※   ネタばれ有り・未読の方は注意   ※

 

 

倒錯のロンド (講談社文庫)倒錯のロンド (講談社文庫)
著者:折原 一
講談社(1992-08-03)
販売元:Amazon.co.jp
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折原先生初挑戦

 

想像していたよりも、コミカルで読みやすい文体でした

そして面白い

 

折原先生初挑戦の自分ですら、折原一といえば叙述トリック、というイメージを持つほどの人

でも、その叙述トリック自体はちょっと苦手でした

『主人公が狂っていたから』ですまされるのはどうも……

藤井副編集長の『あんたの作品と全く同じ内容だったよ』というセリフとかは上手いと思うのですけど、なんともこう、まあ、好みの問題、で済まされちゃうのですけどね

伏線の位置を、解説付きで(P10参照)と記してくれているのも不思議な感じでした

某先生の某作品には、ギャグなのかと思えるくらいに解決編で注釈を付けまくるものもありましたが

(叙述トリックは、叙述トリック作品と知ってしまうだけでネタばれになると思うのですよ、だから解説の『叙述ミステリBEST』はヒエーッでした / でも、折原先生の作品に叙述ネタが多いってのはなんか大丈夫な自分)

 

この作品の叙述トリックが苦手だなんて書きましたが、でもでも、それ以外の部分が自分の不満点を全て帳消しにするくらい面白かった!

 

明日からは本気だす、的な駄目人間っぷりではじまるコメディちっくなお話と、実際に書きあげた小説が本当に傑作っぽいぞというまさかの展開

おいおい、山本君て実はすごい奴なのか?という予想外の方向へ(まあ盗作でしたけど)

そして城戸君との、まさかまさかの本物の友情ですよ

これは本当にホッとしました

良かったよぅ、うう、言い訳だらけの駄目人間なのに、どこか憎めない愛らしさを感じていたので、これは本当に良かった

 

ラストのどんでん返しの連続も大興奮!

もうね、そのサービス精神というか熱意というか、その気持ちが嬉しいのです

そりゃ中には、好まないどんでんもありましたが、そんなのは細かい問題なのです

ひゃっほう、読んでてテンション上がっちゃうよぉぉ!てなもんですよ

 

『倒錯の○○』で三部作になっている、という知識はあったのですが、まさかこれが二作目だったとは、ちょっと失敗

(でも、この三部作って、どれだけのつながりがあるものなのでしょうね、ネタバレが怖くて調べられないのですよ)

 

もう20年以上も昔の作品なのに、読んでよかった!と思える作品でした

唯一の後悔は、アイリッシュの『幻の女』を読んだ事が無い自分という存在

知っていればニヤリとできる部分もあったのかなぁ……