土木の風景

from civil engineers 築土構木、土木技術は社会生活の基盤をささえています。

安定と不安定

安定と不安定(12) 安定感 no.434

 
 このシリーズ最終講です。
 安定と安心感は単純な形にこそ感ずるのかもしれません。
 いろいろな人工構造物も農家が作ってくれる単純構造にはかなわないものです。
 
 自然の素材を上手に使う「知恵」を感ずることが出来ます。

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 いまではとても少なくなった風景となっています。
 なぜなら・・・、はざ掛けは手間がかかるからです。

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 自然乾燥のお米を食べれば、そのおいしさにうなるはずですが残念ながら付加価値が対価となってきません。また、機械乾燥も質が向上してきているそうです。が、少し寂しいことです。


 
 次ぎも単純構造のヤマイモ畑、ほれぼれする姿であります。

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 荷重が上の方に来ることを見越しての安定した合掌構造です。

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 このような単純な形が力学の基礎であります。
 
 
 
 世の中のいろいろなものもシンプルisベスト、またプログラムも土木構造も同じでしょう。また、自然の造形もあらゆるものが安定に向けて移行して行きます。

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 アルプスの圧倒的な迫力もいつの日か・・・緩やかな稜線を見せるような安定した山へ変化して行くはずです。ただし、人類がそこまで生き延びているかどうかはわかりませんが・・・。
 
 自然を畏敬し、生かされていることに感謝をしながら・・・われわれは日々を送りたいものであります。
 
 
 
 安定と不安定、数回と思いつつ始めて12回となりました。手持ちの材料ではここまで・・・お付き合いありがとうございました。
 
 
 最後は安定感とは真逆の写真をアップして終わりです(笑い)。

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安定と不安定(11) 霊峰富士と希望 no.433

 
 平成26年度が終わり、平成27年度が始まりました。
 官庁の年度替わりは人事異動が恒例の行事であります。
 
 退任、新任、異動・・・、官庁に限らず民間の会社でも悲喜こもごも、多くのドラマがあることと推察いたします。
 
 出来ますれば、希望を持って新しい年度を迎えたいものであります。

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 さて、富士山です。

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 その姿は古代の昔から信仰の対象であり、安定の代表風景のように見えます。
 いつまでもこの姿を保ってもらいたいものですが、霊峰富士は活火山であります。
 
 この安定した姿でも噴火の恐れがある・・・御嶽山ではありませんが、安心、安定、安全は不変ではありませんし、いつの日か、美しい姿を変えるときが来るかもしれません。
 
 しかし、人間の時間スケールと火山のそれとは桁が違います。われわれが生きている間に噴火するかどうかは神のみぞ知る、誰にもわかりません。
 
 地球規模の地質年代を時間スケールの軸にすると安定不変の地形、地盤などあり得ません。超大陸も分裂するし、ぶつかったりします。
 
 その過程で火山も生まれ消えて行きます。
 
 長い年月を掛けて噴火を繰り返しながら、富士山の美しい姿は作り出されたものです。
 地球の歴史から見ると、つい昨日の出来事なのかもしれませんが、人から見れば永遠の霊峰富士であります。
 
 いつまでも美しい姿を保って欲しいと、ご来光に祈る平成27年度の始まりです。

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安定と不安定(10) 斜面崩壊と対策 no.429

 今回の主題は斜面崩壊です。
 
 近年、土砂災害が頻発しているので認知度も上がっていると思います。
 平成26年の広島市災害は危険区域の指定が遅れたことも一因ですが、本来は人間が近づかない場所でした。地名や古老達の言い伝えからも「危険」が近いことを示しているものです。
 
 都市開発が自然への畏敬の念や分別をなくして行われ、「欲」が優先した結果でありましょうか。古い民家などは立地をよく考え、地盤が良くて災害のない場所をしっかり選択しています。科学が発達した現在の方が危ういというのは考えさせられるものであります・・・。
 
 さて、土砂災害とは大概、斜面崩壊と落石と地すべり、そして土石流です。裏山が崩壊した、とか道路や鉄道を遮断したというのも斜面崩壊や土石流の結果です(地すべりは安定と不安定(5)で述べてありますから触れません)。
 人工的に盛土をされている斜面の崩壊はのり面崩壊として区別しています。
 
 
 まずは斜面崩壊の現場写真を並べてみましょう。
 崩壊の原因はやはり豪雨などです。

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 なぜ斜面は崩壊するのでしょうか。
 地層は地上に顔を出した瞬間から風化・劣化を始めます。気の遠くなるような時間を経過して地層は強さ(土質力学強度)を失い、斜面の傾斜角を支えきれなくなって崩壊落下します。
 
 降雨によって土の間隙を水が満たすと土そのものが重くなり、自重が土の強度を上回ると崩壊するパターンです。斜面が円弧状にすべると仮定して模式的に安定計算を示すと次のようになります。

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 土が重くなって円弧に掛かるすべり力を増大させ、土が持っている抵抗力(土質力学強度;粘着力cと内部摩擦角φ)を上回るとすべりが発生するわけです。これは、斜面の勾配が大きく関係し、強い土ほど急斜面を支えることができます。逆に弱い土は緩い勾配しか支えられません。

