今日は郵便局へ行って、9月3日イベントの残債を振り込んできました。杖をついて局内を歩いたので脚が強ばるほど疲れてしまいました。帰ってきて横になったら、いま目が覚めました。
残りの支払いは写真館のみです。こちらの方は少額だからネットで振り込めます。
嬉しいことがありました。
九州の某院長先生から連絡があり、オイラの上京旅費を全部負担してくださるそうです。ありがたいことです。
今回のイベント開催費は総額で新車を一台買えるほどですが、この費用はすべて皆様からいただいた寄付金、授業料をオイラが蓄えていたものです。
アジア解放戦勝論の普及と自虐史観払拭を望む人がいかに多いかを物語っております。
来年は9月8日を予定しております。会場は今回と同じく星陵会館です。
また貯金に励まなくてはなりません。私もスタッフに迷惑かけないよう、脚のリハビリに励まなくてはなりません。
猫小説が売れれば、貯金しなくても良いかもしれません。
猫小説の編集作業は来月から始めるそうですので、発売は年明けになるかもしれません。猫小説の一節です。
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貧しき少年
 母船への報告を終わると、急に騒動が収まった。あたりは静かになり、鳥の囀りが聞こえるようだ。一体何が起きたのだ。
公園の隅っこで、中学生の男の子が可愛らしい女の子に照れくさそうに愛を告白しようとしている。その周りを通りがかりの幼稚園児が珍しいもの見たさなのか、取り囲んで、幼く澄んだ眼差しを注ぎ込んでいる。この幼子たちにとって、目の前で人が恋心を発露する姿を視るのは初めてなのだろう。
 中学生の身なりだが、貧しそうだ。髪は不揃いにカットされ、おそらく、床屋に行くお金がなくて、親にカットして貰っているのだろう。着ている物はと言うと、ヨレヨレの制服である。これも誰かのお下がりであろう。小柄で、痩せている。そんな少年にとって、裕福そうに見える相手の女子中学生は初恋の人なのだろう。
「こんなところに呼び出してごめんね、どうしても君に話したいことがあって、来てくれてありがとう。すっぽかされると思っていました。本当に来てくれてありがとう」
「どうしたの、急に呼び出したりして。何かあったの?相談事でもあるの?」
「べつに相談があるわけじゃなくて・・・・」
「僕ーーーーーーーーー」
なかなか言い出せず、ウジウジしている。
そして
「実は僕、僕は、僕は・・・・・・」
やはり少年は言い出しかねている。好きだと言って拒否されることを恐れているのである。まだウブな少年だからしかたない。
そこに幼児声で園児からかけ声が飛ぶ。
「にいさん、ガンバッテー」
幼児たちが可愛い幼児語で励ましている。
「ガンバッテー、ガンバッテー」
と唱和しているのだ。
少年はますます顔を赤らめて口ごもり、
「ぼっ・ぼっ・・・僕は・・・」と、どもってしまう。
さらにかけ声が飛ぶ。
「早く言わないと、逃げられちゃうよ、『少年よ大志を抱け』って、こういうときに使うって、パパに教えて貰ったわ』
ずいぶんと物知りな女の子である。園児服を着て黄色い帽子を被っている。
「そうだ、そうだ、タイシだ、タイシだ」
「前金で払わないと、やらせてもらえねーぞ、チップは後で良いけど」
何か勘違いしている園児が混ざっている。親の顔が見たいというのは、コイツのことだ。
 少年は囃(はやし)し立てられ、さらに上気してしまい、黙りこくってしまった。そして、ただ拳を握りしめ、その拳を振るわせている。吐き出せない自分の切ない思いと、周りを取り囲む園児たちへの苛立ちがそうさせているのだ。
 少年を苛立たせるには、もう一つ理由がある。それは、それは、なんで「ノラネコまで園児に混ざって、取り巻いているのだ」と言うことだ。しかも園児たちの声援に
「ミャーニッツ、ニミャーニッツ」
と、いつもとは違うネコ声で唱和してやがる。