2019年05月25日

豊平館ホール 2019.5.18

『アネサラ・シネウプソロ』の出版記念コンサートが開かれた。
最初に今回の著書の「あとがき」と書いた花崎皋平氏が挨拶する。長年サキフチと交流をしてきたが、富貴を求めずに自然に暮らしてきた著者に感謝したいと。次いで遠山サキ氏の娘さんが自分の母のことを朝から晩まで働く姿を見て、アイヌとしての自覚に目覚めていきアイヌ語を交えて歌い踊るのが好きになったと。
出版社の編集者など、それぞれに関係した人たちがサキフチの思い出を語る。しかしマイクの調子が悪くハウリングばかりで、来客が多くてテーブル着席の形式。自由に聞きに回れもしないのだ。まあ、席にはビールやつまみ、コンブシト(炊き込みご飯を海苔で小さくひと口に巻いたもの)などが置かれて、食べながらというラフさではあるが、結局、肝心のところが聞こえないので断片ばかりである。
そのなかで発起人のひとり、長屋のり子氏が「告別に際し」との花崎作品を朗読紹介する。母という三歳上の姉、恋ではないが愛である、やがて自分もそうなるであろう姿をみせ、だから仕事はこういうもんだと思っていた、その人が逝ってしまった。
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それから遠山ファミリーによるコンサートである。次女とその娘と孫、三女と娘と孫とによる母から教えてもらった歌を五曲続けて。それぞれがそれぞれは単調であるが、リズムの繰り返しは心地よく、手拍子と鳥の声が響き、それぞれが高音低音のハーモニー。カムイシャマダァ ホイシャマダ エペレシャマダ ホイシャマダ。踊りは狭くて無理であった。アララッサオー ホイヤアー ホイヤッサー ホイヤアー。
ようやくここで気付いたわけだが、どこまでもサキフチを知る、知ろうとする人の集まりであるだけなのだ。何かを発表しようとかという席ではない。つまりこのステージ配置も間違っている、壁に押し付けるのではなく、車座になって手を叩いている場所なのである。そんな素朴さなど、もうしばらく出会っていないのだ。


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