土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

2018年09月

久留里城 no.485

君津市の南東部、山間の盆地が久留里地方です。
昔は久留里町でしたが、現在は君津市になっています。

ここの売りは久留里城と自噴する地下水です。

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上の写真に久留里城と自噴井戸(○)との位置を示してあります。
また、久留里城から見た風景は次の通りです。

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再建された久留里城は山頂に立つ二層の小規模城郭ですが、ここまで登ってくるのが大変です。山地と小櫃(オビツ)川を上手に使う堅固な要塞でした。同じ尾根伝いに資料館も建てられています。平地から見ると資料館の方が目立ちます。

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さて、次の売りは自噴井戸です。

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上の写真で分かるように、地上から1m少々が被圧水頭です。地下500m当たりから自噴しているようです。久留里の町にはたくさんの自噴井戸があり、みなさん好みの水場にくみに行くそうです。
そのうちの一つは人気です(JR久留里駅前にもあります)。

 

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さて、この井戸はどのようにして掘ったのか・・・今のようにボーリング機械が無い時代には「知恵」を出したのが昔の方々であります。
久留里城の下に公園がありまして、申し込めば今でも操作ができると聞いています。その名を上総掘りといいます。

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30年ほど前まで実際に従事したという職人さんも生きておられましたが・・・今は伝承を受けた人達のようです。

最後に、久留里城に登る入口の駐車場脇に木製のベンチがあります。
利用する人は少ないのでしょう、ひっそりとたたずんでいます。
こういう風景も良きかな・・・。

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上総掘り かずさぼり  <大百科全書より>
→井戸
千葉県上総地方で古くより行われていた水井戸を掘る掘削法。地表装置としては木製櫓(やぐら)とヒネ車がある。櫓の上部にはモウソウチク数本を束ね、その根本を固定し、その末端が坑口に臨むようにする。これを弓竹という。地層を掘削する器具を掘鉄管といい、パイプの先端に岩石を砕く刃を接着し、その上に上方に開く弁が取り付けてある。掘鉄管はヒネ竹で地表より吊(つ)り下げられる。ヒネ竹は竹を裂き、幅3センチメートルぐらいに削ったものを鉄の輪と楔(くさび)で長く継ぎ合わせたものである。ヒネ竹はモウソウチクを束ねた弓竹の末端と掘綱で結ばれている。掘綱を人力で引き下げれば、掘鉄管は地層を破砕し、力を緩めれば掘鉄管は跳ね上がる。掘鉄管のパイプ中に岩石の破片がいっぱいになれば掘鉄管を引き上げる。引き上げにはヒネ車を用いる。ヒネ車に人が数名入り、車を回してヒネ竹を巻き付ける。井戸に岩石破片が残っているときはスイコー(吸子)という、パイプの下端に弁をつけたものを降ろし、岩石破片を回収する。
1893年(明治26)に新潟県新津(にいつ)油田の石油井掘削に用いられ、以後鉄管の昇降装置などに種々改良がなされた。1935年(昭和10)秋田県八橋(やばせ)油田で上総掘りで掘った坑井が深度203メートルで油層にあたり、大噴油をおこし、日本最大の油田である八橋油田発見の端緒となった。現在は上総掘りはほとんど使用されていない。→井戸〈田中正三〉


関連記事
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51862594.html 土木の風景 上総掘り

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東京湾アクアライン トンネル施設見学会報告 no.484

去る2018年8月31日(金)に地盤工学会関東支部千葉県グループ主催の標記見学会がありました。約2時間の見学に40名以上の参加者があり、東日本高速道路(株)のご担当者に説明を受けました。

木更津側の「海ほたる」に集合し、トンネル内部の各種施設を見学したものです。

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案内のパンフレットは次の通りです。

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さて、今回の施設見学はトンネル内部の避難路(管理用道路)に入ることが目玉です。シールドトンネルの一番底の部分に入れてもらいました。

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非常に暑い日で皆さん大汗・・・。
一階駐車場から木更津側へ歩き、いよいよ地下空間へ動きます。

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この大きなトンネルは第三のトンネルとして、海ほたる内に設置されているそうです。トンネルの行き止まりは建設当時の立て坑部になります。
少しだけ涼しい空気でした。

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そして底に到着、何重にも厳重な施錠がされている扉を開けていよいよ見学目的地に入ります。

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構造的にはよくわかりませんが、「シールドトンネルと立て坑の接続面がこれです」と言われるとなるほど・・・でした。

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なお、事故の時、緊急車両の通過や避難者の出入りが出来るようになっています。
よく考えられていますが、一度も使われないように願いたいものです。

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また斜路を登って地上へ・・・途中の案内は海面下15mとありました。

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最後に、シールドマシーンは川崎と木更津から各一台、川崎人工島から逆方向に二台、合計四台のマシーンが同時発進し、海中で見事なドッギングをしたそうです。
ものすごいことであります。

海ほたるにモニュメントとして設置されているのがシールドマシーンのカッターヘッドです。そして、おまけはヘッドに無数に取り付けられた爪のゴツイこと・・・やはり、自慢をして良い日本の土木技術でありました。
地上の空気は良いものです・・・が、暑い!!

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