千葉県夷隅郡大多喜町、房総半島の中央部に位置し夷隅川が形成した大きな盆地にある町です。平成の市町村合併においても孤高を守り、単独で生き抜く覚悟を示しています。
大多喜町は徳川四天王の一人・本田忠勝が築城した大多喜城(10万石)を擁し、自然豊かな山の里・・・春夏秋冬いろいろな魅力が満載の町です。
そんな由緒ある城下町も地域産業少なく、過疎化に悩まされている現状があります。これは、大多喜町に限らず日本全国の「地方」が抱える大きな課題であります。
今回紹介する大多喜みらい塾はそうした現状の中で、地域活性化をはかるために立ち上げられたNPO法人です。まだ1年にもなっていませんがメディアにも取り上げられ、少しずつ名が売れてきました。
NPO法人とは、正式には特定非営利活動法人であり会社法などの組織とは一線を画しています。ある種のボランティアが主体の活動となりましょう。
大多喜町のバックアップも得ながら奮闘されているのが、理事長・上治信氏です。千葉県職を辞した後、この活動に命をかけているようです。
地域活性化には地元住民の協力が欠かせません。極論をすると、そこが命でありましょう。
上のような顔つきに似合わず、細かい気配りと熱い気持ちが周囲を動かしているように見えます。
今後は、「継続は力なり」をモットーに、走りすぎることなく長丁場の活動をお願いし、また先を楽しみにいたしましょう。地域活性化には熱い気持ちの人間が一人でも二人でもいれば成功できるといいます。全国の頑張っている地方には、こうした人間が必ず存在しています。
苦労が多いこうした活動ですが、いつの日か、大多喜町を揺り動かしている大多喜みらい塾になることを楽しみに、エールを送りたいと思います。
大多喜みらい塾の活動は「体験イベント」、「古民家再生プロジェクト」、「移住者向け支援」、「その他」、多くあります。<http://www.otakimirai-juku.jp/>
なお、ここで活動の一つ
<古民家再生プロジェクト>を紹介します。
住む人もなく朽ち果てるのを待つような「古民家」、これが増えています。
その一つを素人が集まって修復しようではないか、というわけで土曜日を活動日として継続しています。もちろん、職人さんの監修はありましょうが、基本的には素人が作業をします。
むかしの建物は農家と言いながらも重厚な造りになっています。柱は7寸とかいっていました。梁の厚さ(高さ)も並みではありません・・・今の時代では。
そして、神棚の立派なこと!
むかしの時代は信心深かった・・・よく分かります。
こうして修復したこの古民家を、都会の人たちに利用してもらおう・・・これが古民家再生プロジェクトの最終的な目標です。
コンクリートに囲まれた都会の人はむかしの環境にあこがれます。のんびりとくつろいで英気を養っていただきましょう・・・。
大多喜みらい塾の活動は「大多喜みらい塾」のホームページをご一覧ください。
そして、ご参加・ご協力を・・・。
<土木の風景TOPへ>
大多喜を訪れてみたいとずっと思っていましたが、観光客が楽しめる背景にはこうした方の努力があるのですね。