土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2009年12月

謹賀新年

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 あけまして、おめでとうございます。 

平成22年、2010年 が良き一年になりますよう祈ります。

 
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旧銚子大橋撤去工事 no.251

 新銚子大橋の斜長橋が完成し、すでに本橋部分の供用が開始されています。取り付けの橋梁区間は銚子、波崎とも工事中です。
 
 まずは、新旧の銚子大橋はこのような土木風景です。

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 さて、この旧橋をいかにして撤去するのか、現場責任者に聞いたことがありました。
 「切断して撤去します・・・割と簡単ですよ。」
 その時は、何となくそうなのかと聞き流していたのですが、ホンマカイナ?と疑問が出てきていました。

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 クレーン船や曳き船がいても、この大きなトラスをどのようにして撤去するのか・・・疑問は大きくなります。どのように切断するのか・・・。
 
 旧橋のトラス鋼材は腐食が進み、危険な状態であったようです。一部切断撤去した2009.10.09の姿が次の写真です。

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 さて、2009.11.13に銚子漁港で見たものは、
 何と! 旧橋のトラス材でした。
 
 これは、意外な撤去工法であることを知ったものです。
 「切断して撤去・・」
 こういうことだったのか!、と納得したのが次の写真です。

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 そして、近づいてみて、また納得。
 撤去するトラス橋の真下に台船を持ち込み、仮設の足場・ブレードを構築し、支えてしまうというやり方です。切断して撤去、なるほど切断するのは簡単であります。
 
 上手いことを考えるものですが、波静かな利根川だから出来るのでしょう。波荒い海上ではどうでしょうか。
 
 現場から離せば、この通り、いかようにも料理が出来そうです。
 土木屋の知恵はスゴイものです。

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 そして、残るはワンスパンになりました。
 こういう工事を平気でやりきる土木屋の凄腕には感心させられます。モチ屋もち屋はありますが、自信を持って社会にアピールしたい銚子大橋撤去工事でした。

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市街地風景 no.250

 千葉市中心街のパノラマ写真です。→ 全て拡大できます
 市街地の風景は年々変化して行くのが常です。

千葉市


 千葉市中央区中央4丁目「きぼ−る」(千葉市運営)の最上階から撮影したものです。
 千葉駅や栄町方面を見ていますが、繁華街の変遷は時代とともに・・・。

千葉市2


 現在は、千葉駅周辺が栄え、このパノラマの市街地は低迷しているのが現状です。
 昔のように飲まなくなったし、
 遊ばなくなった・・・みなさん真面目におなりです。
 
 また、余裕のない時代にもなってきました。
 「パーとやる」ことがなくなりましたですなあ〜・・・(気分的に・・)。
 
 飲食店も生き残り作戦に大わらわ・・・色気だけでは立ちゆかない昨今です。適正価格で、旨いものを食べさせる、結果値段とうまさ(量も)がマッチすればよし・・・という店は繁盛しています。
 
 外食産業も同様とか。
 ただ、ファミリーレストランの特色は、女性の多さ、そして元気の良さです。
 昼食で店に入ろうものなら、
 女性のパワーに圧倒されて小さくならざるを得ない状態です。
 
 暇も、お金も、女性が独占しているのではないかと思ってしまう、今日この頃であります。
 
 元気を出そう男たち!!
 元気を出そう土木屋たち!!
 
 チョト早いですが、来年がよい年でありますように・・・。
 まだエントリーを予定しておりますが、短かったような長かったような、妙な一年でした。
 
 なお、参考記事「安定感」をどうぞ。

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風力発電の風車建設 no.249

 2005年から風力発電の風車風景、建設に関する記事をいろいろとエントリーしてきています。ようやく、翼(ブレード;羽根)の建設現場に出くわしたので、この再整理をしてみました。
 
 まずは、タワーなどの基本仕様は次の図(案内板)の通りです。

模式図

    ”車の仕様
 ・形式   Vestas V-52-850KW(デンマーク製)
 ・定格出力  850KW
 ・タワー高さ 65m
 ・翼直径   52m
 ・重量    タワー;71t ナセル;22t 翼;10t
 ・カットイン風速(発電開始風速)  4m/s
 ・定格風速  16m/s
 ・カットアウト風速(発電停止風速) 25m/s
 ・ローター回転数       14〜31.4rpm
 ・ブレード制御方式  ピッチ制御
 ・発電機形式 巻線型誘導発電機  50Hz、690V


 タワーの基礎工事と基本部分がまず完成します。このときも、大きなクレーンが必要です。

基部


基部2


基部3



タワー建設中



 そして、タワーとナセル(発電本体)の部分が完成すると、いよいよ翼の搬入そして取り付け作業となるようです。

翼搬入


翼基部



 翼は3t以上の長大なものです。大型クレーンで吊り上げ、人間による取り付け作業です。人も同時に持ち上げられ、外から、そしてタワー内部から接続されます。
 この現場は、最後のブレード取り付けだったものです。
 連続的に見て頂ければ幸いです。

ブレード取り付け


取り付け2



取り付け3


取り付け4



取り付け5


取り付け6


 なお、風車は風景の中にとけ込み、いろいろな姿を見せてくれます。まとめたものがこちらサイトにありますので、どうぞ。 → 「土のうた」

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4.日本の水道の歴史(その2)

