ここは、小櫃川(オビツ)上流の黄和田地区です。
 地質に興味のある方は「あ〜、」とお分かりかも知れません。第三系黄和田層の模式地です。谷も深く、また、県道も狭いことこの上なし。運転の上手い方にはおすすめのコースと言えます。
 
 さて、タイトルの「山の吊り橋」は、狭い県道を必死で運転している人には見えません。「対向車が来たらどうしよう・・・」では、渓谷を見る余裕もないはずです。

山の吊り橋

 筆者はその存在を知っておりましたが(笑い)、都会から夏の房総に来られる方のために地形図等をGoogleから借りてきました。

地形

航空写真

地形2


 そして、このあたりは景勝地でもあります(秋もおすすめ)。

黄和田

黄和田2


 本題の吊り橋です。小櫃川の右岸(東側)に県道81号線が走り、左岸(西側)へ渡ることは出来ません。一本だけあるのがこの吊り橋です。もちろん、車は駄目! 地元の人専用です。

山の吊り橋2

山の吊り橋3


 歩くと、ほどよく揺れて感覚が違ってきます。ケーブルがしっかりしているので安心はしていますが、踏み板は曲がるし、誰もいないわけですからチョト怖い・・・。
 
 上流と下流の風景はこんな感じです。

上流

下流


 これで終われば、山の吊り橋紹介、それだけで終わりです。
 しかし、土木屋は、構造の細部を見てしまいます・・・。
 
 ケーブルなどはこの通り、しっかりしています。

ケーブル


 ところがです。
 木製の主塔を見て、驚きました。少しどころではない痛みようです。この横桁は大丈夫か・・・上から見るとウケの金物が傾いて反り返っています。

主塔

主塔2


 そして、主塔の根元を見て、またビックリ。
 これは、構造断面が足りないのでは!!

主塔基礎


 しかしです。コンクリートの基礎を見てください、真新しいのです。
 ということは専門家か、ベテランの地元人は大丈夫!と踏んでいるのです。応急措置というわけでしょうか。
 
 危なそうな吊り橋をほってあるわけではなく、しっかり見ていることを教えてくれます。予算もそうそう付かない現在ですが、土木屋健在を山の中で感じたものです。
 
 それでも、落橋するのは時間の問題です。が、落ちたら、また作ればよいのです。それが、「山の吊り橋」なのです。
 
 最後に、「山の吊り橋」と言えば「春日八郎」です。
 歌に興味のある方はこちら、「土のうた」へどうぞ。
 
 関連記事 no.155 黄和田畑。  <土木の風景TOPへ>