まさかの不倫

このブログも何年目でしょう。 始めた頃は30代になったばかりで、普通に彼氏がいながら、40代の既婚者男性を 本気で愛してしまいました。ここのブログでその数年間を凝縮して書いていますが、 数年間の不倫の末、彼は離婚し、私と一緒に歩む道を選びました。 最初は不倫する人を軽蔑していた私が、自分がまさにその不倫に溺れ、様々な葛藤の中 別れる強さのない心の内を打ち明けるブログでしたが 現在は様々な男女感について、周りの話などを用いてあくまでも私個人の主観で 思いを綴るブログです。

私≠あや・・・ 不倫相手からパートナーへ≠池田さん

池田さんの事は
それからしばらく忘れていた。

私には彼氏がいた。

お互い忙しい合間を縫って
週に1度会う仲だが
彼の趣味や不規則な仕事のせいで
ゆっくり一緒にいられる時間は本当に少ない。

それでも
この彼とは喧嘩もなく
本当に尊敬できる
大好きな人だと思っていた。

彼は自分を恋愛体質ではないと言うが
確かにそのあたりが
いつも寂しいなとは感じていた。

私はもっと
会いたかった。

池田さんと会ったパーティーから一週間
さちよさんからメールが来た。

“あやちゃん、池田さんって人に
名刺貰った?

なんかあの後池田さんから私に連絡がきてさ
あやちゃんとまた
みんなで飲みに行きたいって言ってたよ。
一応、名刺にあるアドレスに
連絡だけでもしてあげてよ”

池田さん・・・

ああ・・あの人か。
ほんと、素敵な人だったな。
そっか、確か私、名刺貰ったんだった。
一応連絡だけはしておこう・・・。

それからすぐに
私はもらった名刺をごそごそ取り出して
池田さんにメールをした。

戸惑っているところに
一人の女性が近づいてきた。

「あなたも
さちよさんに急に誘われて困ってる感じ?」

「はい・・・そうなんです・・・」

「私も。でもお料理も素敵だし、
こうなったら沢山
美味しいものだけは食べて帰りましょうよ」

そう言って、ビッフェ用のお皿を渡してくれた。

「そうですね」

私は笑いながらその彼女と一緒に席に着き、
しばらく会話を始めることになった。

すると
3人の男性が近づいてきた。

そこでひと際背が高く
体格もよく、
身のこなしがスマートな男性が目に入った。

「先に二人に名刺渡しとくね」

名刺には
池田と書いてあった。

素敵な大人の男性だなとは思ったが、
この時それ以上の事は何も感じなかった。

一緒に席に着いていた女性が、
3人全ての男性に

「皆さんご結婚は?」

と質問をした。

そのうちの二人は
彼女もいないんです、と答えた。

そして池田さんだけ

「結婚してますよ。
まだ小さいんですけど、子供もいます」
そう笑っていた。

「そうなんですか
素敵なパパって感じですね」
心から、私はそう言った。

少し話してから池田さんは

「すみません、
これからもう一つ接待があるので、
僕は先にここを出ますね。

みなさん、これも何かの縁です。

名刺に連絡先があるので、
仕事のことでも何かお役に立てたらいいと思いますし、
良ければ連絡下さい」

彼はそう言いながら立ち去った。

立ち去る姿が、何故かとても気になった。

2009年の秋

仕事中に
知り合いの40代女性、
さちよさんから突然電話が鳴った。

仕事の休憩時間
私はさちよさんに
折り返しの電話を入れた。

「今日、素敵な場所で
素敵な人たちと飲むからさ、
仕事が終わったらあやちゃんも来ない?」

私はその誘いを、
「あー、別にいいですよー。」

本当に何気ない気持ちで受けた。

今日はどうせ家に帰るだけだったから、
美味しい食事が出来るんならむしろラッキーだ。

さちよさんの誘いなら間違いない。

きっと知り合いの
素敵なおじさまあたりが来て、
それはちょっと女の子と飲みたいから、
誰か呼んでよって
そんなノリになってるんだろうな。

そう思いながら
向かった赤坂の高層ビルにあるとあるお店。

私は一応アパレルのスタッフでもある。

メイクと髪型、
洋服は毎日きっちりしていなければならなかった。

飲み会には
いつ呼ばれても、ある程度大丈夫なはず・・

なんて気持ちで、
ちょっとした合コンスタイルかと思ったら驚いた。

むしろパーティースタイルだった。

少しドレスアップした女性が沢山いて、
男性は30代以上であろう。

会場には
きっちりとしたスーツを
しっかり着こなしをしている方達ばかり。
スーツの人がいる職場で働いてない私は、
それだけでちょっとドキドキした。

さちよさんを見つけると
私は急いで駆け寄った。

「ちょっとー、
こんな感じなら最初に行ってくださいよー。
洋服こんなにラフな感じで来ちゃったし・・・」

そう焦る私にさちよさんは、
いつもの余裕の表情で言った。

「あやちゃんはその感じがいいのよ。
今日はね
色んな会社の社長さん達が集まってるの。
仲良くなって、
色々飲みにとか連れて行ってもらえる
楽しいお友達を作って帰ってね。」

そういって、私の肩をポンポン叩いた。

お友達って・・・
私あんまり、男性で年上のお友達とかいないし。
欲しいとか思ったこともなかったんだけどな・・
なに話せばいいんだか・・

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