 そして、土の強さは風化によって低下しますから今安定していても、いつの日か崩壊することも考えられます。
 
 自然には様々な斜面が存在し、見方によっては安定か不安定かよくわかりません。人によっても異なるでしょう。
 ただし、人家が近いところや重要な道路、構造物が近接している斜面は安定に関しては厳しい安全率を求められます。
 
 
 さて、房総半島で見る斜面、崖面です。
 これは危ないなあと思われる斜面はどれでしょうか・・・。

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 なお、二つおまけ。

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 斜面の安定を保っていても表面の風化や劣化、さらには降雨による浸食などがあります。その為には斜面の表面を保護する必要があります。
 
 さて、どのような防護を行うのか、悩ましい問題であります。
 
 ただ、はっきりしている前提条件は斜面の勾配が安定しているということです。
 地山の種類によって多彩な防護工法が存在しますので一部(擁壁類は除く)を紹介します。

 
 まずは、単純な張り芝など・・・。

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 次はコンクリートモルタル吹きつけ工

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 そして、単純な落石防護の網掛け・・・。

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 また、コンクリート法枠工とロックボルト併用。

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 それでも抑えられないとアースアンカーがあります。

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 なお、今回は擁壁に類するものはあげておりませんが、大規模な特殊防護工がありますので紹介します。その名をロックシェッドといい、千葉県には二箇所あります。落石や崩壊が発生しても道路は守という構造です。

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 以上のように斜面崩壊は房総半島だけではなく、日本全国で膨大な数の危険箇所を抱えています(9,764箇所)。危険区域の指定も遅々として進みません。指定されると地価が下がるし建築も制限を受ける・・・そんな現実的な話の前に行政の踏み込みも遠慮がちです。
 
 われわれは災害に直面して初めて現実を見直してルールを決めることでやってきました。いろいろな災害関連の法律も「契機となる大災害」が発生した後に立法されています。
 
 ちなみに土砂災害防止法(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律:平成12年5月)は平成11年6月の「広島の土砂災害」が契機となっています。
 しかし、それから15年後、また同じ地方で同じ災害が発生したもので、何ともやるせない思いが募ります。
 
 あらゆる人が、
 立地を考えるとき、
 行政や専門家だけに任せるのではなく
 自然界に生きる一個の生き物として安全を確認するという「意識」だけでも持ちたい厳冬の空・・・。
  
 <参考記事>
 ロックシェッド記事→土木の風景 no.294 no.351 no.378 


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安定と不安定(9) 砂浜が消える(海岸浸食-2) no.427

 no.424に続く記事です。
 陸地が消えることを止めると違う場所に大きな影響を与える・・・これが自然の摂理です。
 
 今回のテーマは「砂浜が消える」です。九十九里海岸について見てみましょう。
 
 まずは九十九里全体の地形をyahooから・・・。
 矢印が入っているのは海流の動きを表しています。南北から中央に集まっているのがわかります。
 南側は太東から東浪見、一宮地区です。北側は旭地区、そして中央部は白里、蓮沼片貝地区になります。

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 まず、現在の海岸の様子を見てみましょう。
 南の地区は太東から東浪見、一宮方面の海岸です。

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太東海岸



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 そして中央地区。

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 さらに北部の旭地区は次の通りです。

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 以上のように砂浜がやせている南北とそんなに変わっていない中央地区とが対照的です。九十九里海岸には流入する大河川がありません。銚子にある利根川の流下土砂は九十九里に届きません。
 
 また、夷隅地区にある夷隅川も中小河川であり、その浜も最近はやせ衰えています。

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 ということで九十九里海岸に堆積している砂は陸地が削られて発生した土砂に起源を持っていることが推察されます。北の屏風ヶ浦、南の太東他の浸食海岸からの土砂です。その発生源を止められてしまったというわけです(→no.424)。
 
 消える砂浜では海水浴場も消えて行きます。
 東浪見海岸を見てみましょう(海水浴場はなくなりました)。

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 特に浸食されている砂浜はよくわかります。

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 砂浜が浸食されると遠浅がなくなり、急に深くなって非常に危険です。
 砂浜があるからと言って安心はできないのです。また、ヘッドランドなどの構造物ができると海流が変化します。

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 さて、行政としての対策はいかがでしょうか。
 航空写真に見るようにヘッドランドや離岸堤を各所に設置し、砂の流失を押さえ込もうとしています。しかし、一時的に止まっても構造物周りに残るだけで中間部の浸食は止まりません。
 
 やられたらやり直す・・・いたちごっこにも似た厳しい対応になっています。

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 将来はどのようになるのか・・・砂浜全体が護岸を必要とする時代も想定しなければなりません。コンクリートの護岸、また消波ブロック(テトラポッド)の海岸を想像するのはつらいことです。

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 それでなくとも日本中がテトラだらけという悪評が蔓延しています。やむにやまれぬ対策なのですが一般市民からはなかなか理解されていないのが現状ではないでしょうか。
 
 少ない予算で何とか対策をしなければならない行政の苦労を理解してもらいたいものであります。
 
 なお、英国ではよっぽどの重要施設がない限り自然のままにしているのだそうです。
 削られるところは致し方なし・・・ということです。
 
 ただ、狭い国土と人口密度の高い日本おいては、簡単なことではありません。
 これからも苦闘が続くものと思われます。
 
 
 最後に、房総半島にも安定した砂浜がありますのでそれを紹介して終わりにします。

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 なお、おまけです。
 6年前の白里海岸、地引網の風景です(現在も4〜10月やっています)。

