野原から

自然の中に生きる野鳥を自然のままに・・・。

ツツドリに「ピピピピ」はあるのか?

またしてもタイマー録音からの話です。
例によって現場でのリップシンクロはとれていませんので、確証も無く、でも興味深いので話題として書きます。

もしご存じの方いましたら、コメントください。

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上記は今年の調査のタイマー録音に入ったツツドリの声ですが、よくホトトギスが出す「ピピピピ」という声が途中で入ります。
スペクトログラム表示を見るとツツドリが「ポポ ポポ ポポ」の合間に発声しているように見えますが、どうでしょうか?

私は最初にこれを聞いた時は、とっさに「ツツドリも『ピピピピピ』って声を出すんだ!」と思いました。
しかし、ツツドリとホトトギスが両方いて、ホトトギスが「ピピピピ」という声を出すとツツドリがびっくりして鳴き止む、という可能性もあります。

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スペクトログラム表示を拡大してみると、「ポポ」と「ピピピピピ」に重なっている部分がありました。
ということは2羽は確実にいたのだと思います。
ツツドリとホトトギスがいた可能性もありますが、可能性だけだったらツツドリが2羽いて、1羽が「ポポ」もう1羽が「ピピピピ」という声を出した可能性だってありえます。

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さらに別の部分(上記録音の最後のピピピピピ部分)を拡大してみると、この部分は「ピピピピピ」も2羽の声が重なっているようです。「ポポ」の声は重なっていません。

ということで「ピピピピ」は誰なのか?タイマーだけだとさっぱりわかりませんけれど、ツツドリも「ピピピピ」という声を出す可能性も無きにしも非ずだなぁと思いました。
ただ、ツツドリが鳴き始めるときに良く出す「グゴォガッガッガッ」と人間のうがいのような声はけっこう頻繁に聞きますが、ツツドリの声の前後に「ピピピピピ」を聞いたことは私はいまだありません。

ちなみに『CD鳴き声ガイド日本の野鳥』には松田道生さんの録音されたカッコウの「ピピピピピ」が収録されています。北海道での録音なので、ホトトギスはいないので、カッコウの声で間違い無いとのこと。
カッコウの「ピピピピピ」も私は聞いたことが無いですし、あまり知られていないと思います。

ということで、ツツドリも「ピピピピピ」と鳴くのかどうか?今後の課題です。

『鳴く』ということを証明するには、1チャンスでも鳴いているところの動画を撮影できれば証明になります。しかし『鳴かない』ということを証明するには、膨大な時間の観察をして、鳴かないので、おそらく鳴かないだろうと結論することになるので、証明は難しいですね。
「いままで一回も鳴かなかった、でもいつか鳴くかもしれない」となると『鳴かない』の証明は理論的にできないことであるとも言えます。

ツツドリやカッコウ、あるいはジュウイチはどうでしょうか?
「ピピピピピ」にまつわる観察をされた方いましたら、ぜひコメントしてください。



私が個人的に送ったパブリックコメント

以下は三鷹市が井の頭公園(万助橋近く、資材置き場)に建設を予定している太宰治記念館に対し送った私の意見です。

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三鷹市が建設を予定している井の頭公園内、万助橋ちかくの資材置き場は、伐採された樹木や剪定された枝などを置くスペースで、来園者には利用価値の無い場所ですが、周辺には多種類の古木があり、絶滅危惧種のミゾゴイの観察例ほか、動植物の多様性にあふれているスポットです。

私は三鷹市長が太宰治ファンだからといって、このような豊かな自然を壊してまで太宰治記念館を市税で建てることに反対です。

以下反対理由です。

1:三鷹市に2つも太宰治施設がいるのか?
すでにJR三鷹駅近くに太宰治文学サロンがあり、これで二つ目。すでにある施設で充分で井の頭の環境を壊す必要は無い。一つにするなら自然を壊さず、新たな税金投入のいらない現在の施設を継続するのが良い。

2:三鷹に住んでいた作家は太宰治だけではない。
三鷹市は太宰治の生誕地ではなく自殺地である。
生誕地である青森にも太宰治記念館はある。
市長が太宰治が好きだから太宰治だけを賛美し、市税を投入するのはおかしい。
文学の良さは文学そのもので後世に残っていけば良いことでハコモノ施設は図書館があれば足りる。図書館こそ『文学の聖地』である。

