空中庭園な日々

「空への軌跡」別館 ―― 北海道の詩誌を中心に & 気になるニュース

半澤孝平

『恵庭市民文藝』40

恵庭市民文芸『恵庭市民文藝』
発行:村上利雄(恵庭市)

今回で40周年を迎える『恵庭市民文藝』は、どちらかといえばエッセイ、小説が中心である。毎年、文学散歩を主催し、また増刊号を出すというのはかなり珍しい。
さて、今号で詩作品は5名、11作品である。若手の半澤孝平作品「白昼夢」。全文基本的にひらがなであるが、死をも表しつつ、なかなか雰囲気がある。ただ夢落ちというのは安易な印象を与えやすいことを考慮すべきかもしれない。作品「午後3時」は秋という季節と一日の終わりという形が重なる。最も、”3時で夕方”は、北海道在住でないと分かりずらいかもしれないが・・・。
森美佳作品「あなたの手のひらに」。全体によくまとまっているが、ゲームというありふれた言葉を使うのは、安直に感じられる危険が大きい。
藤森芳郎作品「恵庭の春」。このところ、地元のことを書いている姿勢は素敵だ。ところで恵庭の中心の恵庭岳というものが”にこやかな表情”というだけなのは、どんなものか。恵庭の地名の由来が、この山の鋭い形状からきていることは市民なら知っている。そのところをどう打ち出すかが問題という気もするのですが。
中西純一作品「ため息橋」。どうもイタリア好きなんだろうと思うが、ちょっと映画っぽい感じに作っているのも、旅行が楽しかったですか?という感想以上には難しい気がする。やや唐突感が否めないのだ。
村田譲作品「空を希求する魂へ」は、劇団「座・れら」出演のご報告。作品「フォークのある風景」は日清食品のカップヌードルをメインにしたものである。

『恵庭市民文藝』39

恵庭市民文藝『恵庭市民文藝』39
発行:村上利雄(恵庭市)

エッセイには、ビール工場長だのスポーツ吹き矢の指導員、眼科の医院長だの、あまり付き合いのなさそうな方々の日常が並んでいるのが面白い。
短歌、俳句、創作も多く、また年に一回の文学散歩の様子が今回は「十勝文学散歩」として載っているが、男女二名の方によって書かれているが、男女でこうも視点が違うかと、その差異が可笑しい。
詩作品では、投稿を含め五名、七作品が掲載されている。半澤孝平作品「ねねね」。小学生だったあのときの気分という、ちょっとした日常の不思議と残念と。その年齢、時代まで下りきるのは難しいものだが、そこで何を掬い上げるのかが問われるだろう。藤森芳郎作品「悲しみよ、さらば」。非常に普遍的な内容であるだけに、どれだけ読む側に渡していけるのかということ。中西純一作品「追慕」。組み立てがはっきりしていて読みやすいのは大きなポイントだ。森美佳作品「ワンダフルライフ」。行間という言葉にならないものの処理にも気を使うべきであろう。村田譲作品「春夫さんからの手紙」。会員の春夫さんということはすぐに分かるわけだが…。
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