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安定と不安定(8) 陸地が消える(海岸浸食-1) no.424

 今、全国で海岸浸食が問題となっています。
 房総では有名な九十九里海岸に異変が起きていますので調べてみました。

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 ただし、専門的な話ではありませんのでご容赦を・・・。
 
 まずは、標題のように「陸地が消える・・」とは、大変な問題であります。
 今回は九十九里海岸の南北地区の海岸について報告です。
 
 北側には屏風ヶ浦があり、昔は激しい海岸浸食を受けていました。
 その風景は次の通りです。

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 次は南側、太東岬地区です。

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 さて、以上見てきた浸食海岸の特質は何でしょうか。
 それは地質に問題があります。
 
 屏風ヶ浦の東には犬吠埼が突き出ていますが、古い地層(中生代と古生代)のため、なかなか浸食は進みません。

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 そこで、地質図を見てみましょう。

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 図福の地層番号 22、23、40、50はいずれも地質年代が若いことを示しています。
 この地層群が形成された時代は洪積世及び新第三紀にあたり、地層の固結度が低いといえます。

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次は太東岬です。


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 波浪に接するとぼろぼろと崩壊することが理解できます。
 
 それでは、こうした海岸が浸食を受けるとどのようになるでしょうか。
 
 その模式地形が勝浦海岸のおせん転がしに見られます。

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 以上のように莫大な量の土砂が削り取られているのがわかります。
 広い海食棚(台)とそそり立つ海食崖が見事です。
 
 
 なお、九十九里海岸平野の陸側に急崖が連なっています。
 九十九里海岸平野が隆起平野と言われているのは、この海食崖の連なりのためです。地質図と屏風ヶ浦の西端部を見るとよくわかります。

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 さて、自然のままでの海岸浸食のスピードはどの程度でしょうか。もろい地層を考えると相当なものと推定されます。現地の案内板では年間数m、実際には1m未満くらいでしょうか。
 
 それでも、10年経過すると大地が10mくらいも後退してしまいます。
 これでは陸の構造物なども危ない・・・!! というわけで防護を考えたわけです。
 
 その手法が(世間の評判は芳しくない・・・)テトラポッドであります。
 しかし、予算も限られ、スムーズな施工が可能であることなどから全国的に採用されています。
 
 屏風ヶ浦と太東岬にもこの防護工が延々と構築されています。
 その風景は次のようです。
 まずは屏風ヶ浦地区・・・。

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 次は太東岬です。

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 その他の地区の浸食海岸はおまけです。
 地質地層が硬くなれば防護工を必要としません。

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 さて、これで屏風ヶ浦と太東岬の浸食海岸後退がほぼ止まりました。
 しかし、『これで安心・・・』とは行かなかったのです。
 
 自然の営みを人為的に曲げると新たな問題が生じてきます。
 自然は「安定」を求めますから、人間により発生した不安定を違う作用で安定に向かわせることになります。
 
 その問題は次の記事で報告します。
 
 
 最後に、屏風ヶ浦のおもしろい現象を見ていただいて、今回の終わりとします。
 とても珍しい自然現象に遭遇しました(2009.8.5)。

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安定と不安定(7) 社と城 no.423

 不安定が続いたので、今回は安定の方に目を向けてみました。
 大自然に対する人間は畏敬の念を持って自然を信仰の対象としてきました・・・特に日本人はそうです。
 
 今回の広島災害は拡大膨張する都市に対する自然からの警鐘なのかもしれません(→参考記事)。
 いにしえより、自然災害の多い日本列島では謙虚に自然と同化するような生き様をしてきました。
 
 その象徴が社(やしろ)です。
 小さいものから並べてみましょう・・・。

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 そして、少しずつ建築様式ができ、規模が大きくなって行きます。
 名も知らず素朴ですが、神がいるような・・・日本人としては安心するのであります。

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 さらに規模を大きくして、参拝客が絶えない由緒ある神社が各地に造られて行きます。千葉県の神社を紹介します。
 
 まずは安房の地方に洲崎神社があります。ここは、極相林が有名で古木・大木が原生の状態で保存されています。ただ、今回は安定した美しい姿を猿田神社とともに紹介します。

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 次は香取神宮です。利根川を挟んだ茨城県側には鹿島神宮もあり、どちらも由緒ある神社です。こちら香取神宮は参道がずいぶん長いです。また、最後に筑波山神社を追加してあります。

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 ここで中休みをして、古民家を一つ。
 名もない民家ですが、その暮らしぶりが懐かしく想像されます。
 
 色調が落ち着いてとても安心・・・、落ち着いた生活ができそうですね〜。

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 次はお寺さんです。
 各所に名刹は多いでしょうが、まずは遺跡から・・・。
 
 時は奈良時代・天平13年(西暦741年)に、聖武天皇の建立詔勅が全国へ発されたようで、千葉県では、ここ上総国分寺(市原市)、下総国分寺(市川市)、安房国分寺(館山市)が建設されたとか。当然、この上総が関東の有力な中心地の一つだったようです(→参考記事)。
 
 その遺跡が市原市役所の近所に保存されています。礎石の大きさから、当時の建物が忍ばれます。安定の原則から基礎が大きければ建物も大きい・・・当たり前のことでした(笑い)。

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 次は落ち着きを求めて・・・伊能忠敬が眠る香取市観福寺です。
 静寂が好きな人にはお勧めです。