3:教育や福祉を優先して欲しい
三鷹市は市政センター(体育館)を建設するときに「お金が無い」と、少年野球、少年サッカーが利用する井口グラウンドを売却することにしました。
かつては無料で利用できる少年野球・サッカー場が市内3カ所にありましたが、もうすぐ一カ所もなくなります。
また、三鷹市唯一の特別養護老人ホーム『どんぐり山』は廃止の方針を打ち出しています。
子育てや福祉となると「赤字だ」「採算があわない」と言い、ひとりの文学者を讃える施設は必要だと、2つめの施設を建てようとする。
これはまさに市民ファーストではなく、市長ファースト、太宰ファーストの無駄遣いと言わざるをえません。

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文教施設だと反対意見が出にくいものですが、市民の子育てスポーツ教育施設(野球サッカー場)や老人福祉施設を捨ててまで太宰治記念館を建てるのは、まったく順序が逆です。
「文学の聖地」とうたっていますが、文学は太宰治だけではないし、記念館は文教施設では無く太宰治ファンの娯楽施設ではないかと思います。
市民が収めた税金を太宰治のために使うのはやめて、市民の教育や福祉に回して欲しいです。

友達の学校法人に土地を与えたり、公私混同が目立つ今日この頃です。後世に余計な財政負担を残さず、すばらしい井の頭の自然を残したいものです。

私は現在西東京市民ですが、三鷹市には23年間住みました。太宰治が三鷹市に住んだのはたった7年と2か月です。

現在三鷹市はパブリックコメントを募集中で締め切りは9月9日まで
http://www.city.mitaka.tokyo.jp/c_pubcome/068/068283.html(三鷹市民だけでなく、井の頭公園を利用している都民ならば広く受け付けるとのこと)

パプコメ締め切りが9月9日ですが、翌日10日日曜日のNHKダーウィンが来たに私も少し出演し、まさに井の頭公園資材置き場で撮影したミゾゴイの写真を紹介します。よかったら見てください。

フクロウ雌のゴロスケホッホと交尾の声 その2(内容訂正あり)

いままでオオコノハズク、アオバズク、フクロウの「キュリリリ」という声を録音できていましたが、交尾の声なのか?餌渡しなのか?などと考えつつも、タイマー録音による録音ゆえに、確信が持てていませんでした。

先日オオコノハズクとアオバズクの『キュリリリ』 という記事を書き、その記事に東京のYさんから「キュリリリの声は交尾時に聞くことができます」とコメントをいただきました。
その後Yさんとメールのやりとりをした後、先週末にはYさんと会うこともできました。

Yさんは東京の山間部でフクロウ類や猛禽類を調査研究されている方で、観察と録音を積み重ねていられます。
野鳥の声については(とくに夜間に鳴く鳥の声については)数々の謎がありますが、先に観察をされた方の観察経験を教えていただけるのは大変ありがたく、そういった観察経験や録音を相互に報告することで、次のステップへと進めるように思います。
いままでもこのブログを通じて新潟のFさん、栃木のAさんなど、生態と声の記録をされている方と出会うことができ、観察の記録、方法、意欲など、勉強させていただきながら、ときに襟をただし、また意欲が湧いてきて、感謝しています。

そして、本題のフクロウの交尾の声ですが、きのうフクロウの「キュリリリ」の発声が2重になっているのを見つけて「雌雄の2羽がこの声を出しているのか?」と、新発見した気分で、勢い込んでブログにアップしました

しかし、Yさんから連絡いただき、Yさんが過去に録音されたフクロウの「キュリリリ」には、キュリリリの発声とかぶって「ホッホッホッホ」の発声があるとのことでした。
さっそく聞かせていき、スペクトログラム表示も確認しましたが、たしかに「キュリリリ」は1羽で、もう1羽は「ホッホッホッホ」を続けているようです。

そうして自分の録音を再考してみますと、高音の「キュリリリ」という発声は2重に発声されているのは間違い無いと思いますが、2羽では無く、1羽が2重発声しているようだと思いました。
同じ音源を何度も聞き返しました。昨日は「これは2羽に違いない!」と感じていたのですが、今日はあっさり「いや、これは1羽だな」と感じます。

思いこむ力って怖いなと思います。

ということで、私のブログには、とくにタイマー録音の記録からの記述には、立証とは程遠い内容のものも散らばっていますので、読む時はぜひ半信半疑で読んでいただければと思います。
でも、野鳥の声にまつわる「あーでもない、こーでもない」という話題は、面白いので、今後も懲りずに続けたいと思っています。



