鴨川市太海地区は仁右衛門島などを残す景勝地の海岸線です。
 
 太海漁港には新鮮な魚介類も揚がり、旅館、民宿言うことなし・・・仁右衛門島の由緒・由来も、源頼朝、日蓮上人の伝説など豊富です。
 
 平野仁右衛門さん個人所有の島ですが、一度どうぞ・・・(渡し船は有料)。

太海



 さて、太海の海食海岸は荒波に耐えるくらいですから、硬い岩が露出するものです。岩質によって景観は違ってくるわけで、ごつごつとした岩盤が続きます。
 
 その風景は次の通りです。

061クリック拡大できます。

062


 ここで問題です。
 この岩盤の種類は何でしょうか・・・。海岸に降り立たないと何とも言えない・・・ははは・・、当然のご回答でした。
 
 「土木の風景」ですから地質に関する文献をコピーして回答を載せました。
 この地区は、曽呂川を挟んで嶺岡丘陵があり、複雑な地形地質で有名です。嶺岡の方は地すべり地帯にもなっています。
 
 断層が多く、地層の傾斜も複雑です。

地質



 もっと詳細に見ると海岸の地質は第三紀の古い方、江見層群になります。
 岩質は主として凝灰質砂岩および凝灰岩というわけで、固いわけでした。

地層


 さて、太海海岸のように固い岩層ではないところは海食がどんどん進行し、陸地がなくなって行きます。その代表格が屏風ヶ浦でしょう・・・ひどいときは年間数mも後退したといいますから、おちおち生活できません。
 
 現在はテトラポッドの敷設で浸食は止まっています。
 同じ第三紀でも、新しい時代の、軟らかい地層群なのです。

屏風ヶ浦


 関連記事は
 no.61 no.166 no.194 no.203 no.215 no.261 にあります。
 時間に余裕のある方は、Categories「土木の風景目次」から、番号選択して頂ければリンクが張ってありますので、どうぞ・・・。
 
 
 凝灰岩 ぎょうかいがん   <大百科全書>

tuff 火山学では、構成粒子の大部分が直径4ミリ以下の火山灰よりなる火山砕屑(さいせつ)岩を凝灰岩とよび、直径2ミリ以上32ミリ以下の火山礫(れき)よりなるものを火山礫凝灰岩、構成粒子が2ミリ以上の軽石であれば軽石凝灰岩、2ミリ以上の岩滓(がんさい)であれば岩滓凝灰岩として用いているが、これらを総称して凝灰岩として用いることもある。非火山性地域の堆積(たいせき)岩中の凝灰岩は、遠方から運ばれるため細粒であることが多い。凝灰岩が主として火山ガラスの細片よりなるときはガラス質凝灰岩、主として結晶よりなるときは結晶凝灰岩、すでに存在していた火山体の岩片よりなるときは石質凝灰岩とよぶ。色は淡緑色、緑色、白色、淡紅色、赤色、褐色、黒色とさまざまで、形状も緻密(ちみつ)なものから、すきまが多いものまでいろいろある。凝灰岩は火山灰に由来するので、水平方向の連続性のよいものが多く、とくに白色の酸性凝灰岩は地質構造調査の鍵層(かぎそう)として、地層の対比に利用されることが多い。
〔溶結凝灰岩〕火山噴火の際、火砕流のような形で高温の火山灰、軽石、岩滓などが大量に厚く堆積すると、高熱と自重による圧力のため溶結作用がおこって緻密、偏平な岩塊をつくる。岩質としては石英安山岩質ないし流紋岩質であることが多い。このようにしてできた溶結凝灰岩はかなり大規模に分布し、垂直に近い崖(がけ)や柱状節理の発達のためみごとな景観を示す。日本では十和田湖(青森・秋田県)周辺、大雪山の層雲峡(北海道)、阿蘇(あそ)(熊本県)などに分布する。
〔グリーン・タフ〕日本の新第三系の地層の中には淡緑色の凝灰岩が特徴的に発達していて、グリーン・タフとよばれている。これは、海底火山活動で堆積してできた凝灰岩類が熱水変質によって緑色を帯びたものである。北海道南西部から本州の日本海側、フォッサ・マグナ地域にかけて分布しており、この地域をグリーン・タフ地域とよぶことがある。黒鉱鉱床を伴うことがあるのが特徴の一つである。〈矢島敏彦〉

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