土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

やさしい技術

硬質地盤圧入工法 no.334


 さて、何の現場でしょう・・・遠くからでは分かりません。

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 鋼矢板打設のようです。
 昔のように騒音や振動を出す工法は限定されて、圧入工法(サイレントパイラー)が多くなっています。機種一覧表を技研製作所から拝借。圧入工法もずいぶん種類があるのが分かります。

機種一覧



 なお、、地盤強度(N値)が高い場合、鋼矢板をそのまま打設できません(「打設」という言葉は昔の工法によります)。油圧による圧入では馬力が足りなくなります。

 
 そこで、土木屋は考えます、いろいろと・・・。

工法4



 上の写真で、まずは 単独圧入・・・そのままです。
 そして、現在広く使われています・・・ ウォーターゼット併用圧入
 さらに パイルオーガー併用圧入、 回転切削圧入(鋼管杭)と、進化をしております。◆↓は鋼矢板先端部を緩めながら圧入し、い魯棔璽螢鵐阿汎韻幻桐で回転掘削しながら圧入するものです。

 
 
 さて、この現場はどのタイプでしょうか。
 お昼休みに見せてもらいました。

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 の パイルオーガー併用圧入工法のようです。メーカーによって違いますが、技研・クラッシュパイラーという文字が見えます。

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  パイルオーガー併用圧入工法の原理はこちらをどうぞ。また、動画もあります

工法



 オーガーの部品と鋼矢板(ワイド厳)、そして、マシーンの詳細を紹介します。

 鉄道や市街地近接施工でも安全な施工が出来るもので、多少単価が張っても用途が多くなっているそうです。

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構造図


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滝は動く?・・四方木不動滝 no.256

 小櫃川上流に四方木(よもぎ)不動滝があります。
 県道81号線は清澄養老ラインとして、観光にも使えるルートですがいかんせん急峻な渓谷のため道路拡幅が出来ておりません。そんな厳しい区間の脇に四方木不動滝はあります。
 
 県道沿いに案内がありますから、狭い道路(交差できません)を入れば、行き止まりが滝の入り口です。
 「四方木不動滝」で検索すると紅葉と滝の名所としてたくさんヒットします。ドライブ案内などでは紹介したい場所のようです。滝の高さは12m、水量豊富な時期はみごとだそうです。今回は乾期です。

不動滝



不動滝2



 さて、このサイトは土木の風景であります。
 地形学といえばオーバーですが、そちらから切り込んでみました。
 
 現地に立ってみた観察と地形図、航空写真から解析したもので、きっちりとした踏査を行っておりませんので、異論、ご意見をいただければ幸いです。
 
 まずは、こちらの地形図を見ていただくと、国土地理院の不動滝は実際の位置よりかなり下流になっています。まず考えられるのは記載ミスか、時間経過と共に滝が上流へ動いたか・・・のどちらかです。


不動滝3



 地図編纂が昭和初期とすれば、80年くらいで100m以上を移動するとは考えにくいことです。また、現地の滝壺の正面右側には昔の本流河川跡と思われる谷が連続しています。もし、下流から滝が移動してきたとすれば旧本流の谷にも滝が出来ているはずです。
 
 実際は屈曲したカーブの位置に不動滝が枝沢のように落ち込んでいるのです。元本流と思われる谷には水流はほとんどありません。

不動滝4




 また、下の写真のように左側にも小さな滝があり、支沢が滝で合流しています(鴨川市の説明では左を雌滝、右を雄滝といい、上流で本流が分流しているという記載になっています。実際は、谷が違うように見えます)。

不動滝5


 ということは、この本流の上流で何事かがあって、旧本流ではなく支流に流れはじめて滝を造った、そのように考える方が自然です。結局、国土地理院の地形図は位置を修正していないものと考えます。動いている方がおもしろかったのですが、残念でした。
 