フクロウ雌のゴロスケホッホと交尾の声

夏休みが終わって、今日から仕事です・・・。
この夏休みは天気が悪くて野鳥観察にはほとんど出かけられずでしたが、そのかわり調査で収集した膨大な録音データを片っ端からチェックする毎日でしたので、毎日野鳥観察している気分でもありました。

東京都山間部の録音で、フクロウの声は非常に多くの場所で録音され、ほんとうに「多い!」という印象でした。
しかしほとんどが雄の「ゴロスケホッホ」で、雌のしゃがれ声の「ゴロスケホッホ」はほとんど入りませんでした。

今回アップする音源は東京都調査のものでは無く、3月に他県でおこなったタイマー録音です。

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20170304Fukurou
↑3月4日
この場所のフクロウ雌は、じつに良く「ゴロスケホッホ」と鳴く雌で、ほぼ毎日録音されています。
それはこの雌の個性なのか?それとも巣に近い場所にタイマー録音を設置すれば、他の雌も頻繁にゴロスケホッホと鳴いているのか?はわかりません。

同じ雌のしゃがれたゴロスケホッホでも、雄の縄張り宣言に加勢しているようなときは比較的声量も大きいのですが、雌雄のコミニュケーションで鳴いているときのゴロスケホッホは、わりと小さい声のように思います。

上記は雌が小声の「ゴロスケホッホ」で、雄も小声の「ホッホッホッホッホッ」です。
雌雄が接近して、交尾でもするのか?という感じですが、高音の「キュリリリリ」は録音に入っていません。

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20170330Fukurou
↑3月30日
同じ場所のフクロウですが、雌雄接近の声のあと、最後」(1分14秒め)に「キュリリリが入っています。
「キュリリリ」の部分を何度も再生して聴いてみると、1羽では無く、どうも2羽ともが発声しているように聞こえます。

この録音の「キュリリリ」の部分をコピペで5回繰り返したのが下記のファイルです。

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20170330Fukurou02
↑若干時間がずれて、2羽が鳴いているようだとおもうのですが、どうでしょうか?

次の記事に内容の訂正があります。
フクロウ雌のゴロスケホッホと交尾の声その2



トラツグミは何羽いるのか?その2

先日、録音データの中にあった高中低の3つの音程で鳴くトラツグミの声、これをスペクトログラム表示してみると、発声が重なっている部分を見つけ、確実に2羽いると確信できて『トラツグミは何羽いるのか?』という記事を書きました。

しかし、これだけでは誤解を招くので、追加記事を書きます。

トラツグミの鳴き声は場面によって、ずっと同じ音程で鳴いていることもあります。

低い方の1600~2000Hzの声だけで長時間鳴いているときもあれば、中音程の3000Hz前後の声だけで長時間鳴いているときもあります。

最高音程の5500~6000Hzの声だけで鳴き続けた録音結果は今までに無いです。

この音程を変えずに鳴いているケースは、おそらく1個体が鳴いているのだろうと想像しています。
リップシンクロを確認したわけでは無いので、もちろん2羽が交互に同音程で鳴く、という可能性も無きにしもあらずですが、一声と一声の間隔がきれいに均等で、発声間隔が短くなったり、長くなったりしないですし、もちろん発声が重なる部分も無いので、まぁ1個体が鳴いていると考えて良いだろうと思います。

問題なのが、中音程と低音程の2つの音程で鳴いている場合です。

先日の記事のように発声間隔も微妙にずれるし、発声が重なっている部分があれば2羽いると確信できますが、どう聞いても1羽が鳴いているように感じられるケースもあります。
以下の録音がそうです。

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20170414toratugumi20003000

↑クリックで拡大できます。
スペクトログラム表示を見るとわかるように、基本2000Hz弱の声で鳴いていて、時々3000Hzの声になるのですが、3000の声が出ているときは2000の声は抜けます。
この状態で長ーく続くのですが、一度として声が重なることはありません。

もし2羽が交互に鳴いているのだったら、思わず声が重なってしまうことがあるだろうと思うのです。

ということで、音程2種類(中と低)が聞こえても、2羽いて鳴き交わしているわけではない、と思います。
先日の記事の録音はたまたまま2羽が鳴きあっている場面だった、ということです。

結局、場面によって違うということなのだろうと思います。

今年は現地で何度もトラツグミの生声を聞きましたが、そのときは「あ、トラツグミだ」と思う程度で、このような「何羽いる?」という問題を意識しないで聞いていました。
今後はもっと注意しようと思っています。

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