小説

2007年12月12日

ア・ク・禁!ア・ク・禁!!

2chでのプロバ規制が中々解除されません。
つーわけで、荒山徹スレに投下するつもりで書いたレポをこっちに。


(注:荒→荒山徹、細→細谷正充)
・朝鮮への興味
新聞社時代、指紋押捺問題で朝鮮に興味を持つ。
長い歴史、苦難の道のりに惹かれた。
そして朝鮮へ留学。

・小説家へ
留学によって得たものを形にしたいという思い。
また、李舜臣に関心を持ち、
書くならルポやノンフィクションより小説向きであると思った。

・読んでいた本
子供の頃は漫画を読んでいた(天才バカボン、レッツラゴンなど)。
少年少女文学全集→ミステリ、ハードボイルド。
荒「どちらかというと、王道より外れたほうのを読んでました」

・時代小説との接点
少女漫画家の上原きみ子が柴田錬三郎「剣は知っていた」のファンであったから。
角田喜久雄を、ミステリから入って時代小説へ。
この二つが時代小説の入り口。
大卒後、新聞社時代は多忙で読む機会を失っていたが、
たまたま手に取った週刊読売に「一夢庵風流記」が載っており、
それを読んで熱が再燃。

・隆慶一郎
細「じゃあ、隆慶一郎は好きな作家?」
荒「ええ、まあ、好きですね」
細「なのにあの扱いですかw」
荒「あれは…(苦笑)」
細「愛の現れということですか?」
荒「まあ…そうですね(苦笑)」

・山田風太郎
読んだきっかけは「魔風海峡」を書いたときに、勉強で。
大学時代に、角川の映画で山風小説が何本か映画化され、
「くの一忍法帖」を読んだが当時は肌に合わなかった。
荒「ちょっと気持ち悪いと言うか…」
後に「魔界転生」を読み、初めて面白さを感じた。

・五味康祐
荒「今と違う人種を描いている」
(現代日本人と別人種とでもいうべき『侍』を描けているということかと)
「柳生武芸帳」はフォーサイスに通じる面白さがある。

・柳生との接点
子供の頃見た十兵衛は山内崇が演じていたため、そのイメージ。
荒「千葉真一や近衛十四郎を見ても『違う!』と思ってしまって」
のち、ハイキングツアーで芳徳寺へ行き、柳生家の墓を見て
荒「ああ、ドラマとかの中だけでなく、現実の人なんだなあ」
それが縁で柳生を小説に出すように。
細「やはり、柳生では十兵衛がいちばん好き?」
荒「好き嫌いでいうと、お父さんのほうが…」(場内爆笑)
歴史に足跡を残している点が、小説に登場させるにあたっても書きやすいらしい。
また、柳生一族の陰謀は二回「大好き」と言っちゃうぐらい好き。
宗矩のイメージはヨロキン。
細「柳生家から非難とかはされないんですか?」
荒「最初はビクビクしながら書いてたんですけど
  どうも相手にされてないかなー、と。
  なので、開き直っていこうかなと思います」

・作品間の繋がり
整合性は気をつけていない。
百合剣と薔薇剣で、十兵衛の開いている片目が違っていたのを編集に指摘された。
史料はキッチリ扱っているつもりだが、そういう点では抜けている。

・今後の柳生
荒「今後とも使っていこうと思います。
  まあ、足りないときは
  『双子だった』
  とか
  『女性がいた』とかやりようはありますから」

・オレ十兵衛
いつの時代でも、十兵衛が欲しくなる。
荒「いつの時代でも、オールタイム十兵衛」
「魔岩伝説」の卍兵衛は当初「マンベエ」という読みだった。
「十兵衛の千倍強い」という思いを込めたネーミング。
荒「ただ、編集に『あまり強そうに聞こえない』と言われまして…」

・冗談、お遊び
作品中のそういう点について聞かれ、小首をかしげる。
ネタをネタと思っていない、天然気質。
荒「世代的に、特撮ヒーローの洪水の中育ったので
  そういうのが一種の一般教養だと思う」
ついやってしまうが、悪意があるわけではない。
細「流石にやりすぎでは?」
荒「止めどころが判らなくて…どうせやるなら徹底的にとも思うし。
  ただ、これでも節制してるつもりですが」
大武仏は赤影の金目像。
赤影からの影響は多く、甲賀忍者がガスマスク被ってたのがかっこよくて
魔風海峡でやった。
(朝鮮忍者の仮面のことか、真田忍者のガスマスクのことか不明瞭)

・特撮
ヤマタノオロチは、見ていたときにビデオデッキが故障、延滞料を八千円取られ、
荒「なんとかモトを取らねば、と思いまして」
細「モスラは?」
荒「モスラは、原作者が同郷なのでこっそりと…」
細「こっそり?!」

・宝塚
好きになった理由は四年程前にやった「捨て童子松平忠輝」。
以来毎舞台見に行っているらしい。
「魅力は?」と問われ、
荒「女性が男性になって、女性とロマンスを…
  そういうところに魅力を感じる」
作品にも影響を受けており、
荒「男性が女性になったり、その逆
  それがくっついたりするのに倒錯美、ケレン味を感じる」
大戦争の花郎は「僕の宝塚」、「我が愛は海の彼方に」は「好きだから許される…?」
(ちなみに、「我が愛は〜」は先生咄嗟にタイトルが出てこず。
意外と書き上げた作品に対してちゃんぽんじゃなかろーか…?)

