一読のすすめ by水谷潤太郎(千鉱エンジニアリング(株))

三木英司(千葉銀杏会会長)著
いまこそ「養生学」  “慎む”に加え “考え”“鍛える”時代に

発行:文藝春秋企画出版部/発売:文藝春秋/定価(本体1,200円+税)
2021年7月12日発売
90歳の現役内科医が伝授する健康長寿の秘訣


 三木さんは、私も所属する、東大の千葉県における同窓会である「千葉銀杏会」の会長です。現在、千葉市で開業医をしています。本書の内容は、以下のとおりです。
『昭和一桁に生まれ、「医学」が頂点へと達する過程を経験できた幸運を感じ続けてきた著者は、その一方で「医療」は、近代科学に基づいてはいるものの、科学ではないと感じてもきました。医学だけで済まない部分があまりにも大きく、特定の治療手段を受け入れるか否かは個人の判断であり、むしろ各人の人生観をもとに、自らの“哲学”に従って対応したほうがいいのではないか。
   こう考える著者は、今こそ静かに“慎み”、情報洪水の中で各人が少し立ち止まって“考え”、さらに、最近では家庭及び学校の教育の中でほとんど欠如してしまった、積極的に“鍛える”ということの重要性を訴えます。これが著者の言うところの「養生学」。本書はその極意の開陳です。』

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   私が本書を薦めるのは、どうも当社のような建設コンサルタント業界では、自分の健康管理についてあまりに受け身で、これでは危ないのではないかと思ったからです。
 例えば最近は、内視鏡で胃などを観察して、がん対策を行うことが普通になってきていますが、健康診断の標準コースではバリウム+レントゲン検査で行うことになっており、黙っていると、こちらに入れられてしまうこともあるようです。コンサルタント業界の回りの人に聞くと、唯々諾々とバリウムを飲んでいる人も多いようです。内視鏡だと、初期のがんが見つかったら、その場でとってしまうこともできるのに、です。
 また、胃腸の難病にかかっており、一度は総理大臣を辞することになった安倍氏も、慶應病院の付きっ切りのサポートで、長期間にわたって第2次安倍内閣を継続することができました。これは、金持ちの安倍氏だから可能になったことで、私のような庶民の建設コンサルタントでは出来ることではありません。

 だから、庶民の建設コンサルタントに出来ることは、医学や養生学をよく勉強して、少しでも対応していく以外にありません。そのためのテキストとして、三木氏のこの著作は有用だと思います。
ここで、皆様に推挙する所以です。

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三木氏のプロフィールは次のとおりです。

三木英司(みき・えいし)
1930(昭和5)年、千葉県生まれ。東京大学医学部卒業。東大沖中内科で糖尿病学の研究を開始。ハーバード大学付属ジョスリン糖尿病研究所に留学。東大専門外来では糖尿病網膜症に対する内服薬の有効性を証明する。またWHO血管障害国際比較研究に主任研究員として参加。放射線医学総合研究所医長、東大医学部非常勤講師を歴任したあと、千葉市で開業し現在に至る。2009(平成21)年、日本糖尿病学会の坂口賞受賞。

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