厚生労働省健康局水道課の発表では、日本の水道普及率は、総人口1億2796万人に対して給水人口1億2474万人で97.5%(平成21年3月31日)となっています。

今回は、水道水がどこからきているか見てみましょう。

 
 * 水道事業の種類別給水人口
蛇口まで水道水を給水しているのは水道事業者です。水道法で定める水道事業者別の給水人口を見ると、95.4%が上水道事業となっています。
上水道事業者とは、都県市町村やいくつかの市町村がまとまって運営している水道企業団等です。
資料1



 * 水道用水供給事業とは
水道用水供給事業とは、水道事業者に水道用水を供給する事業を云います。多くの市町村では、人口増加や地下水の汚染等により、住民に安定して供給する水道水を独自で確保することが困難となっています。
そこで、水道用水供給事業者が浄水処理し、各市町村の水道事業者へ飲み水を卸供給してい
ます。
平成19年度のデータでは、年間総給水量約160億
に対して用水供給の量は約47億なっており、水道事業者は約30%の水道水を用水供給事業者から供給を受けていることになります。


 * 水道水源の種別割合

水道用水としての水源内訳を見てみましょう。井戸水の利用は約20%の一方、ダム、河川水、湖沼水、伏流水で約80%となっています。
日本の水道の水源は、広い意味で河川に頼っていることが解ります。
資料2
資料3

水道協会の調べでは、昭和50年度の年間取水量に対するダムへの依存率は約22%でしたが、平成20年度には46.5%となっており、ダムへの依存率が増加しています。
良質な地下水が期待できない大都市では、ほとんどの水源をダムや河川水等の表流水に頼っています。

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写真1:鬼怒川水系 川治ダム(栃木、千葉県等の都市用水の水源の一部)

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写真2:利根川水系 利根大堰(東京、埼玉県等の都市用水の取水堰)


 * 海水を水源としているところ

中東の産油国では、豊富な資金により海水の淡水化が行われています。また、シンガポールではマレーシアからの水の輸入費用の高騰により、再生水の活用や一部海水の淡水化が進められています。
我が国では、沖縄県や福岡地区など限られた地域で海水の淡水化が行われています。
HPによると沖縄県北谷浄水場では平成20年度15,500
の海水を取水したと報告されています。


 * 水道水はどこから? ・・ 答

家庭の蛇口の向こうには、市町村の水道事業者が見えます。
その上流には水道用水供給事業者の浄水
場が見えてきます。更に上流に河川やダムがあります。

河川やダムに安定した良質の水を供給しているのは、森林です。

今回の講座の正解は、「水道水は森の恵み」としましょう。



資料4

by:m.nakao

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