・パロディ
遊び、ウケ狙いではないらしい。
曰く「手が勝手に」。
昔の作品でもそういうネタ仕込みはあるし、良いんじゃないのか?
編集は八割がた気付いていないのでは。
あるいは気付いても「またやってる」とか思われているのでは。
ここで細谷氏が柳青隊の歌を振る。
細「あれ、どのくらいかかりました?」
荒「いや、柳生青年隊が略して柳青、りゅうせい…
  りゅっうせい、りゅっうせい、りゅっうせーい♪(ノリノリである)って。
  二番はかいじゅー…戎重だ!」
細「一時間もかかって…」
荒「かかってないですね」

・時代劇
子供の頃は、月代剃っているのが嫌で観ていなかった。
三船敏郎が剃っていなかったので、それを観た程度。
小説を書くようになってから、勉強のために見はじめた。

・檀君神話捏造
戦後に抹殺された歴史に対して疑問を感じていた。
それを形にしたのが「魔岩伝説」(箕氏朝鮮)「魔風海峡」(任那日本府)。
そして戦後の檀君神話の復権に対する疑問が「柳生大戦争」での神話捏造シーンに。
一然書簡での一然の不安は、ほぼ荒山先生の代弁。
荒「捏造とか、そういうのが二国間の友好を阻んでいるように思える」

・質問:朝鮮以外に興味のある国、地域は?
荒「日本と朝鮮の文化の根っこという点で中国
  朝鮮と対比させるという点でベトナム」
細「スペインは?」
荒「いえ、特に」
細「ジンゴイズという発想は?」
荒「逢坂剛さんが好きで、それで出てきたのかなぁ…」
細「神後伊豆=ジンゴイズは何故出てきたのか?」
荒「ジンゴイズムという言葉があって、神後伊豆…ジンゴイズム…
  あ、ジンゴイズ!スペイン人〜♪」
すっげえノリノリ。

・質問:読者層は?
若い人を想定。
荒「これからの21世紀を担う若者に」

・質問:史実と小説の間には何がある?
荒「ラブ…ですね」
アレクサンドロ・デュマの「二十年後」で、
小説である「ダルタニアン」と史実である「清教徒革命」が融合。
それにラブを感じた。

・質問:ライフスタイルは?
七時起床

神社に参詣

昼食

執筆

晩飯

TV、史料を読む
細「健康的じゃないですか」
荒「ええ、お陰さまで健康です」

・質問:眞純=友種主役の作品を書く予定は?
荒「あります。
  予定は今のところないですがいつか書きたいです」

・質問:「鳳凰の黙示録」単行本化は?
日本編に入ってから崩れた。
出すなら書き直し、そのため気力が充溢するまで待ってくれ。

・質問(by細谷氏):金髪くの一絶頂作戦は誰が考えた?
新潮社の女性編集が「金髪くの一作戦」というアイディアを出し
それに絶頂を足した。

・タイトル
こだわりはない。
柳生大戦争は、柳生の下に何かつければタイトルになると思い
女房と二人で出し合って決めた。

・歴史認識
細「歴史が誤解されるおそれなどは」
荒「作品に書いてあることを鵜呑みにするのではなく
  取っ掛かりになればいいと思う。
  そこから歴史を学んで欲しい」
黄算哲が一部で有名、真に受けてしまった人がいることについては「なんというか…すいません」

・作家仲間
いない。
基本大阪引きこもり。
面識があるのは対談をした安倍龍太郎、佐藤賢一両先生と、
女房の同級だった瀬川ことび先生ぐらい。

・高麗秘帖出版の運び
同人でミステリ批評を行っていたことがきっかけで、
祥伝社のミステリ作品の解説を書く機会が生まれる。
韓国に留学することを編集者に話したら「もし何か書いたら見せて欲しい」
と言われ、それがきっかけ。
単行本化されたのは、書き直した二次稿

・今後
いずれ朝鮮半島限定で書きたい。
歴史小説の体裁を採るが、史料を見て煮詰めると伝奇的要素はどうしても入る。
荒「伝奇ラブですから」
次回の大作戦は大戦争とは繋がらない。
荒「柳生まみれです」

2007年12月07日

トークセッション「朝鮮、柳生、そして…」

行ってきましたよ荒山徹トークセッション。
もう何から語って良いのかわからないですが、あの人が天然であることだけはガチです。

ネタをネタと思っていないあのキャラクター!
細谷正充氏に「皆が気付いてない(パロディの)ネタとかありますか?」と聞かれ
「ネタ!?…うーん…」と唸りっぱなしだったあのキャラクター!
神後伊豆=ジンゴイズを聞かれ「神後伊豆…ジンゴイズム…あ、ジンゴイズ!スペイン人〜♪」と答えたあのキャラクター!
凄いですねェ…
何より遊びやウケ狙いではないらしいですからね…

ちなみに、次回作の「柳生大作戦」も柳生まみれだそうです。

2007年11月20日

いいなあ、これ

突発的に「眠狂四郎独歩行」を上下揃で買いました。
なんか、時折無性にシバレン読みたくなるんですよねえ。
「決闘者宮本武蔵」とか、よかったなあ…



それはさておき、レンタルマギカのOPが英語版になりましたね。
なんかこの曲、いいなあ。
二十一日に出るCDのカップリング曲って、これですかね?
買おう、これは買おう。

