山が動く・・・地すべりの現象は誰もが現場を知っているものではない。また、知りたいものでもなく、身近に動いてもらっても困ることである。
 
 しかし、日本全国多くのところで発生し、観察されているが、次に示す分布図のように第三紀層起因が日本海側(能登から青森まで)と九州の一部、千葉県の一部にあり、破砕帯起因は四国、本州の一部範囲に分布する。【藤原明敏;「地すべり調査と解析」1981による(下の図も)】

全国主要地すべり分布図地すべり対策模式断面図

 

 

 

 また、局部的なものに温泉地起因があり、別の分類では中生層地すべり、火砕物地すべり、火成岩地すべりなどがある。
 
 なお、一般的な特徴として第三紀層起因の地すべりは浅いすべりが多く、破砕帯起因の地すべりは深いすべりが多い。
 
 この下の事例(エントリーした写真)は千葉県の生きている地すべり地帯であり、平成18年の秋に滑った直後のものである。

生きた地すべり

 

 現地は横から見た崩壊先端部で、コンクリートの道路右端が当初斜面の法下部であった。右から左へ滑り落ちたものである。
 その幅20〜30m、長さ約100m、深さ最大3〜4mを示した。写真の範囲は、滑り落ちた先端部だけで、写っていない右側に本体の滑落帯がある。
 
 千葉県の場合は第三紀層起因の地すべりに含まれ、表層的な浅い地すべりがほとんどである。上の事例は千葉県の代表的な中規模地すべりと言える。
 
 なお、地すべりの発生は下の写真のように山が荒れ、浸透水が地下に潜ることによってすべり面を作ることから始まる。地下水の早期除去がかなり有効な対策となる。

荒れる山荒れる山2

 

 

 

 

 対策工法は、抑制工から抑止工へ、小規模から大規模まで、幅広い工法があり、その山に合わせ、人家や構造物など複雑な要素を総合的に検討して決定していく。


 最後に簡単な抑制工である暗渠工と水路工、斜面整形の施工中と完成写真を添えて参考としたい。

抑制工工事中完成形

 

 

 

 

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