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 そして最後はお城です。
 千葉県には残念ながら大きな城は残っていません。房総が半島であったことなどから大きな勢力が出現しませんでした。地理的な要件はいかんともしがたい現実であります。
 
 それでも残っている復元した城を紹介します。

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 最後に石垣が出ましたので江戸城の石垣を並べて安定感を味わっていただきましょう。城郭がなくとも、石垣を見ればその規模がわかります。
 
 建造費用を考えれば城郭より石垣の方が高いのではないかと感じます。
 
 ただ、江戸城が今でも残っていたら・・・残念であります。

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 おまけは現代都市の風景・・・いかがでしょうか。

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安定と不安定(6) 液状化 no.422

 地盤が液状化する・・・実に怖いことです。
 不安定の代表選手であります。
 
 液状化現象は新潟地震(昭和39年・1964年 M=7.5)の時脚光を浴び、解明が進んできました。コンクリート造のアパートが沈んだり傾いたり、そういう光景を初めて見ました。ウィキペディアより写真を拝借しました。

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 当時の学者先生も驚いたことでしょう。
 
 なお、古い万代橋がびくともせず、新造の昭和大橋が落橋・・・これにも驚かせられました。先人の知恵はたいしたものでありました。
 
 
 さて、2011.3.11の東日本大震災では大規模な液状化現象が各所で見られました。東北地方は液状化の痕跡を津波で消し去られてしまいましたが、関東地方では甚大な被災現場を残しました。
 
 今回は千葉県の液状化被災状況および現象の実態とメカニズムを紹介します。
 
 まずは千葉市内の埋め立て造成地等の被災状況です。

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 次は船橋市内と港湾。
 こちらも激しい液状化現象を起こしています。

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 そして、最も被害の大きかった浦安市はほとんど埋め立て地ですが、埋め立て年代によって液状化の程度が違っていました。古い時代の地区は被害が少ない現状でありました。
 
 都市の機能はライフラインの復旧が生命線ですが、電気、水道、ガスが復旧しても、下水道が復旧しなければ生活に窮します。一つの盲点でもあります。建物がしっかりしているからといって安心はできません。

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 さて、上記までの東京湾岸の埋め立て地など(新しい地盤地域)と同じように被災が大きかったのが利根川流域の沖積平野地区です。
 
 内陸の印旛地区は利根川流域に含まれます。印旛沼周辺の軟弱地盤が広域に液状化していました。特に、護岸堤防は損傷が激しくなっています。

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 利根川の周辺地区は本堤防を含め甚大な被災をしていました。国交省の緊急修復には感心したものですが、その他はずいぶん遅くまで修復ができていませんでした。
 
 以下の写真でわかりますが、基礎部分が液状化すると道路や堤防はいかにも脆弱です。

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 そして、香取市内も大きな被害を受けています。
 特にひどかったのが旧利根川の河跡であった地区です。現在の利根川と昔の利根川は位置的に変化していますから旧河道では激しい液状化を起こしています。
 
 次の写真はいずれも旧河道に位置する地区の被災写真です。

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 そこで、その年6月に千葉県農林水産部が農地の液状化調査を大規模に実施しました。二日間にわたり、延べ約200人を動員して水田を中心に液状化被災の実態調査を行ったものです。

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 上の位置図で示す着色部が旧河道で液状化した区域の一つです。
 水田と畑ですから液状化した跡は当時のまま、噴砂跡の断面を見ることができました。噴射した堆積物に腐石が混入しており、かなり深部から液状化噴出したものと推測されます。

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 さて、最後に液状化の現象はどのようなものでしょうか。
 釈迦に説法ですが、簡単な模式図と簡易な発生条件を示してみました。

現象模式


発生条件



 そして、ある講習会(技術士会)で液状化の実証実験が行われました。
 簡易な装置ですが、実によく考えられたものです。
 
 粒子の大きさ、地下水位の高さ、そして起震、いろいろと条件を変え、6種類のパターンで試験するものでした。
 
 起震機は人間でありますから、それはそれは大変です・・・。
 しかし、結果は上々、粒子が細かくて地下水位が高い試料がまず液状化してくれました・・・関係者がほっとした瞬間です(笑い)。

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 最後に、甚大な被災をした香取市小野川の液状化現象を紹介して終わりとします。
 まず位置関係は、利根川旧河道部にあります。

現在地形



旧利根川



千葉県データ位置




国交省データ


 
 上のように、軟弱地盤が数十メートルあり、砂層もゆるい状態にあります。地下水位も高いですから、これでは液状化しない方がおかしいという条件を有しています。
 
 小野川の液状化、側方流動の模式は下図の通りです。

液状化現象



被災




被災2


 小野川は緊急浚渫をしていますので、被災直後の状態は別の河川で見られました。
 下の写真の状態を大規模にして想像していただくと当時の小野川被災状況が見えてくると思います。

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 なお現在、小野川は完全に復旧されています。
 途中段階の復旧状況を紹介して「液状化」の終わりです。

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 えきじょう‐か【液状化】‥ジヤウクワ  <広辞苑より>
砂の地盤が地震の衝撃で流れ易くなる現象。砂粒の間に飽和していた水の圧力の変化で水が動き、砂の粒間結合が破られて、砂全体が液体のようにふるまうと考えられる。地震動が大きいと液状化のため建物が被害を受け、砂が地上へ噴出し噴砂となる。特に埋立地などで見られる。

