
今日の主役は斜張橋のいのち、(新銚子大橋の顔といっても良い)「ケーブル」です。
橋梁全体の景観を引き締めてくれる、直線放射状のラインこそが斜張橋の特徴です。
まずは、景観として主塔とケーブルをアップです。
<拡大可能>
そして、工事中のケーブル設置状況です。緊張はすでに完了し、床版、地幅、舗装など仕上げ前の工事が急ピッチで進行中。



ワイヤーは主塔に先端を固定し、桁へ向かって放射状に張られます。技術者の話では、主塔の方から引っ張るのが一般的だそうですが、今回は桁側からの緊張で苦労したとか。全体の緊張調整に実働3日というからプロのワザです。


さて、ワイヤーそのものは超高強度の鋼線ですが、今回のケーブルは現場組み立て型ケーブル(セミプレファブケーブル)と言って、一本一本が独立したケーブルを使用。これが本橋の特徴ということです。個々に張力を調整できるのが利点になるとか。
また、張力調整においては、ゆるめるということはなく、引っ張る方向で行われます。この留め金を見れば分かりそうです・・・ゆるめると、締め付けて傷ついた部分が露出することになります。


そして、これがケーブルのカバーです。また、小さいケーブルは一般に多用されているワイヤー(スパイラルロープ)の断面見本だそうです。


最後はケーブルの桁側取り付け部に妙なものが着いております。何かと聞けば、ケーブルの振動を抑える機器だそうです。その名を「ケーブル制振用高減衰ゴムダンパー」と言います。風、雨その他の影響でケーブルは振動し、支障が出るのだそうです。なお、その解析は難しいので省略・・・。


参考サイトをご紹介。
橋梁ケーブル制振ダンパー 超高減衰ゴム 住友ゴム 。
ケーブル制振用高減衰ゴムダンパー (株)横河ブリッジ 。
斜張橋ケーブルプレストレスの実用計算法 〜相対剛度変化法〜 (株)横河ブリッジ。
東京製綱(株) ケーブルと実例。
橋梁付属物製品検索サービス 。 <土木の風景TOPへ>
最後に、こぼれ話を一つ。
新大橋の(株)横河ブリッジの橋梁技術者は、この銚子大橋に深い思い入れを持って臨んでいるそうです(現場で説明してくれた管理技術者さんです)。「幸せです」と言っておられるそうで、なんと、古い方の銚子大橋建設(清水建設)の時には父親が関係していたそうです。そして今、息子が新しい銚子大橋の建設に従事しているわけです。
親子二代の銚子大橋建設従事は、浅からぬ因縁です。橋梁技術者冥利に尽きるような、うれしい話でした。

