「おじいちゃんが心肺蘇生中」と妻からの突然の携帯メッセージ。数分後には「今、亡くなった」という電話があった。葬儀の知らせもすぐにきた。沖縄・長崎・埼玉・栃木にいる親族と一晩で連絡を取り合って、嫁の実家がある秋田へ向かう段取りを始めた。

 自分の祖父は4年前に亡くなったが、「誰にも死んだと言うな」という遺言を私の父親が守り、死後10日ほど親族に知らせがなかった。「葬式はやるな、坊主を呼ぶな、香典は拒否」。祖父は特に近所の回覧板に訃報が載ることを酷く嫌っていた。静かに火葬して欲しいという希望によって葬儀はなかった。そして私は祖父の死に実感がないまま現在に至る。帰省し祖父が座っていた椅子を見ると、まだ生きているのではないかと思う時がある。

 親族が亡くなることは誰であっても悲しいもの。これまで義理の祖父と会ったのは3回くらいだろうか。体が大きく、よく食べて飲んで、よくしゃべる人だった。私は秋田弁が分からず、聞いている素振りをよくしていた。ごめんなさい。
ご冥福をお祈りします