堆積構造の破壊》



 堆積構造の破壊は、表面の破壊が堆積物の内部構造までの破壊に関係している場合と、表面の破壊だけに限定される場合に分かれます。


 前者は、内部からの破壊が堆積土表面の破壊を引き起こしたものなのか、あるいは表面の破壊が内部構造の破壊にまで発展したものかを区別する必要があります。

堆積層内部からの粘土や砂の噴出は、内部構造の破壊が表面破壊を引き起こしている代表的な例です。

これは、急速な堆積の進行によって多量に沈積した土砂が上載荷重として作用するために堆積土層中に発生した過剰間隙水圧が特定の水みちを通って上向きに強制排水されるときに生じる局部的な液状化現象や、地中ガスの噴出、上向きの地盤内浸透流によって起こることが多いです。

これらは局部的な現象であるが、地震などによる液状化の場合には地盤全体として大規模に発生します。


 表面の破壊が堆積層構造内部へ進行する例としては、収縮クラックを考えることができます。

水で飽和した土が乾燥すると、収縮クラックのために地表面は数cmの大きさの多角形の面に分割されます。

クラックの大きさは、幅数mm、深さ数cmであることが多く、このようなクラックは、堆積物とは異質な物質で充填されます。

収縮クラックは、細粒土が沈積しやすく堆積表面がしばしば地上に現れるような環境にある干潟、潟、湖、転位河川流水路跡などに生じやすい。


 後者の表面破壊だけに限定される例としては、地上に露出した堆積物表面の雨滴によるかく乱、わずかに水をかぶった堆積物表面に対しての風によるひだ状変形、粘性土堆積表面の流水によるはぎとり表面侵食、堆積表面にまよい込んだ小石や木片などによるひきずり破壊などがあげられます。

しかし、これらの表面破壊の痕跡が、堆積土中に保存されることはまれである。


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