熊本震災で亡くなられた方々、また被災された方々に哀悼の意とお見舞いを申し上げます。地震の収束と出来るだけ早期の帰宅と復旧、復興を祈念いたします。
 
 
 今回の地震は規模の大きな断層帯が全体で動く、そして継続するという経験知の少ない形でした。余震、本震、・・・その見極めは収束してからの結果論でしかありません。

九州



 
 本震が終わったと思い、帰宅して被災した人もおられたようです。
 直下型地震のこわさは神戸で経験済みのはずですが、今回これだけ継続して発生するということは地震の専門家も想定外だったと言うことです。
 
 熊本地震の地質図、震源分布図を「産業技術総合研究所」から拝借しました。

tisituzu



地質図



 上の二枚から、幅と長さを持つ大規模な断層帯であることがわかります。
 この断層帯は西日本を縦断する中央構造線に含まれます。大古からの亀裂というか、構造的に弱い地溝帯のようなものです。

地質構造



 今回の熊本地震は南九州と北九州の地塊が断層帯でこすれ合っているというイメージを持っていただくとわかりやすいかもしれません。
 
 断層の定義は次の微細な写真で・・・。

だんそう


 上の写真のように地層が大規模にずれ動く時地震をひき起こします。
 日本には有名な断層遺跡(痕跡)が多くありますが、有名な根尾谷断層を紹介します。
 
 <ウィキペディアより
 『 1891年(明治24年)10月28日午前6時38分50秒に、根尾地域を震央として発生した濃尾地震(マグニチュード8.0)の震源断層である。

この地震により数十kmに渡って地表地震断層が現れた。総延長距離約 80km、活動一回あたりの最大左横ずれ変位量 8m、最大上下変位量 6mに及ぶ大規模な断層である。』
 
 地震発生直後の根尾谷断層写真(ウィキペディアより)です。

地震直後




 
 そして近年の姿と断層そのものの切り取り断面は次の通りです(いずれもウィキペディアより)。

根尾



ねお





ねお2



根尾谷


根尾谷断層


 今回の熊本地震も相当規模の断層であると解析されてくると考えます。
 
 
 人間の時間と地質の時間は単位の桁が全く違います。
 それでも、地震の機構と実態は多くの体験と長い時間を経ながら、科学的な知見を蓄積し、少しずつ解明されて行くものと期待を致します。
 
 
 なお最後に、改めまして被災された方々にお見舞いを申し上げます。

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