野原から

自然の中に生きる野鳥を自然のままに・・・。

アオゲラ

「キャーキャー」というアオゲラのハスキーな鳴き声

春は変わった鳴き声を耳にする季節で、先日も『長兵衛忠兵衛とはちょっと違うメジロの鳴き声』という記事をアップしました。

このメジロの声を最初に録音した日はリップシンクロを確認できず「なんだろう?コサメビタキかな?それともメジロ?」と、謎の声だったのですが、翌日の通勤途中に同じ声を聞いて今度は姿も確認できて声の主はメジロであることが判りました。

今回も初日は奥多摩の里山で聞き「????」謎の声となり、翌日地元の公園で同じ声を聞き、問題解決しました。

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↑↓28年5月5日杉の木か隣のイチョウの木、高さ15メートル弱のところからこの声が聞こえてきました。声質がコジュケイを思わせるような「キャー」という叫び系で、いつものアオゲラの「ピョー」とは違います。しかしコジュケイがあんなに木の高いところにとまるものなのか?鳴き方のニュアンスはアオゲラっぽいし・・・?。と謎でした。
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↑これも同じ場所での録音、断続的に30分以上、同じ木の同じ場所から聞こえてきました。
この録音では2個目の発声だけがちょっと「ピョー」になっていて「あっ!やっぱりアオゲラか?」と思いました。

翌日は地元の私の育った公園で、同じ声を聞きました。

今度は野鳥の保護区の中、高さは2メートルくらいのかなり低い場所から聴こえました。
そのとき「キョ  キョ  」というキツツキ類の地鳴きも聞こえ、次にアオゲラが飛び出して波形で飛び、少し離れた上水沿いの木にとまって、今度は「ピョー ピョー ピョー」とアオゲラらしい声で鳴きました。

先日のメジロの鳴き声も、このアオゲラの叫び系の鳴き声も、繁殖期のごく短い期間だけ鳴く鳴き方だろうと思います。アオゲラのほうはおそらく巣穴の中、もしくは巣穴近くでこの声をだすのではないか?と想像しています。
メジロもアオゲラも2日間、離れた場所で別個体がこのような声を聞かせてくれました。
謎の声が1日で解決するのは珍しいことですが、今年は2回も翌日解決がありました。

アオゲラのドラミング

キツツキ類のドラミングは何度も聞いていますが、ドラミングしているのを観察できたのは今回が初めてでした。

剪定され枯れが入った桜の木で、この動画ではフレームの外になるのですが、上部に突き出た枯れ枝の中心部分は空洞になっていて、本当にドラムの胴のようになっていて、横から突くことで空洞に音が響き増幅されます。
木管の響きはとても心地いいです。

キジバトのおなら4連発とアオゲラのカチカチ

キジバトが「プンッ」というおならのような音を出すのはみなさんご存知だと思いますが、しょっちゅうおならをするわけではないので、なかなか録音できませんでした。

先日、公園を散策していたら公園通路に住むキジバトペア(人との距離が非常に近いキジバトペア)が地面で採餌していて、そのうちの1羽が盛んにおならをしていました。
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↑キジバトのおなら4連発
この録音の前後にも何発も発していました。

以前におならを聞いたときは電線と電柱で発していたのですが、その時も今回も、行動として共通しているのは「1羽がもう1羽を追い払う」もしくは「もう1羽に乗りかかろうとする」という行動で、ジャンプと同時に発していました。おなら音を発するキジバトを「おなら個体」もう1羽を「被おなら個体」とすると、おなら個体は少し羽ばたきジャンプして被おなら個体に寄っていき、被おなら個体は軽く逃げる、という感じでした。
すでにペアとして成立しているキジバト間で行われるこのおならの儀式はなんなのでしょうかね?

それから以前は声なのか?羽ばたきによって発せられる音なのか?それとも本当におならなのか?という疑問がありましたが、今回至近距離での観察で、のど元の動きがみられて、おならは声帯で出しているということがわかりました。
ということは、おならというよりゲップなのか?。

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↑アオゲラのカチカチ
アオゲラが出すこの声は警戒しているときや興奮しているときに出すように思います。
このときは2羽いたので、キジバトのおなら同様に1羽がもう1羽に向かって鳴いているように感じました。

たまに至近距離でアオゲラと遭遇した時も警戒してこのカチカチを発します。繁殖期に入るこの時期にカチカチを聞いたら追いかけずにそっとしておいてあげたほうが良いと思います。

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↑アオゲラのドラミング
都市の中でこのドラミングを聴かれるのは幸せです。私が小学生、中学生だったころにはありえない話です。
コゲラもいなかったのですから・・・。


