2005年02月20日
政治家と国民の感覚の違い
「大西宏のマーケティング・エッセンス」を読んでの感想です。
ライブドア対フジテレビの攻防で、新たにとんでもない人が参戦ということで、前森首相の発言が紹介されているのですが、あまりの非常識さに呆然としてしまいました。
「若干疑問を感じる。カネさえあれば何でもいいんだ。力ずくでやれるんだという考え方は日本の教育の成果かと(疑問に)思う」「電波は国民のもので、それを金で買うというのはどうか」
「日本の教育の成果かと疑問に思う」って・・・・怒!!!
ライブドア対フジテレビの攻防で、新たにとんでもない人が参戦ということで、前森首相の発言が紹介されているのですが、あまりの非常識さに呆然としてしまいました。
「若干疑問を感じる。カネさえあれば何でもいいんだ。力ずくでやれるんだという考え方は日本の教育の成果かと(疑問に)思う」「電波は国民のもので、それを金で買うというのはどうか」
「日本の教育の成果かと疑問に思う」って・・・・怒!!!
まぁ、暴言で首相を辞めた人ですし、たしか首相になったときの顛末だって怪しげな噂が流れていた方だったので、発言の意図なんていうのも、この人自身には強くないんだろうと思いますが、今なぜ、このタイミングでわざわざこの方を出してきて、こういう趣旨の発言をさせ、それをTVやメディアで流すのか、そこになんらかのいやらしい意図が読めますね。
この方はじめ竹中大臣とかいろいろな方が、今回の件に関して批判的な発言をはじめ、その結果ライブドアの株は急落しているわけです。
私は経済専門家ではないし、株もやらないのでわからないのですが、今回のように、影響力のある人物にあきらかにある意図を持って発言させるというのは、株価操作みたいなものにはならないんでしょうか?
ライブドアの動きに関して「法に触れてる」とか「法に触れてなくてもそういう隙を突くようなやりかたはどうか」というような発言がありますが、森元首相をはじめとする一連の意図的発言と、それを流し続ける既存メディアのやりかただって、「法に触れてる」とか「法に触れてなくてもそういう隙を突くようなやりかたはどうか」と批判されていいのではないでしょうか?
私みたいな素人にもわかる見え見えの手を使って、どうにか事が収まると思っているのでしょうかね。
ライブドアの株を持っている人は、そこのところをもっと、声を大にして、言ったほうがいいですよ。
あっ、でも既存メディアがだめなら、声を大にするのは難しいわけですが。
私自身は堀江社長に対して、野球騒動のときは
「目立ちたがりが出てきたなぁ。」(ゴメンナサイ)と思うぐらいでしたが、
最近は俄然、応援してます。
「社長日記」はすべてが革新的ですし。はじめてみたときは、感動しました。
こんな大きな会社の社長なのに、自分の会社が出す小さな製品、グラビアアイドルのDVDやセミナーの案内や新サービスなんかを、一生懸命、自分が自分のブログ作って宣伝しているなんて、なんて偉いんだ、ほりえモンより10歳ぐらい年上の私は思いました。
私が企業で働いていたバブルの頃などは、百貨店の店長が全体朝礼で話す原稿をゴーストライターとなって書いてましたから。あのころの店長は自分が管理する一百貨店の書く売り場のお勧め商品を知らなかっただろうと思います。
今回の騒動も、部外者として聞いている分にはほりえモンの発言のほうが、全然筋が通っている気がします。
それに対して私の中でぐっと評価が落ちたのは、フジテレビですね。
放送局の中ではかなり自由度の高い局なのではないかと思っていたのですが、ほりえモンの降板劇などみても、「あなたも上を向いて仕事をしているのね。」ということが露呈しちゃってがっかりです。
ライブドア対フジテレビの一連の発言のなかに、
「メディアは特別だから、資本主義の論理だけで買収したりするのはどんなものか」
というような趣旨がありますが、親の立場から言わせていただければ、フジテレビなんていうのは、森首相いうところの
「教育上よろしくない番組」
を一番流している局でありまして、
「電波は国民のもの云々」
「メディアは社会的影響力が大きいので云々」
というのでしたら、
「番組作るときにその影響力を考えなさい!」
と思います。
バラエティ番組でお笑い芸人が、ターゲットをなる人をいじめたおしたり、SEX関連のきわどい話題などが、子供が楽しく見ている番組で平気で流れてきますからね。