まあ、本編は主役がルルーシュに見えるというかなんというか。
もっとこう、硬質な文体で綴られたダンディズムとニヒリズムが溢れつつ血湧き肉踊る一大チャンバラアクションラノベとかって、ないですかね。
…素直に五味とかシバレンを読めっつー話か。

2007年09月19日

感想文

久しぶりに読書感想文。
辻原登の「枯葉の中の青い炎」買いました。
表題作が読みたかったので、表題作だけとりあえず読んで後は放置。
ボク基本的に大衆小説、特にその本流たる時代伝奇モノ以外はそそられない性質だしぃ。
で、何故それでは表題作に惹かれたか、それはあらすじを聞いていただければ判るでしょう。

・あらすじ
スタルヒンの通算三百勝は目前、でもピンチ。
スタルヒン涙目。
相沢進「そうだ!ここは故郷トラック諸島の酋長であるお祖父ちゃんに教わった呪術に頼るしかない!」

マジでこんな話です。
しかも呪術以外ほぼ実話。
相沢進という選手は本当にトラック諸島出身で、祖父は酋長、自身も後に酋長に。
なんというか、これって純文の皮をかぶった伝奇小説と違くて?と思える内容で、大変面白うございました。

2007年08月21日

そういうことか

日中、ふと「一刀斎は背番号6は伊藤一刀斎がアメリカ帝国主義を粉砕する話」という荒山徹先生の言が、胸にすとんと落ちるように理解できました。

きっと先生は野球をアメリカ文化の象徴に見立て、それを剣――日本の「道」思想の極北――の体現者の一刀斎が「テもなくホーマー」するシーンを、「道」がアメリカ文化に勝利するシーンと読み取ったのでしょう。
そうするとクライマックスのホームランは、剣=道による野球=アメリカ文化に対する勝利宣言と読めるわけですね。
こう解釈すると、作中でプロ野球界に侍言葉が流行るシーンも、また違った意味を持つようにも思えますな。



でも多分、五味先生はそんな意図なかっただろうなあ…
「音楽聴いてたら侍がホームラン連発するシーン浮かんできた」って対談かなんかで言ってたし。

2007年08月10日

あそこマジ魔界都市

昨日神保町の古本屋巡って来ました。
五味康祐先生の小説求めて気が付けば三時間、本当にここは魔界だなあ。
買えたのは「薄桜記」「柳生宗矩と十兵衛」「秘玉の剣」「色の道教えます」「続 色の道教えます」の五冊。
いやあ、古本屋巡って、欲しい小説と瞳があった瞬間の快感はやっぱり格別ですね。
「薄桜記」見つけた瞬間は感動で失神しそうになりました。
ちなみに、「改訂 史料柳生新陰流」は頑張って堪えました。
19Kの店があって、かなり悩んだんですよね。
というか徳川実紀が全巻揃で70Kか…

2007年07月28日

うむ、これはよい

アイマスのDVDを引き取ってきました。
秋葉原アニメイト店以外でな!

何で七階のレジ列が二階まで下りてきてるんです?
平野綾の写真集は予約分で完売、しかも前倒し販売で前日に出したそうなので、ハルヒの激奏あたりでしょうか?
いいや、秋葉原メイトの二枚は日曜にでも取りに行こう…
そしてGIGOへ行けば…ぺーはーやタクスちんをはじめとして絆組が集まるの何の…
アルさんやMYA-先生、たな犬さんカリンさんとは凄いお久しぶりでしたね。



そう、それはそうと、以前から読みたかった「中年宮本武蔵」を読みました。
や、これは面白い。
独善的で、自意識過剰で、時代遅れで、「後始末」と「掃除」の計五文字は脳内になく、移り気で、衆道趣味の持ち主、それでいてどこか憎めない、団塊世代のパロディな如き武蔵が、朝鮮通信使暗殺を阻むべく養子・伊織と、荒木又右衛門率いる柳生一門に挑むという筋立ての伝奇小説です。
この小説、なんといっても、武蔵のキャラクター造形が秀逸。
「おそれながら」
と伊織のもとを訪れた小倉町奉行に「また、父上が何かやったか」「仕合を挑んだ兵法者を、割り箸で討ち殺しでもしたか」「返り討ちにした兵法者を、供養もせずにそこらに捨て置いて、町びとを困らせておるのか」
と伊織が尋ねれば「いつものこと」と一蹴される。
門弟には、三尺だけを左手一本で握って振り、風圧で割ってみせては「なんでこんな簡単なことができない!」と怒ってみせるのだから、そんな道場に弟子は集まらず。
常識なんぞはこれッぽっちも持っていないもんだから、隠密の中途に立ち寄った柳生十兵衛を打ちのめしては鼻高々になっている(小笠原家中に用はなく、双方黙ってやり過ごせば何とも無かったものを、こじらせてしまうだけの結果しかもたらさなかった)。
挙句に言うことは無茶苦茶で、極意の第三として「降りかかった火の粉は、払い落とすだけですませるな。消えたと思っても、徹底的に踏み潰せ」等と言ったかと思えば「人に道を説くときは、自分の行いやふるまいなどは、とりあえず心に作った棚にあげておけ。さすれば心をいためずに人を諭すことができる」とシマモトの如き名言が飛び出す始末。
そんな武蔵ではあっても、武芸に関しては鬼のように強く(気を強めれば宙に浮いたり、残像で分身の術を披露したりと、理不尽な強さで…友景と良い勝負出来るのではなかろうか…)、また、多趣味(というか、色んなものに手を出してはおっぽり出す、ある種器用貧乏)なので画や書、漢籍に詩に謡いに彫刻、茶道etcとマルチな才能を披露して見せるのです。
このキャラ造形、某大家の薄ら寒い狷介武蔵や、戦前の某剣豪小説家のパラノイア的武蔵批判に比べれば、よっぽど面白い。
多分にパロディ化されてますけど、こういう武蔵像の小説、読みたかったんですよねえ。

