活発で明るい性格だった。悪く言うと落ち着きがなかった。兄弟喧嘩は頻繁に起こった。走って転んで足を骨折したり、自転車でこけて顔面から落ちて前歯を失ったり。救急車を呼んだ経験もある。小学生になって私の影響でサッカー少年団に入団した。女子が本気でサッカーを始めることは当時珍しかった。高学年になると、仲間がいない寂しさからバスケットに転向。身長が急激に伸びて兄を追い越した。
 勉強がとことんできなかった。成績表はいつも1と2が並んでいた。しかし、体育は5。中学校ではバスケ部のキャプテンになった。スポーツ推薦枠で高校へ進んだ。毎日「体育」の時間があると喜んで体育科に入った。本人の強い希望で体育専門の大学へ進学した。これもスポーツ推薦。しかし、大学の部活は厳しかった。入学してすぐに退部した。そして、ギャルになった。
 就職した先は少年サッカークラブ。全国優勝を何度もしている強豪チームだった。子供たちを送迎する大型ワゴンを毎日運転し、地方遠征や雑務をこなしていた。体が疲弊し、病気がちになって退職した。美容室を営む母親がお店の手伝いを頼むところから再スタートした。美容師免許を取得し、現在はお店で一生懸命働いている。一児の母になったが、風貌はギャルのまま。当時送迎されていた子供が大きくなって、自分の会社に最近入社した。その事実に相違ない確信につながったのは、当時の妹の呼び名だった。