何組かのお笑い芸人が集まるような番組では、一人のボケ役の人をたたいたり、服や眼鏡をとったり、みんなで裏で話をあわせてその人だけが負け続けたり、とかそういうシーンがあって、そしてそれをまわりのみんなが笑っているというような番組構成がものすごい多いですよね。
子供はピュアだから、
「笑っているということは、そういうことは楽しいことだ」
と思ってやりはじめるわけですよ。冗談だよ、といえばすべて笑って済まされると思っちゃうんですよ。だけど、やられるほうはたまりませんからね。
私は、そういうシーン見るたびに、明日学校でこれを真似する子供と、そのターゲットになる子がきっと出るんだろうな、とかなり嫌な気分にはなっていたんです。
ただ、日本はそういう国、つまり報道の自由(履き違えかもしれませんが)があって、なんでもありなんだなぁと、特にフジテレビなんていうのは、あえてそういうチャレンジャー精神みたいなものでやっているのだろうと思ってたら、自分と違うチャレンジャーがきたら、急に「メディアの影響力」とか言い出しちゃって、なんだそりゃぁ?という感じです。
TVに関しては、そういうモラルのなさとか、えげつなさとか、子供に対する配慮のなさとかは、日本の放送局が一番じゃないでしょうか?
アメリカなどはものすごく規制が厳しいようですし、イギリスに住んでるときでも、子供が見るような番組は、本当に日本からすれば刺激のない、「良い子ちゃん」番組でした。
「影響力が大きい」ことを自ら認めるのなら、それなりの倫理を持った番組を、特に影響力の大きい子供に対しては気を使って作るべきです。
「おもしろくなきゃテレビじゃない」ってさんざんな番組作っておいて
「何を今更」ですよ!
まぁ、今回の買収劇がどう転ぶのかは、私にはわかりませんが、堀江社長が主張しているように、既存メディアの崩壊といいますか革新みたいなものは、この先加速度的に進むと思います。
我が家では、もともとテレビは子供がチャンネル権を握っていたのですが、昨秋にHDDレコーダーを買ってからは、テレビはテレビではなくHDD再生機になっています。
つまり、子供が見たい番組を予約録画(ものすごく簡単)しておいて、好きな時にそれを好きなだけ再生(ものすごく簡単)してみるという。
どういうことかと言いますと、例えば、今、リアルタイムでドラえもんを放送していても、それは後で見るので、今は録画してあるポケモンを見る、ということです。
で、好きな番組を常時20本ぐらいストックしておいて、そのときの気分にあわせて再生するんです。
HDDレコーダーが行き渡れば、ゴールデンタイムもひったくれもなくなりますね。
そうなるとCMだってあまり意味のないものになります。
高いお金をだしてゴールデンタイムにCM枠を買うより、双方向である程度ターゲットのわかっているインターネットテレビでピンポイントでCM枠を取るほうが費用対効果が高くなるとか・・・
家庭単位のビデオ・オン・デマンドが我が家では「子供」に関してはできてま〜す。
あとはHDDレコーダーの接続先がテレビなのかネットなのかの違いだけで、面白いほうが生き残るんですよ、きっと。
そして、ほりえモンを降板させるような姿勢で番組を作っている限り、面白さでチャレンジャーに抜かれるのも時間の問題かと。
長くなりましたが、今回の一連の政治家の方々の動き方などを見ていると、
「本当に一般国民の感覚と遠く離れた場所にいるんだなぁ」
と思います。
既存大企業のTOPが望むようにすればいいという時代じゃないんですよ
教育行政に関しても、日本の教育の根幹を担う義務教育、特に公立小中学校は深刻な危機に面しているわけですが、ご自分のご子息たちはすべて私立に通わせるような政治家の方々には、その危機感はなかなか伝わらないのだろうなぁ、と思います。
そこをどうやってうまく伝えるか、が知恵の絞りどころなんですよね。
この方はじめ竹中大臣とかいろいろな方が、今回の件に関して批判的な発言をはじめ、その結果ライブドアの株は急落しているわけです。
私は経済専門家ではないし、株もやらないのでわからないのですが、今回のように、影響力のある人物にあきらかにある意図を持って発言させるというのは、株価操作みたいなものにはならないんでしょうか?