つーわけで、個人的には柴田錬三郎先生の「宮本武蔵 決闘者」や五味康祐先生の「二人の武蔵」に次ぐオススメ。

2007年07月11日

柳生大戦争 第三回にして最終話

えー、今回、無事(?)に最終話を迎えた柳生大戦争ですが、恐るべき内容でした。
具体的に言うとしばりょーを罵倒してました。

明朝から清朝への政権交代劇について「日本の読者にはなじみが薄」いとして、この時代を扱った司馬遼太郎と井上祐美子(ちなみに、司馬は呼び捨て、井上は氏をつけて呼ぶところに含みがあるような…w)の小説を紹介、司馬が主人公を傍観者、井上が当事者としたところを捉えて
「読者が小説を楽しむのは、主人公と一体化して物語の展開を体験することにある、とするならば、傍観者となるより、文字通りの主役を主人公に据えたほうが臨場感もあり面白みは増すものだ」
と書いて第一DIS。
清の新国名公布式に列席させられた国使二名を正副に分けた司馬の文を引用した上で、両者ともに別々の国使、つまり、両者とも正使として瀋陽に訪れていた点を指摘し
「これを司馬が短絡的に正使・副使と決めつけたのは、おそらく正副の別ある朝鮮通信使に馴染んだがゆえの怠惰杜撰」「今頃、泉下で李廓に執拗な抗議を受けて辟易しているに違いない」
と書き、さらには、括弧書きで
「司馬に異議申し立てしているのは、膨大な人数にのぼるだろうけれど」
と書いて第二DIS。
明と朝鮮との関係について、光海君に「歪んだ関係」と言わせた上で、司馬の「宗支の礼」であり「なごやかなもの」「このなごやかさを華(文明)といった」との記述を「――なごやかさ!」と一言の下に否定して第三DIS。
井上祐美子が、清国の一六三六年の朝鮮出兵について全分量の十六分の一を当てて書いたことを引き、それに対して司馬が数行しか触れていないことについて「遉は『故郷忘れじがたく候』の作家である」と切り捨て、さらには史実と異なる点を挙げて「今頃、泉下で司馬遼太郎は朝鮮王李倧に執拗な抗議を受けて――」と書いて第四DIS。



まあ、フォローを入れるならば、先人の作品内の真偽についてを明らむるのは全くもって問題のあるようなことではないんですが、「司馬より井上の小説のが面白いよ!」とでも言わんばかりの点については如何なものかと…
まあ言いたいことは解らんでもないですけど。

2007年06月19日

止まれ、荒山徹止まれ

柳生百合剣第三回、読みました。

いやもう、これは酷いとか酷くないとかのレベルで語るべき小説じゃない。
サンチョル先生が何を為さんと欲したのかから語るべきだと思います、マジで。
もう、本当にあんまりにあんまり過ぎて、何書けば良いのかわかりませんよ。



そして網野善彦の「無縁・公界・楽」を読み始めました。
隆慶好きもここまで至ってしまいましたよ。

2007年06月07日

おいィ?

オイちょっとそこの文芸春秋、公式HPで注文可能な小説が品切れとかどーいうヌルい商売してやがりますかコラ。
もう頼みの綱はブックオフのネット通販かアマゾンぐらいか…

あと徳間は在庫なさ杉で泣きそうです。
「剣豪将軍義輝」が読みたいよう。
下巻がユーズドで2Kってなんだよ。

2007年06月05日

ピンチ

ハンガリーとのクリック戦争が、同IPからの多重規制により劣勢に。
図らずも、日本の多重性能の高さが判明したわけですが、まずいなあ。



それはそうと、剣豪小説のアンソロジー「剣狼」買いました。
幕末の剣豪を取り扱った短編群で、以前出た「剣聖」とは対になっているような企画の本です。
参加作家は、菊池寛&本山荻舟(斉藤弥九郎)、津本陽(千葉周作)、柴田錬三郎(中村半次郎)、山田風太郎(河上彦斎)、五味康祐(山岡鉄舟)、子母澤寛(近藤勇)、杉本苑子(榊原健吉)で、前作も豪華でしたけど、今作も結構豪華。
というか、五味先生の文章はやっぱりタマらんなあ。

そして、柳生一族でアンソロジーをやるなら、作家は誰かなあと妄想。
個人的に、宗矩は五味先生、宗冬は隆慶先生、友景wでホアン・サンチョル先生とか。
でも、五味先生は連也も捨てがたいんだよなあ…
「柳生連也斎」は相当に名作ですからね。

