土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2010年05月

権現森 一等三角点 武峯神社 no.269

 千葉県長柄町六地蔵地区に古くからある神社と森が有名?です。
 関東ふれあいの道のポイントになっていますが、最近は歩く人がいるのかどうか、草も生い茂っているようです。
 
 さて、その権現森と武峯神社、そして一等三角点権現森の紹介です。
 写真の枚数が多いので、お忙しい方は代表写真三枚でどうぞ・・・。

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埠頭大型クレーン no.268

 時には港に寄ってみます。
 特に何をするわけではなく、港の風景を見るのは良きものです。
 
 時には大きな船、小さなボートなどを見ることが出来ます。
 気分を落ち着けるにはおすすめ・・・ここは千葉中央港。

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 さて、これは何でしょうか??
 写した人間も、何なのかよく分かりません(ご存じの方ご教授を・・)。

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 さて、大型クレーンをよくよく見れば、ゴッツイ構造物です。自重で160t?とか、どこかで見たことがありますが、鉄のかたまりです。

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 そして見上げると高い!
 隣の埠頭に見える全景は霞んでいますが同じ機種であろうと思います。

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 港湾の競争も、国際的な激しいものになっているようです。
 
 空港と同じようにハブ港湾の必要性が叫ばれております。投資を集中させることが国の方向性、そして大きな課題となっているのです。
 もちろん、千葉港は選考には入りません・・・残念ですが。
 
 この、千葉港も貿易額から言うと相当なもので、埠頭もたくさんあります。こうした大型クレーンが大いに活躍してくれることを祈るものです。
 
 
 さて、「土木の風景」ですから、この大型クレーンの切り口も土木で行きましょう。
 どうしても、足下に目がいくのが土木屋です。
 
 とにかく、重厚な足です。
 一つの足に車輪が8個、その足が4カ所あって全体を支えています。

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 しかし、その車輪の下をよくよく見ると非常に簡易に見えてきます。
 簡単な専用鋼材は補強をしていますが固定をしておりません。鋼材の下にはレールが一定間隔に置かれています。その下は、鉄板、そして埠頭のコンクリート舗装面です。

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 鉄道のレールに当たる補強鋼材はうねっているのが分かります。荷重がかかる部分が沈み、中間部が浮いているようにも見えます。
 
 この大型クレーンを上空から見てみたいとyahooの航空写真を検索しましたら、次のように、クレーンは写っておりません。

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 つまりは、yahooのその時は、ここになかったことになります。
 そして、
 脚部の構造を見れば、移動することを前提にしていることが分かります。大型クレーンが稼働している時は入れませんし、移動する時も近寄れないでしょう・・・一度見てみたいものです。

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8.水はどうして「液体」なんだろう?

そもそも、どうして水が常温で液体なのか(私だけかも知れませんが)不思議でしようがありません。
専門的になりますが、少し調べてみましたので報告しましょう。


 

 * 水の星 地球の誕生

 地球は、太陽系星雲の中で無数の微惑星が衝突と合体を繰り返しながら、約46億年前、原始地球が誕生したとされています。
微惑星の衝突の衝撃で高温・高圧中で、ガス化し易い水や炭素化合物が蒸発し地球をおおうようになり、寒冷化と温暖化が繰り返され、約41億年前には陸と海が形成されたようです。
恐竜の謳歌や類人猿の登場は1億年前頃とされています。

 

 さて、地球の水の分布ですが、地球上の全水量は13.86億kで海水が96.5%、淡水は2.5%の0.35億kで、そのほとんどが地下水や氷河となっています。
農業用水や飲み水など我々が利用できる湖水や河川水は全水量のなんと0.008%、地下水を含めても0.768%しかありません。

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 大気圏の中で、オゾン層に守られた地球上の水分は、海面から太陽のエネルギーを得て水蒸気となり、上空で雲となり、雨や雪となって地球上に再び戻ってきます。
たまたま、森林に降った雨や雪が、森林を涵養し、河川を形成し、農業用水、飲料水、工業用水、発電用水など人間の生活のため利用され、再度海に放流されています。
こうした水循環が、数十億年以上繰り返されています、目の前のコップの水は、古代人が使っていた水かも知れません、と思うとロマンを感じます。
しかしながら現実に目を向けると、酸性雨やオゾン層破壊、CO
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による地球温暖化は直近の大事件なのです。

写真
【写真:空と森林からの循環水(竜頭の滝:栃木県日光)】



 * 水の三態(気体、液体、固体) 
 水の星地球上には1気圧(1013hPa)の圧力があり、この状態で水は、液体で存在しています。100℃を超えると沸騰し水蒸気となり気体になります。
標高が1000m高くなると約100hPa気圧が低下すると云われています。
富士山の山頂では、気圧が約632hPa、水の沸点は88℃となり、圧力鍋でなければ、おいしいご飯は炊けません。
ちなみに、標高8848mのエベレストでは、気圧316hPa,沸点70℃と云われています。