 
 それでは、上流で何が起こったのか、推定してみました。
 yahooの地図と航空写真を見ると、本来の河道が見えてきます。

不動滝6


不動滝7




 現地の地形から推定した旧本流のルートです。
 現在の本流屈曲がいかにも不自然なのです。
 
 小櫃川は河川の蛇行が激しく、自然の河川短縮や人間による川廻しやバイパスが各所に見られます。不動滝上流の屈曲はどれにも見当たりませんから、別の原因と考えられます。

不動滝7




  なぜ方向を変えたのか・・・、それは次の地形図で説明できそうです。

不動滝9




 赤丸の地点で山地崩壊が発生し、土砂堆積による河川のせき止めです。一時的な湖沼形成の後、小さな沢から越流し、本流がそちらに移ったと考えられます。
 
 これによって、本流河川の屈曲の不自然さと滝の存在が理解されそうです。
 安心して見上げる四方木不動滝でした。
 
 
 なお、上の写真の赤丸右下に狭いながらも平坦地があります。ここに水田をしっかり開いていることが分かります。昔の人の執念といいましょうか、いやはや驚いてしまいます。山奥に行くと、こんなところに・・・というとんでもない場所に水田があったりします。
 
 身分制度が厳しかった頃、農民の生活は大変だったと聞きます。こうした場所にも稲を植える・・・、頭が下がります。また、別の視点で言うと「隠し田」というのもありますが、それもまた良し、当時の農家の生活が忍ばれます。
 
 
 なおまた追記です。
 国土地理院の記載が正しくて滝が移動したものであれば、違った楽しさがあったかも知れません。ある種わくわくする事柄ですから・・・。
 
 アメリカとカナダ国境にあるナイアガラの滝は一年間に0.92m移動しているそうです。それは、12,000年の間に11.2km動いていたからだとか。
 いずれは上流のエリー湖に到達するのでしょうが、ものすごい瀑布のナイアガラですから、動きが速いという印象です。

ナイアガラ

  
  なお、関連記事がこちらにあります。→「土のうた」

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no.1 地下構造物

1.概 説
1−1.地下構造物の施工形式
地下構造物には,ビルの地階や橋脚などの地中部のように地上の構造物と一体となっているものと,地下鉄・地下街,地下駐車場,地下道路,共同溝,その他ガス,水道等の洞道や管路などのように構造物全体が地中に埋設されているものとがある。
ここでは,特に建設上問題点の多い市街地におけるこれら地下構造物とその施工法に付いて述べる。
都市における地下構造物はその利用形態や用地の関係から,ほとんどの場合,道路の地下を利用して作られている.また,道路は自動車や人の通行が煩雑であり,周辺にはビルや人家が密集している。
道路の地下には,各種の埋設物が網の目のように敷設されており,新しく地下構造物を計画する場合,既設構造物を撤去する場合,これらの既設埋設物物件を十分調査しなければならない。以下に都市部道路の一般的な地上,地下構造を
示す。

地下構造物

 

 

 

 

 地下構造物を施工するトンネル工法として,特殊な工法を除いた主なトンネル工法として,
 山岳工法
 シールド工法
 開削工法
 それぞれの工法の適用性について,その概略比較を表―1に示す。
〇崖拗法については,本テキストの第4章トンネルを参照されたい。
3削工法については,技術テキスト 土木一般編 第3章基礎工を参照されたい。
 本稿においては,▲掘璽襯氷法を中心に記述する。


1−2.シールド工法の歴史
1818年,Brunelはマリンテルという船食虫が船腹に穴をあけていくのを
見て,そのアイディアを基にシールド工法を考え特許を取ったといわれている。
これは,いまでいうところの開放型手掘りシールドの原型と呼べるものであろう。Brunelは,この新工法に自信を得て,1823年,ロンドン,イーストエンド地区のテームズ河畔にあるロザーハイスから対岸のスワッピング間に道路トンネルを建設する計画を立てた。1825年に着工する運びとなったが,落盤事故のため中止のやむなきに至ってしまった。 
 しかし,Brunelはテームズ河にトンネルを掘る夢を諦めることなく,失敗したシールドに改良を加え,1841年にトンネルを貫通させた。
 わが国では,1917年国鉄羽越線折渡トンネル(新潟県)の建設に初めて採用された,しかし,地質が悪く,湧水の噴出などがあり,工事途中でシールドの使用を中止した。その後,丹那トンネルでも試みられたが,最初に成功したのは国鉄関門トンネルの施工であった。
 この工事は,下り線3,614mのうち門司側の不良地盤725.8mを直径7mの手掘りシールドで圧気工法を併用して掘進し,かつ途中の貝殻混じり砂層では噴発防止のためにセメントおよび水ガラスの注入を行い約2年を要して工事を完了させた。

 2005/12/27受稿;
  株式会社 京葉都市設計 加藤 真樹氏(技術士)

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