ライブドアの動きに関して「法に触れてる」とか「法に触れてなくてもそういう隙を突くようなやりかたはどうか」というような発言がありますが、森元首相をはじめとする一連の意図的発言と、それを流し続ける既存メディアのやりかただって、「法に触れてる」とか「法に触れてなくてもそういう隙を突くようなやりかたはどうか」と批判されていいのではないでしょうか?
私みたいな素人にもわかる見え見えの手を使って、どうにか事が収まると思っているのでしょうかね。
ライブドアの株を持っている人は、そこのところをもっと、声を大にして、言ったほうがいいですよ。
あっ、でも既存メディアがだめなら、声を大にするのは難しいわけですが。
私自身は堀江社長に対して、野球騒動のときは
「目立ちたがりが出てきたなぁ。」(ゴメンナサイ)と思うぐらいでしたが、
最近は俄然、応援してます。
「社長日記」はすべてが革新的ですし。はじめてみたときは、感動しました。
こんな大きな会社の社長なのに、自分の会社が出す小さな製品、グラビアアイドルのDVDやセミナーの案内や新サービスなんかを、一生懸命、自分が自分のブログ作って宣伝しているなんて、なんて偉いんだ、ほりえモンより10歳ぐらい年上の私は思いました。
私が企業で働いていたバブルの頃などは、百貨店の店長が全体朝礼で話す原稿をゴーストライターとなって書いてましたから。あのころの店長は自分が管理する一百貨店の書く売り場のお勧め商品を知らなかっただろうと思います。
今回の騒動も、部外者として聞いている分にはほりえモンの発言のほうが、全然筋が通っている気がします。
それに対して私の中でぐっと評価が落ちたのは、フジテレビですね。
放送局の中ではかなり自由度の高い局なのではないかと思っていたのですが、ほりえモンの降板劇などみても、「あなたも上を向いて仕事をしているのね。」ということが露呈しちゃってがっかりです。
ライブドア対フジテレビの一連の発言のなかに、
「メディアは特別だから、資本主義の論理だけで買収したりするのはどんなものか」
というような趣旨がありますが、親の立場から言わせていただければ、フジテレビなんていうのは、森首相いうところの
「教育上よろしくない番組」
を一番流している局でありまして、
「電波は国民のもの云々」
「メディアは社会的影響力が大きいので云々」
というのでしたら、
「番組作るときにその影響力を考えなさい!」
と思います。
バラエティ番組でお笑い芸人が、ターゲットをなる人をいじめたおしたり、SEX関連のきわどい話題などが、子供が楽しく見ている番組で平気で流れてきますからね。
何組かのお笑い芸人が集まるような番組では、一人のボケ役の人をたたいたり、服や眼鏡をとったり、みんなで裏で話をあわせてその人だけが負け続けたり、とかそういうシーンがあって、そしてそれをまわりのみんなが笑っているというような番組構成がものすごい多いですよね。
子供はピュアだから、
「笑っているということは、そういうことは楽しいことだ」
と思ってやりはじめるわけですよ。冗談だよ、といえばすべて笑って済まされると思っちゃうんですよ。だけど、やられるほうはたまりませんからね。
私は、そういうシーン見るたびに、明日学校でこれを真似する子供と、そのターゲットになる子がきっと出るんだろうな、とかなり嫌な気分にはなっていたんです。
ただ、日本はそういう国、つまり報道の自由(履き違えかもしれませんが)があって、なんでもありなんだなぁと、特にフジテレビなんていうのは、あえてそういうチャレンジャー精神みたいなものでやっているのだろうと思ってたら、自分と違うチャレンジャーがきたら、急に「メディアの影響力」とか言い出しちゃって、なんだそりゃぁ?という感じです。
TVに関しては、そういうモラルのなさとか、えげつなさとか、子供に対する配慮のなさとかは、日本の放送局が一番じゃないでしょうか?
