に当たっては、21歳の若い田邊朔朗技師がローマの水道橋を
参考にして建設に当たったと、歴史に残っています。

8 水路閣
【南禅寺水路閣】


9 ローマ水道橋
【ローマ市内の水道橋】

 生活用水不足は、人口が急増した横浜も同様でありました。
 また、明治10年頃から流行した、コレラなど伝染病対策も近代水道の発展に拍車をかけました。
 日本初の浄水場として、明治20年(1887年)横浜に野毛山浄水場が作られた建設にあたっては、
イギリスからヘンリー・スペンサー・パーマーという技師を雇い、伝染病の防止、安全な水の確保、消火用水の
確保を目的として建設されました。

10 野毛山線路図 【横浜市水道局HPより】

 外国人の技術者として忘れてならないのは、明治政府の招聘により、1887年(明治20年)31歳の若さで
来日したウイリアム・K・バルトンです。
 バルトンは、帝国大学衛生工学の教授として上下水技術者を育成するとともに、今日の日本の衛生工学、
環境工学の基礎を築きました。また、日本最初の高層建築である、浅草凌雲閣も設計しました。

 こうした状況の中、明治政府は、明治23年(1890年)水道条例を制定、水道経営は自治体が行うことや、
消火栓の設置の義務化などの水道に関する規制を開始しました。
 この水道条例が、現在の水道法の前身となっています。

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By :  m.nakao


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JR鹿島線 利根川鉄橋-2 no.245

 さて、利根川鉄橋の詳細について、土木的に接近してみました。
 典型的な鉄骨のトラス橋です。
 
 橋脚もしっかりとした鉄筋コンクリートです。
 まずは、全景のおさらいと、トラス橋の土木的風景です。

鉄橋


鉄橋2


鉄橋3


鉄橋4


 そして、橋台の壁に貼り付けられた年代物の銘板です。
 しっかりと読めます、日本鉄道建設公団(鉄建公団)の名が時代を思わせます。

鉄橋5



 さらに、橋梁は下から見た方が迫力があるものです。こういう大河川・利根川を横断する橋梁はうれしいことに、真下に来られるわけです。

鉄橋6


鉄橋7



 支承部は鋼鉄製(ピン支承)、しっかりしています。コンクリートもまだまだ大丈夫のように見えます。残念ながら・・・、電車が通過してくれませんでした。

鉄橋8


鉄橋9


 最後に、上部を見ますと木材が見えます。何と、昔懐かしい枕木がきれいに並んでいます。上の写真にも写っていますが、気が付きませんでした。

 枕木が残るのは、やはり地方のローカル線です。こういう橋梁にもまだまだ現役として活躍しているのがうれしい鹿島線でした(幹線はPC製枕木に切り替わっています)。

鉄橋10


鉄橋11

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JR鹿島線 利根川鉄橋-1 no.244

 JR鹿島線は、千葉県佐原駅から茨城県鹿島駅まで、単線のローカル線です。
 鹿嶋市は鹿島アントラーズの本拠地ですから、試合がある時はJRもほくほくかも・・・(笑い)。

地図

 本橋の築造は昭和43年、高度成長期に至ろうという元気な時です。
 もう、40年を過ぎています。
 
 今回は、筑波山を見ながら、どこか懐かしい全景をエントリーです。

筑波山



  まずは、国土交通省の利根川管理者の占用表示板です。許可期間は10年となっています。なるほど、永久・・とは行かないのですね。

案内板



 以下、鉄橋の全景はクリック拡大することができます。

鉄橋

鉄橋2

鉄橋3

鉄橋4

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6.土の物理的性質(その5)

《土の湿潤密度》


 土の密度とは、土の単位体積当たりの質量をいいます。

土の密度には、土粒子の質量と間隙に含まれている水の質量との両者を考える場合と、土粒子の質量だけを考える場合があります。

 前者を土の湿潤密度ρt、後者を土の乾燥密度ρdといいます。

 
 土の湿潤密度は、土の基本的な物理量のひとつであり、土の締まり具合を判定する指標として利用されます。

 また、土の湿潤密度は、地盤の支持力、圧密沈下、土圧や安定解析などの構造物設計に必要な土の単位体積重量の算定に利用されるばかりでなく、間隙比、飽和度といった土の状態量を示す指標を求める際にも利用されます。


 我が国における代表的な土の湿潤密度と乾燥密度はおおよそ表6.5のとおりです。


 一般に、湿潤密度が大きい(ρt=1.7〜1.9g/cm3)場合は、地盤は硬くよく締まっていることを示し、湿潤密度が小さい(ρt=1.2〜1.6g/cm3)場合は、地盤は軟弱であまり締まっていないことを示しています。また、高有機質土ではρt=1.2g/cm3よりも小さくなる場合があります。


 一方、土の乾燥密度は、土の体積変化を伴わずに間隙水が完全に排除された状態を想定したもので、土の締まり具合を絶対値で示す指標として、土の締固め度の判定などの品質管理に利用されます。


【表6.5 わが国における土の密度のおおよその範囲】
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(出展:土質試験の方法と解説-151頁より)




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郡ダム no.243

 千葉県企業庁が昭和47年(1972)に築造した工業用水道専用ダムです。
 このダムで直接貯水することを目的とするものではなく、小糸川水系からの導水に頼っています。ですから、地図に見るように流域面積は狭いのです。

郡ダム


 正式には調整池の役割を担い、大きな水瓶と思えば間違いありません。
 
 ダムの形式は、アースダム、つまり土で出来ているダムです。
 堤体内斜面は石で保護していますからロックフィルダムのようにも見えます。
 長い堤頂の道路は、堤体延長が非常に大きいように見えますが、実際の堤体本体は航空写真で見るように。東側の一部です。

郡ダム2


 ダムの仕様については下記のサイトをご参照下さい。
 http://dammania.net/?http://dammania.net/tiba/koori.html ダムマニア
 
 さて、以下は土木の風景としての郡ダム風景です。
 解説はナシ・・・です。

郡ダム3


郡ダム4



郡ダム5


郡ダム6



郡ダム7


郡ダム8



郡ダム9


郡ダム10


郡ダム11



郡ダム12


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圏央道見学(6)東金ジャンクション no.242

 圏央道見学の最終稿です。
 定点からの観察ですから調査不足はご容赦願い、現在の様子をエントリーします。
 
 東金ジャンクションは東金道路と圏央道が交差する場所です。
 現在、東金道路は谷筋の低い場所を東西に、圏央道は丘陵部の高いところを南北に通過します。そのため、橋梁形式も高い構造となり、かつ、曲線が美しい景観を示してくれます。

ジャンクション


 現在工事中、土木の風景として見て頂ければ幸いです。
 なお、南側の茂原方面は切り土区間が続き、すぐに圏央道見学(1)小野橋工事区間へ至ります。

ジャンクション2


ジャンクション3


ジャンクション4



ジャンクション5



ジャンクション6


ジャンクション7


 なお、圏央道関連記事は次の通りです。
 圏央道見学(1)小野橋工事 no.235
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51261036.html
 圏央道見学(2)茂原北インターチェンジ no.237
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51265475.html
 圏央道見学(3)県道交差 no.238
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51267472.html
 圏央道見学(4)真名トンネル工事-1 no.239
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51269327.html
 圏央道見学(5)真名トンネル工事-2 no.241
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51274157.html

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