2021年10月23日

札幌エルプラザ 2021.10.1

映画のタイトルは「COLD WAR(あの歌、2つの心)」パヴェウ・パヴリコフスキ監督(2018年)。冷戦下のポーランド。辻でバイオリンが弾かれ男の2人組が路上で唄う。愛しい人よ頼むから開けてくれ、と。別のところではアコーディオンが弾き語る、領主とは結婚しない、仲間とすると。至る所に音楽がある。
1949年ポーランド。領主の館に泥と砂利の道を走るトラックが2台。荷台に人を乗せ音楽学校ということのようだ。父親殺しで刑が執行猶予の娘ズーラが唄うのは「心」。
1951年ワルシャワでの発表会。あの人を忘れることはできないとの合唱とダンスと。女性を支点にして男性が飛ぶというのは珍しい。民族芸能だけではなく、指導者の歌をというリクエストに対して”スターリンの歌”が披露される。ズーラは指導的立場にあるピアニストのヴィクトルと恋に落ち、ヴィクトルは亡命の話に誘う、時間を過ぎてもしかしズーラは現れない。1954年パリ。ヴィクトルはステージでピアノを叩く。再開する二人、ズーラの公演先での出会い。「どうして来なかったのか」との問いに、「あなたに劣る未熟な自分がいたからだ」という返答、素晴らしい自立心を感じた。
1955年ユーゴスラビア。ヴィクトルは元の所属していた歌劇団を覗いていたが、パリに強制送還される。BGMは、「お母さんに禁じられたの、あの人を愛してはいけない、それでもあの人を抱きしめて、死ぬまで愛するでしょう」。1957年パリ。ズーラはついに亡命する。しかしアル中の症状が見られ始める。”振り子時計は時を殺す”との歌詞が気に食わない。レコーデングの歌詞は「あなたから遠く離れて」。喧嘩の末、ズーラはポーランドに戻る。1959年ポーランド。ヴィクトルはズーラを追って帰国するが、懲役15年。
1964年、恩赦が認められる。二人は最初に出会った戦争で荒れ果てた教会で二人だけの式を挙げる。誓いを飲み干して、木のもとで肩を寄せ合い、向こうの景色の方が綺麗よ、と。
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その後懇親会では、感想を。原題 ZIMNA WOJNA は直訳すると、”冷たい戦争””冬の戦争”だそうだ。
あと、スターリンの歌についての意見があったが、私的には何とも可笑しい歌詞だと思った。”素敵な音楽を捧げよう、最高の歌を歌おう”というがまさにコトバだけ。スターリンでなくとも、ここに毛沢東とか東条英機を入れても成り立つであろう。形式とはなかなかユーモラスなものだと感じた。
全篇を通して歌詞がすべてを支配している。なかなか、こういう作りのものは楽しいと思った。


M0814gliding_flight at 14:57│コメント(0)講演会など │

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