 <ウィキペディア記事より>
 液状化現象(えきじょうかげんしょう)は、地震の際に、地下水位の高い砂地盤が振動により液体状になる現象。これにより比重の大きい構造物が埋もれ、倒れたり、地中の比重の小さい構造物(下水管等)が浮き上がったりする。ゆるく堆積した砂質土層では、標準貫入試験で得られるN値が10程度以下と小さい場合が多い。一般に、液状化現象が生じるかどうかは、FL値、液状化の程度はDcyやPL値などの指標を用いて判定する。単に液状化(えきじょうか、英: liquefaction)[1]ともいう。

なお、この現象は日本国内では新潟地震の時に注目されたが、当時はまだ「液状化現象」の言葉は使われておらず、行政やマスコミは「流砂現象」という言葉を使っていた。

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安定と不安定(5) 地すべり no.420

 不安定の代表選手は地すべりです。
 大地がそのまま移動して行くのは恐ろしいことであります。
 
 まずは、実際に動く地すべりを体験するのはそうそうあるものではありません。ましてや目の前で・・・これは希有なことです。
 
 大昔、昭和64年頃、房総では珍しく大規模な地すべりが発生しました。調査と計画が終わり、実際の工事を目前にしてすべての範囲が崩壊、予想すべり面がそのまますべったものです(残念ながらその当時の写真が見当たりません)。
 
 調査途中で数mmの変位をしていましたから、いつすべってもおかしくないものでしたが、自然の猛威に慄然とした記憶があります。
 
 
 そして、平成18年、これは調査計画途中に隣接工区の地すべり崩壊が発生し、唯一の生活道路を切断しました。緊急の対策は排土工です。

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 次は平成24年、動きが継続していた小規模の地すべりです。当時、観測中のようでした。アスファルトの町道(今は市道)を持ち上げていましたから対応策も微妙です。

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 また、地すべり地形は特徴的ですから、それを並べてみました。

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 同じように、すべりの頭(冠頭部)が見られるものです。こういう場所では降雨が続いたときなど注意が必要です。

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 さて、地すべりの不安定化は地下水の影響が最も大きく、すべり面を形成して土塊重量を支えきれなくなって動き出します。土は水を含むとさらに重くなり、かつ、力学定数が低下して(抵抗力が弱くなって)不安定化して行きます。
 
 ということで、安定化させる第一歩は抑制工として水を抜くことです。地下水位を低下させるため、/縅工、暗渠工、L整典工、た緘瓦工等を施工し、雨水の地下浸透と地下水位の上昇を抑えます。

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 そして、土留めを兼ねた抑止工の一種ですが、地すべり地帯に多用されているカゴ工、井桁工です。カゴ工は栗石をまとめて塊にして設置するもので水を通す、そして変動に強いなど安くて効果的な工法です。

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 カゴ工より安定的なものが井桁工です。
 古いものから新しいものまで並べてみました。

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 そして、古い井桁工の栗石を見てください、整然と並んでいます。昔の人は良い仕事をしていますね〜。

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 さらに堅固な構造物はアースアンカー。
 全国各地の斜面や仮設工事などに多用されています。抑止工の代表といえましょうか。

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 またまた別の代表選手は抑止杭工です。
 明確に止める・・・という意思が表れています。

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 なお、地すべり対策には擁壁工や法枠工など、動く恐れが少ない場所には採用される工法もあります。次の写真は地すべり冠頭部の崖面を抑えたコンクリート枠工です。

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 動く場所では堅固な擁壁は不利です。下に示すのは井桁工の破壊現場です。現在は新しい井桁工が施工され安定していますが、破壊力はすさまじいものがあります。

 ただし、動きに追随できる井桁工であるため、一挙に破壊するという危険性は低かったといえます。

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 なお、最後に地すべり地帯特有の風景・・・それは棚田風景です。
 千葉県では大山千枚田が有名です。
 
 都市住民を巻き込んだ各種の活動で見事な風景を保っています。
 営々とした人の働きがこの風景を作ります。

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 最後に問題の1枚・・・ただの水田です。

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 お気づきの方もおられましょう・・・水田浸食の始まりです。
 のりが崩れる、田面に穴が空く(ボラの発生)、ガリ浸食が始まる・・・農家はこの段階以前に修復を行います。
 
 修復しないと地形は変容し、ゆくゆくは地すべりが発生することになるのです。
 大山千枚田の美しい風景はこうした農家の営みによって守り伝えられてきたことが分かります。

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 「隣家がいなくなって耕作地が荒れ始め、イノシシなども大暴れしている・・・若いもんにはやらせられないし、ワシもそろそろ・・・」ご高齢の農家から直接聞くお話です。
 昨今は耕作放棄地が増加し、過疎化も進展し農家が山から下りるという現実があります。

 大山千枚田のような棚田地区では耕作放棄地を放置することはできません。農家が常に手を入れるから棚田は保っているのです。放置した水田は必ず荒れて地すべり地形を生み出します。
 