 明治時代から大正時代を経て、第二次世界大戦までの水道の変遷を見てみましょう。
 この時代は、近代水道の発祥と基礎の黎明期と言えるでしょう。


 横浜、函館が近代水道の発祥として有名ですが、東京、大阪といった人口集中地のみならず、全国各地において水道の整備が一斉に始まりました。

 代表例として横浜水道、函館水道、東京水道についてホームページから取り組みの概要をまとめてみました。

年表 

村山貯水池取水塔《拡大できます》
【写真】:日本で一番美しい取水塔(村山貯水池又は多摩湖)中央遠くに西武ドームが見えます。右側の第一取水塔は大正14年7月に建設された「日本で一番美しい取水塔」と説明看板があります。


 近代水道発展の特徴


 この時代は、人口の増加、コレラなどの感染症対策、消火用水、生活水準の向上といった需要に引っ張られ水道が発展していきました。
 明治時代以前と大きく異なる点は有圧水道と砂ろ過等の浄水処理の導入があげられます。
 原水の汚染が比較的少なく砂ろ過(緩速ろ過)で充分清涼な水道水を得ることができました。



 

 すばらしい緩速ろ過の浄水能力


 緩速ろ過の原理は非常にシンプルで、流入と流出の水位差を利用し、1日4〜5mで非常にゆっくりとろ過します。
 砂層で懸濁物質が除去されるのは単純に理解できます。
  
 緩速ろ過のすばらしい機能は、砂層と砂層表面の微生物群によって水中の懸濁物質や細菌を除去し、アンモニア性窒素、臭気、鉄、マンガン、合成洗剤、フェノール等を取り除くことができることです。
 しかしながら、緩速ろ過はろ過速度が非常に遅いため必要な水処理量を確保するためには、広大な敷地が必要となります。(新宿の東京都庁や高層ビル群の用地は、そのほとんどが淀橋浄水場の緩速ろ過池だったのです、
仮に現存していれば世界遺産候補となったでしょう

図jpg
【図】:緩速ろ過池概略構造図  水道施設設計指針・解説(日本水道協会)より


コーヒーブレイク

By:m.nakao

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地球深部探査船「ちきゅう」no.248

 12月2日(水)の館山湾です。
 先の11月20日(金)にも見ました地球深部探査船「ちきゅう」です。
 
 この日は好天気で、鮮明な写真が撮れたものですが、ずいぶんのんびりと休養しているものです。まさか、館山湾を掘削しているようには見えません。

ちきゅう


ちきゅう2


 このちきゅう号は深海の岩盤を掘削することを目的として、独立行政法人・海洋研究開発機構が2005年7月に建造した世界で最大級の地球深部探査船です(JAMSTECを中心とした統合国際深海掘削計画(IODP))。

 世界に誇れる科学技術の最先端技術を満載しています。
 
 さて、深いところを探査して何があるの・・・??
 というわけです。
 
 そこで、地球の内部をウィキペディアから拝借、
 次のような絵になります。

地球内部



 われわれ生物が生存しているのは表面の地殻にあるわけですが、その厚さは何と10km〜30kmです。地球全体の半径からすると平均0.3%の厚さしかありません。
 
 たとえると卵の殻、あるいは鏡餅のしわ程度でしょう。
 この皮・地殻が動いているのをご存じでしょうか、プレートテクトニクスといいます。
 われわれの大地は常に動いているのです。
 この薄皮は何枚にも別れており、それぞれが自己主張をしています。
 
 薄皮同士は開いたり、閉じたり、いろいろな形態をとります。
 その模式が次の絵です。日本付近が複雑なことがよく分かります・・・。

プレートテクトニクス



 動きの原動力は上部マントルの流動(マントル対流)にあります。地球が熱い状態にあることから、冷えようとするための対動が発生し、その上部マントルが地殻を動かしているわけです。
 
 プレート同士がぶつかると持ち上がったり、沈み込んだりと違う形になりますが、日本の場合は沈み込みの型です。

沈み込み型



 さて、「ちきゅう」の探査能力は
 『 地球深部探査船・ちきゅうは洋上から掘削用ドリルを下ろし、深さ2500mの深海底からさらに地下約7000mまで掘削できる能力があり、将来は水深4000mの海底から掘削できるようになります。』
 ということです。
 
 つまり、将来は4,000+7,000=1.1kmの深さまでコア(地質標本)を採取できるわけです。ちなみに陸上からの探査掘進はロータリー掘進が進歩し、12,000m、将来は15,000mが可能とされているようです(石油探査技術の進歩によります)。
 
 陸上の地殻は厚く、海洋の地殻は薄くできています。大洋上で10kmの掘削が出来れば、自由に火山島を創ることが出来るかも知れませんが、夢物語、そして危険なことです。
 
 海洋底の堆積地層や地殻の地質構成を知ることにより、『 地下から採取したコアを分析、調査することができ、地震発生のメカニズムや地球の歴史などを解明することを目的に研究が行われます。』というわけです。
 
 こちらは、独立行政法人・海洋研究開発機構が純科学的な目的として運営するもので、石油開発とは結びつきません。しかし、海洋資源の探査開発は国家の命運を分けてしまうような重大事になりつつあります。石油だけではないのです。
 
 中国のように、国家が前面に出てくるよな資源戦略を考えると安閑とはしておられないという印象です。

 社会保障や、この不景気を何とかしなければならないのも重要な課題です。しかし、長期的なスパンで発想して国家を運営する思想がなければ、国は衰退してしまいます。
 
 単なる「欲」ではない形の、長期的なビジョンが欲しい日本国です。


 なお、引用や関連の記事はこちらです。
 http://blog.livedoor.jp/ynakamura1/archives/52492636.html#top 土のうた
 
http://kobe-mari.maxs.jp/kobeport/chikyu.htm 海洋研究開発機構
 
http://www.nmri.go.jp/main/etc/kaisetsu/0015.html#top 田村兼吉氏(海上技術安全研究所)

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