2020年12月06日

札幌エルプラザ 2020.11.21

北海道ポーランド文化協会主催。ポーランド国立民族合唱舞踏団「シロンクス」のオンライン公演である。題材は「Exodus・エクソドゥス」、そもそもの意味合いは旧約聖書にある”出エジプト”である。ヘブライ人がモーセに引き連れられて新天地パレスチナに向かう物語だ。その派生であろう”大勢の人の移動”との意味合いもある。
シロンクスのHPを訪ねると、今回は振付師ミハウ・ズプコフ氏が1920年のシベリアからポーランドの孤児を日本赤十字が救済した話から着想を得たというのだ。
DSCN5829
さてシベリアとポーランドに何の関係があるかというと、当時のポーランドはロシアの支配下にあり、不満が反乱を誘発していた。当然のようにその人たちは政治犯として流刑され、またWW1の影響で流民が多くなり15万から20万人もがシベリアにいたのだ。しかし1917年にロシア革命が始まると内戦の拡大で、シベリアでも凍死、餓死、病死が続出する。みかねたウラジオストクのポーランド人が「ポーランド救済委員会」を立ち上げ、共産革命を危惧してシベリア出兵していた欧米の各国に救助を要請するものの、革命軍の勢いを抑えられないと分かるとどの国も軍を引き上げてしまう。
その時点であまりなじみのなかった日本だけが軍を駐留していた。背に腹は代えられず委員会会長のアンナ・ビェルケヴィチ女史が外務省を訪ね孤児の救済を懇願する。これを受けて日本政府は日本赤十字に要請をし、日赤の石黒忠悳社長は内戦状態の救助活動に対して軍の支援を確約しつつ、なんと来日からわずか17日で日本政府は救済を受諾する。
この救出活動は1920年、1922年と続きあわせて765名の孤児を日本に迎え入れ、アメリカ経由で無事に独立を勝ち取ったポーランドに帰国させた。帰国した子どもらは感謝の気持ちを表わすために「極東青年会」を設立する。
まあ、舞台演出としてはどこまでを組み込んでいるものかは分からないが、その戦災孤児らの戦地シベリアから舞鶴、東京(または大阪)そして祖国への移動ということでもあろう。


M0814gliding_flight at 00:22│コメント(0)講演会など │

コメントする

名前
 
  絵文字