『設立趣旨書』

 特定非営利活動法人 現場ネットワークス は、建設業に携わる個人及び法人に対して建設現場管理の支援を行い、建設現場の情報収集・活用および公開によって周辺環境とのコミュニケーションを促進させ、関係者全員がそれぞれの価値=ユニバーサルバリューを見出すことのできるコミュニティの創造をもって、建設現場環境、建設現場周辺環境、更には地域社会環境の維持・向上に寄与することを目的とする。

 建設現場は製造業の工場などとは異なり、突然、人々の生活に割り込んでくる存在である。工事期間は短いときは1日、多くの場合は1年以内、長くても3年程度と限られており、10年、20年と、一定の長い期間を想定して計画される工場とは多くの点で異なる。環境への配慮に対する視点を例に取ると、工場設立では計画段階において建設から運用に至るまでの長期視点に立ったマクロな環境負荷を想定し、立地や工場概要が決定される。それに対して建設現場では、立地条件や建物概要は与条件であり、工事期間も比較的短期間であることから、より周辺・近隣環境に密着した短期視点のミクロ環境に配慮する必要があると言える。

 しかしながら、従来の建設現場は極めて閉鎖的で、仮囲いに囲まれた建設現場の中で何が行われているのか、建設現場側からの特別な説明なしには、周辺の住民などが理解することは難しい。一方、建設現場は自らの活動とその結果として発生する事象の全てに対して情報を持っている。それが製造者としての責任であり、効率的な現場経営の基本だからである。

 この、建設現場が持つ情報の非対称性と、地域社会に与える影響の大きさを併せて考えると、建設現場には情報公開する義務があると言える。建設現場が自身のことだけを考えて行動してよい時代は終わり、今後は、情報公開を通じて地域社会環境への影響と貢献を明確にしていく必要がある。なぜなら、建物を建てる際には必ず建設現場が現れ、周辺・近隣の環境に多大な影響を与え続けていくこと、建設現場から発生する情報の全てを持っているのが建設現場だけであることは、この先も変わることのない事実だからである。

 以上の観点から、建設現場から生まれる情報を中心にして、全ての「社会的に建設現場と接点のある人」に対して情報活用の枠組みを提示するとともに、緊密なコミュニケーションの場を提供することで、地域コミュニティの創造とよりよい地域社会環境の醸成が実現できると考え、継続的な運営を目指して、ここに特定非営利活動法人として設立するものである。


 平成16年 8月 27日

法人の名称 特定非営利活動法人 現場ネットワークス
設立代表者 岡澤 岳