 水は、圧力や温度により、液体であったり、個体の氷や気体の水蒸気となったりします。
水は、生物にとって、非常に都合の良い形態なのです。


 

 * 水の分子式

 昔、水の分子式はH、分子量18g/molと教わりました。
空気は酸素と窒素の混合物で、平均分子量28.9g/molと云われています。そうです、水は空気より軽いのです。

 気体の水素や酸素や窒素などは、加圧冷却することで液化され工場などで利用されています。しかしながら、水蒸気は結露などに見られるように、簡単に液化します。

 見たことはありませんが、水の分子は、一つの酸素原子と二つの水素原子が図のような変な三角形の構造となっているそうです。

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 この変な三角形の水分子は、酸素原子はマイナス、水素原子はプラスの電荷を帯びています。
このように偏った電荷を持った分子を極性分子と云うそうです。
この電気的に分極した水の分子は、水素結合と呼ばれる弱い力で周囲の同じ水の分子と結ばれ巨大な集合体(クラスター)となり液体の状態となります。
水素結合の力は弱く、水素結合の相手は、絶えず滑って変わっています。
コップの中の水は、目には見えませんが勝手に動き回っていて、少し熱エネルギーを加えると、いくつかの水分子はバラバラになり、空中を遊泳し始める仕組みです。

 水の特性を利用したものに、防水スプレーがあります。電気的に中性の無極性分子は、極性分子と仲が悪いので混じり合いません、こうした電気的性質が利用されています。



 * ワカサギ釣り

 不思議な物体「水」の特徴はたくさんありますが、一つとして、液体である水は、水素結合の性質に起因し4°Cの状態で最も密度が大きくなります。

湖周辺の気温がだんだん下がり、湖の表面から凍り始めました、湖の一番底は最も重たい4°Cの水ですから、湖の魚は、底の方へ逃げていけば凍ってしまうことはありません。
湖面の氷の厚さを確認し、穴を開けてワカサギ釣りができるのです。

 
 
 H
Oと云う物質の不思議は、尽きることがありません、いづれにしても、
人間の体重の60%は水分と云われています、「水の星の地球人」は、水の不思議に感謝しましょう。


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by:m.nakao

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湊川鉄橋 no.267

 富津市上総湊は古い町です。
 もともとは湊町、次に天羽町、そして富津市となっています。
 現在の市街地は湊といい、中央部を湊川が西流し、東京湾(浦賀水道)に接します。
 
 むかしは、この地に富津市役所もあったのですが、東京湾岸の埋め立てが進み、人口も市の北側に集中することとなりました。そのため、市役所は旧大佐和地区の丘陵地に移動しています。

地図



 さて、JR内房線の線路は湊川を渡るのですが、「湊川鉄橋(橋梁)」といいます。
 まずは、漁港の方から湊川鉄橋の全景を・・・そして雰囲気はこんな感じです。
 橋梁形式はワーレントラス、プレートガーター、L=162mだそうです(設計は鉄道省)。

湊川橋梁


湊川橋梁2



湊川橋梁3



湊川橋梁4



湊川橋梁5


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 といいながら、よくよく見ると古い橋脚が並んでいるのが見えます。
 これはしたり、いつ架け替えたのでしょうか。現在の橋脚もそんなに新しくも見えません。疑問が湧き出してくるのです。
 
 次の写真を見ていただければ、旧ルートがこの古い橋脚を使ったことがよく分かります。しかし、いろいろと調べてみますが、架け替えたという記事を見ることが出来ません。
 
 そして、湊川橋梁の建設は大正14年、1925年となっているのです。橋脚・橋台はコンクリート製・・・現在の姿です。この古い橋脚群は何でしょうか・・・。

湊川橋梁7


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湊川橋梁9



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 考えはストップ・・・、その間に列車が通過して行きました、特急・さざなみ号です。
 列車の写真や動画は「湊川橋梁」でたくさん出てきます。残念ながら橋梁に関する記事というものは本当に少ない現状でした。

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湊川橋梁13



湊川橋梁14

  
 ようやく、あるサイトにたどり着きました。
 歴史的鋼橋一覧<千葉>
 http://library.jsce.or.jp/jscelib/committee/2003/bridge/12.htm
 