 地すべり地区では、一人だけが自分の水田を守っていれば良いという問題ではないのです。過疎化地方の大きな問題が突きつけられている日本国なのであります。
 
 大地を安定化させるために・・・都市集中、特に東京一極集中を抑制する長期的な施策が欲しいものです。若い人を地方に惹きつける何かが欲しい梅雨の空・・・。

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安定と不安定(4) 貯水 no.419

 さて、今回は貯水機能を持ったダム、堰、ため池など・・・です。
 決壊させるわけには行きませんので、当然安定感抜群でしょうか。在庫写真を整理してみました。

 
  .灰鵐リートダム
 まずは有名な大ダム、神奈川県・宮ヶ瀬ダムです(2000年)。
 ダムができ、湖ができると行楽、観光地として発展するのが常であります。安定感というより、圧倒されます(拡大してみてください)。

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 ダムの縁に設置されたケーブルカーはとても不安定に見えますが・・・歩かなくて良いので楽ちんです(笑い)。

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 同じく神奈川県の相模川にある相模湖、津久井湖は人造湖です。
 相模ダム(1947年)、城山ダム(1965年)となります。

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 どちらも古くて風格を感じます。



 なお、千葉県のダムは君津市の山奥から・・・亀山ダムです(1980年)。
 釣りや行楽に人気です。

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 さらに古いのは水道用ダム、小向ダムです(1975)。南房総市和田町上三原地区にあり、40年近くが経過しています。

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 また、養老川の中流域に建設された高滝ダム(1990年)も中規模ですが味があります。

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 次は房総半島・鴨川にある保台ダム(1998年)で、こちらも安定感があります。

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 以上、これまでのダムは同じ形式です。
 
 この形式のダム(重力式コンクリートダム)は安定感がありますね〜。基盤がしっかりした場所では有力です。
 
 最後は君津市亀山ダムの上流にある豊英(トヨフサ)ダム(1969年)です。

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 さて次の形式はフィルダム、基本的には土や岩石でできたダムです。基盤がしっかりしていない場所に多用され、ゾーン型など多様です。
 こちらは堤体のボリュームがあり、緑で覆われることとなり自然に溶け込む姿が好もしい・・・。
 
 
 まずは、ときがね湖の東金ダムです(1995年)。
 ゾーン型のアースダムで、房総導水路、南房総導水路など、利根川からの上水道・工業用水道の中継地となっています。

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 次はもっと古い勝浦ダム(1973年)です。集水流域が極端に狭いため、夜間に下流から揚水して灌漑に活用しています。これもアースフィルダム、中心に止水のコアがあります。

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 また、こちらも同じ頃に築造された農業用ダムです。
 荒木根ダムと言います(1978年)。

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 さらにアースフィルダムは農業用が多いようです。
 佐久間ダム、平沢ダム、小仲池、そして名もなきため池もそうです。なお、老朽ため池は無数にあります。

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 なお、貯水池の弱点は規模にかかわらず堆砂が問題です。ダムの寿命・・・そんな言葉があるくらいです。自然の営みに手を加えるわけですから致し方のない宿命であります。下の写真はこれも名もなき小規模のため池、貯水量は半分くらいになっているかもしれません。

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 ここで中休み・・・、次の施設は何でしょうか?
 答えは最後にあります。

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  砂防ダム
 さてさて次は、貯水はしませんが、河谷浸食を抑えることを目的とした砂防工(ダム)です。
 房総半島は急峻な山岳地帯がないので数は多くありませんが、小規模なものは各所に見られます。
 
 上流側は土砂で埋め尽くされています。土砂を貯留することによりその砂防ダムより上流の浸食を抑えます。

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 次は堰です。
 堰は固定と可動といろいろです。
 
 河川中流域のものは取水が主目的ですが、河口付近になると防潮など多目的な大規模堰が構築されます。
 今回のタイトルは貯水ですから、農業用水等の堰を並べてみました。
 
 堰の風景は一般的には安定しているはずです。
 
 古い取水堰は用水の歴史でもあります。
 館山市の稲村の堰を紹介します。
 古い施設なので、コンクリートが大丈夫かと気にしていますが、現在でも現役そのものです。

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 次は栗山川中流域の篠本堰、そして小糸川の人見取水堰(工業用水道)です。灌漑時期にはゲートが下がり水位を上げ、非灌漑期には解放します。
 
 ごく普通の堰ですが、安心してみられますね〜。

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 なお、次は堰の変わり種を2,3・・・。
 まずは、千葉県市原市指定有形民俗文化財になっています西広板羽目堰(サイヒロ)です。
 
 現在では役割を終えていますが、時に行事として設置することがあります。
 板で堰止めをするという珍しい形式です。安定感については少々心配しますが・・・詳細はこちらへ

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 そして、ご存じ、ラバーダムです。
 堰上げするときは空気を吹き込んで風船を膨らませます。下げるときは空気を抜くわけです。大規模な堰上げはできませんが、落差が小さいので安定感があります。

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 さらに、おもしろい堰上げ方式は「鋼製転倒ゲート」と言いまして、ワイヤーでゲートを引き上げたり下げたりする形式です。
 
 百聞は一見にしかず、・・・下の写真をどうぞ。
 
 幅一間くらいの小さな水路です。それでも、ワイヤーが一本だけと言うことで故障の原因になることもあり少々不安定感を覚えますが、いかがでしょうか。

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 最後は貯水と真逆ですが、排水の施設です。
 大河川や海岸に接する中小の河川は、洪水時に本流や海面の水位が高くなりますので、あふれてしまいます。このときに活躍するのが排水機場・排水樋門です。
 
