pamphlet-expendables待ちに待ったあの映画が遂に公開された!!この興奮が伝わるだろうか?

これまでにも、数多の映画がこんな大袈裟なキャッチコピーを掲げてきたが、正直、どれも言うほどのものではなかった気がする。しかし今度こそ、紛うことなき「豪華スター夢の共演」だ。2010年、アメリカ映画。上演時間:103分。ただし、ひと言だけ言わせてもらえるなら…。

336448_01_01_02東アフリカのソマリア。深夜のアデン湾沖に停泊中の大型タンカーでは、乗組員を人質に取った武装した海賊が、なかなか進展しない身代金交渉に痺れを切らしていた。身代金を増額しようと人質を威嚇する海賊。焦れた海賊のリーダーは、見せしめのために人質の一人を手に掛けようとした次の瞬間、レーザーサイトの赤い光線が海賊たちに当たる。

奴らの名前は「エクスペンダブルズ」。事態解決のため、タンカーを所有する会社が依頼した、自らを「使い捨て」と名乗る命知らずの傭兵部隊だった。リーダーは早撃ちの名手“使い捨て番長”のバーニー・ロス。メンバーはバーニーの右腕、ナイフ使いの“ブレイド・コマンド”リー・クリスマス。身体は小さいがスピードはピカイチ“小さなドラゴン”のイン・ヤン。射撃の名手だがジャンキーの“ヤクネタ核弾頭”ガンナー・ヤンセン。破壊工作のエキスパート“ナイーブ・ゴリラ”のトール・ロード。そしてショットガンをぶっ放す“黒い大砲”ヘイル・シーザー。

鍛え上げられた肉体とチームワークで今回も危険な任務をクリアした男たち。ところが、ガンナーがいつもチームの和を乱してしまう。バーニーはリーダーとしてガンナーをチームから外す決断をする…。

336448_01_02_02そんな男たちが仕事がない時に集まるのは、決まってツールの店だった。タトゥーショップを経営する彼も、かつてはエクスペンダブルズだったが、今ではチームのマーネージャーをしている。そんな彼らにある依頼が舞い込んできた。チャーチと名乗る謎の男の依頼とは、メキシコ湾に浮かぶ小さな島ヴィレーナで軍事独裁政権を布くガルザ将軍の除去。麻薬を資金源にしていたこの国の黒い利権を我が物にしようというのが目的だったのだ。
ところが、この依頼には競合相手がいた。それがバーニーの古い友人で民間軍事会社を経営するトレンチだ。しかしそんなトレンチでさえも降りてしまうほど危険な依頼、それが今回の任務なのだ。

336448_01_03_02多額の報酬で引き受けたバーニーは、偵察のためリーとともにヴィレーナ島に潜入した。そこでガルザ将軍の娘でありながら、独裁政権に対して反対活動をしていたサンドラと出会い、彼女と隠密で行動していた。しかし、そんな彼らもガルザの部隊と衝突してしまう。実は将軍を裏で操っていたのは、元CIA局員のジェームズ・モンローという男で、チャーチもCIAだったのだ。さらには、アメリカに戻ったバーニーたちを、ジェームズと手を組んだガンナーが付け狙う…。

戦いの場を再びヴィレーナ島に移した使い捨て軍団は、独裁者部隊と一騎打ちになる。そしてそこへ元CIAのならず者が加わり戦闘が激化していく。今、意地と名誉を懸けた男たちの戦いが始まる─。

何度も声を大にして言わせてもらうが、これこそ「豪華スター夢の共演」である。あの『ランボー』のシルヴェスター・スタローンと『コマンドー』のアーノルド・シュワレッツェネガーが同じスクリーンで、しかもCGなしで観られるなんて、いったい誰が想像しただろうか。
考えてみれば、こんなにもキャラがカブる、二人の大スターが仲良くできるはずがない。当然のことながら、二人は互いを意識し、凌ぎを削る間柄になっていく。
例えばこんな映画がある。93年公開の『ラスト・アクション・ヒーロー』。シュワちゃん演じる映画の中から出てきた「本物のヒーロー」が、レンタルベデオ店に立ち寄った時、ビデオ作品に出演するスタローンを見て揶揄するシーンがある。これはジョークとしては面白いが、このシーンこそ二人の微妙な距離感を如実に表している。

その後は大統領を目指して知事になる者と、アクションスターとして留まり、老いぼれていく者にわかれていく。かつては生卵を丸呑みしてリングの上で黒人と戦ったり、ロシア人と国を懸けて戦ったのは遠い昔の話。

やはり時が経てば、ソ連も崩壊しベルリンの壁も崩れる。

今回夢の共演が実現したのは、時が経ったからなのか、監督・主演を務めるシルベスター・スタローンのひと声からだった。かつてのライバルを今では「友」と呼ぶスタローンだが、最近張り合う相手がいなくて寂しい思いをしていたのかも知れない。そんなスタローンも、スターの座は簡単に後輩には譲らないという意地を見せたのがこの『エクスペンダブルズ』だ。監督の特権をフルに行使し、オイシイところを独り占めする。たとえば、ガルザ将軍の娘とのちょっとしたロマンス。結局、直接的なアレはないが、今年で64歳のスタローンもさすがにアッチは無理だろう、などと物語の続きを勝手に想像してしまう。

そうは言っても、ちゃんと興行の方も考えている。スタローンに変わる二人のアクションスターの起用がその理由だ。リー・クリスマス役のジェイソン・ステイサムとイン・ヤン役のジェット・リーのキャストは、最初から決まっていたのだという。

ということでキャストの話。主人公のバーニー・ロス役には“イタリアの種馬”ことシルヴェスター・スタローン。還暦を過ぎたアクションスターの「いい感じ」のショボくれさが哀愁感を誘う。リー・クリスマス役には『トランスポーター』シリーズのジェイソン・ステイサム。イン・ヤン役には『ロミオ・マスト・ダイ』のジェット・リー。ガンナー・ヤンセン役に、かつて『ロッキー4/炎の友情』で死闘を演じたドルフ・ラングレン。そして、ツール役に『レスラー』で見事カンバックを果たしたミッキー・ローク。謎の依頼主チャーチ役には『ダイ・ハード』シリーズのブルース・ウィリス。さらにトレンチ役として、現カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワレッツェネガーまで出演する豪華なキャスト。その他、ランディ・クートィア、スティーヴ・オースティン、テリー・クルーズ、エリック・ロバーツ、デヴィッド・ザヤス、ジゼル・イティエなど。

本当に豪華なキャストなのだが、ただひと言だけ言わせてもらうなら、ジェット・リーが出てるのに、

何故、ジャッキー・チェンが出てないのだろうか。

それでもきっと、アクション映画ファンの気持ちを鷲掴みにすることは間違いない。
マヤ暦によれば、2012年には人類が滅びるという。しかし、滅びる前にこの映画を観ることが出来て本望だ。もう思い残すことは何もないと言ってもいいぐらいだ。悪いことは言わない。

時間とお金に余裕のある人は、ぜひ観た方がいい。