
小川道子・著(共育舎)2022.5.5
「必ず「ありがとう」を〈子どもたちの手伝い〉」。お手伝いに対する声掛けのことだけれど、ニヤリという笑いがなかなかダークな感じで引き込まれる。
「体験談に励まされ…〈保育園での出会い〉」。自分一人にならないこと、一緒にいる困っている人たちで励まし合うことの大切さは、実感しないと難しいけれど必須です。
「募金の行方」。とにかく募金箱にコインを入れれば人助けになるという安易な発想に反対する。金で善意が買えると思っていること自体が間違いです。なされていること自体を知らなければ!
「「しつけ」はだれのため?」。ここでは喫茶店での子どもを叱る母とその婆さん。周りの目しか気にしないこの二人は、まさに母子であって悪循環を作り上げているのだが…。
「「死ぬ」という大事な仕事」。故三浦綾子氏の言葉であるそうだが、自分はそう言い切れるかを考える。書くことをメインにする自分は果たしてそのことを生きて実践していると言い切れるか。難しい言葉だ。
全体としては女性が自立するということがまだまだ認められていない(現在もあまり変わっていない気はするが)時代の、戦うというか、生きる姿が書かれている。今も参考になるところは随分と多そうです。