 洪水時にはゲートを降ろして本流と支流を遮断し、排水ポンプがうなりを上げるわけです。
 日本全国の排水機場が多くの洪水を未然に防いでいます。
 
 誰もが目にしている排水機場ですが、一般的なものを紹介します。

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 古い老朽ため池の排水や取水には、昔の人たちが手堀りをした隧道があります。水路勾配もしっかり付いていて、たいしたものであります。ほとんどが今でも現役です。なお、安心して中には入れます(笑い)。

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 排水に絡めて、洪水の調節は「調整池」としてよく使われています。房総東部の一宮川は都市河川のように河川幅がないため良く氾濫しました。激甚災害の対策として大きな調整池を造り、大災害はなくなりました。
 
 その調整池が活躍した現場が下の写真です。このときは氾濫がありませんでした。

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 最後はおまけ・・・安定と不安定、
 水たまりはある場所の駐車場ですが、なんとトンボが卵を産み付けていました。
 トンボの判断は安定・安心です・・・。

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 不安定の極致、有名なナイアガラの滝(カナダ)です。
 人間の無力を示してくれているようです。土木屋の力など遠く及びません・・・当たり前でしたか(笑い)。

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 最後に、中休みのクイズ解答です。
 満水になると次のようになります。「ダムの可動取水塔」が正解です。
 表層の温かい水を取水するように取水口が上下に動く仕掛けです。

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安定と不安定(3) 橋梁 no.418

 橋梁も見方によっては不安定に見えます。
 また、近代的な橋梁と古い橋とでは印象がずいぶんと違います。
 
 まずは、木更津大橋です。
 強風の時は歩くのも大変な高さですが、安定という観点から見ると少し心配をしたくなります。これまで大きな地震でも大丈夫ですから「心配」は余計なお世話でしょうか・・・。

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 次も少し不安定な1枚です。
 首都高速堀切ジャンクションでしたか、カーブが強烈な印象を与えます。これで良く保っているものです。首都高の補修や掛け替えを考えると莫大な費用が予想されていますが、よく分かりますね〜。

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 次は利根川の最下流部に架かる新設なったばかりの銚子大橋です。
 どちらから見ても安定感はありそうです。

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 銚子大橋の上流にはかもめ大橋があります。有料です。
 こちらも流れるような低い線形が安定感を増しています・・・が、真下から見た一枚はいかがでしょうか。

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 さらに上流に行くと東関東自動車道の大きな橋があり、すぐ近くにJR鹿島線の利根川鉄橋があります。こちらは線路が乗ればよいわけで遊びが少ないように見えます。
 よって、下から見るとちょと怖いくらいです。

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 次にずっと上流にきて下流から7番目の大橋は水郷大橋です。
 こちらはシンプルで安心できそうです。

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 また、利根川下流から8番目の大橋は神崎大橋です。
 左側が車専用、右側が人間専用・・・建設時期が違うかもしれません。
 
 並列しているので安定感は増すようです。

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 なお、利根川を離れ、印旛地方に来ると印旛捷水路に架かる橋があります。
 平地部にあるものはまあ安心できますが、高いところは怖くて渡りたくないような・・・。

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 さて、新しい工学的な橋はハープ橋とレインボーブリッジで締めます。

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 次は古めの橋を見てみましょう。
 まずは安定感抜群、観光名所でもあります、皇居の二重橋です。
 どの方向から見ても味があり安心しますね〜。

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 そして、お江戸の名橋はお茶の水にもあります。
 こちらも電車待ちのホームから見ても落ち着きます・・・聖橋です。

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 また、千葉県柏市にある柏ふるさと大橋も味のある構造になっています。古い建造ではありませんが曲線をうまく使い安定感抜群です。

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 時代をさかのぼり、大正初期の作品です。富津市上総湊の湊川河口部を渡る湊川鉄橋です。建設は大正5年、その後大正12年の関東大震災で河床の隆起で損傷し大正14年に再構築されています(歴史的鋼橋:T5-062 湊川橋梁)
 
 古い方の橋脚基礎が未だ河床に残っています。
 
 さて、大正5年の作品です。撤去されず、数基が残されています。重厚でしっかりしており安定感抜群、良い仕事をしていますね〜感服します。

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 大正5年の仕事は富津市青堀地区の小糸川鉄橋に現役で残っています。明治から大正の先輩たち、さすがであります。

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 さらに時代をさかのぼり、明治30年です。
 銚子市猿田に古くて由緒のある猿田神社があります。
 
 まずは航空写真を見ていただくと、わかることがあります。

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 そうです、神社は昔からありますから鉄道(総武鉄道、現在のJR総武本線)が参道を切ってしまったのです。
 
 さてどうするか・・・、参道を高くして橋を架けました。こちらも赤煉瓦が美しい安定感のある作りです。

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 さらに江戸末期、 竣工 1854(嘉永7)年 7月という通潤橋です。
 明治元年が1867年ですから12年前、世の中は騒然としていたはずですが・・・よい仕事をしています。

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 なお、最後におまけ・・・山の吊り橋はいかがでしょうか。
 人と獣が通るだけ・・・。

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 関連記事
 http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51460332.html 猿田神社