聞くだけの野鳥観察と三日月と金星の最大光輝

最近は12月だというのに昼間はけっこう暖かくて、冬鳥の数はなかなか増えていきませんが、暖かなのでのんびり気分を味わえます。
これが真冬になると、動いていないと寒くてかなわない!となるので、のんびりウォッチングできるのは今のうちです。

私はベンチに座って、耳をすまして鳥の声を聞いているだけ、というのを試みてみました。
《ルール説明》
鳥の声がしても、絶対そっちを見ない。

これ、けっこう楽しいです。
鳥の声がすれば、普通そちらに歩いて行って、近づいてしまいますが、自分がじっと動かないで聞くだけで種類と数を判定し、鳥がどう動いていくのか?を追っていくと楽しいです。
声がすると思わず見たくなりますが我慢我慢!。聞くだけ!。
音に集中できるので、鳥の声だけで距離や位置の上下や動きがけっこう解るものです。

あと普段の観察の時は、やはり自分の前方に意識が集中しやすくなると思います。
聞くだけ!をやると「後ろにシメが1羽いる!」という風に、意識が360度に及ぶので、鳥が多い時は「鳥に囲まれている」という気分になります。

昨日、公園で聞くだけ!をやっていたのですが、右のほうから「キョッ」ていう声がして、この「キョッ」はツグミじゃない!ツグミ科じゃない!、アオゲラに違いない!と思ったらついに我慢しきれなくなって見てしまいました。
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昨日も日没ころにきれいな三日月を見て、夜になったら撮影したいと思っていたのですが、夜になったら雲に隠れたのか?地平線に沈んでしまったのか?三日月が見つかりませんでした。
それで本日、日没前に撮影しました。

三日月の下に明るく輝く星があったので、これも撮影してみました↓

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肉眼で観ていると単純に明るく☆形に見えるのですが、撮影してみたら月と同じように欠けてる部分がありました。

ネットの天体観測サイトで調べてみたら、金星でした。
そして、明日12月7日が金星の最大光輝だそうで、きれいに輝いているのは、金星がそういう光り輝く時期にきているからなんですね。

みなさん!明日の日没頃の金星をお見逃しなく!

お正月探鳥その1

みなさま今年もよろしくお願いいたします。

今年もお正月探鳥の写真は順不同、場所ごちゃまぜで羅列したいとおもいます。

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人がほとんどいない朝の公園でのんびり写真撮るのは気持ちいいですね。
坂道を登っていく公園は、おせち料理でカロリーオーバーな体のためにも良い運動になります。

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↑キクイタダキを綺麗に撮りたいのですが、尻尾で顔を隠してしまいました。
とりあえず今年もツリリリリ・・・という声は聞こえて、耳が老化していないのを確認。

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固まって動かないシメ

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↑アオゲラ雌の舌出し
↓アオゲラ雄の舌出し
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キツツキは舌が長いですが、舌を出しているときに危険を察知して、思わず舌を噛んでしまった!痛てててっ!ということはないのかなぁ。

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駐車場脇の草のところにウソが4羽いて、雌が1、雄が3で、そのうち2羽はお腹が赤い雄でした。
ウソは草の実を食べて種や皮を「ペッ!」と吐くこともせず、頭をブルブルッと振って落とすこともせず、枝に嘴をゴシゴシやることもなく、ただひたすらモグモグして嘴の周りが汚れるのは気にしないようです。
友人は「選挙の年には多く飛来する」と言っていましたが、当たっているように思います。

アオゲラのまばたきの方向

今日公園でアオゲラを見ていたとき、ハシブトガラスが飛んできて、周りのシジュウカラやヒヨドリが一斉に警戒の声をだして飛びました。
アオゲラはその声に反応したのか?一箇所でじっとしていました。
アオゲラが動かないでじっとしている場面は珍しいので、デジスコで動画を撮りました。
↓ダブルクリックで全画面で見られると思います。ぜひ大きくして見てください。


↑動画を見てみると、アオゲラのまばたきは、前方から後方にむかってのウィンクで、普通の鳥とちょっと違うと思いました。
瞬幕が前方から後方に閉じるのは、色々な鳥でみたことがありますが(カワセミ、ツミ)、まぶた自体が前方から後方はあまり見た記憶がありません。

この嘴のほうから耳羽のほうへ閉じるまぶたの方向は、木に穴を掘るとき、木屑を避けるのに有効なのかもしれないと思いました。
それから木に垂直にとまると、ちょうど上から下へという方向になるので、雨避けに有効なのかもしれない、などと想像しました。

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桜とアオゲラ

満開の桜にアオゲラ・ペアが来て「カチカチカチカチカチ!」という声と「キョ!キョ!」という声を出して、鳴き交わして行動していました。
写真は雄のみですが、雌も近くにいました。
巣穴を掘る場所を探しているような印象でした。
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↑アオゲラ
耳羽が長めで後方に流れていて、ポマードでサイドの髪の毛を後ろに流すロックンローラーみたいだなと思いました。
あと、爪がすごいですねぇ・・・引っ掻かれたら痛そう!





