土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2014年06月

安定と不安定(4) 貯水 no.419

 さて、今回は貯水機能を持ったダム、堰、ため池など・・・です。
 決壊させるわけには行きませんので、当然安定感抜群でしょうか。在庫写真を整理してみました。

 
  .灰鵐リートダム
 まずは有名な大ダム、神奈川県・宮ヶ瀬ダムです(2000年)。
 ダムができ、湖ができると行楽、観光地として発展するのが常であります。安定感というより、圧倒されます(拡大してみてください)。

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 ダムの縁に設置されたケーブルカーはとても不安定に見えますが・・・歩かなくて良いので楽ちんです(笑い)。

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 同じく神奈川県の相模川にある相模湖、津久井湖は人造湖です。
 相模ダム(1947年)、城山ダム(1965年)となります。

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 どちらも古くて風格を感じます。



 なお、千葉県のダムは君津市の山奥から・・・亀山ダムです(1980年)。
 釣りや行楽に人気です。

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 さらに古いのは水道用ダム、小向ダムです(1975)。南房総市和田町上三原地区にあり、40年近くが経過しています。

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 また、養老川の中流域に建設された高滝ダム(1990年)も中規模ですが味があります。

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 次は房総半島・鴨川にある保台ダム(1998年)で、こちらも安定感があります。

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 以上、これまでのダムは同じ形式です。
 
 この形式のダム(重力式コンクリートダム)は安定感がありますね〜。基盤がしっかりした場所では有力です。
 
 最後は君津市亀山ダムの上流にある豊英(トヨフサ)ダム(1969年)です。

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 ◆.侫ルダム
 さて次の形式はフィルダム、基本的には土や岩石でできたダムです。基盤がしっかりしていない場所に多用され、ゾーン型など多様です。
 こちらは堤体のボリュームがあり、緑で覆われることとなり自然に溶け込む姿が好もしい・・・。
 
 
 まずは、ときがね湖の東金ダムです(1995年)。
 ゾーン型のアースダムで、房総導水路、南房総導水路など、利根川からの上水道・工業用水道の中継地となっています。

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 次はもっと古い勝浦ダム(1973年)です。集水流域が極端に狭いため、夜間に下流から揚水して灌漑に活用しています。これもアースフィルダム、中心に止水のコアがあります。

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 また、こちらも同じ頃に築造された農業用ダムです。
 荒木根ダムと言います(1978年)。

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 さらにアースフィルダムは農業用が多いようです。
 佐久間ダム、平沢ダム、小仲池、そして名もなきため池もそうです。なお、老朽ため池は無数にあります。

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 なお、貯水池の弱点は規模にかかわらず堆砂が問題です。ダムの寿命・・・そんな言葉があるくらいです。自然の営みに手を加えるわけですから致し方のない宿命であります。下の写真はこれも名もなき小規模のため池、貯水量は半分くらいになっているかもしれません。

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 ここで中休み・・・、次の施設は何でしょうか?
 答えは最後にあります。

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  砂防ダム
 さてさて次は、貯水はしませんが、河谷浸食を抑えることを目的とした砂防工(ダム)です。
 房総半島は急峻な山岳地帯がないので数は多くありませんが、小規模なものは各所に見られます。
 
 上流側は土砂で埋め尽くされています。土砂を貯留することによりその砂防ダムより上流の浸食を抑えます。

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 次は堰です。
 堰は固定と可動といろいろです。
 
 河川中流域のものは取水が主目的ですが、河口付近になると防潮など多目的な大規模堰が構築されます。
 今回のタイトルは貯水ですから、農業用水等の堰を並べてみました。
 
 堰の風景は一般的には安定しているはずです。
 
 古い取水堰は用水の歴史でもあります。
 館山市の稲村の堰を紹介します。
 古い施設なので、コンクリートが大丈夫かと気にしていますが、現在でも現役そのものです。

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 次は栗山川中流域の篠本堰、そして小糸川の人見取水堰(工業用水道)です。灌漑時期にはゲートが下がり水位を上げ、非灌漑期には解放します。
 
 ごく普通の堰ですが、安心してみられますね〜。

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 なお、次は堰の変わり種を2,3・・・。
 まずは、千葉県市原市指定有形民俗文化財になっています西広板羽目堰(サイヒロ)です。
 
 現在では役割を終えていますが、時に行事として設置することがあります。
 板で堰止めをするという珍しい形式です。安定感については少々心配しますが・・・詳細はこちらへ

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 そして、ご存じ、ラバーダムです。
 堰上げするときは空気を吹き込んで風船を膨らませます。下げるときは空気を抜くわけです。大規模な堰上げはできませんが、落差が小さいので安定感があります。

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 さらに、おもしろい堰上げ方式は「鋼製転倒ゲート」と言いまして、ワイヤーでゲートを引き上げたり下げたりする形式です。
 
 百聞は一見にしかず、・・・下の写真をどうぞ。
 
 幅一間くらいの小さな水路です。それでも、ワイヤーが一本だけと言うことで故障の原因になることもあり少々不安定感を覚えますが、いかがでしょうか。

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 最後は貯水と真逆ですが、排水の施設です。
 大河川や海岸に接する中小の河川は、洪水時に本流や海面の水位が高くなりますので、あふれてしまいます。このときに活躍するのが排水機場・排水樋門です。
 