 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51428232.html 湊川鉄橋

 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51263640.html 小糸川鉄橋

 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51049568.html 通潤橋

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安定と不安定(2) 水管橋 no.417

 橋梁について、見た目の安定性を検証してみました。
 まずは、単純構造の水管橋であります。
 
 過去に水管橋を特集したこともありますが、構造物を見る角度によって安定性は異なって見えます。
 
 どこから見ても安定性抜群の水管橋はこちらです。
 Φ75mmながら、しっかりした橋台と防護柵、空気弁もついていますね〜パーフェクトです(笑い)。

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 次はΦ500mmの南房総導水路です(利根川から南房総地域まで送水しています)。
 短いスパンの水管橋は安定して見えます。

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 しかし、スパンが長くなると不安定のように見える水管橋です。夷隅川本流を横断するためピアがもうけられています。基盤は強固な泥岩層ですから、見た目よりは安定した構造に見えます。

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 次は佐倉市を流れる高崎川を横断する佐倉市水道部の高崎川水管橋、こちらもΦ500mmです。こちらのスパンは62m、形式は鋼製三角トラス水管橋です。水道管そのものも構造材として活用しています。
 
 見る角度で心配になってきますが・・・。なお、この場所は軟弱地盤地帯であり・・・もちろん杭基礎です。

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 さらに不安定そうに見えるのが千葉県工業用水道の関山水管橋です。
 Φ1,350mmですから重量もかなりのものです。
 
 自然流下の水管橋ですから圧力管ではありません。それでも心配になってしまいます。なお、この写真以後に耐震対応の修復を行っています。

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 次は水管橋としては異端な部類でしょうか、とても簡易な吊り橋構造です。
 
 鴨川市の水道ですが、Φ100mmの塩ビ管を山から延々と里へ導いているものです。大雨の後は要注意、見回りが欠かせないそうです。
 
 水のないようなこの河川は雨が降ると増水し、パイプが水につかることも多いとか・・・。
 
 それでも、構造計算など行っていないでしょうが、意外に安定性があるそうです。吊りワイヤーが見えにくいので拡大してみてください。

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 そして最後は変わり種のパイプを・・・。
 水管橋の場合は力学的に??がつきそうですが、ずいぶん古いガス管です。
 
 こういう構造物を見るとうれしくなってきます。
 今でも現役であります。

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  なお、関連記事はこちらです。
  
 no.51 南房総導水路 勝浦市
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/50504933.html 
 
 no.111 長南町 ガス管
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/50974399.html 
 
 no.134 鴨川市 吊り橋の水管橋
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51032026.html 
 
 no.193 南房総導水路 大多喜町
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51134092.html 
 
 no.223 千葉県工業用水 富津市 関山水管橋
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51216168.html 
 
 no.224 佐倉市上水道 高崎川水管橋
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51218306.html 
 
 no.264 千葉県水道局
 
http://blog.livedoor.jp/gijutunohiroba/archives/51407261.html


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安定と不安定(1) 樹木 no..416

 人が見た安定とは経験・体験的なものでありましょうか。
 安定は安心にも通じ、見た目が好もしいのです。
 
 安定した大木・古木の姿は長い年代を想起させ、畏敬の念を覚えます。
 まずは、少し有名な桜の木、千葉県印西市「吉高大桜」は300年以上を生き抜いたヤマザクラです。
 花の時期は大混雑しますのでなかなか近づけませんね〜。

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 日立のコマーシャルにある「この樹、何の木、気になる樹♪」の大木も安定感があるようです。次の写真は千葉県いすみ市の田園にむかしからある大クスです。足下に立つとその存在感に圧倒されます。ただし、無名であります。

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 さて、樹木の安定感はその根元にあります。地上にある枝をすべて背負っているのが幹ですが、ほんとうの「縁の下の力持ち」は樹根であります。
 
 大木は風に揺れ、台風や地震の猛威にも絶えなければなりません。横からの作用応力はいかばかりでしょうか。その巨大な応力(横方向、上下方向)に耐えなければなりません。
 
 樹木は、一般には地上にある枝振りと同じくらいに根を張っているそうです。屋久島・縄文杉の周辺も踏み固められないように、人間が入れないようにしているくらいですから・・・。
 
 大木の根元を見てみると共通した形をしています。
 
 幹の中心から四方に広がっています。どの方角から押されても、引かれても、しっかり耐えるためのものです。

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 樹木の幹は円形が普通ですが、根元については上の写真のように四方に拡大していますから安定を求めているわけです。
 
 そして、その断面はどのように見えるのか、証明するのは難しいのですが偶然分かる時がありました・・・樹林伐採の現場です。

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 樹齢40〜50年の樹木の切断面です。

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 想像通り、星形をしています。円形の幹が地下に入る根元部分はすでに拡大し、根を張っているというわけです。樹木の安定感の証明であります。
 
 
 最後に、その安定を根こそぎ覆してしまう事実も存在します。
 岩盤の上に根を張った不運でありましょうか・・・自生した場所が悪かった。

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 なお、今年の冬は大雪でした。房総の山中も大変な積雪で樹木に計り知れない荷重をかけています。市街地でも雪に慣れていない常緑の樹木が被害を受けていました。
 
 さて、野の樹木達はどうでしょうか、根の部分がしっかりしていると荷重が幹に集中してそこがやられます。その証拠写真は大多喜の山中から・・・。

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 安定した巨木を見ていると人間は安心します。
 長い長い時代を生き抜いてきたのです。抜群に安定した力学的環境を保持してきたからでしょうか・・・また、人間の役割も大きかったものと推察します。

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