明治時代から大正時代を経て、第二次世界大戦までの水道の変遷を見てみましょう。
 この時代は、近代水道の発祥と基礎の黎明期と言えるでしょう。


 横浜、函館が近代水道の発祥として有名ですが、東京、大阪といった人口集中地のみならず、全国各地において水道の整備が一斉に始まりました。

 代表例として横浜水道、函館水道、東京水道についてホームページから取り組みの概要をまとめてみました。

年表 

村山貯水池取水塔《拡大できます》
【写真】:日本で一番美しい取水塔(村山貯水池又は多摩湖)中央遠くに西武ドームが見えます。右側の第一取水塔は大正14年7月に建設された「日本で一番美しい取水塔」と説明看板があります。


 近代水道発展の特徴


 この時代は、人口の増加、コレラなどの感染症対策、消火用水、生活水準の向上といった需要に引っ張られ水道が発展していきました。
 明治時代以前と大きく異なる点は有圧水道と砂ろ過等の浄水処理の導入があげられます。
 原水の汚染が比較的少なく砂ろ過(緩速ろ過)で充分清涼な水道水を得ることができました。



 

 すばらしい緩速ろ過の浄水能力


 緩速ろ過の原理は非常にシンプルで、流入と流出の水位差を利用し、1日4〜5mで非常にゆっくりとろ過します。
 砂層で懸濁物質が除去されるのは単純に理解できます。
  
 緩速ろ過のすばらしい機能は、砂層と砂層表面の微生物群によって水中の懸濁物質や細菌を除去し、アンモニア性窒素、臭気、鉄、マンガン、合成洗剤、フェノール等を取り除くことができることです。
 しかしながら、緩速ろ過はろ過速度が非常に遅いため必要な水処理量を確保するためには、広大な敷地が必要となります。(新宿の東京都庁や高層ビル群の用地は、そのほとんどが淀橋浄水場の緩速ろ過池だったのです、
仮に現存していれば世界遺産候補となったでしょう

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【図】:緩速ろ過池概略構造図  水道施設設計指針・解説(日本水道協会)より


コーヒーブレイク

By:m.nakao

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