 洪水時にはゲートを降ろして本流と支流を遮断し、排水ポンプがうなりを上げるわけです。
 日本全国の排水機場が多くの洪水を未然に防いでいます。
 
 誰もが目にしている排水機場ですが、一般的なものを紹介します。

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 古い老朽ため池の排水や取水には、昔の人たちが手堀りをした隧道があります。水路勾配もしっかり付いていて、たいしたものであります。ほとんどが今でも現役です。なお、安心して中には入れます(笑い)。

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 排水に絡めて、洪水の調節は「調整池」としてよく使われています。房総東部の一宮川は都市河川のように河川幅がないため良く氾濫しました。激甚災害の対策として大きな調整池を造り、大災害はなくなりました。
 
 その調整池が活躍した現場が下の写真です。このときは氾濫がありませんでした。

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 Α,まけ
 最後はおまけ・・・安定と不安定、
 水たまりはある場所の駐車場ですが、なんとトンボが卵を産み付けていました。
 トンボの判断は安定・安心です・・・。

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 不安定の極致、有名なナイアガラの滝(カナダ)です。
 人間の無力を示してくれているようです。土木屋の力など遠く及びません・・・当たり前でしたか(笑い)。

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 最後に、中休みのクイズ解答です。
 満水になると次のようになります。「ダムの可動取水塔」が正解です。
 表層の温かい水を取水するように取水口が上下に動く仕掛けです。

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橋梁ケーブルの張力点検診断(その5)

・・振動法によるケーブル張力測定値へのオープンソケットの影響・・

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安定と不安定(3) 橋梁 no.418

 橋梁も見方によっては不安定に見えます。
 また、近代的な橋梁と古い橋とでは印象がずいぶんと違います。
 
 まずは、木更津大橋です。
 強風の時は歩くのも大変な高さですが、安定という観点から見ると少し心配をしたくなります。これまで大きな地震でも大丈夫ですから「心配」は余計なお世話でしょうか・・・。

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 次も少し不安定な1枚です。
 首都高速堀切ジャンクションでしたか、カーブが強烈な印象を与えます。これで良く保っているものです。首都高の補修や掛け替えを考えると莫大な費用が予想されていますが、よく分かりますね〜。

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 次は利根川の最下流部に架かる新設なったばかりの銚子大橋です。
 どちらから見ても安定感はありそうです。

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 銚子大橋の上流にはかもめ大橋があります。有料です。
 こちらも流れるような低い線形が安定感を増しています・・・が、真下から見た一枚はいかがでしょうか。

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 さらに上流に行くと東関東自動車道の大きな橋があり、すぐ近くにJR鹿島線の利根川鉄橋があります。こちらは線路が乗ればよいわけで遊びが少ないように見えます。
 よって、下から見るとちょと怖いくらいです。

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 次にずっと上流にきて下流から7番目の大橋は水郷大橋です。
 こちらはシンプルで安心できそうです。

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 また、利根川下流から8番目の大橋は神崎大橋です。
 左側が車専用、右側が人間専用・・・建設時期が違うかもしれません。
 
 並列しているので安定感は増すようです。

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 なお、利根川を離れ、印旛地方に来ると印旛捷水路に架かる橋があります。
 平地部にあるものはまあ安心できますが、高いところは怖くて渡りたくないような・・・。

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 さて、新しい工学的な橋はハープ橋とレインボーブリッジで締めます。

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 次は古めの橋を見てみましょう。
 まずは安定感抜群、観光名所でもあります、皇居の二重橋です。
 どの方向から見ても味があり安心しますね〜。

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 そして、お江戸の名橋はお茶の水にもあります。
 こちらも電車待ちのホームから見ても落ち着きます・・・聖橋です。

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 また、千葉県柏市にある柏ふるさと大橋も味のある構造になっています。古い建造ではありませんが曲線をうまく使い安定感抜群です。

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 時代をさかのぼり、大正初期の作品です。富津市上総湊の湊川河口部を渡る湊川鉄橋です。建設は大正5年、その後大正12年の関東大震災で河床の隆起で損傷し大正14年に再構築されています(歴史的鋼橋:T5-062 湊川橋梁)
 
 古い方の橋脚基礎が未だ河床に残っています。
 
 さて、大正5年の作品です。撤去されず、数基が残されています。重厚でしっかりしており安定感抜群、良い仕事をしていますね〜感服します。

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 大正5年の仕事は富津市青堀地区の小糸川鉄橋に現役で残っています。明治から大正の先輩たち、さすがであります。

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 さらに時代をさかのぼり、明治30年です。
 銚子市猿田に古くて由緒のある猿田神社があります。
 
 まずは航空写真を見ていただくと、わかることがあります。

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 そうです、神社は昔からありますから鉄道(総武鉄道、現在のJR総武本線)が参道を切ってしまったのです。
 
 さてどうするか・・・、参道を高くして橋を架けました。こちらも赤煉瓦が美しい安定感のある作りです。

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 さらに江戸末期、 竣工 1854(嘉永7)年 7月という通潤橋です。
 明治元年が1867年ですから12年前、世の中は騒然としていたはずですが・・・よい仕事をしています。

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 なお、最後におまけ・・・山の吊り橋はいかがでしょうか。
 人と獣が通るだけ・・・。

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 関連記事
 http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51460332.html 猿田神社

 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51428232.html 湊川鉄橋

 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51263640.html 小糸川鉄橋

 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51049568.html 通潤橋

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