 この中にありました。『歴史的鋼橋:T5-062 湊川橋梁』です。旧国鉄関係者のサイトかと存じますが、どうしてもトップまで行けません。
 
 この記事に形式、その他の情報が入っています。開通は1925年と明記されています。
 橋脚の基礎は木杭だそうで、大正の時代としては当然の基礎杭だったのでしょうか。
 
 また、一般平面図を公開していただいておりますから、見てみると、古い橋脚・橋台がしっかり残っています。大正14年、湊川橋梁を建設する時にはこの古いルートがあったと言うことです。
 
 そして最後に、「記事:鉄道開通は1916.10.11」とありました。これは、大正5年にあたります。つまり、独断と偏見で推論すると、9年間は古い橋脚のルートを使用したと言うことになります。
 
 なぜ架け替えたのか・・・それは分かりません。
 橋脚基礎の変位などの支障があったものでしょうか・・・。
 
 ここより千葉寄りの「小糸川鉄橋」の橋脚がこの古い橋脚と同じ造りです。土木の風景no.236「小糸川鉄橋」に掲載している写真がまったく同じです。
 
 小糸川鉄橋は、今も健在です。
 だが、
 湊川橋梁は、10年保たなかったということです。
 
 現在のようなしっかりした地質調査手法が確立していなかった大正時代です。思わぬ落とし穴があったものと推定するものです。

湊川灯篭流しもきれいですよ! さんからご教授をいただきました。大正の大震災(関東大震災) による河床の上昇が原因と言うことです(詳細はコメントにあります)。ありがとうございました。
 
 それにしても、明治から大正にかけての土木構造物には惚れぼれとするような魅力があります。小糸川鉄橋でも同じことを書いていたような初夏の空・・・。


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湊川橋梁17



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 なお追記です。
 大正5年の橋脚と大正14年の橋脚を見比べてみると、時代背景が透けて見えるようです。前者は明治の気風が強く残っており、職人芸のような土木工事です。それに比べて後者は、昭和にはいると、ますます軍国的な動きが強くなりますから、戦争のキナクサイ匂いもしてくるのです。明治の気風を守る余裕などなかったものと考えます。
 
 しかしです、突貫工事だったかも知れない大正14年の湊川橋梁は85年を経過しています。古びたとは言いながら、まだまだしっかりしています。
 
 現代土木でここまで保たせられるのかどうか・・・少しだけ疑問が残るのです。
 宮大工さん達は、1,000年保たせる・・・という気概で仕事をするそうです。われわれ土木屋も、そういう気概を学びたい夏の空・・・(「そんなの当たり前だ!!」と、先達に怒られそうです・・)。

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用水路、現役です no.266

 千葉県茂原市早野・綱島地区にある農業用水路の現在です。

用水



 昭和40年代の建設と聞きますから、ずいぶんと古い施設です。
 あの時代、多用されたU字フリュームのコンクリート用水路であり、自然流下が基本です。当時の土木技術は、土建屋さんを含めてなかなか優秀でした。
 
 今現在も現役・・・、満々とした用水の流れです。

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 さて、パイプラインは便利でよいのですが、農業の原点というか自然環境の一部として考えるとオープンの用水路が存在して欲しいものです。昔は、用水と排水が同じで、用排水路(用排水兼用)としてドジョウや小魚の出入りが自由でした。
 
 佐渡あたりでは、意識的に復活しつつあるそうです・・・トキのために・・。
 
 
 便利は、人間にとっての便利であって、自然の生態系には都合が悪いことがたくさんありそうです。パイプラインも農薬も、自然の小生物を追い出すことをやっているわけです。結果として、豊かな自然環境が痩せて貧相になってきました。

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 ところが、皮肉なことに人間に不便な谷津田などの耕作放棄水田の増加によって自然が復活しているのです。これもまた自然の流れなのかどうか、一度放棄すれば復活するのは並大抵の努力では足りません。日本農政も正念場かも知れません。
 
 
 なお、追記です。
 いろいろなことを計画する時、思い至らないことは日常茶飯事、後悔することが多いものです。時代も移り、人間も変わるわけですから、そこまで読み切る計画は難しいとしたものです。
 
 ニュータウンのアパート群が老人世帯ばかりになってしまうことなど、計画時に誰が考えたでしょうか。街全体の設計は長期的視点で行ったはずですが、その時代と今では人口も、社会も、人間の発想も変わってしまいました。残念ですが、社会問題化しているのが現状です。
 
 時代に合わなくなったシステムや施設・道具はたくさんあるでしょうが、今も現役の老施設!!といわれるものは、非常に単純簡素なものです。
 
 複雑なものはいけません・・・単純こそベストです。
 
 冒頭のこの用水施設は現役そのものです。水漏れがあればすぐに分かりますし、地元の人たちに見守られて大事にされてきたものでしょう。
 8月末、役を終えて次の春までお休みの老施設で締めくくり・・・。

用水4

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