そしてサンチョル先生の新刊が来月発売とか。
小説NONの短編を集めた形とかで…早く読みてえなあチキショウ。

2007年04月30日

死ぬこととはみつけられず

Aice5のツアー、明日から参加ですが、まあそれはさておきここの所読んでいる本。
葉隠読んでます。
「武士道といふは死ぬことと見つけたり」のアレです。
いや、これ面白いですね。
山本常朝の経験からくる武士道思想云々の巻一、巻二はアレですけど、鍋島藩主の言動を聞き書きした巻三以降が面白い。
剣豪の逸話集のように、「こういうときに、誰がこういうことを言った。それを聞いて、誰はこう言った」
こういう話を記してあるわけですが、読みながら「あ、これ隆慶先生の死ぬこととみつけたりの元ネタだ」というのが判って面白いのですよ。
まあ、それ以外にもいい逸話がそろっています。
気に入ったのを一つ、意訳(超訳気味?w)して引用させていただきます。

鍋島勝茂公が若い頃、大名数人が集って雑談のうち、誰かが「九州育ちは魂が一つ足りないと世間では言うようだ」と申しました。
一同は勝茂公がいることに気付かず、「実際にそう言うが、何としたことだろう」と雑談を始めました。
勝茂公が進み出て「ここに九州者がいます。ご評判の通り、九州者は魂が一つ足りないと確かに思います」と高らかに仰られました。
一同は興がしらけ、「確かに信濃守(勝茂のこと)どのは西国育ちですが、確かに思うとはどういうことですか」と聞かれました。
勝茂公は「臆病魂が一つ不足しております」と仰ったとのことです。

こう、「勝茂公は周りの大名をギャフンと言わせる機転があるのですよ、フフン」という殿さま自慢と、「鍋島武士は豪勇ですよ」という勇猛自慢がこの話から読み取れて面白いですね。
まあ、これが史実かどうかはさて置くべきことですが。



あ、あと、巻一、二によく出てくる教えの「諫言ってのは周りに知られないように言うもんだよ。人前とかで言ったりするのは、主君の悪名を悪戯に広めるだけで本当は不忠なんだよ」
とか
「諫言するときは言葉を選んだり、自分のことのように語って身に覚えがあるなあと思わせたり、まずは褒めたりして、聞き入れやすく言うもんだよ。聞き入れられないときは周りに気付かれないように秘密にして、繰り返し言って聞いてもらうようにするんだよ」
とかは、思わず唸りました。
確かに、聞き入れられない諫言は忠にはならないですね。
ことに人前で諫言するのは悪名を広める側面もありますよね。
しかし、この理論でいくとシグルイの鳥居さんは実は不忠者という恐るべき判断に。
まあ、葉隠武士はおっかねぇっつーことで一つ。

2007年03月17日

百合とかいてびゃくごうと読め

そういや柳生百合剣の二話の感想。

あれぇ、案外まともだぁッ!
いやまあ、友矩が十兵衛ラヴだったり、オダギリジョーならぬウラギリジョー出したりとか、「魔界転生では〜」とか書いちゃったりとか「柳生ロミオと小野ジュリエット」とか書いちゃったり、そういうものもあるんですが、ストーリー自体は凄くまとも。
十兵衛の立ち直りがかなりカッコ良く書かれたり、「鬼っ子さま」が出てきたりと、いいですね。
ていうか鬼っ子さまはずるいなぁ。

2007年03月15日

明日

明日は小説トリッパーの発売日ですね。
柳生百合剣第二話、またツッコミポイントに付箋はっつけながら読みますか。
ちなみに、柳生大戦争第二話は計二十二箇所のツッコミポイントがありました。
林立する付箋、必死に堪える笑い、実に酷い小説でした。
百合剣も負けないぐらい酷いんですかねぇ。

2007年03月10日

非情に過ぎよう、荒山先生

KENZAN!! Vol.2、昨日のうちに買って、柳生大戦争のみは読んでいたんですが、あまりに酷すぎて悶絶、感想すら述べられないという出来栄えでした。
一日置いて、冷静になってから読み直したので、今日こそ感想を…しかし酷い小説だなぁ。

えーとね、友矩と家光のまぐわいを濃厚に描きすぎ。
しかも友矩、性技に剣技を応用するのですが、その描写に兵法家伝書を引用。
右旋左転じゃねえよ、懸待じゃねえよ!
この友矩、廻国修行中に神後伊豆より神後新陰流&衆道の技を教わっていたのですが、神後伊豆の正体がスペインの貴族のドン・マクシミリアン・デ・ジンゴイズ伯爵はねえだろ!
しかもそれについての研究者が「ホセ・コンパルーヤ・ゴメス」って、金春屋ゴメスって!
そして遺憾なく発揮される病んデレ描写。
「韓人といえば尊大、尊大といえば韓人、尊大とは韓人のためにある言葉」って先生っ!
荒山徹の病んデレは、これは持病とでもいうべきものですが、パロディも酷い。
今回は十兵衛両断のセルフパロまで飛び出す始末。
「青天の霹靂という言葉は、まさにこの日の宗矩の為に在った」
宗冬といい、青天の霹靂に縁多い親子だ。



