拙ブログを見てくださっている皆さん。今年もよろしくお願いいたします。

2011年はお正月から「情報をもらわないで鳥を探しに行く」というスタンスを始めて、けっきょく一年間ずっと情報無しの探鳥を通しました。(2011年1月参照)

情報無しで、歩き回って鳥を探しているときの五感が研ぎ澄まされたような感覚が私は好きです。今年も情報無しを基本にしたいと思っています。

以下は、私の実家のヒバにあったメジロの巣です。
植木屋さんが剪定のときに見つけたものです。

esIMG_0804
esIMG_0808
↑巣材のほとんどはシュロですが、仕上げ補強には梱包用紐を細くして、巧みに編んであります。
産座にはヒバの葉が敷かれています。

前にもメジロの巣を見たことがあったのですが、そのときも「最初の一本はどうやって置くのだろう?」という不思議に思いました。
シュロの繊維は細く、軽いですから、最初の1本、そして2本目、3本目・・・どうやって作り始めるのだろう?と、色々考えてもまったく想像もできずミステリーでした。

しかし、今回の巣は、その疑問解明の手がかりになるような部分を見つけました。

esIMG_0818
essIMG_0818
↑上の写真と下の写真は同じものです。
Yの字の枝に作られているように見えて、実は真ん中にもう1本細い枝があります。
青色が太いY字枝で、赤色が細い枝です。
赤い枝は巣の中を貫通して、巣の底部から外に突き抜けています。

esIMG_0821
essIMG_0821
↑横から見た写真。

おわかりになるでしょうか?
私の仮説ですが、最初の巣材は、このY字ともう一本の合計3本の枝を縫うようなかたちで置かれ、それをきっかけにして編まれていくのではないだろうか?と思います。

それにしても見事なカップ形です。