2012年06月07日

●商売仁義とスカイマーク

 LCC(ローコストキャリア)のスカイマークが概略次のような「サ―ビス・コンセプト」を打ち出し、賛否両論が出ている。企業のPRを専門とする立場からコメントしたい。

1)荷物収納は手伝わない。
2)丁寧な言葉使いは義務付けてない。
3)乗務員のメイクや髪型は自由にしている。
4)機内での苦情は一切受け付けない。
5)苦情は「お客様センター」か「消費生活センター」にどうぞ。

 この内5)の「消費生活センター」に関しては東京都からクレームを受け、撤回したという。当たり前だ。

 大体、この手の草案は広告代理店かPR代理店が考える。提案する方にも、OKする方にも草案の原点となる客商売の仁義がなさそうなので、このようなコンセプト(広告代理店の愛用言葉だ)が出来上がったのだろう。

 LCCは、サービスの簡素化と効率化によって低い運航費用を実現することを目的とした航空会社だ。しかし、運ぶのは物や家畜ではない。

 荷物の収納に困った老人や婦人がいれば、助けるのは人として当然、ビジネス以前の話だ。丁寧な言葉使いはどの商売でも当たり前。乗務員のメイクや髪型にしても、不快感を与えないことは基本だろう。刺青はどうなってるんだね。

 4)なんか、何を根拠にこんなことがいえるのかなぁ。客の苦情は社内改善のイロハでしょう。

 客の方は、運賃が安いので、かなりのことは覚悟して乗る必要はあるが、キャリア側が、いくら安くしてるからといってもビジネスの基本的な仁義を放棄していては、何をかいわんやである。

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