いやもう、酷いとか酷くないとか、そういう次元じゃないね。
そろそろ回収騒ぎ引き起こしかねないですね。

2007年03月08日

CV

シスマゲドンのCVを考えてみた。

烏山ソラ:斎藤千和
烏山サトル:福山潤
獅子神エリカ:金田朋子
獅子神ゲンドウ:速水奨
キャシィ・ノーマン:茅原実里
トム・ノーマン:川田紳司
マリア・クレイトン:堀江由衣
ウィリアム・クレイトン/ビッグ・ブラザー:子安武人
超河:生天目仁美
超江:伊藤静
超梁山:若本規夫
海冥寺ルリエ:沢城みゆき
海冥寺ユウカ/シルヴィ・サマラン:清水香里
御子崎ヒミコ:釘宮理恵
クララ・ティーガー:南央美
ミヒャエル・ティーガー:石川英郎
イーシャ・ダルシェマ:山崎和佳奈
ジェイムズ・ジェンキンス:保志総一郎
ウーヌム/イモートロニック生命体:清水愛
堀チエミ:高橋美佳子
堀ススム:小林晃子
大和撫子:松来未祐
大和兄:小野坂昌也
鱶田キョウコ:福井裕佳梨
鱶田兄:岩田光央
ラビット・イナバ:田村ゆかり
ジェシカ・コーエン:矢作紗友里
コーエン兄:宮野真守
老科学者:緒方賢一
超家のモブ要員:猪口有佳
「十二人の妹」の兄:野島健児
「タロットカードの暗示による分類の妹」の兄:梁田清之
「年末に吉良邸に討ち入りする妹」の兄:谷山紀章
「ソロモンの魔法書に名が記されている妹」の兄:三田ゆう子

これでほぼ全キャラ揃ったかな?
一部、台詞が一言二言しかなくてイメージが湧かないキャラもいましたが、そこら辺は自分の趣味で。

2007年03月06日

ラ・グース=妹

「超妹大戦シスマゲドン」読了しました。
これは酷い。

取り敢えずパロディが酷い。
妹モノでバイオレンスジャックのパロディを見るとは思いませんでした。
あと「十二人の妹」までは想定の範囲内でしたが、「便宜上タロットカードの暗示で分類されている」二十二人の妹、「毎年年末に吉良邸に討ち入りをする」四十七人の妹、「ソロモンの魔法書に名前が記されている」七十二人の妹、「百八魔星の転生」百八人の妹とか想定できるかぁッ!
百八人の妹の登場シーンは「兄者ー!」って台詞が百八行続く馬鹿っぷり。

そして二巻後半では宇宙から漂着し、自らを再起動させる「イモートロン・エンジン」の完成を十五万年待ち続けた宇宙生命体にして人類最古の妹「ウーヌム」が目覚めたり、ヒロインがウーヌムに取り込まれたり、全人類男性の一割が吸収されて消滅したりと、これなんて石川賢?
最終的には外宇宙からの侵略者「イモートロニック生命体(ウーヌムとほぼ同種)」が地球にやってきたり、ヒロインがそれに向かって突っ込んでいった挙句に、地球の妹が宇宙戦争に参戦。
「銀河標準暦マイナス三二四、おとめ座銀河団消滅」ってだからそれ虚無戦記!
ヒロインたちも最終的には
可変メカ妹→全長八百メートルの宇宙戦艦
野獣化妹→体長三千メートルの魔獣
メイン妹→意志を持った平行宇宙
と実に虚無的に進化。
メインヒロインに対する最終的な描写は

「圧倒的な熱量を、質量を、空間の歪みを内包し、超次元的に循環する、高密度の純粋妹エネルギー渦動――独自の意志と生命を持つ平行宇宙。妹の進化の果てにある、究極の絶対存在。
これもまた妹――いや、これこそが妹なのだ。」

とまあ、ラ・グースと拳で語り合えそう存在になっております。



もうね、どうしようもなさ過ぎて激ラブですよ。

2007年03月02日

ゲット

「超妹大戦シスマゲドン」なるラノベの読後感が虚無ってるという話を聞いたので購入。
だって二巻の表紙絵がトップ2のパロですよ、素敵過ぎる。
南原幹雄の「徳川四天王」上下巻読みきったら読もうかと思います。
というわけで、読む前に「どんな按配に虚無っている」のかを想像。

・空間支配系の妹が出てくる
能力が空間支配ではありません、存在が空間支配。
意志を持った空間とでもいうべき存在が他の空間を取り込んでいき、自分の空間として支配下に置いてゆく、そんな妹が出てくる。

・火力こそ全ての妹が出てくる
モットーは「死ぬまで鉛弾を撃ち込めば殺せる」。
マシンガンマシンガンショットガンコルトパイソン、そんな妹が出てくる。

・宇宙の真理を悟っている妹が出てくる
「妹が何故存在するか、お前は判っているか?」そんなことを言い出す妹が出てくる。

・最終的に皆で宇宙の真理を悟る
「ああ、そうか、妹とは。妹のさだめとは…」

・ドワオ!グワ!ご愛読ry

こんなラノベだったら鼻血出しながらこの作者の他の作品買い集めるね、マヂで。

2007年02月28日

五味の前に五味なし、五味の後に五味なし

五味康祐の「黒猫侍」「柳生十兵衛八番勝負」「兵法柳生新陰流」を読み直し。
やっぱり五味康祐は天才だなぁ。
剣戟シーンの素晴らしさは本当に並ぶものないですね。
リアリティでもギミックでもなく、ただひたすらに「納得させられてしまう」この剣戟、だれか衣鉢を継いだ人いないですかね。

2007年02月07日

凄ぇ!

