圏央道東金工区(茂原長南IC〜東金IC・JCT)は起伏の激しい区間であり、今回は、真名カントリークラブを横断貫通する真名トンネル工事の紹介です。

見学風景


 真名トンネルは全長927m、暫定2車線(下り線 W=9.0m)の施工中です。
 掘削工法はNATM(ナトム)工法、地質は上総層群笠森層の風化細粒軟岩、固結度は低く掘りやすいが崩壊しやすい岩質です。
 
 ナトム工法の基本はロックボルトなどの挿入によって掘削断面周辺を強化するもので、掘削断面に作用する土圧を「補強した厚い層」で受け持たせようと言うものです。
 
 たとえて言えば、砂山に穴を掘って、遊んだことを思い出して頂くと良いかも知れません。掘った砂山のトンネルはぼろぼろと崩れたり、山が高いとつぶれたりします。その時に、穴の周辺にマッチ棒などをたくさん差し込んでおくと崩れにくくなるのです。
 
 この原理を工学的に解明して、マッチ棒の長さや本数、方向などを解析して実際的な施工に生かしたのがNATM工法です。
 
 辞書の記事ではこうなります。
 【 ・・この工法は新オーストリア工法 New Austrian Tunnelling Method(略してNATM(ナトム)という)とよばれているもので、日本では1970年代後半に上越新幹線建設工事で初めて本格的に採用された。この工法は、在来の鋼製支保工では支えられないような強大な地圧が作用する膨張性地山や、未固結の軟弱な地山などの不良地質の場合にも適用できる。また、従来よりも大断面の掘削ができ、大型施工機械の投入による急速施工化、省力化を図りうる可能性を有しており、その適用範囲が拡大される傾向にある。】
 
 ということで、多くの実績事例があり、一般的な工法となっています。
 本地区の真名トンネルは掘削しやすい笠森層ですから、掘進速度も高いと聞いています。
 
 さて、トンネルの掘削完成にはいろいろな工程があります。
 大まかに整理をすると、次の手順です。
 
 1. 掘削のサイクル(1〜7段階)
 2. インバート掘削・コンクリート打設
 3. 補強鉄筋、防水シート施工
 4. 覆工コンクリート打設
 5. 舗装施工
 6. トンネル内諸設備施工
 7. 完成
 上記のうち1〜4は一つのサイクルとして順次進んでいきます。
 
 現在の真名トンネル工事は、掘削工が200m以上、インバート工事が70m以上という進捗状況でした。まだ、1、2の初期段階といえます。
 
 
 今回は、1.「掘削のサイクル」が主題です。
 その工程を写真で追ってみました。
 
  〃〆錙
 切羽の掘削は、上下半掘削で上半部が先行し、下半部は遅れた形になります。一挙に全断面を掘削しません。
 ツインヘッダー、リッパー使用。

ツインヘッダー


 ◆,困蠕僂濆み・運搬
 ホイールローダー、10tダンプトラック
  一次吹き付けコンクリート
 見学の日はこの工程作業中でした。

吹き付け

吹き付け2

吹き付け3


 ぁ々歙住拱盜
 ァ〕論楸睫崟瀉
 Α‘鷦/瓩付けコンクリート
 とりあえずは、これで安心、安全です。

支保


 А.蹈奪ボルト施工
 長尺鋼管フォアパイリング工法(AGF)

ロックボルト


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 なお、トンネル工事は、昔から難工事が多く、人命に係わる危険な作業が多かったようです。そのために、必ず掘削坑口に写真のようなお守りが付けられるとか。監督員の説明では、鳥居をイメージして頂ければ・・・と。

お守り