アメリカなどはものすごく規制が厳しいようですし、イギリスに住んでるときでも、子供が見るような番組は、本当に日本からすれば刺激のない、「良い子ちゃん」番組でした。
「影響力が大きい」ことを自ら認めるのなら、それなりの倫理を持った番組を、特に影響力の大きい子供に対しては気を使って作るべきです。
「おもしろくなきゃテレビじゃない」ってさんざんな番組作っておいて
「何を今更」ですよ!
まぁ、今回の買収劇がどう転ぶのかは、私にはわかりませんが、堀江社長が主張しているように、既存メディアの崩壊といいますか革新みたいなものは、この先加速度的に進むと思います。
我が家では、もともとテレビは子供がチャンネル権を握っていたのですが、昨秋にHDDレコーダーを買ってからは、テレビはテレビではなくHDD再生機になっています。
つまり、子供が見たい番組を予約録画(ものすごく簡単)しておいて、好きな時にそれを好きなだけ再生(ものすごく簡単)してみるという。
どういうことかと言いますと、例えば、今、リアルタイムでドラえもんを放送していても、それは後で見るので、今は録画してあるポケモンを見る、ということです。
で、好きな番組を常時20本ぐらいストックしておいて、そのときの気分にあわせて再生するんです。
HDDレコーダーが行き渡れば、ゴールデンタイムもひったくれもなくなりますね。
そうなるとCMだってあまり意味のないものになります。
高いお金をだしてゴールデンタイムにCM枠を買うより、双方向である程度ターゲットのわかっているインターネットテレビでピンポイントでCM枠を取るほうが費用対効果が高くなるとか・・・
家庭単位のビデオ・オン・デマンドが我が家では「子供」に関してはできてま〜す。
あとはHDDレコーダーの接続先がテレビなのかネットなのかの違いだけで、面白いほうが生き残るんですよ、きっと。
そして、ほりえモンを降板させるような姿勢で番組を作っている限り、面白さでチャレンジャーに抜かれるのも時間の問題かと。
長くなりましたが、今回の一連の政治家の方々の動き方などを見ていると、
「本当に一般国民の感覚と遠く離れた場所にいるんだなぁ」
と思います。
既存大企業のTOPが望むようにすればいいという時代じゃないんですよ
教育行政に関しても、日本の教育の根幹を担う義務教育、特に公立小中学校は深刻な危機に面しているわけですが、ご自分のご子息たちはすべて私立に通わせるような政治家の方々には、その危機感はなかなか伝わらないのだろうなぁ、と思います。
そこをどうやってうまく伝えるか、が知恵の絞りどころなんですよね。
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1. 法律を守っていればいいだけの時代は終わった [ 新・むらい。ブログ ] 2005年02月20日 07:43
ライブドアの件に関し、政治家などが倫理面から批判を加えていることに対し、ここやここなどで、批判が加えられています。(追記:一番精力的に批判されているのはこのブログのようです。)
しかし、僕は「法律さえ守っていれば何をやってもいい」という発想は「金さ
2. 街で噂のライブドア。 [ Espresso Diary ] 2005年02月20日 12:38
街の話題は、ライブドアですね。一昨日は、松本市内の小売店の経営者の方から電話。ライブドア・デパートへの出店について、「どう?」と質問がありました。昨夜は、いつも行っている銭湯で近所の60代の方から聞かれました。「ありゃ、むかし東急の五島慶太がデパートを乗っ
3. 堀江バッシングの目的はいったい何? [ Business Bridge ] 2005年02月20日 13:24
■今日もまたサンデープロジェクトを見ました。どうしても我慢できないので書かせていただきます。いったい堀江バッシングの目的は何なんだ!!!!と。
■今日は「堀なんとか」という評論家がコメントしていたけれども、こんなバカな評論家だとは思っていませんでした。