海道龍一朗の「真剣 新陰流を創った男、上泉伊勢守信綱」を読了。
何だこの小説、凄ぇ!!
新陰流の祖、上泉信綱を主役とした歴史時代小説なのですが、半端なく凄い小説でした。
冒頭の二頁半を読んだ瞬間に受けた感動たるや、人生でも屈指の代物です。
信綱の生まれた夜、赤城山から上泉城へと流れたやどり星、この描写の美しさに一発でやられましたね。
「この小説は面白い!」と、二頁半で確信しました。
事実、その後の多芸御所での北畠具教との手合わせ、松本備前守、塚原卜伝、愛洲移香斎との出会い、大胡城主として、不安定な情勢の関東での戦、そして物語のクライマックスである、宝蔵院胤栄との真剣、真槍での立ち合いが、息つく暇も無く繰り広げられます。
凡そ六七〇頁に亘る物語があっという間に過ぎていきました。
いやあ、本当に素晴らしい。
なんでもこの作者、この作品がデビュー作だそうですね。
他の作品は文庫化されてないようですが、早く文庫本で出してくれないですかね。

しかし米村圭伍だの、荒山徹だの、海道龍一朗だのが活躍するのみれば「KENZAN!」とか発刊するのも宜なる哉、って感じですね。
誰だってそーする、おれだってそーする、虹村形兆だってそーする。

2007年01月24日

柳生十兵衛七番勝負

NHKのドラマの原案となった、津本陽の小説が遂に文庫化。
と言うわけで峰隆一郎の武蔵読み終わった後の口直しとして読了。
内容は、まあ平たく言っちゃえばよくある十兵衛隠密説をとったチャンバラ小説ですよ。
加藤家改易や駿河大納言忠長自刃等、江戸初期の事件の影で十兵衛が動いていた、というお話。
ストーリーの複雑さを楽しむタイプではなく、短めの一話の中での事件の発端、十兵衛の介入、そして〆の剣戟、といった流れを楽しむ感じの小説ですね。
特に剣戟シーンは、この人の小説の感想書くたびに言ってますけど、自身の剣道経験を交えての語り口が面白いんですよねぇ。
こう、説得力があると言うか。



さて、もうじき松永義弘の「柳生但馬守宗矩 無刀の剣」読み終わるぞっと。

2007年01月22日

嗚呼

峰隆一郎の「素浪人 宮本武蔵」を必死こいて読んでます。
全十巻中、現在九巻。
ぶっちゃけ、つまんないんですけどね、この小説。
全巻まとめて買ったというのと、宮本武蔵小説だからというのが読み続けている理由です。

ていうかマジで丹治峯均筆記を元にしたようなストーリーの武蔵小説出ないですかね。

2007年01月17日

雁谷哲が荒山徹をDISったとかなんとか

なんか美味しんぼで秀吉の朝鮮出兵ネタがあったらしいですね。
基本的に荒山先生の持ちネタ(朝鮮出兵の日本軍は被差別民にとっては解放者に映ったとか、そんなの)と真逆のことが書いてあったとか何とか。
これはそろそろ荒山先生が朝鮮関係の組織から激しいDISを受ける予兆でしょうかね。

小説としては面白いこと一級品なんですけどね…
政治的には非常にヤバ気なことこの上ないのがねぇ…

2007年01月05日

みんなして騙されすぎ

ちょっと気になって、アマゾンで司馬遼の宮本武蔵評価を見てみる。
みんなして騙されてるなあ、と思う。

美作生まれとか、無二が実父とか、宇喜多勢として関ヶ原に参戦とか、巌流島の決闘とか、晩年の猟官運動とかでツッコミどころ多い小説ですよ、内容的には。
ただ、吉川英治の描く求道者的人物よりはこういうキャラクターのほうが現代はウケやすいんでしょうね、やっぱり。
現代人の猜疑心の強さを示しているようで、少し寂しくもありますが…



求道者や欲深い人格の武蔵ではなく、武芸者が往々にして持つアウトサイダー的側面を強調した武蔵とか誰か描かないですかね。
まあ、剣豪の伝説で好まれるのは、「悟り」を感じさせるエピソードですから、そういうのはウケなさそうだな、とも思ったり。

2006年12月29日

春の坂道、始めました

「一月十日のその時歴史が動いたは、柳生宗矩だぞ!」
NHKの紹介文だと、異様に白いんですが!
「そんなあなたに山岡荘八」

某板某スレでこんなやりとりをしたので、読み始めました。
まだ一巻も読み終わってないんですが、宗矩が蝶絶ホワイトでかなり新鮮。
吉川英治の宮本武蔵にも宗矩は真っ白で出て来ましたがね。
しかしあれはいきなり万石大名但馬守として出てくる恐るべき生物なのでノーカウントで。
あのころは三千石でしょう吉川さぁーん!

2006年12月27日

美作生まれでいいのか?

