土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2011年03月

〔 水道配水管の仕切弁操作について 〕

 先日、千葉県水道局様の主催で、配水管の仕切弁操作の現地講習が千葉ニュータウン地内において行われましたので、その概要を紹介します。
ライフラインの整備は、建設することは勿論重要ですが、シャットダウンやスタートアップも目立ちませんが欠かすことのできない重要な工程です。
配水管で新設や更新などの工事が行われた場合、供用開始するために、配水管の充水・洗浄を行います。
そのための仕切弁操作には様々な留意事項があり、作業計画を含め講習が行われました。

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 【写真1:講習会(座学)の様子】

・仕切弁について
 配水管には付属施設として、遮断用バルブ、制御用バルブ、空気弁、消化栓などが設備されます。
これらは、配水区域内の水需要に応じ、配水管と一体になって機能しなければなりません。
仕切弁は管路の水理条件や設置目的に適合する機能が求められて、配水操作及び管路の維持管理に必要な箇所に設けられます。
配水管の仕切弁には、スルースとバタフライのタイプがあり、バタフライは大口径に主に用いられ、小口径の配水管にはスルースタイプが用いられています。
最近は、ソフトシールの弁が主流ですが、以前のバルブは弁座に弁体用の溝があるものが使われていました。

       弁筐ートリ
 【図1-弁筐の例 (水道施設設計指針解説より) 】

IMG_5277 仕切弁 トリ
 【写真2:仕切弁 弁筐の蓋を開けた状態】

・空気弁について
 配水管路の凸部には、空気弁を設けることとなっています。
管径400mm以上については、急速空気弁若しくは双口空気弁を、管径350mm以下については単口空気弁を設けることになっています。

空気弁ートリ
 【図2-空気弁の例 (水道施設設計指針解説より) 】

・消化栓について
 消火栓は、沿線の建築物の状況などに配慮し、100〜200m間隔に配水支管に設置されます。
管径150mm以上の配水管には単口消火栓300mm以上の配水管には双口消火栓が原則として取り付けられます。

    双口消火栓ートリ
 【図3-消化栓の例 (水道施設設計指針解説より) 】

IMG_5284 消火栓 トリ
 【写真3:消化栓 蓋を開けた状態 】

・充水・洗浄作業について
 水道局のマッピングシステムや管網解析システムを利用し、作業区域の把握、断水箇所の特定、断・減水等の影響戸数、にごり水の発生予想、昼間か夜間かの作業時間の検討等を行い、充水・洗浄作業計画を策定します。

・事前点検・確認
 作業の前に、仕切弁、消化栓、空気弁等次のような確認を行います。
*作業の前に、仕切弁、消火栓、空気弁等次のような確認を行います。
*筐内部に砂等の異物がなく、操作に支障がないことを確認します。
*操作する仕切弁、消火栓等にマーキングをしておきます。
*操作する仕切弁の開閉状況を確認します。
*作業箇所付近住民への周知や作業箇所に駐車されないような措置を講じます。
*弁室作業の場合は、換気対策を講じます。
*配水系統を確認します。
*道路使用許可、消火栓使用許可、河川放流協議がなされているか確認します。

・断水作業について
 管網による流水方向を考慮して、仕切弁の閉める順番を設定し、ゆっくりと閉操作を行い、消火栓の断水や音聴棒等で断水を確認します。
大口径の場合、副弁付きが多いので、副弁から操作を行います。水撃作用(ウオーターハンマー)による事故にも繋がりますので、急激なバルブ操作は行ってはいけません。

IMG_5278 仕切弁操作 トリ2
 【写真4:仕切弁の操作 現地講習の様子 】

・充水作業について
 充水は、消火栓または空気弁の開きを確認してからバルブ操作を行い、水の流入を流水音や振動を確認しながら、一定間隔でゆっくりと行います。
充水完了の確認は、一番高いところに設置されている空気弁のエアーが止まった(玉が上がる)ことや消火栓から水が出てきたことで確認します。

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 【写真5:仕切弁の流水確認 音聴棒で確認の様子 】

・洗浄作業について
 洗浄作業は、十分な流速がとれるよう消火栓の開度を調整して効率的に行います。
注意点としては、放水ホースが暴れないよう自動車用ジャッキ等を活用し養生します。また、放水量に合わせチオ硫酸ナトリウム(ハイポ)を添加し、水道水の塩素を中和する必要があります。
管内容量を勘案し管内容量の3回分以上の水量で洗浄を行います。その後、採水ビンで採水し色、にごり砂等の不純物がないことを確認し、さらに残留塩素の有無を確認し洗浄作業を終了させます。

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 【写真6:消化栓へのホースの取り付け 】

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 【写真7:排水の状況(ジャッキでホースを養生) 】

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 【写真8:中和剤の滴定 】

・作業の終了
 管網を元の状態、または適正な状態になるよう仕切弁の操作をゆっくりと行い、消火栓や空気弁等の付属施設の確認を行い、作業用具の撤去や付近清掃を行い作業の終了とします。

・あとがき
 講習に参加し、作業に当たっては、充分な段取り、確実な操作、豊富な経験が必要であることを認識することが出来ました。
最後に、ご多忙な中、講習会を開催して頂いた、千葉県水道局及び関係業者の皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。 




                          ―― END ――


by m.nakao            <土木の風景TOPへ>

都市河川・真間川 no.296

 千葉県市川市から都市河川の紹介です。
 真間川は江戸川から分流し、市街地を縫って流れます。

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 むかしは汚染ワースト・・・とか言われていましたが、大分きれいになっています。

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 市民憩いのジョギングロードでもあります。

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 なお、詳細参考記事はこちらにあります。

 → 江戸川
 → 都市河川 真間川

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