極相林3

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 千葉県指定天然記念物(昭和47年9月29日指定)だそうである。
 州崎神社の境内は御手洗山の西斜面にあたり、信仰厚い氏子、地元の人たちは絶対に斧を入れたことがない。その結果が貴重な自然林を形成したものらしい。
 
 いわゆる鎮守の森だが、ここ州崎神社の特徴はかなり広い範囲にあること。
 極相林とは、人間が数百年以上関与しない自然林が究極的に落ち着く森林の安定した形だという。
 
 案内板によると
 御手洗山の上半部と、下半部では多生樹種に違いがあるようだ。
 
 神社に近い下半部は高い方から
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 ち悄.謄ぅカズラ、ヤブコウジ等
 としている。

極相林2州崎神社極相林

 

 

 

 上半部は高い方から
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 としている。
 
 階層構造の分け方は専門家の意見で別れるのかも知れない。有名な銚子市・渡海神社の極相林は三層(高木層、低木層、草本層)に分けているようだ。
 
 人間が関与しない自然林は、棲み分けを行い、安定した形に収束する。動物もそうだと思うから、人間だけが違う生き物であり、自然破壊者の烙印を押されそうだ。
 
 なお、銚子・渡海神社の極相林はタブノキ、スダジイが高木層であり、安房と銚子が太平洋の黒潮自然文化圏に含まれることがよく分かる・・・もっとたどれば南紀白浜に至る。
 
 なお、銚子・渡海神社の極相林はこちらへ。

 追記;辞書の記事を次へ。

 極相 きょくそう <大百科全書より>
極盛相、クライマックスともいう。遷移の結果到達する最後の段階となる群落のことで、遷移途上の不安定な群落(途中相)とは異なり、安定し、永続性がある。水分条件が適当であれば、一般的には、極相は中生的な立地に成立する耐陰性のある樹木から構成される森林となる。極相では、生物量(生物群の量を重量ないしはエネルギー量で表したもの)はその土地での最大量に達し、生産量と呼吸による消費量とはつり合っている。食物連鎖は複雑で網目状になる。群落の階層構造(垂直的な配列状態)も4〜5層に分化する。極相はその土地の気候条件下でもっとも効率的に生活できる生態系であるため、最終的に到達する極相は、土地によって特徴的な群落となる。これを気候的極相とよぶ。逆に、同じ気候条件下であれば、系統的に異なる植物群でも同じような相観を示すように進化する。世界の地中海式気候下でみられる小型で、葉の厚い硬葉樹低木林は、この典型的な例である。この現象を生態系の収斂(しゆうれん)とよぶ。極相群落の再生、維持はかならずしも平衡状態で連続的に行われているわけではなく、極相林の林冠木(上部を構成する木)の寿命よりはずっと短い時間間隔でおこる攪乱(かくらん)要因によって林の一部が破壊され、その部分の好転した光条件下でのみ再生が可能になるということが明らかになっている。
 極相に関してはクレメンツの気候的極相だけを認める単極相説、タンスレーA. G. Tansleyの気候以外の条件、たとえば土壌条件、地形条件などにより規定される極相も認める多極相説、ホイッタカーR. H. Whittakerのいろいろな群落が複合したのが極相であるとする極相パターン説などがある。それぞれ一理はあるが、遷移の過程を群落の発達モデルと考えれば、単極相説がすっきりとしている。〈大沢雅彦〉

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