大分前に読了した小説ですが、津本陽の「宮本武蔵」。

武蔵小説を読むとき、美作生まれの設定だと最後をどうするのかといつもひやひやします。
大抵、五輪書を書き、武蔵が没して終わるのですが、大抵五輪書の序文が引用されるわけです。
「生国播磨」と。

いや、疑問感じようよそこで。
「播磨生まれです」って書いてる人間の生まれを美作にするのおかしいなって気付こうよ。

それはともあれ、内容。
武蔵の雛形的存在、吉川英治の同名小説との比較ってものは、武蔵を題材とする以上避けられないものですが、個人的に剣戟シーンは津本陽のほうが上。
ただまあ、吉川英治のは宮本武蔵の名を借りた、求道者を描いた小説という感があるので、剣戟シーンは個人的にはそれほど重要視していないのですが。
他には、武蔵の幼馴染の弥蔵との方言によるやりとりが中々リズミカルな感じで読み応えがあるかと。



しかしなあ、やっぱり美作生まれで関ヶ原に宇喜多勢はなあ…

2006年12月19日

買い物

川崎の丸善で山田風太郎の「忍法創世記」「柳生十兵衛死す(上下)」と五味康祐の「兵法柳生新陰流」「柳生十兵衛八番勝負」を買ってきました。
津本陽の「宮本武蔵」読了したらどれから読もうかな。
しかしまあ、「剣法奥義」解説で荒山先生が挙げた作家(隆慶で伝奇小説に入ったら、山風→五味と流れるべきだ、そうでなくてはならない!)ばっか読んでいるなぁ、とも思ったり。
まあ、五味康祐も隆慶一郎も山田風太郎も偉大なんで仕方ないですね。

2006年12月18日

「風魔山嶽党」と「駆込寺蔭始末」と

「風魔山嶽党」と「駆込寺蔭始末」を読了しました。

「風魔山嶽党」は忍者を題材にした伝奇小説。
まあ、忍者が主役だっつっても、山風方向のベクトルではなくて司馬遼方向のベクトルの忍者者ですね、「梟の城」とかみたいな。
つまりはスーパー系じゃなくてリアル系だということです。
主役が少年漫画的に怒り、悲しみ、恋もするのが高ポイントですね。
そして解説が「女信長」の佐藤賢一の担当なのですが、「忍者ってカッコいいアクションスターなんだけど時代劇でしか出せないよね、現代日本だったら銃刀法違反だし(違約)」という文章が妙にツボ。
や、確かに銃刀法違反ですけど、冷静にツッコまれるとなんというか、こう…

「駆込寺蔭始末」は、未読だった隆慶小説。
これで既刊の隆慶小説は「かぶいて候」以外読了となりました。
見つからんなぁ、「かぶいて候」。
内容は、鎌倉の東慶寺を舞台にし、蔭から駆け込み寺を守る忍びの「麿」を主役とした伝奇小説。
連作短編集ですんで、一般的な隆慶小説のイメージである「ダイナミズム」に少々欠けてますが、面白いですよ、隆慶小説ですから。



次は津本陽の「宮本武蔵」です。
武蔵を題材にした小説は他に吉川英治「宮本武蔵」、五味康祐「二人の武蔵」、司馬遼太郎「宮本武蔵」、津本陽「決闘 巌流島」を読了済みですが、他にも多いんですよね。
評論家の縄田一男が、その辺をまとめた本を出していた気がするので探しているんですが、まあ、見つかりませんな。

2006年12月17日

自爆

小説トリッパーで荒山先生の新連載が始まったそうで。
ええ、無論読みましたよ。
内容は、柳生薔薇剣の続編で、前作ラストでトラウマを作った十兵衛がメインのストーリー。

ていうかなんだこの十兵衛。
冒頭で淫夢見て夢精、それを子供に哂われる、起きるのを面倒がってそのままごろごろ、尿意に引きずられて起きてみれば陰茎が精液で褌にくっついて「いてててーっ」と絶叫、そして褌締めたまま放尿etc,etc…
しかも生活も引きこもりニートみたいなモンですし。
最悪だ、今までの読書人生で最悪の十兵衛だ…

あと、特ヲタっぷりを存分に発揮している替え歌「柳青(りゅうせい)隊の歌」。
ウルトラマン、ウルトラマンじゃないですかサンチョル先生!
「柳青 柳青 柳青」ってあなたー!



と、まあ、重症の荒山中毒患者はこのような小説を楽しむわけです。
本当に病人ですね。

2006年12月16日

良い店だった

昨日書き損ねたんですが、川崎ラゾの丸善に行ってみたわけですよ、何かないかと思って。



うぉぉい、ハードカバーの魔風と魔岩と両断置いてあるじゃねーか!
集英社版の一夢庵(表紙イラストが原哲夫)もあるじゃねーか!
駆込寺蔭始末まであるじゃねーか!
ていうか文庫本の在庫数結構多いな!

…良い店だ、ここは。
カバーのかけ方については、最近は自分で折り直すのが楽しくてしょうがないのでどうでもいいのです。
まあ、しいていうなら、丸善のカバーは割と硬めで厚めなので折りづらいです。
個人的な評価では、丸善、有隣堂が硬め、松林堂(地元の本屋)では硬めの割に薄め、島森書店(同じく地元)は軟らかめ&薄め、紀伊国屋が中庸。
紀伊国屋の中庸っぷりはかなり好きです。