必ず春は来る

原発の放射能を早く止めて欲しい。
早くコンクリートで固めて遺跡にして欲しいです。

福島の有機野菜農家のTさんのところは原発から66km離れているので、避難や屋内退避の圏内からは外れています。しかし、今後、放射性物質の影響がどのくらい及ぶのか?が心配です。
仮に今畑にある農産物を全部廃棄しても、それは金額的にもたいしたことはありません。今までだって台風や長雨で全滅!なんてことはしょっちゅうあったので、そのくらいは痛くも痒くもありません。問題は、この春から作付けして大丈夫なのかどうか?ということ。
私の今があるのは、Tさん一家の優秀な農産物があったからこそです。私にとってもTさんの野菜を自信満々に売り歩くことが生きがいなのです。
早く原発を終息させて欲しいです。
朝日が昇る前から畑に出て、カエルの活動を観察しながら、一緒に手で虫取りをするTさんの奥さん。農家に生まれ、農家にとついで、ひたすら真面目に生きてきた人です。「私はカエルを見るのが大好きなんです。何十年かぶりにアカガエルを見ました!もう会えないのかと思っていたら今年2匹に会いました。」と去年うれしい知らせをくれました。
朝から晩まで働いて、畑の生物多様性を見守って、おごらず、カエルに感謝する。そんなTさん家に放射能が落ちないで欲しいです。
春はもうそこまでやってきています。

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↑ヒバリ
空から降ってくる声を聞いて、ヒバリだと気が付くのに数秒かかりました。双眼鏡で見つけるのにさらに数十秒。
デジスコでもこの大きさです。
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↑イワツバメ
ヒメアマツバメと一緒に飛んでいたイワツバメ。ピンボケですが春の到来記念にアップします。首元にバンドがあるのは若い個体だからだと思います。

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↑アオゲラ
仮設住宅を毎年作りますが、地元公園で繁殖に成功した話は聞きません・・。この巣穴も人間が歩く通路のすぐ近くなので、まず99%ここでは無理だと思います。

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キビタキが固まる時

このところ文章ばかりだったので今日は観察記。

難しい問題や理屈と違って、野鳥の姿は、まさに理屈抜きにきれいで心を癒してくれます。

今年はヒタキ類が豊作みたいで、都市公園などのミズキ・レストランはどこも大賑わいみたいですね。

日曜日に、私が小学生の頃から通っていたフィールドへ行きました。普段はここの常連さんの装備と仕掛けに圧倒されて、よそ者っぽい気持ちで観察&撮影するのですが、この日はどこかで珍鳥でも出たのか?(笑)、それほどの人数はいなくて、快適に散策できました。

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↑キビタキ♂
餌を食べている間はちょこちょこ動き回って、デジスコではなかなか導入さえできず、翻弄されていたのですが、突如ピタッと止まって微動だにせず、「はい、デジスコの方撮影してください」と言わんばかりの硬直でした。
近くではシジュウカラが警戒の声を出していました。

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↑ずーっと同じ方向を見つめて固まっていたキビタキ♂が、急に姿勢を変えて何か動く物体を目で追っていました。

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↑キビタキ♂が硬直していたのはツミ♂が来ていたからでした。ツミのほうは撮影できませんでした。その後もしばらくこの枝で周りを見て警戒しているようでした。

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↑アオゲラ♂

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↑トリミングしてみると、羽が生え途中の感じです。今年生まれの若なのか?あるいは単に換羽中なのか?そのへんの見極めは観察経験が少ないのでできません。

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↑オオルリ♀
単体の写真でオオルリ♀とキビタキ♀タイプを判断することはなかなか難しいです。とくに正面だと。
しかし、大きさ比較で
キビタキ L13.5
スズメ  L14.5
オオルリ L16.5
ということで、その識別は、大きさが一番手がかりになると思います。「スズメより大きいか、小さいか?」という感じです。去年あたりから、やっとこの感覚がわかり始めていますが、それでも双眼鏡やスコープで見ていると実際の大きさを感じにくいもので、肉眼で飛ぶ姿を見るのが一番わかりやすいと思います。

Kowa824M+TSE14WE+Canon IXY30S

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